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最上階の殺人
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最上階の殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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とても面白かったです。その前に幻想小説を読んでいたので、打って変わって、ユーモアありの探偵小説は、ワクワクしました。どう犯人に持っていくのか⁈そこが、匠⁈というか⁈ちょっとズッコケ探偵⁈なのですが、スコットランドヤードに知恵を⁈与える⁈的な役割をしていて中々楽しいです!サンフランシスコ大地震の話が差し込まれ、現実感があるのですが、日本で有名な1989年ではなく、もっと前の1906年にあったのですね。外国では1989年はサンフランシスコ大地震とはいわないそうです。勉強になりました! | ||||
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バークリー物にしては、冒頭に殺人が起きるのは珍しい。読者はロジャーの目線で捜査状況を知っていく。モーズビー警部は、強盗常習犯のジムを疑うが、ジムにはアリバイがあった。今回はロジャーと被害者の姪のステラのやりとりが中心になる。若く美しく賢いステラは、ロジャーのことを全く相手にしていない。ロジャーの滑稽さは気の毒になるくらいである。2人は容疑者の1人であるスミス夫人の経営するブティックに行ってやりたいほうだい、言いたいほうだいのクレーマーの役を演じる。夫人の本性を確かめるためにやったのだが、この場面が1番面白かった。途中で挫折しかけたので、読むのに半年くらいかかってしまった。「地下室の殺人」が再版されたが、買うべきか迷っている。 | ||||
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推理内容が途中で色々変わるので、もどかしくなります。 また、世間話的な内容が多いので、これが無ければ、中編になるかも?(笑) もっとも、これほどジョークも交えながらの小説はあまり無いかもしれません。 | ||||
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作品のほとんど最後のほうまで、小説家にして素人探偵ロジャー・シェリンガムの迷走しまくりの推理を延々と聞かされてるみたいであまり面白くなかったのですが、最後の第十八章の展開がまあ、衝撃的かつ笑劇的でしたね。あんぐり開いた口がふさがらないって感じで、しばらく呆然としてしまってました。 何を書いてもネタバレになってしまいそうで詳しくは言えませんけど、最終章で著者が読者に落とすサプライズ爆弾てば相当に凄いっす。すんげぇ意地悪そうな著書がにやりとほくそ笑む様が見えるようで、あたしゃ思いっきり「いーだ」してやりたくなりましたよ。 巻末の阿津川辰海(あつかわ たつみ)さんの解説文「抱腹絶倒の殺人劇 ~笑うは観客ばかりなり~」が、とても良いです。殊に、《※これより先、本書のネタバレを含みます!》p.353 以降の文章は、手が届かずにいた背中の痒いところをかきかきしてくれたみたいで、非常にすっきりしました。 そうそう。バークリーの本作品を高く買っている作家に米澤穂信氏がいらっしゃることが阿津川氏の解説で触れられていました。 今、手元にある一冊、杉江松恋『路地裏の迷宮踏査』(東京創元社)でも、杉江氏がバークリーの『最上階の殺人』をお気に入りの作品として言及されてますね。ラストのシェリンガムの台詞が私には不可解だったのですが、杉江氏の文章を読んで「ああ、そういうことかも」と、腑(ふ)に落ちました。 | ||||
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まだプライヴァシー意識が発達してなかったのかな? フィクションならでは、とも思いますが、まあ、おおらかな時代だったのでしょう。秘書とのやりとりに可笑しみが溢れており婦人服店のくだりが楽しいです。数々の小ネタ、そして大ネタが決まっていて傑作だと思いました。 | ||||
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シェリンガム物としては、傑作の誉れ高い「第二の銃声」とプロットに工夫を凝らした「地下室の殺人」との間に刊行されたものだが、表題から分る通り、後者との対比が鮮明な作品。「地下室の殺人」では、シェリンガムの作中作(これがプロット上の工夫)を除き、もっぱらモーズビー警部の捜査活動が描かれる。一方、本作では、モーズビー警部が単純な強盗殺人と見做す事件に対するシェリンガムの入り組んだ(ひれくれた?)思考過程がユーモア味タップリに描かれる。 バークリーの"曲者"振りは有名だが、シェリンガムの思考過程に関しては完全なフェアプレーである。本作でも、シェリンガムの思考過程に沿って、読者は事件に関する推理を楽しめる。何時もの事ではあるが、シェリンガムの突飛とも思える"思い付き"にも随所に鋭い点があり、これが<多重解決>の素となり、本格の味を損なっていない点は流石である。特に、ある人物がシェリンガムの秘書になってからの展開が秀逸。シェリンガム自身に纏わる恋愛の話題が本筋に絡むのは珍しい(大いに笑えた)と共に、徐々に読者をある解決へと誘導する手腕は熟練の技と言う他はない。 そして、ラストは「地下室の殺人」との見事な対比をなしていると共に、やはり<多重解決>の香りを強く漂わせている。ユーモア味を強調しながら、バークリーの"曲者"振りを発揮した快作だと思った。 | ||||
