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らんたん



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【この小説が収録されている参考書籍】
らんたん

らんたんの評価: 4.04/5点 レビュー 28件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.04pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全28件 21~28 2/2ページ
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No.8:
(2pt)

大変な労作

資料も読み込み、展開も考え、大変な労作と感じました。
でも小説としては面白くない。柚木ファンとして楽しみにしていたので本当に残念な一冊でした。これで直木賞なんて取らないでほしいと祈ってます。
巻末に「フィクション」と書かれていましたが、こんなに有名人が次々に現れては主人公と絡んでいれば、そりゃそうだろうと思いました。全部出さなきゃいけないルールでもあったのかと思うくらい。
男性がきちんと描かれていないので、シスターフッドも輝いて見えない。
主人公が苦労をする前にするする解決していくさまに、あっけにとられました。みんな墓場で苦笑していることでしょう。
らんたんAmazon書評・レビュー:らんたんより
4093866244
No.7:
(1pt)

何これ?

ページ約半分で限界でした。

こらは誰が主人公で、話の主軸は誰の何のエピソードなのでしょうか。海外の学校でチヤホヤされて女同士の青春最高!っていう話ですか?野口英世に言い寄られたけど男なんてみんな愚かなのよ、っていう話?海外でずけずけと他人の話に割り込んだら経済界の大物でした!っていう話?

終始こんな調子で一体何を読ませられてるんだろう。と思い読む手が止まり、電子書籍の表紙を確認すると、まだ40%しか進んでない…。

リタイアします。Butterは凄く好きだったのでガッカリしました。
らんたんAmazon書評・レビュー:らんたんより
4093866244
No.6:
(5pt)

夢中で読みました

読了するのが惜しいくらい、面白かったです。聡明でパワフルな女性がたくさん登場します。本作であらためて教育の大切さを痛感し、ひいては現代日本の子供の貧困、親の経済格差と進学率の相関関係についても思い至りました。読んでもらうのが一番ですが、少しでも道やゆり、津田梅子たちの功績を知ってもらうためには、ドラマ化して欲しいとも思いました。
らんたんAmazon書評・レビュー:らんたんより
4093866244
No.5:
(3pt)

いよいよ直木賞受賞なるか

本作で直木賞受賞なるかを勝手に考察してみる。
この作家の作品が初めて候補作に選ばれたときは、これが候補作になるのかとやや驚いたが、その後、5回も候補となり今や候補の常連作家である。
回数的には、人気女流作家でかつ、直木賞を取れそうで取れない湊かなえ氏、原田マハ氏の4回よりも多い。

評価されそうな点。
この作家の従来の作風は、女性が主人公で「狭い世界の小さな話」であった。(それが悪いということではない)
本作は女性が主人公ではあるが、一転して「広い世界の大きな話」である。
作品のスケール感が大きく変わり、今までの殻を破るチャレンジと言っていい。
その点は高く評価されるだろう。

判断が難しい点。
史実に基づいた歴史物であり、さらに比較的現代に近い時代を扱っている。
時代が古くなればなるほど、資料が少ないので作家の創作の余地が広くなる。
逆に時代が新しいほど資料は数多くあるので、創作の余地が狭くなる。
また、あまり好ましくないエピソードも取り上げざるを得ない。
小説としての面白さが主人公たちが歩んだ人生、つまり素材による面白さなのか、作家の力量による面白さなのか、そのウエートは何対何なのか。
この判断は難しい。
本書の最後にも「この物語は史実に基づくフィクションです」との記載があったが、まさにそこの問題だ。
私の結論としては、今までの流れから言えば候補にはなると思うが、受賞は困難とみる。
なぜなら素材の良さのウエートが高いと感じるからである。

現在の直木賞の選考委員は9名中6名が女流作家である。
女流作家が描いた戦中戦後の実在の女性を主人公にした本作をどう評価するのか。
さらに選考委員には歴史小説の大家、浅田次郎氏もいる。
過去の直木賞の選評を読んでいると、小説として面白いのは当然として、いい意味で「これは自分には書けない」と思うものには高い評価が下される傾向がある。
そう感じる選考委員が多ければ受賞に至る。
選考委員がどう評価し、受賞なるのか否か結果を楽しみに待ちたい。
らんたんAmazon書評・レビュー:らんたんより
4093866244
No.4:
(5pt)

