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嵐の地平
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嵐の地平の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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シリーズ作品の難しい事は、毎回キャストを総動員しないといけないことだろう。 個性豊かなキャラが増えるごとに、読者は新作でお気に入りのキャラの登場を期待する。それを裏切らずに見せ場を作りつつ新作を書くのは並大抵のことではないだろう。 特にシリーズの魅力の一つが、雄大なオレゴンの自然の風景(そしてそこで熟成された人々の生き方・価値観)であるだけに舞台も変えにくいだろうし…。 そういった制限がありながらも、本作は見事にいくつかのエピソードを束ね、お馴染みのキャストを配置しラストまで一気に楽しめる仕上がりになっている。 キャストが年を取り(成長し)、すこしずつ言動が変わる辺りもリアルで、こちらも感情移入しやすくなる。 本国でのシリーズは続いているようなので、是非、このまま翻訳を続けてほしい。 | ||||
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すっかりハマりました。本読み嫌いな私が、通勤途中にシリーズ読み続けてます。新作が待ち遠しい。 | ||||
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ずっと気に入って読んでいるシリーズ作品だがマンネリ化を防ぐ中身の変化が表れている | ||||
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期待を裏切らないジョー・ピケット。今回はネイトの登場が良い感じに抑え気味で、グッときました。毎回、あり得ないようなストーリーですが、とても楽しく読みました。 | ||||
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久々に、主人公ジョー・ピケットに直球勝負で攻撃をかけてくる手強い敵手の登場。ここ数年のシリーズ作品中、最もピケット・ファミリーがピンチに襲われる強編に驚かされる一作。 ロデオスターのダラス・ケイツを追って家出をしてしまっていた娘エイプリルが、意識不明の重症状態で発見され、救急病棟に運び込まれる。静脈麻酔薬プロポフォールで鎮静・昏睡の状態が始まる。 キジオライチョウの大量殺戮事件に直面していた猟区管理官ジョーは、エイプリルの事件を聴いて、シリーズ中でも最大と言えるべき怒りを爆発させる。キジオライチョウの調査団員の高圧的態度に対しては冷徹な疑念を走らせながらも、エイプリル事件の容疑者に対しては、心が壊され、冷静さを欠いてしまうという一面が多々見られる。感情的なジョーを描写する珍しいシーンが連続する。 同時期に、読者は拘留中のネイト・ロマノウスキーが仮釈放されると同時に、罠にかけられ重傷を負うというショッキングなシーンに直面させられる。ネイトも意識不明状態となり、エイプリルと同じ病院に運び込まれる。 いつも事件のど真ん中に置かれるというジョー・ピケット。しかし、これまで以上に家族の危機に直面するジョーの姿は巻を通じて痛ましい。 そして何よりも本作で登場する悪党どもの傲慢さが、許し難い。<荒野のディック・フランシス>と称される本シリーズだが、本家の作品が毎作、強烈な悪意や殺意と対峙する特徴を持つように、本作はまた一段と悪の側の描写が激烈である。さらにその中心となる人物が誰であるのか? 読み進めるに従い明らかになる悪の側の風景が、いつも以上に凄まじい。 であればこそ、後段のジョーの側の反撃のパワーも、いつも以上に激しいように思える。極度な怒り。激闘。情念の爆発。鋼鉄の意志。ジョーも彼をとりまく家族も。入院中のネイトがどんな役割を本作で演じるかも、是非本作を貫く緊迫感とともに体感頂きたい。 シリーズ中でも屈指の力作となる本書。家族の物語としても貫かれているピケット一家のストーリーだが、そこに新たな里程標が加わった感のある本書はシリーズ読者ならずとも、必読の一作である。 | ||||
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最近のシリーズの中で最もおもしろかったです。内輪ネタっぽくなりつつありますが、ピケット家の歴史と成長を眺めているようで楽しいです。もちろんスリラーとしても良く出来てます。サブキャラの描き方も丁寧で話に入り込めます。 | ||||
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嫌 | ||||