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マンションの最上階のフラットに一人で住む老婆が殺害された。 室内は荒され、彼女が貯め込んでいた現金がなくなっており、 裏庭に面した窓からは、犯人が脱出に使用したと見られる ロープが垂れ下がっていた。 モーズビー主任警部の出動に、たまたま居合わせたシェリンガムは、 彼らといっしょに現場に赴き、ヤードの捜査のもようを見学する。 犯行の手口などから、警察はすぐに盗みの常習犯であるジム・ウォトキンズの しわざだと断定するのだが、シェリンガムは重大な疑問点に気づく。 事件について独自に調査を始めたシェリンガムは、ひょんなことから被害者の姪・ステラを 秘書として雇うこととなり、美人だが生真面目で一筋縄ではいかない彼女に翻弄されつつも、 意外な真相に到達するのだが……。 事件自体は、比較的単純な《アリバイトリックもの》にすぎないのですが、 周到な設定や人物配置により、新事実が判明するたびに、事件の構図が、 二転三転していくスリリングな展開となっています。 また、謎解き以外でも、被害者である老婆を巡る個性的なアパートの住人の人間模様や、 シェリンガムと秘書のステラのかみ合わないやり取りなど、人間ドラマとしても楽しめます。 そして、なんといっても一番の読みどころなのは、結末で炸裂するバークリー一流の底意地の悪さ。 名探偵をおちょくることで、ミステリという形式自体にツッコミを入れる本作は、 どんなすれっからしの読者も、思わずニヤリとしてしまうに違いありません。 ただ、それもミステリというジャンルに対する深い理解と愛があったればこそ。 ひとつの「冗談」を成立させるために、どれほどのセンスと 技巧的洗練を必要とするか、思い知らされた気がしました。 | ||||
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読者を煙に巻き、だまし、楽しませる作者のサービス精神に最敬礼させられたミステリ。老婆殺しの事件に色んな絞殺じゃない、考察をして引っかきまわすロジャー・シェリンガムの活躍に、諸手をあげて喝采したくなりました。ブラヴォー!>ロジャー このトンデモない迷探偵の秘書を務めるステラ・バーネットが、また魅力的なキャラでしたね。この女性のキャラなど、さぞかし、ジョン・ディクスン・カーのお気に入りになったんだろうなあと思いましたねぇ。(巻末の真田啓介の解説「空をゆく想像力」の中に、「本書は、そのカーがとりわけ気に入っているという作品であり(後略)」の記述あり) 地味な殺人事件とは裏腹に、シェリンガムの飛躍する推理の煌めき、面白味に満ちていたこと。P・G・ウッドハウスの英国ユーモア小説に通じる、登場人物の(特に、シェリンガムとステラ・バーネットとの)やり取りのくすりとさせられるおかしみ。苦心して組み立てた仮説が、一撃のもとに吹っ飛ぶ爽快感。最後の第18章を覆うショーマンシップ精神の、実にあざやかな手際。読み終えて「乾杯♪」と、小躍りしたくなったミステリです。 訳文も気が利いていて、読みやすかった。 『毒入りチョコレート事件』『試行錯誤』ほどには知られていないけれど、迷探偵ロジャー・シェリンガムものの本書と『ジャンピング・ジェニイ』の二作は、とても面白いですよ! | ||||
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アパートの最上階の一室でおきた殺人。いろいろ不可解で納得できない点があるものの、警察では常習犯の犯行とみて捜査をはじめる。が、その納得できない点に注目したロジャー・シェリンガムは独自で調査を開始する。細かいところに気がついて、見事なまでに論理的な推理を組み立てていったかと思いきや、推理というより空想・妄想に近いものになったりして、これがロジャー・シェリンガムなだけに、果たして今回は真相にたどり着けるのか、真犯人を見つけられるのかという興味も加わって、滅法おもしろい。読み終わってみると、実にあっけない単純なものなのに、よくぞここまで複雑にし、飽きさせないで終わりまでもっていけるものだと、話のスジとは関係ないところにも感心させられました。 | ||||
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シェリンガム物のなかでもっとも人物が克明に描かれている作品です。妄想をふくらませて事件を複雑化させるシェリンガム氏。そのシェリンガム氏をあしらう、美人だが色気のない秘書シーラ。そして、容疑者であるアパートの面々。どれも綿密に性格を描写し、記述することで謎を解かせようとしている。でも、事件を解決はしてませんけどね | ||||
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