大聖堂 夜と朝と
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『大聖堂』、『大聖堂 果てしなき世界』、『火の柱』(レビュー済み)に続くキングズブリッジシリーズの第4部である。 これまでの3作は全て読んできたが、いずれも歴史と社会のディテールがしっかり描かれた力作であり、構成の壮大さと一気に読ませる推進力に著者のストーリーテラーとしての力量が遺憾無く発揮されている。 本作は第1部の『大聖堂』より200年遡る997年から1007年までの時期、ヴァイキングの襲撃やイングランドとウェールズの戦争の時代を舞台として、キングズブリッジ(架空の都市)の誕生を描いているが、期待に違わぬ出来ばえである。 配役は、平民ながら知識欲と高い技術能力を持つ船大工のエドガー、修道院を学問と倫理の拠点として花開かせたい修道士オルドレッド、そしてノルマン伯の娘としてイングランド貴族に嫁いできた知性と統治意欲に溢れるラグナを主人公として展開されるが、この3人は『大聖堂』の建築職人トム・ビルダー、フィリップ修道院長、そしてシャーリング伯の娘アリエナを彷彿とさせる役どころである。他方、敵役の領主一族と司教の強欲と乱暴さも他の作品と同じ構図で、読み継いできた読者には既視感がある。まさにシリーズ「序章」である。 歴史的には資料に乏しい中世の「暗黒時代」だが、当時の水上交通や商業活動、都市の誕生が生き生きと描かれている。 また、国王や領主の巡回裁判や、現在もイギリスで行われる不審死の死体審問の様子も描かれていて興味深い。 | ||||
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エドガーが天性の建築家としての才能を発揮して水路や橋を造っていく場面はワクワクして楽しいし、オルドレッドがその正義感ゆえに悪役ウィンスタンに散々邪魔されながらも貧村を一歩ずつ自分の理想の宗教都市に発展させていく過程も好き。つまらなかったのはラグナを巡る愛と権力闘争のベタベタどろどろ。こういうのはもう要らないから「建築や街造りのエピソードもっと来い」と思いながらあっという間に物語は終わってしまった感じ。大昔に読んだ『大聖堂』をもう一回読み直したくなりました。 | ||||
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この年代の英国を描いた歴史小説は少ないので、貴重だと思います。 | ||||
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不遇な境遇に置かれた者たちが、権力者に何度も押さえつけられ邪魔されながら心を奮い立たせて自分の人生を勝ち取っていく様がやはり読んでいてわくわくする。汚い辛い残酷な描写も多々ありでもそれが日常であったという…。 1箇所ウィンスタンとするべき箇所がウィルフとなっていました(初版) | ||||
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ケン・フォレットの傑作「大聖堂」の前日譚。 上巻は997年が舞台。 エゼルレッド王は、デーン人の侵略のたびに、デーンゲルドという退去料を払っている時期。 ノルマンコンクエスト前の法制、グレゴリウス改革前の教会制度。 それ故に、登場人物の行動や倫理観に共感できない人もいるかな? 話の筋は、流石の一言です。一息に読み進んでしまいました。 ただ、「大聖堂」ほどには複雑に練りこまれていないかな、という印象はあります。 それでも凡百の小説には届き得ない良作。 訳語で気になったことが一つ。 「セイン」Thaneを土地保有自由民としているのですが、Thaneは自由民と貴族の間の立場で、封土と引き換えに軍務につく人。一般に従士と訳され、後年では男爵、領主等にあたる立場。別記はThegn。 古英語辞書では「家庭内であれ田舎であれ、王または女王の奉仕に従事する人」とあります。 武器を保有できる自由農は、Ceorl(セイル)、Churl(チャール)。 「セイン」=「土地保有自由民」とするのは違和感があります。 かなりの回数繰り返し出てくるので、そこは考え物だと思いました。 | ||||
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