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<猟区管理官ジョー・ピケット>シリーズ15弾。 ジョーにとって大事なふたりの人間(養女エイプリルと盟友ネイト)が瀕死の重傷を負う。 果たしてそれぞれの事件に繋がりがあるのか―――? このシリーズは、ジョーが絡むシビアな事件とともに、ジョーのホームドラマも副題となっている。 そこに今回は、養女エイプリルが駆け落ちした相手ダラスの家族が主題だ。 著者C・J・ボックスは安定した実力があり、今回も危機迫る場面は迫力がある。ストーリーももちろんおもしろいのだが、今回は若干中だるみ、冗長な面が見られた。特にダラスの家族についての場面で。 ピケット家は相変わらずかかあ天下。妻メアリーベスは賢いのだろうけど、根拠もなくきっぱりと「こうよ」と言い切り、ジョーが何故か折れて謝る。ジョーはメンタル面では妻に頼り、折に触れて報連相を行う。ジョーは死闘を繰り広げているが、妻の方は連絡がつかないことをなじっていることもある。 亭主関白よりは絶対いいのだが、それにしても…と思うことは度々ある。以前もシリーズのレビューに記述したが、これが作者の女性に対する見方なのだろう。 個人的にはネイトの方がかっこよくて好きだ。そのネイトにも危機が迫るとの内容紹介だったので期待して読んだが、ほとんど出番がなくがっかり。だが、肝心なところではやっぱりネイトだ。 正義感の強いジョーとその家族のあらましもシリーズの売りなので、ファンによって重きを置くところはそれぞれだろうけど。 | ||||
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惰性もあって翻訳された範囲では全作品を読んでいます。ときどき「この敵をやっつけるのが正しいのか?」とか「このタイミングでこうなるのはあまりにも都合が・・・」という部分があり、また、ピケットの義母や養女エイプリルの登場シーンが多い作品は不快にもなります。 本作は、敵の悪性に問題はなく、義母は登場せず、エイプリルと無双ネイトはおおかたベッドの上ですので、初期のおもしろさが戻ってきた感じで、最後まで楽しめました。翻訳されるのは一部ですが、ここのところは結構選りすぐっている気がします。 | ||||
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「越境者」(2021/6月)以来になりますが、猟区管理官ジョー・ピケット・シリーズの新しい翻訳「嵐の地平 "Endangered"」(C・J・ボックス 創元推理文庫)を読み終えました。 舞台は、いつものようにワイオミングの大地。ジョーの養女・エイプリルが瀕死の状態で発見され、彼女は少女暴行にかかわった疑いのあるロデオ・カウボーイ・ダラスと駆け落ちしており、ジョーはそのダラスを疑います。そのドメスティックな事件と並行して、ジョーは絶滅の危機にある鳥・キジオライチョウが大量殺戮された事件の犯人も追わなければならなくなります。加えて、FBIに囚われていた「鷹の王」・ネイト・ロマノウスキは条件付きで釈放されますが、罠によって瀕死の重傷を負うことになります。何者が、エイプリルを殴打したのか?それらの事件は、果たしていかにリンクしているのか? ダイアン・レインとケヴィン・コスナーが夫婦役で共演した映画「すべてが変わった日(2021/8月)」は、舞台がモンタナ州からノースダコタ。少し暗めの<ウェスタン>のような味わいでしたが、劇中、ウィーボーイ家の女家長・ブランシュが登場して以降、物語がふくらみを増すことになりました。義理の娘と孫を取り戻そうとするダイアン・レインの<母性>とそれを阻止しようとするブランシュの<母性>がヒリヒリするような感情のうねりの中で激突します。 今回、「嵐の地平」に登場したケイツ一家の<母性>ブレンダを追うにつれ、この映画のブランシュを一発で想起しました。つまりは、この時代においても、最も米国らしい米国の土地では、このような強烈な個性を持つ<母性>が存在している表れなのかもしれません。 ワイオミングの大自然、絶滅危惧種・キジオライチョウ、ガース・ブルックスが歌う"Much Too Young"、悪しきダラスが体現する「クライ・マッチョ」、そして今回は無双のネイト不在のジョー・ピケットは、憤りを押し隠し、物語の<触媒>のような働きをしながら、春の嵐が待つロッキー山脈の高台を、エルク・キャンプをピックアップ・トラックに乗って駆け抜けます。 大自然を、家族を愛し、目的のためには時に<法>すらも蔑ろにする男たち、ジョーとネイトは、この時代、あたかもキジオライチョウのように<絶滅危惧種>なのかもしれませんね。よって、原題・"Endangered"はシンボリックで、とても麗しい。 このシリーズはアベレージが高いが故に、今回がシリーズ屈指の面白さと言うことはできませんが(笑)、猟区管理官ジョー・ピケット・シリーズのファンにとっては、すこぶる楽しい一篇に仕上がっていると思います。 | ||||
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