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指差す標識の事例
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指差す標識の事例の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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図書館で借りて読んだ直後も「ああこれ」と思ったものですが、時間が経ってふと思い出して、また読みたくなり買ってしまいました。 4人の語り手がそれぞれ一つの事件を叙述していくという形式で、誰がどういう立場からどんな嘘(聞かれなかったから答えなかった)をついていたのかが、次々と明らめられるという構造です。 二冊で結構なボリュームなのですが、全体がわかったあと時間をおいて再読したくなるものがあります。 評価ほど悪くない、個人的には結局買って手元に置きたくなったくらいには面白かったのだろうという感想です。 | ||||
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人には作業用の一時的な短期記憶と、情報をきちんとアーカイブする長期記憶があるというが、自分の短期記憶はメモリが不足しているのか、本書はかなりつきかった。 多くのミステリは、多少メモリが足りなくても読み通せる。ボリュームの問題もあるし、本筋に影響しそうにないディテールは読んだそばから忘れてもいいから。 しかし本書はボリューム盛りだくさん。しかもいつもの調子でディテールを飛ばしながら読むと、サラリと数行しか書かれていなかった場面が次の章できっちり書き込まれていたりして、「あれ、前はなんて書いてあったっけ?」と混乱することがしばしば。緻密なぶん、しんどかったな。 というわけで3人目の書き手を読んだ時点では低評価だったが、4人目のストーリーがそれほど複雑ではなく、また4人目の書き手自身の誠実さも好感して、なんとか3点!! | ||||
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Twitterの新刊情報で見かけて、興味を持って買いました。 …読み切るのに3ヶ月かかりました。 もし世界史に詳しくない人が読むなら、下巻の巻末の人物解説と年表を先にチェックするべし。 1つの事件を4人の視点でこねくり回し、ちょっとずつ新情報が増えるけど、その情報すら信じられない。 わけが分からなくなりました。 しかも当時の雰囲気を出すためか、話者の人間性を出すためか、無駄な話が多い。 オチも私的にはガッカリでした。 キツかったです。 | ||||
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思考の基礎となる世間常識、科学知識などが現代とは大きく異なる。英国の歴史にも疎いので、背景がわかりにくい。そこを何とか乗り越えても、第2部の書き手などはっきり言ってクソ野郎。第4部ですっきりするとレビュアーのみなさんが書いているが、一皿目は食べにくく、ふた皿目は檄マズ、3皿目は期待薄では、「4皿目はうまいよ」といわれても、注文する気になれません。 | ||||
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歴史もの、警察もの、北欧その他なんでも読むのですが、残念ながらこちらの作品は途中で挫折しました。キャラに上巻で出てくるキャラ誰一人、感情移入できず、医学的な実験描写に気持ち悪くなり、とてもストーリーに魅力を感じるまで読み進めることが出来ませんでした。もう少し、主なるストーリーにスピード感があってくれたら、と残念でなりませんが、恐らく高評価のかたは下巻までキチンとよみ、伏線を拾えたのだろう、と羨ましく思っております。あくまで個人的な評価ですが、楽しく完読することがかないませんでしたので低評価としています。気になった方はぜひご自分で内容をご確認ください。 | ||||
