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燕は戻ってこない
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燕は戻ってこないの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全64件 21~40 2/4ページ
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万延元年のフットボール、限りなく透明に近いブルー、世界の中心で愛を叫ぶ。 タイトルってたいせつですよね。私は三作とも読んだこともどんな話かも知らないし(誰が書いたかは知っています)、随分大昔の作品だけど タイトルだけは覚えています。 この作品も、”妊活の果てに” ”夫婦のきずなを探して”なんてタイトルだったら誰も読まないよね。 ”燕は戻ってこない” 良いタイトルだと思います。 ちなみに燕の巣は再利用されるそうで翌年同じ燕が再びその巣に戻ってきて再度子育てする確率は15パーセントほどだそうです。燕の寿命もあるのだろうけど。 リキさんと悠子さんが成長したグリとグラを連れて再び顔を合わせる日が来るのでしょうか。 | ||||
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不妊治療の経験者です。諦めた自分ですが、その頃の記憶が蘇りました。最後に代理母出産を選択する場合の様々な苦悩、整えなければいけない事柄などが山積するものだなと深く感じ入りました。 実際の現場ではどのように進められてゆくものでしょうか。今回の舞台では明らかにあってはならないことがいくつもありましたね。三者三様の想いは分かりますが、その中でもリキには共感できない事が多かったです。やったらアカンやろ!です。 全ての☒の原因は初めに面会させたことの様に思います。心を鬼にしてでも、当事者はエージェントに任せるべき。 | ||||
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主人公が代理出産の契約したにもかかわらず決断に悩みまくる様子や、出産した後の最後の選択に、男性と異なる女性の思考パターンが本当にリアルに描写されていました。ドラマ化が楽しみです。 | ||||
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契約を守らず後先を考えない主人公にハラハラさせられましたが、それは読者である私に、太々しさや逞しさ、自分なりに生きる自由度が足りていないのだと思い知らされた気分になりました。 勝手な人たちが生まれくる子どもを取り巻いて右往左往 交錯する物語。 ダークなようであり、喜劇のようであり。 | ||||
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桐野夏生氏のどこにでもありそうな話についつい引き込まれてしまいます。 | ||||
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(ややネタバレあります) そうかやっぱりそうなるか… ラストから想起される、今後の果てしない負のドラマに思いをめぐらせて、読後ぼんやり考えこんでしまった。 最後のページから始まるであろう新たな展開は、まさに終わりではなく始まり。いやぁー大変だあ〜 想像しただけでやり切れない気持ちになるが、それでもなぜかこの29歳のリキを応援したくなる。 人間の愚かさ身勝手さネガティブな本質を嫌味なくグイグイ描く桐野夏生さんは大好きな作家ですが、まったく衰えることのない筆力と熱に、あらためて心から感服しました。 | ||||
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代理母に頼ってでも我が子を望む夫、積極的になれない妻、代理母候補の女性の3人の心の激しい揺れと、にもかかわらず進行していってしまう受精・妊娠・出産のプロセスを描く。豊かさ/貧しさ、男/女、東京/地方という3つの分断が露わになる。決して気持ちの良いストーリーではないが(著者の作品の多くは人の気持ちを逆なでする)、読み進めずにはいられなくなる。 | ||||
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代理母について深く考えさせられる作品でした。子供がいるから幸せとは言い切れないと思います。 | ||||
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この国の家父長制、フェミニズムへのやばい態度などをみていて絶望的だなーとぼんやりしていましたから、ここまで現実性を失わず、世界を批評し、しかも最高におもしろい小説があるというのが本当に生きる希望です。自分は女性であり、みそじにーとかをおそらく内面化している部類の人間でもあります。本気で世界を変えられる気がする、まじでロックな小説だと思います。 | ||||
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実に淡々と読みました。400ページすぎまでは。 代理母になった主人公の女性が、「クライアント」側の夫婦の理屈に少しずつ絡め取られながら物語は進みます。嫌なキャラの人も出てきますが、実はその人なりの理屈や事情があって結局なんか憎めない。主人公の生き方はたしかに不本意だし同情するけど、なんとなくそうなるより仕方ない方向へ収斂していきます。「なんか吹っ切れないなあ」と思いながら読んでいました。 ところが、最後の20ページ、単行本426ページ辺りで、雲行きが怪しくなり、残り5ページでヌラヌラとした私の感情をぶっちぎってくれました。「だってしょうがないよな」と思っていた自分は愚か者でした。理屈じゃないんだ、いったれ、やったれ! 私の桐野夏生さんベストではありません。でも、結局、買ってよかったと思いました。 | ||||
