黒い山
- ネロ・ウルフ・シリーズ (6)
- 安楽椅子探偵 (187)
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助手のアーチー達がニューヨークを車で駆け回って証言を集め、ウルフは自宅で温室と書斎と食堂の間をルーティンしながら指示を下して事実を組み立てるというスタイルから一転。行動し、アクションもある作品だ。 冒頭から当時の国際情勢が記されているが、そこは「ゴルゴ13」的で、自分の無知さを思い知らされる。 ウルフは山道を歩き続けるだけでなく、語学を操り常にフロントに出て交渉をすべてやってのける。アーチーはそれを後で説明してもらわないと理解できないという、いつもと全く立場が逆の展開。 異国(祖国)での強行軍の描写が中心で、捜査すべき内容が一気に明らかになってしまうところはやや残念ではあるが、その後にはアクションシーンがある。 貴重な戦闘シーンはほんの数十行であるが、そこではウルフのナイフ戦闘術が披露される。この男、侮れない。 結構、グロいシーンや殺傷シーンもあるが、描写はカラッとしている。この小説はハードボイルドなのだと思い知らされる所だ。 読後はネロ・ウルフ感が一変する異色作だと思う。シリーズを何作か読んだ後に読んでほしい・ | ||||
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ネロ・ウルフと助手のアーチーがチトー政権下のユーゴスラビアに潜入する冒険ミステリー。 ウルフのユーゴスラビア時代からの友人が殺され、犯人を探そうとしたウルフの養女はイタリアを回ってユーゴスラビアに入り、モンテネグロで殺された。ウルフは犯人を見つけてアメリカへ連れ帰る目的で、自分の養女の行動を辿りアーチーと二人だけでモンテネグロに入る。完全に冒険小説のノリで今回はウルフの推理は登場せず、アーチーのナイフ投げとウルフの詐術と射撃に頼っている。それにしてもチトーの秘密警察も反体制活動グループも間抜けばかり。、 ウルフは相変わらずだが、予想外の事態に素早く対応するのはアーチーで、活劇場面でもこの二人のコンビは絶妙。 解説によると、マッカーシズムの頃に発表されたもので、著者はマッカーシズムの行き着く先に秘密警察が横行するチトー政権下のユーゴスラビアを見て居たらしいとの事。 | ||||
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このシリーズで定番の自宅にこもって推理をしてい事件を解決していく話しではありません。シリーズの中では特殊です。知人が殺されたことで、犯人を探しに共産圏の国に行く。しかし犯人を逃亡先からうまくアメリカに行くように仕向けて、アメリカの司法で裁く。本書が執筆していた当時の社会情勢(1954年)に対しての著者の立場が明確に描かれています。社会に対して作家ができることは何か、問題点を指摘あるいは糾弾するという自覚と姿勢が明確です。 | ||||
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かねてよりウルフファンが待望していた作品の記念すべき翻訳。謎の多いウルフの過去をかいまみることができる,まさに必読の作品です。今作はミステリーというより冒険小説といった趣ですが,ウルフの「天才」ぶりは、「駆け引き」で堪能できます。そして,真の主役ともいわれる?アーチーも,「鉄のカーテン」の向こうでもウルフがあきれるほどのユーモアを発揮,プロの活動家もうならせる活躍でアーチーファンを楽しませてくれます。圧巻は「裏切り者には死を」の風潮がまかりとおっている地で、個人的復讐を否定し、親友を殺した犯人に,アメリカで裁判を受けさせようとすること。今作品執筆当時のアメリカは正に赤狩りの時代。作者スタウトの、民衆の権利を支持する強い信念を感じました。 | ||||
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かねてより、シリーズの異色作として知られていた作品。 読んでみると、なるほど、今までの作品とは大違い。 あのネロ・ウルフが、「鉄のカーテン」の向こうへ行くんだから。 これは、本格ミステリのジャンルではなく、 冒険スパイ小説のジャンルで語られるべき作品でしょう。 そうしてみると、アメリカの国民的ヒーローが共産圏で活躍する本作が 007のブレイク以前に書かれていたことは注目に値しますね。 | ||||
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