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こちらの作品もアマゾンさんのお勧めということで購入しました。 現在、再読中です。それぐらい素晴らしい作品です。 本書は日本語訳が刊行されるまで二十年以上かかったということですが、第1部~第4部を4人の訳者にお任せしたというのは大英断です。著者は1人ですが、語り手の性格や認識の違いが浮き彫りとなり、背景もよく調査されていると思います。 さて、最初に読了したときには、ミステリーとして爽やかな読後感がありました。 これは、第3部までは周囲からむしろ蔑まれていた第4の語り手の気質の良さに負うものが大きいのでしょう。著者の姿が反映されているのかもしれませんね。 他の方も触れておられるように、第1~第3の語り手は信用ならない語り手です。 もしかすると、第4の語り手も信用できないのかもしれませんが、最も信頼度が高いでしょう。 第4の語り手も信頼できないとすると、ミステリーとして成立しないというご意見もあるようです。 「羅生門」的ともいえますが、私は漱石の「彼岸過迄」を思い出しました。 しかし、さらに似た構成で同じ展開を辿る有名なテキストがあるではありませんか。 ですから、本作は4部構成でなくてはいけないのです。4つ以上ではなく、4つ以下でもないのです。 第1の語り手の名前、第2の語り手に占星術師が告げたこと、ヒロインの巡回裁判での発言・・・再読で腑に落ちました。 第4の語り手の最後のメッセージは、P・K・ディックの「ヴァリス」三部作も思い起こさせるものでした。 4人の訳者の方の訳業に感謝したいと思います。 | ||||
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長いし、難しい。いままで出会わなかったような熟語がたくさん出てくる。帯にある、「薔薇の名前」×アガサ・クリスティのどこがアガサ?と思います。ミステリとしては、オックスフォード大学の教師が毒殺される事件が出てきますが、その解決に主眼はなく、様々な政治上、宗教上の権謀術数が渦巻く歴史上の謎の世界が展開されます。4部構成の第一部は「え、これボイルの法則のボイル?」とか、「哲学者のジョン・ロックがこの人?」みたいな感じで、特に輸血や脳の解剖を試みる描写もあり、医学史の一場面として楽しみました。ピューリタンもイギリス国教もカトリックも今まで区別がつかなかったけど、この時代のイングランドの人になりきってしまうと、すんなり理解できるような気がしたのが不思議。イギリス史に興味のある方にはお薦めではないでしょうか? | ||||
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あらすじを読むと陰鬱で上下巻の長い物語ですが、何故訳者を四人も注ぎ込む気になったかが、読みきるとわかります。別に一人の訳者でもよかったのでしょうがこの展開、ご褒美をあげたくなったのでは? | ||||
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事件の進展・変化がなく、主観だけの手記を長々と読まされた印象だけ残りました。 | ||||
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しかし、読みやすいのと面白いのは別。ミステリとしては平凡。四人も訳者がいるのにも意味を感じない。二十年翻訳されなかったのは、難しいからではないはず。 | ||||
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歴史を背景にしたスケールの大きな話に対して、事件自体は動機も犯行も稚拙でそのギャップが大きすぎて、何となく中途半端な作品。 また、四つの手記からなる構成も、個人的な思い込みで書かれた内容かつ話が長く間延びしてしまう。 顛末も私の想像した通りで、ミステリーとしてもひねりもなく今一つの様に思います。 | ||||
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信じられない語り手。まあ、最後の彼も信用できないかも、っていう含みなんでしょうが、さて、どうなんだろう? これ、2020年のベストだと思う。 しかし、なんか軽いんだよね。とりわけ、最後。 | ||||
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いつまでも読んでいたい。騙され続けたい。そんな感想である。楽しい。 | ||||
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下巻の最後まで読んでのネタバレなし感想。 第一部は読みやすいが、第二部は読み進むのにしんどくなってくる。 〇ぶの中方式とも言えるのだが、それを一つずつ300ぺージ読むのは結構しんどい。 前の部がどう書いているか、忘れてしまうので、せっかくの描写がピンとこない。 あとはそもそも執筆動機が論理的でない。 それから、イギリスの歴史、宗教史が身近にない日本人としては、なかなか感興がそそられないところもある。 下巻を読みたくなるかどうかは、上巻だけだと微妙。まあ、第一部の300ページの読みごたえがあるので、下巻に進んだ(あとは下巻の評に続く) | ||||
