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見習い警官殺し
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見習い警官殺しの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.58pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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素晴らしい。 素晴らしくイライラさせられる。しかし、読むのがやめられない。 ちゃんと、カタルシスも味合わせてくれる。 下巻もすぐ読みたい。 | ||||
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皆さんと同様、「許されざる者」を読み、期待して本書を手に取りました。 取り上げられるのは言ってみれば普通のセックス犯罪です。犯人と動機については読了しても判然としないことが残ります。主役(狂言回し?)は「最悪の捜査官」ベックストレーム。「チビでデブでケチでスケベで・・・」となれば、全世界の女性読者からそっぽ向かれることは確実です。最初から最後まで、ベックストレームは悪徳の限りを尽くします。(奴に報いは下るのか?というのも途中から読者の関心事になります。これが一筋縄ではいかず・・。) では、作者は何を描きたかったのか?ひとつには警察組織の実態でしょう。ベックストレームほどではないにしろ、似たような性癖をもつ者は警察という組織にはいくらでもいるのでしょう(スウェーデンに限らず)。 それから、このような性犯罪が頻繁に起きているということ、その実相でしょう。「被害者女性が若くなければ、(性犯罪)事件には名前もつかない」と述べられているとおり、社会の関心にはバイアスがかかっている。 事件の解決に当たるのが二人の女性捜査官であること、また小説の末尾に性犯罪についての総括的なレポートが付されていること、さらには「刑事マルティン・ベック」で60年代のスウェーデン社会を描き切ったシューヴァル&ヴァールーに献辞が捧げられていること、なども作者のそうした意図を伺わせます。 ともあれ我らが悪役・ベックストレームのシリーズ、今後も期待できそうです! | ||||
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ブラックユーモアに溢れ、確かにダラつく部分はあるものの、充分楽しめた | ||||
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「見習い警官殺し(上・下)」(レイフ・GW・ペーション 創元推理文庫)をKindleで一気読みすることになりました。 スウェーデン・ミステリ。マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールーへの献辞で幕が開けます。 そして、今回の事件はとてもシンプルですね。見習い警官(警察大学の学生)・リンダがその母親のマンションの一室で強姦、絞殺されます。ローカル都市、ヴェクシーの県警本部長は国家犯罪捜査局の殺人捜査特別班に応援を要請し、派遣されたのはエーヴェルト・ベックストレーム警部とその捜査チーム。彼らは県警と協力しながら、或いはそう見せかけながら独自の(笑)捜査で犯人へと辿り着くことになります。その一連のあれやこれやの<騒動記>。 ストーリーを追うつもりはありません。いくつか気がついた特徴を書き連ねたいと思います。 まずは、ベックストレーム警部。主人公だと思いますが(笑)、これほど読者の共感を拒絶するようなキャラクターは珍しい。大切な場面はすべて人任せ、ピルスナーを痛飲し、金を好み、エロと「サラミ」をこよなく愛しています(笑)。私は最後までこのキャラは、作者が仕掛けたミス・ディレクションなのだと疑いませんでしたが、そのままでした(笑)訳者は、あとがきで「ポリティカル・コレクトネス」に言及していますが、米国でもリベラルな装い、振る舞いを見せながら、実は「極右」ということもありましたから、つまりは嘘偽りなくそういう過剰な人が「国家犯罪捜査局」の警部にたまたまなってしまったのでしょう。 一方、その他の「警官たち」もまたよく描かれていると思います。「許されざる者」ラーシュ・ヨハンソン、女性刑事・アンナ、なんとまあニィランデル「国家犯罪捜査局」長官、そして最も<霊性>をたたえるヤン・レヴィン警部。 最後まで伏線をしっかりと回収してパズラーとしての結構も保たれています。また私はスウェーデンの警察機構については何も理解してはいませんが、興味深い<警察事件>エピソードが多く連ねられ、作者の犯罪学者としての引き出しの多さを感じさせます。DNA捜査への深い理解と「欠陥」を示しながら、尽きるところ「蓋然性」を裏付けるための太古の昔からある「地取り捜査」はいつになっても変わらず必要なものだというテーマ性も垣間見えたと言っていいかと思います。 また、ベックストレームが節目節目で感じる「馴染みのあるバイブレーション」も刑事のカンと考えてみれば、警官は警官であり、仲間を裏切ったりはしないと言ってのけるあたりも含めて、もしかすると本当は「いい警官」なのではと思ったりもしました。 よって、事件は堅固に構築されています。しかし、ベックストレームのせいで読後感は最後まで「Bizzare」でした。 本作は作者の2005年の著作ですが、<訳者あとがき>によるとシリーズの未訳がまだ3作残されているそうですね。ホーカン・ネッセルと共にこの国でも売れて欲しいと願っています。売れなければ後はない(笑)とは思いますが、でも本作の描写をパクらせていただくと「シマウマのシマは雨に流れても消えることはない」と信じています。 | ||||
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