現実と折り合いをつけながらの理想の追求。本当に尊く美しいシスターフッド

河井道さん、一色ゆりさん。恥ずかしながら、このお二方を今まで存じ上げておりませんでした。
戦前戦中の難しい時代に、ぎりぎりの妥協の中で芯は曲げずに理想を追い求めた姿は、あまりに美しいです。何度も泣きそうになりました。

【戦時教育を受けた女学生への道先生の言葉】
「私、誰かが苦しんでいる時は、同じように全員苦しまなきゃいけないと思います……」  邦子がつぶやくと、道先生はこう言った。 「私はそうは思わないわ。どんな人間でも、幸せに満ち足りて暮らすべきです。特にあなた方みたいな若い人たちは。そうでなければ、苦しんでいる人にシェアができないでしょう。明るく生きるということを低く見るべきではありません」

【自分を尋問する憲兵に、道先生が投げかけた言葉】
「皇国の臣民とは愛国者にほかなりませんね。真の愛国者とは憂国者だと私は教わりました。国を愛するのならば、まずは国策に厳しい目を向けねばなりません。愛国者は決して政治を甘やかしてはならないのです。政策に全く疑問がないなんて、私の見方からすればむしろ、非国民です」

【戦前から社会主義を信奉し、キリスト教的な道さん・ゆりさんに否定的だった菊栄さんが戦後に言った言葉】
「あなたがたキリスト教主義者たちのしたこと、今でも、全然いいとは思っていないけど、体制側に付いたふりをしてでも主義を貫こうとしたのは、あっぱれだったわね。私も今回ばかりは、その腹芸、見習うことにするわ」

当時、道さんやゆりさんを批判された方がいたように、この小説を批判する方もいるのかもしれません。
この小説の中でも、色々な視点で2人に否定的な方達が出てきます。しかし、こういう方達にも「シェア」の精神で接した道先生の素晴らしさが、読者の皆様にも伝わるといいなと思います。
らんたんAmazon書評・レビュー:らんたんより
4093866244
No.3:
(1pt)

「らんたん」を読み「暗澹」たる気持ちに

主人公が誰なのか、第二章になっても判然としない。胸がザワつく。こんなことは初めてだった。
普通なら長編小説の終わりかけには残り少ない頁数に寂しさを憶え、どうか終わらないでと願ったりすることが多々ある。しかし、この作品の終盤においては著しく魅力に乏しい主人公と、そののらりくらりとした生き様に苛立ちと怒りを感じ、いっそ早く死んでくれと念じつつ読み終えた。

これも生まれて初めての体験である。

私自身、ミッションスクールで育ち、作中に幾度も出て来る大学に進み留学もした。明治大正期の女子学校教育史にも関心が深かったのでそれをテーマにしたこの小説は躊躇なく購入した。
また、この作家の小説は評価していたので、読後読中このような幻滅を感じるとは予想だにしていなかった。

冒頭でも述べたが、第二章に入っても主人公が誰なのかわからないほどに、この作品の主人公は薄ぼんやりとした薄っぺらいキャラクタのまま終わった。

コネと運に恵まれた女性が、相棒とコネに寄りかかりながら、お洒落で楽しい宗教教育を日本の少女たちに「施した」感じの人生。

帯にある「女子大河小説」のネーミングは全くの名折れだが、確かに大河ドラマのように、やたらと(多くの場合無駄に、雑に)その時代の寵児、綺羅星の如き文化人、著名人達を登場させているため、メインディッシュがどれか分からない「幕の内弁当」状態に陥っている。
主人公の魅力が薄いために、主役級人物の力を借りざるを得なかったのかもしれない。しかし、余りに無駄に彼らカリスマ性の高い脇役を登場させた為に、結果、主人公の輪郭が一層ぼやけてしまうという逆効果を招いた印象がある。

故意なのかもしれないが、戦前戦後の混乱と貧困に喘ぐ日本社会や弱者への眼差しは決して温かくない。あっさりとしたものというよりは、他人事のように、ある時は上から目線で描かれている。

