■スポンサードリンク
火の柱
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
火の柱の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.75pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ケン・フォレットの作品は主人公達が様々な困難に陥りながらも、常に前を向いて進み、長い時間はかかっても最後には悪党達は罪の報いを受けて破滅し、主人公とヒロインは幸せになって大団円というパターンをデビュー作からずーっと続けている。 でもそれがいいんじゃないかな。善人が落ちぶれ悪人が栄える弱肉強食のこの世界で、せめて物語の中だけでもハッピーエンドでいたい。そうでなければ読むかいがない。 主人公たちの目的はおのが意思で、信じる宗教を選びたいということ。 中巻はサンバルテルミの虐殺がメインです。 強いヒロインもずーっと継続しているなあ。 あと「凍る世界」の時から思っていたのだがフォレット実は熟女マニア? 婆さんとの恋愛がよく出てくる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まったく問題ないレベル | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
テンポがいい。エピソードがひとつひとつ面白い。エピソードが下巻になるにつれて見事に絡んでくる。そしてついつい時間を忘れて、あっという間に読んでしまいました。 高校時代、年号と出来事だけ習った世界史の出来事が、頭の中で組み合わされました。 ヨーロッパ旅行にいきたくなりました。コロナ禍が終わったら是非行き、小説の世界を少しでも肌で感じられたら…と、思います。 読後も爽やか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大聖堂、針の目を上回るケン・フォレットの最高傑作だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作者が好き。大聖堂を読むと、自分がその時代に いるような | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あの大聖堂を期待して読むと肩透かしを食らう。決して駄目ではないけどたまたまキングスブリッジガ出てくるだけで ある一族同士の宗教間の争いを軸に展開していくストーリー。 個人的にはカトリックとプロテスタントが何故これほどまでに争うのかがよく分かり興味深かったが、あの大聖堂を期待するとワクワク感はあまりないかな。 巻末にあるけどまた次回作はキングスブリッジを遡る話になるらしいのでそちらを期待。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
1558年から1606年までのスペイン、イギリス、フランス舞台にしたこの大河歴史小説の(中)では、1559年から1573年までを、世界史でも有名な「サン・バルテルミの虐殺」を中心に描かれています。「火の柱」を読むと、このころのウルトラ・カトリック対プロテスタントがヨーロッパの力関係と重なって大きく歴史を動かしていく様子が実感としてわかります。前作の「大聖堂」では歴史上の人物はあまり登場せず、歴史そのものとその時代の雰囲気がテーマでしたが、こちらの「火の柱」では多くの歴史上の人物が小説の登場人物として描かれていきます。世界史だけではわからない肌感覚がイギリス出身の作家による小説を読んで初めてわかる部分がたくさんあります。といってもケン・ウォレットの良いところは難しくなくて、かつぐいぐいと引き込まれるようなおもしろさでどんどん読めてしまうところです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「大聖堂」以来ケン・フォレットの新作、待ってました。 星5個で面白さ加減は、保証! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「針の目」以来、ケン・フォレットのヘビーなファンです。この新作も期待に違わず筆が冴えています。この三冊を読んだ後、再び「針の目」から順に古い文庫を取り出して読み始めているところです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
