■スポンサードリンク
(短編集)
汚れた手をそこで拭かない
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
汚れた手をそこで拭かないの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全38件 21~38 2/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ちょっとした空き時間にさくさくっと読める短編集。 書き下ろしの「忘却」が一番面白い。電気代8837円に「そういうことね」と、にんまり。 「ミモザ」は、主人公に全く共感できない上、中途半端な終わり方で、あまり好きにはなれなかった。 他3作は、そこそこ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
こんな面白い本に出合うから乱読はやめられない。私は図書館では新刊のコーナーに行って,Amazonで検索してレビューの評価が高いのを借りてくるようにしているので,まあ失敗はない。今回の「汚れた手をそこで拭かない」もまあ評価が高かったので借りたのだが…。まだ自分が知らないだけで本当に面白い作者っているんだなあ…と感動すら覚えました。5つの短編集のミステリーとでも言いますか,終わってからもじわじわ来ます。すべてに共通するのが,何かの失敗やトラブルが起こって,それを何とかごまかそうとか良い方に持って行こうとするのだが,逆に…という感じ。私はあまり短編集は好きではないのですが,この5つの作品すべて完成度が高く大変満足です。 「ただ、運が悪かっただけ」→癌で余命〇か月の妻が夫のヒミツを知ってしまう。「実は俺は昔,人を殺してしまった…」。状況を聞いていくうちに,夫とは関係ない人の殺人事件が判明するのだが,その人もすでに亡くなっており… 「埋め合わせ」→こんなテーマの小説は初めて読みました。もう脱帽。学校の先生がプールの水を栓を閉めないまま出してしまい,多分30万円位の損失が出るだろう…と悲観し何とかごまかそうとして右往左往していたら,協力しましょうという先生が現れ…。これがまたとんでもない結末で…。 「忘却」→隣の一人暮らしの老人が孤独死。その原因がクーラーの電源が切れたからのようだ。そもそも電気代を払わずに電気を止められていたという事も判明したが,その止められた前後の出来事で,隣に住む夫婦のうっかりミスが原因だと判明し,しかしその裏ではまた別のトラブルが起こっていて… 「お蔵入り」→とてつもない苦労をして,スターやスポンサーを口説き落とし,映画を完成させたその日に,主演俳優が薬をやっててマークされている情報が…。このままでは映画は日の目を出ない…。その時その監督がとった行動が… 「ミモザ」→料理研究家として本が売れだし,そのサイン会に昔の職場で不倫していた男がやって来てねなつかしさにちょっと気を許したら金をせびられる。一度貸してしまったら強気に出られて最終的に家にまでやって来て危うく旦那と鉢合わせ… こうして書いていてもじわじわ来ます。ミステリーというかホラーというか本当に不思議な本でした。この作者も注目しておきたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
素晴らしすぎる | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
帯が大げさで、悪い意味で騙されました。ガツンとくるものがなかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とても内容よかった。あっという間に読んでしまった感じ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
汚れた手を拭こうとして,かえってどんどん汚れていく(汚れが目立っていく),ドツボにはまる単御演習です ①シンプルでわかりやすい,☆4 ②ちょっと分かりにくいです,内容が(その割に,オチは読みやすい,わかってしまう)☆2 ③これも途中で分かりましたが,しかし雰囲気もよく,個人的に一番でした☆5 ④微妙☆2 ⑤ミステリー色は弱いですが,徐々に女性が追い詰められていくのがいいですね☆4 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
●作家:芦沢央(あしざわ よう) 第164回直木三十五賞候補作(=落選したということ)の↑を読んだ。 ■《あらすじ》 《まず、事件が起きる。それを隠そうとするが、綻びから思わぬ方向に進んでしまう… 平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、認知症の妻を傷つけたくない夫、元不倫相手を見返したい料理研究家…など、短編ミステリー5編で構成される》 ◆短編は「ただ、運が悪かっただけ」「埋め合わせ」「忘却」「お蔵入り」「ミモザ」の5篇が収録されている。 面白いのは表題作が無いこと。 表題の『汚れた手をそこで拭かない』の「汚れた手」は、登場人物に共通している過去の罪・汚点などを表している。 罪をこっそり拭おうとするが、汚れがかえって広がってしまうように事態は悪化していく。 ★ゴールが予定調和でなく想定外のどんでん返しで面白い。 善良な小市民が、小さな平穏・平和を守ろうとして、どんどんドツボにはまっていく様が、少しホラー的に書かれている。 読みやすく、どうなるんだろうと、一気に読んでしまった。 良い作品だが、少し軽い感じだから、直木賞は無理だったかな…? 評価:★4つ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
罪を犯してそれを誤魔化そう、無かった事にしようとしても…そうはいきませんよ。 という流れの短編集なのですがテーマは面白いと思いますが振り返ってみて何も心に残る作品がありません。 芦沢さんは読ませる力はあるのにオチの付け方がどうもすっきりしません。短編なのにグダグダな上に途中で展開が読めてしまいます。 そこは辻村さん、年代上がりますが湊かなえさんの方が上だなあ、と感じます。 でも正直三話目ぐらいで飽きてきたのですが最後まで読ませるのは凄い。ネタをあたためて中編~長編でしっかりした作品を期待しています。 直木賞候補に挙がっている様ですがまだ芦沢さんの番ではないかと…。 関係ありませんが本の装丁が綺麗です。まだまだ見守らせて頂きたい方なのでまた新刊が出たら拝見します。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