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(上巻のレビューから承前) 上巻の第二部、下巻の第一部(第三部)がとっても読みづらい(執筆者が書く意図が論理的でない)ので、何度か挫けそうになったが、最後まで読んで、星は一つ増えた感じ。 上巻レビューにも書いたが、イングランドの当時の歴史や、宗教観がわからないと、物語に入りにくいのは確か。現地での発刊以来23年間邦訳が出なかったのは、翻訳者の方の事情もあったのだろうけど、それなりの理由がある気がする。「カササギ殺人事件」もそうだが、ウィルキー・コリンズの「月長石」でもあるまいし(これは面白いけど)、ミステリーという分野は、謎の提示と解明というコンセプトを考えると、上下巻、文庫で1100ページは長すぎる。伏線を忘れちゃうので。。。 ちなみに、途中でこれはミステリーかしら?と疑念が起きるが、まあ、ミステリーではある。 星3つにしたが、星3.5くらいが妥当か。お時間のある人はどうぞ。 | ||||
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堅い歴史物だと思って読み進めていたら、 最後はロマンスの香りが漂う意外性w まぁ面白かったです | ||||
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私には少しむつかしく、下巻はだれてしまいました。 | ||||
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馴染みの薄い時代、多くの登場人物、頻繁に引用・解説される聖書の一節や古代の格言、各々の語り手の自意識の強さなどにほとほと苦労しましたが、忍の一字で読破しました。 ある毒殺事件を、その周辺を知る4人の人物の手記によって語るという形式は芥川龍之介の「藪の中」に似ていますが、こちらは王政復古のイングランドの歴史が絡んでいるのでもっと複雑です。その分人間ドラマも重厚となっており、それこそがこの本の醍醐味とも言えるのですが。 順々に手記を読んでいくうちに語り手により真実が異なっていくのが興味深いですが、同時に読み手である自分の感情も変化していくのが、楽しくもあり疲れることもありました。第1の手記は真っ新の状態で読みながらも得体の知れない違和感・胸騒ぎ・微妙な引っ掛かりがつきまとい(でもこれで掴みはOKにハマった感あり)、第2第3の手記では全く異なる真実へのときめきと不信が繰り返されて心乱れ混乱し(でもこれが虜になってやめられない)、第4の手記に辿り着いた時には「もう頼れるのはあなたしかいない」とすがる思いでした(笑)。皆言っている事が違うので誰も信用できず、一体誰がどう落とし前つけてくれるのかという不安と期待?に突き動かされていたんですね。そして第4の手記では新たな事実と真実が押し寄せてきてテンションMax、夢中で読みました。振り返ってみれば、こうした不穏な語り口が追い打ちをかけてくるような書き方によって、陰謀渦巻く波乱万丈な歴史背景と産業革命前の困難な時代を生きる人々の現実が次第に迫ってくるようで、見事な構成だなと思いました。 しかもこれが絶妙で、4人が語る各々の真実が小説にとって起承転結な作りになっているとワタクシ的には感じました。特に第3の手記ではガラリと見方が転じますし、第4の手記は一応は事実の総括という結の役割を果たしていると思います。 この小説は各々の語り手の主観によって成り立っていますが、事実は1つでも真実は人それぞれに存在するという歴史の重層を雄弁に垣間見せてくれます。そういう意味で、難解ではありますが大変優れた王道の歴史ミステリーと言えるのではないでしょうか。 歴史ミステリー好きの方なら、忍の一字でなくワクワク読破できると思います。また、知的で濃密で豊潤な読書体験を楽しみたい方にとっては、素晴らしい機会を与えてくれることに間違いないでしょう。興味がある方は、ぜひ挑戦されることをお薦めします。 ★面白かった点 (ネタバレはなしですが、純粋に読書を楽しみたい方はスルーしてください) ●第2の手記以降は、語り手が誰であるのかは瞬時には分かりません。誰だ?誰だ?と言葉の端々から推理して読む時間はゾクゾクしました。(下巻の紹介文では3人ともばらしてしまっているので、次に語るのが誰かをしっかりマークして注意深く読むのも楽しいと思います。でもノーマークで油断して裏をかかれるのもスリリング) ●誰が語っているのか分かってからは、他の手記で登場した人物達の言動を思い出しながら読み進めることになりますが、語り手によって事実や人物の記述に欠落や凸凹があり、1つの毒殺事件を軸に人の心理が多面鏡で映されているようで興味深々でした。ミステリーの真相の深層に分け入っていく感覚がじわじわ効いてくる感じ。