(中巻レビューに続く) 聖バーソロミューの虐殺で激化したカトリックとプロテスタントの宗教対立は、双方で異端者摘発と政権転覆の陰謀に発展する。 歴史的事件としては、イングランドに幽閉されているスコットランド女王メアリー・スチュアートを擁立するエリザベス女王転覆の陰謀から、その失敗によるメアリー女王の処刑、それに反発したカトリック諸国の盟主スペイン国王フェリペ2世の無敵艦隊派遣(アルマダ戦争)へと大きく展開する。 何と言ってもこのアルマダ戦争が下巻のクライマックスであり、戦争開始前の情報戦と開始後の息詰まる戦闘過程が詳細にかつ生き生きと描かれている。 物語の主人公と敵役は双方の陣営のスパイのとりまとめ役として暗躍し、手に汗握るスパイ大作戦が繰り広げられ、エリザベス女王死去後のジェームズ1世の統治下では議会爆破のテロ計画まで登場するが、地下のスパイ活動の多くは著者の創作であろう。 物語の主人公の目指す宗教的寛容は、イギリスではエリザベス女王以後はカトリック排除とともに英国国教会による宗教統制が強められ、小説の最後はピューリタンたちがメイフラワー号で新大陸へ渡航するところで閉じられる。 16世紀後半の宗教対立と西欧国際情勢を丹念な取材で描く、第一級のエンターテインメント小説である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
(上巻レビューに続く) キングズブリッジの三度目の物語はエリザベス女王の王位承継をめぐる物語から、舞台を新世界のスペイン領とフランスにも広げ、カトリックとプロテスタントの宗教対立の激化へとドラマチックに向かう。 このあたりの世界史に興味ある人は、スコットランド女王メアリー・スチュアート、王妃マルゴ(ディマの小説、映画、漫画など)、カトリーヌ・ド・メディシス(メディチ家出身の王妃、皇太后)といった歴史上の有名人が王室の側からではなくプロテスタント側の視点から描かれているのを新鮮に感じるはずである。 物語は極右カトリックでプロテスタント弾圧を目論むギーズ家と宗教寛容政策を進めるブルボン家やカトリーヌ皇太后の駆け引きに主人公らがそれぞれの立場で深く関わっていく形で進んでいき、中巻の後半は「聖バーソロミューの虐殺」事件をクライマックスとする手に汗を握る展開となる(訳者は「聖バルトロマイ」と訳しているが、フランス語では「聖バルテルミ」、原著の英語では「聖バーソロミュー」St. Bartholomewである)。 世界史の一般的な知識として、聖バーソロミューの虐殺から宗教戦争の激化を経て、アンリ4世のナントの勅令でブルボン王朝の寛容政策が確立するという経過を知っている人は多いだろうが、本書ではプロテスタントとカトリックの双方の側から立体的かつ詳細に歴史の実像が再現され、宗教対立のダイナミックな展開が理解できる。 また、その中で双方の陣営の個々人が果たす役割から歴史と個人の関係を考察するのも興味深いと思う。 私自身は、学生時代に、この時代の宗教対立を扱ったフランス文学者渡辺一夫の名著『寛容について』(筑摩叢書)を読んだ印象が深いが、その中の「寛容は自らを守るために不寛容に対して不寛容になるべきか?」という小論のテーマは本書の主題と重なるものだと思う。本書の主人公たちは、まさにこの問いを繰り返しながら寛容政策の確立を目指していくからである。 (下巻レビューへ続く) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ベストセラー小説『大聖堂』、『大聖堂-果てしなき世界』に続くキングス・ブリッジ(著者の創作)の物語である。 12世紀にトム・ビルダー(建築家トム)とフィリップ修道院長の努力で大聖堂が建てられてから時が流れ、16世紀のキングス・ブリッジは商業的な繁栄の中にある。 物語はカトリックの厳しい宗教政策を敷いたメアリー・チューダー女王の治世から、プロテスタントのエリザベス1世女王へと移行する激動の時代を背景に、カトリックとプロテスタントの対立、王位をめぐる政治的駆け引き、スペインとフランスを巻き込んだ当時のヨーロッパ情勢の展開を描いていく。 『大聖堂』ではゴシックの壮大な大聖堂の建築過程が詳しく描かれていて興味深かったが、本書ではエリザベス1世の時代の政治的激動が描かれるようだ。 歴史小説ではディテールとリアリティが特に重要だが、著者は『大聖堂』同様、その時代を生きた市民から王侯までの様々な立場の人物について生活と行動を細部から丁寧に描いており、かつ一気に読ませる物語となっている。さすがに第一級のストーリーテラーである。 『大聖堂』に登場した領主シャーリング伯爵の傲慢・粗暴さとキングス・ブリッジ司教の強欲さは時代を経た今回も変わらず、悪役ぶりが際立っているが、内容的な連関はないので前著を読んでいなくても十分に楽しめる。 (中巻へ続く) | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!