よくある日常の中に起きる恐ろしい悪意。 分岐点で選択を間違えればどこまでも堕ちていく。 リアルに潜む闇をサラリと描かれていて、読んだ後はゾッとするばかり。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ちょっとした不正や伝えられなかったことが、大きな話になって当事者を苦しめていくことを描いた5つのミステリ短編集。 どれも、最初は些細なちょっとしたことなのだが、それを隠そう、まあ大丈夫だろう、なんて軽い気持ちでいたら、言い出せないくらい大きな問題にあっていく様子が楽しめた。 個人的には「埋め合わせ」と「ミモザ」が好きだった。 「埋め合わせ」は、小学校の教員が誤ってプールの排水バルブを閉め忘れて水を流失させてしまった話。正直に言えばよかったのだが、嘘のストーリーを作り上げていく。後半の同僚の教師とのやりとりが楽しめた。 「ミモザ」は、料理研究家として本を出版した女性のもとにやってきた昔の不倫相手。好きだった相手との再会に喜びを見せる料理研究家だが、昔の不倫相手の思いもよらない行動に振り回されていく展開が怖かった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大きな犯罪を描いているわけではない。アパートの隣室の男の死のあとにわかった小さな犯罪、プールの水を誤って抜いてしまった小学校教師の偽装工作、昔の恋人に金をせびられる料理研究家が夫にどう真実を知らせるかと悩むなど、誰でもが経験するかもしれない日常のちょっとした亀裂を描いている。 でも、簡潔な文章で綴られた卓越した心理描写はサスペンスに満ちている。ちょっと神経症的恐怖という意味では、傑作『激突』を書いたリチャード・マシスンみたいで楽しめた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
短編ミステリー集 表紙や帯から想像したミステリーとは違い、怖さはほぼない。 日常のちょっとしたすれ違いが本質から離れていく点の描写は上手い。 どれも纏まっている終わり方ではあるけど、うなるような仕掛けではなく「あ、そう」というような展開。 ジャンルは違うけど、長岡弘樹を小粒にしたようなイメージの作品。 読みやすいので比較的誰でも手に取れる内容です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
オール讀物に掲載された4篇と書き下ろし1篇の計5編の短編集。 小学校教諭が仕事上のミスを糊塗していくうちに追い詰められ、最後に待ち受ける罠が意外な「埋め合わせ」や、人の気持ちを察せられず、自己保身から墓穴を掘る映画監督の「お蔵入り」の出来栄えが秀逸でした。特に「お蔵入り」は過去のエピソードの使い方が上手いと感じました。 冒頭の「ただ、運が悪かっただけ」が一番ミステリーらしいけれど、テーマは夫婦愛と感じ哀しくも温かな余韻が残りました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ただ、運が悪かっただけ」「埋め合わせ」「忘却」「お蔵入り」「ミモザ」の五篇。 どの作品も削りに削って、そして磨きに磨いて、行きつくところまで行きついた、それくらいにまで洗練され、完成されている。 それぞれに違う世界観だが、読みだすとすぐにその世界に入り込んでしまう出だしの描写が素晴らしい。 ほんの少しの失敗、行き違いで何気ない日常が変容していく様が本当にクセになる。 個人的には「埋め合わせ」が一番好き。 ブラックというよりユーモアを感じさせるミステリーで、五木田というダメ教師がすごくいい。 オチは主人公の教師としては堪らないだろうが、思いきり笑ってしまった。 ここまですべての作品のレベルが高い短編集というのは、なかなかお目にかかれるものではないと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
帯とはイメージ違ったかな おそろしくはなかったし、「もうやめて」というような恐怖は全くなかった 軽快に手軽に手を出せる面白いお話だと思う 「埋め合わせ」が楽しかった。基本が間違ってるトコを、間違ったままどんどん展開させてく浅慮の思考と、そっち方向の利害の一致が来るとは思わなかったオチに「にやり」とした 「お蔵入り」の「肉まんの子」が爽快。大崎は単純に「持てる者側」の無神経からだろうから、そこ迄の報復は勘弁してやれと思うが「君も、笑っていたよね?」でダメ押しする大崎の愚かさには報復してよい 「ミモザ」は、「お前、チョロいな」 「ただ、運が悪かっただけ」の十和子の柔らかさがとても感じ良いなー タイトルの「汚れた手をそこで拭かない」 が読みたかったかな。タイトルが魅力的な時に、そのタイトルのお話がないと少々がっかりするタチなので 全般楽しく読みました | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『汚れた手をそこで拭かない』 「ただ、運が悪かっただけ」「埋め合わせ」「忘却」「お蔵入り」「ミモザ」の5篇収録。 表題作はない。 表題の『汚れた手をそこで拭かない』の意味は、登場人物の手を共通して汚しているであろうは罪。罪をこっそり拭おうとするが、汚れがかえって広がってしまうように事態は悪化していく様子が、想像しやすい様に書かれていく。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伏線のテーマが「小さな綻び」となっている5編の短編集。 比較的簡単に結論が読めるのは1つくらい。なかなかよくできた短編だとは思いますが、「2020、ミステリはここまで到達した。」というのは持ち上げすぎ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ホラーとかではないのですが…人間が誰もが持っている恐さをこれでもかというほど味わえるミステリーでした。めちゃくちゃ恐い。ただし、不思議と読後感は悪くなく、むしろ爽快。ちょっとほろっと来るのもあります。 ここまで短編全編の完成度が高い一冊は近年なかなかないと思います。何気なく書いているようで、実は職人のめちゃくちゃ手の込んだ料理を食べたような、そんな満足感がありました。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!