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「OUT」から桐野さんのファンでしたが、最近の「とめどなく囁く」、「日没」と読書する面白さが無くなったと思ったので、「砂に埋もれる犬」は購入しなかったのです。 しかし今作が毎日芸術賞を受賞したと聞いて手に取らせて頂きました。 桐野さんはするどい視点、聡明さに加え、「猿の見る夢」に展開されるような壮大なユーモアのセンスの持ち主です。 この作品ではこれら3点全て見受けられます。 主人公リキの生活の困窮は絶望的です。 以前私が尊敬する方が、「人間の頭の良い悪いは、最後は判断力があるか、ないかだ」とおっしゃっていましたが、この事がリキにあてはまるのかどうかは、分かりませんでした。 | ||||
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久しぶりの桐野さん、あっという間に読みきりました。 自分が日ごろ草桶さん側の世界に隣接しているので、そのリアリティーから引き込まれたところもありますが、いそうでいないけど平均点をついている地方の現状とありそうで誰も見たことない代理母の身辺をしっかり読ませます。 OUTから25年、と帯にありましたが、ぶれない姿勢を長く続ける力、脇目も触れず最後まで読ませる力にあらためて敬服します。 | ||||
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代理母出産の話。不妊治療、女性の貧困といった社会課題も盛り込まれていて、女性はハマって読めるんじゃないでしょうか。 主人公は代理出産する母体側。29歳地方出身非正規労働で健康な体を持つが困窮を極める。 話の中で、この代理出産サービスを受ける側の妻・悠子の友人であるりりこが、しきりに「女が搾取される」と言うが、確かに男性は精子提供なら精子を出すだけだが、女性の卵子提供はというと、卵子は勝手に体内から出てこない。ましてや代理出産は、命をかけることもある。 帝王切開にもなると更なる傷と痛みを負うことになる。 フェアじゃない。それでも、そのアンフェアネスを凌駕する何かが出産にはある。 「お腹を痛めて生んだ赤ちゃんが愛おしい」とか、母性を簡単な言葉で表すことは一切出ない。それでも、リキは感情の上でもこの子らの母親になったのだということが分かる。 “リキは痛みに耐えている。なぜか、涙が出たが、それは傷の痛みのせいではなかった。安堵と寂しさと。生まれて初めて経験する感情が、リキを揺さぶっている。” リキは、自分のいる場所から追われるように逃げる描写が多く、弱い立場にいることを感じさせられる。 安アパートから逃げ、結局地元にも居づらくなる。最後も(ネタバレになるから詳しく言えないが)逃げのシーンで終わる。でもその時はもう一人ではない。そこに希望の可能性が感じられたのが良かった。 | ||||
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どのキャラも個性的でおもしろい。 そして、代理母ということについても考えさせられました。 そして、どのキャラも際立っているようで とても迷っていて、話も行き来するし、自分勝手とも思うけれど それが人間ぽくていいなと。 人間だから迷うし、道を間違えたりするし、やっぱりって飛び込んだりするし。 何が正解か、幸せかわからない。 でもラストはびっくりした。笑っちゃいました。 | ||||
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読書家の友人に薦められて読もうと思い、図書館に行くと7冊の蔵書は全て借りられていて予約が100人以上でした。そのためAmazonで購入しました。読んだ後多くの人に薦めています。 | ||||
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ネタばれになるので伏せますが、それから二十年後にどうなっているのか・・・どうしても読んでみたいと思わせる結末を迎える小説です。有能な編集者なら一緒に構想を練り始めていることと思いますが。 | ||||
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究極の貧困女子小説。ラストは作者(母親)の作品(子供)に対する母性に溢れている。リーダビリティは第三章から加速。「燕」(希望?)が戻ってこないなら、探しに行くしかないか。ここからどうするかは読者次第。主人公が「OUT」より若い分救いもあるような。良い意味で、後味の悪さは「日没」の方が上かな。 ともかく女と男のエゴを書かせたら天下一品ですね。 身体、卵子、精子(睾丸?)、子宮とくると次は、命しかないか… | ||||
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妊娠、出産、不妊、代理母に関してはすごくよく書けてると思った。ただ、貧困女子の有様がリアルすぎて救いがない。片田舎の貧しい家庭に育ち、貧困は嫌だと思っているのに、抜け出す方法があってさえ、その場の感情だけで行動する。行き当たりばったりでけっきょく自分の子供までまた貧困の連鎖に引き込んでしまうのはきっとリアルなんだろうけど。金も戸籍もない子供(というより母親によって奪われた子供)は将来どうやって生きていけばいいのか。この本は是非産まれてきた子供達を主人公にした続編が読みたいと思った。 | ||||
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林真理子サンのYouTubeで、この本を知りました。本の厚みや文字数は気にならず、読み切ることができました。基と悠子が、新たな命を授かり後戻り出来ないリキを振り回していたのが残念というか。。草桶夫婦が望んだ赤ちゃんなのだから、リキにもっと穏やかな妊婦生活を送らせて欲しかった。このような事を、リアリティーを感じさせる文章で伝えて下さった桐野サンって凄いなと思いました。 | ||||
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桐野夏生さんの本はいつも楽しみに、絶対本屋さんで買います。が、最近本屋さんが潰れてしまい、Amazonを利用しました。 いつもの文章、不思議と頭にすすすーっと入ってきて、夢中になれるような読みやすい本でありながら、テーマは凄くセンシティブ。 どの登場人物も人間臭くて、え、ちょっとどうなの?って思うような行動をする所が、リアリティを感じて私は好きです。 完全な正義や完璧な人間、超素敵な主人公が飛び出してこない物語にいつも励まされています。 | ||||
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