信仰を持つ教育者というよりは、辣腕ビジネスマンに近い人物像である。

たまたまカーネギーホールで出くわし、たまたまお招きに預かった相手がロックフェラー一族でした、まあびっくり…の描き方も不自然すぎるが、その後のお付き合いの一環でお買い得な国宝級美術品を一族のコレクション用に海外流出させるくだりは噴飯ものだった。
たまたま知人がいるGHQにすり寄り、昭和天皇の戦争責任に関し免責推進勢力として一役買う段をサラーッと描いてしまう作者にも唖然。
戦後間もない、民間人の海外渡航が制限されていた時期の豪遊ぶりにも唖然。

有島武郎の亡霊が、主人公の持つ闇を象徴するものとして度々登場しているが、これも失敗している。
作者は本来の道を光、有島を道の闇として双方の葛藤としたかったのだろうが、道を光からは程遠い、限りなくグレーで迎合的な脈絡のない人間としてしか描けなかったのは何故だろう。
5年に及ぶ構想のもと生み出した作品だそうだ。しかし、作者の主人公に対する思い入れや愛情は、少なくとも私には感じられなかった。

まさか母校に頼まれて恵泉の広告小説に手を出してしまったのかと疑念が湧くほど残念な作品となった。

実在する人物をモデルに構想を膨らませた同じ著者による作品として、木嶋佳苗をモデルとしたと思われるBUTTERがある。私はこの作品を3度読んでいるが、カジマナや主人公のキャラはこの「らんたん」とは比べ物にならないほど際立っていた。愛着すらおぼえた。

この作品は著者の限界を表しているのだろうか。まだ歴史的な小説に挑戦するには力量不足ではないかと感じさせられた。

作家にはミッションがあると思う。
そして今時代は暗い方向に向いている。

このコロナ禍下、大学を中退したり、高等教育にアクセス出来ない学生が溢れるこの社会へ、このタイミングに、浅薄な物語を披瀝することで、本当に疲れ切った人々のこころに「本物」の明かりを灯すことが出来ると思えたのだろうか。

ミッションスクールに学んだ者としても、同じ女性としても残念である。
らんたんAmazon書評・レビュー:らんたんより
4093866244
No.2:
(3pt)

オールスター総出演だな

少々入れ込み過ぎのような気がした。この辺りの問題には立役者たる人物が多いから片っ端から網羅したくなるのも分からんでもないが、その分散漫になってるような。「柚木節」が多少足りない気がするのは史実ものである為だろうか
自分が「奔放で自由な女」タイプがあまり好みではないのは、解放=恋愛ってトコだったからか。と認識した。どっちかというと解放=自立が好みだなー…が、前者の方がラクだよね
どうにもなあ…恵まれてる上澄みを更なる高い次元に送る教育のような感じがして、生粋のプロレタリアとしては底辺底上げから始めてくれよ。という気持ちで多少の苦々しさも。美術品の海外流出斡旋という1点だけでも支持できないんだよね…
どうにも美しくて贅沢で楽しくて最新流行もので釣った教育で実用に耐えうる人間が育成されると思えない歳になってしまっている。赤毛のアンもあしながおじさんも好きでわくわくしたけどさ。両方「結婚」が上がりだったしな…。少女文学は少女時代には必要だが、「見いだされて磨かれたい」願望も大量生産する原因の気がする。マイフェアレディは需要と供給が成り立った夢だがな。「はじめの一歩」はいつだって必要とされている。上が牽引してそのうち下も上がる。実際それが今だろうから。という事でいいか
興味深く読みました
らんたんAmazon書評・レビュー:らんたんより
4093866244
No.1:
(5pt)

生きていくために必要なこと

女性が教育を受けることが当たり前でなかった時代の女学校の話。
様々な明治から昭和にかけて活躍した女性たちの物語に本当に胸が熱くなりました。

この方達がいたお陰で現代の女性達は政治参加も教育も当たり前に受けられている。

一方でこの方達の時代から何世代も超えてきたはずなのに、まだまだ変わらないこの国への憂いも同時に覚えます。

希望と絶望を両方感じるからこそ下の世代に向けて頑張らないといけないと思わせてくれるお話です。
らんたんAmazon書評・レビュー:らんたんより
4093866244

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