(難解さ複雑さにノックダウンしてもなお、この魅力的な感覚には抗しがたく匍匐前進で先へ先へと進む) ●語り手によって何がなぜ欠落しているのか、いつ誰がどのように描写されているのかを、集中力と記憶力フル回転で周到に読み進めていけば、それらが明暗反転し事実を裏付け、さらには歴史の1コマと繋がっていく様を堪能できるんだろうなと想像しました。(バカの壁が立ちはだかり挫折) ●真犯人が提示された瞬間は興奮しましたが、全体的な読後感としては、事実の解明も人々の運命も全ては歴史の渦に呑み込まれていくような重厚さに圧倒されました。巻末にある実在の人物の説明書きに目を通した時には、小説に登場する実在の人物達、架空ではあるが実在したであろう小説における容疑者のような市井の無名の人々・時代と運命に翻弄され不本意な末路を辿ったであろう多くの末裔の人々、彼らの確かな足跡と喜怒哀楽が見えてきて感無量になりました。辛かった読書のストレスは一瞬にして粉砕、最後の最後で大きなカタルシスを味わうことができました。その喜びにどっぷりと浸かり、歴史もの苦手意識に少しだけ風穴が開いたような気がします。 | ||||
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1997年に出版されたAn Instance of the Fingerpostの本邦初訳。分かりにくい訳題だが、原題の直訳ということか。凝った形式の長編である。 1663年の王政復古時代(チャールズ二世)のイングランド、主にオックスフォードが舞台。 凝った形式というのは、本書が4部構成で、4人の手記からなっていることである。つまり事件とそれに関わる人間を、4人の観点から描くという趣向である。 訳者あとがきによると、本書はすでに歴史ミステリーの名作として評価が定まっているとのことである。そういう名作が日本で訳されるまでに23年という長い年月を必要としたのは、たぶん、王政復古という時代背景、かなりの分量、やや難解な形式が日本人読者に広く受け入れられるかという不安があったからと思う。 今回、そういう不安を乗り越えて、4人の訳者が1部づつ翻訳とするという楽しい趣向付きで翻訳出版された。大変うれしい。 現在原書には170件のアマゾンレビューが載っていて、これの日本語訳を読んでいくとなかなか楽しい。星5つが58%で平均4.2と好評だが、英語圏の人々にとっても、歴史背景、構成はちょっと難しく、スラスラ読めるとはいかないようである。中には、途中で投げ出したというレビューもある。 では、ネタバレにならない範囲で、私的感想を書いてみます。 私的感想 〇ちょっと苦労したが、最後まで読めた。ご褒美(後述)をもらえて、大変満足した。 〇4部構成で、1部をヴェネツィアからオックスフォードにきたマルコ・ダ・コーラが著述する。コーラは医学の勉強をして医術の心得もあるが、医者にはならなかったヴェネツィア人である。貧民の美女サラ・ブランディの母親を輸血で治療したりと大活躍。中心となる事件はオックスフォードのカレッジの講師グローブ博士のヒ素毒殺事件であり、グローブに雇用されていたサラが毒殺犯として逮捕され、自白し、公開絞首刑を執行され、遺体を解剖される。 〇第2部を甲、第3部を乙、第4部を丙が著述する。訳者あとがきは4人とも「信頼できない語り手」であるとするが、4人とも大嘘をついているとなると、本書は収拾不能となり、読者はそこまでは付き合えないと投げ出すしかない。 〇語り手による違いは、主に人物評価または事実評価、思想評価であり、事件に関する大きな事実の改変はない。前の語り手の都合よさの訂正、新たな事実の追加、新語り手にとって重要な別の方面の追及(これがちょっと面倒)等はある。ミステリー的には、多面的見方と評価の導入、新たな事実と細部の追加という構成と思う。 〇第1部は、時代に溶け込むまでちょっと時間がかかるが、溶け込んでしまうと一気に読める。第2部、第3部は途中ちょっと詰まる(翻訳のせいではない)。第4部はスラスラ読める。 〇第4部の語り手まで嘘をついているとなると、この小説は終わらない。第4部は真相はこうだ!となる。最後まで読んだご褒美は、一、毒殺真犯人、二、意外な真相、三、時代ミステリー的意外な真相である。二はちょっと感動的。三は2部3部あたりからちょっと匂ってくる。 私的結論 〇4人の語り手とも、ヒロインのサラ・ブランディとそれぞれに密接な関わりを持つ。4人のサラへの対応の違い(サラの対応の違いも)、サラへ評価の違いが大変面白かった。 余計なお世話 〇大変忙しい人、長い西洋時代ミステリーが苦手な人は、第1部を読んで、2部、3部を飛ばし、第4部に進む方法もあると思う(訳者様すみません)。お勧めするわけではない。 | ||||
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