かくして彼女は宴で語る 明治耽美派推理帖
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アシモフの「黒後家蜘蛛の会」。実は読んだ事はないのだけど、最後に給仕係? が、なぜか名推理で謎を解く、と言うのだけは知っていた。さて本作は、舞台を明治末期日本に設定し、実在の若手芸術家が集った「パンの会」というサロンに移し代えて、虚実取り交ぜたミステリ連作に仕上げた労作である。 実在した会だけに、現存する「日記」等の資料による考証が細かくなされており、その労力を考えると、気が遠くなりそうだ。当然ながら、当時の時代背景に鑑みた事件で、推理合戦が戦われるが、各回毎にミステリとしてきちんと仕上がっており、作者の力量は素晴らしい。 最後に謎解き役の女性も実在する、女性活動家であると明かされ、芸術と医学の道の選択に悩む、主人公 との会話は、実に趣深い。この時代について、もっと知りたくなる、膨大な資料に基づいた、傑作ミステリであった。 | ||||
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書について、著者自身はこう記しています。 「本作は、アイザック・アシモフの『黒後家蜘蛛の会』の形式を、明治期に実在した会に当てはめた」 「したがってアシモフにならい、覚え書きを附すことにした」 こうして、明治時代の終わり頃に実在した芸術家サロン〈牧神(パン)の会〉が、想像豊かに再現され、各章に覚え書きが記されます。 木下杢太郎、北原白秋、石井柏亭、吉井勇など若き芸術家たちが集いました。 彼らは隅田川沿いの料理店「第一やまと」で、自らの体験や側聞した事件を語り、その語り自身がミステリーとして展開されます。 不思議な読書体験でした。 当時の東京の雰囲気が、香りや光景、音たちとともに蘇って来るように感じられたのです。 勧業博覧会が開催された上野公園、事件の舞台となる、お茶の水のニコライ堂の風景、会に運ばれてくる料理の香しい香り、当時の音風景などが巧みに描かれ、まるでタイムスリップしたかのように物語の世界に引き込まれました。 常連のほかに、石川啄木、森鷗外、長田幹彦、栗山茂などが登場します。 詩人の栗山茂は、第3回の事件が解決した後、こう語ります。 「ぼくは外交官になろうと思ってる」 「なんといっても、この国はまだ危うい。それを、ぼくは陰から支えるつもりだ」 栗山は、後に外交官、最高裁判事として困難な時代を生き抜いていきます。 本書では記されていませんが、栗山茂のご子息は、外務事務次官、駐米大使を務めた栗山尚一です。 事件の解決に常に的確な指摘をする女中、あやのが、女性運動家、平塚らいていであることが、最後に明かされます。 実在の人物たちの架空の姿が、逞しい想像力で生き生きと描かれていました。(文中敬称略) (文責:久元喜造) | ||||
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ミステリーとして読むと駄作中の駄作です。設定としては面白いが、登場人物に一貫した個性がないうえに、トリックが稚拙で容易に想像がつき、かつ驚きもない。時代設定のせいもありますが、事件にも後味の悪さが引き立ちます。若い女性がトリックを解き明かすというのも流行りですが、今回の作品については必然性なし。今期のがっかり大賞筆頭です。 | ||||
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ミステリー小節ですので,実在,架空の内容が混じっていますが,各小説の最後には参考文献が書かれており,学術論文を思わせたりもします。時代背景がしっかりと描かれているため,実話と思ったりされる方もおられるかもしれません。 | ||||
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たくさん賞をおとりになっている作家さんで、宣伝文句には「エンタテイメント色あふれるミステリ作品」って書いてあったので読んでみましたが、退屈だし、なんか理屈っぽいし、私にははまりませんでした。 | ||||
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