死の相続
- ゾンビ (9)
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一言で言えば、ホラー系「そして誰もいなくなった」という印象であるのだが、本書の驚異的なところは推理の部分は本格物だし、事件背景のホラーの部分はおどろおどろしいのだが、全体がコメディータッチになっているところ。その他アクション、ロマンスも含まれており、最後の怒涛の大団円はこれぞエンタメとうならせる。 唯一惜しむらくは、グロテスクな相続人たちのフリークショーをもう少し満喫したいところではあったのだが、各々キャラがたつまえに退場してしまったところ。 あとがきを読むと、著者はもう1冊密室物を書いているらしいが、是非とも翻訳出版されることを希望する。 | ||||
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7人もいる相続人候補、ブードゥー教にゾンビ?、原住民の暴動など、いろいろとてんこ盛りです。 ただ駆け足で物語が進むので、消化不良気味です。例えば、一癖ありそうな相続人たちも、キャラクターのアクの強さを見せる前に殺され、誰が怪しいとか思う前に次の殺人が起きてしまいます。 つまらなくはないのですが、せっかくのてんこ盛りを楽しめませんでした。 1作品当たりの分量とか、制作にかけられる期間などで製薬があったのかもしれませんが、だれか現代の作家がこの本を元ネタに書き直してくれれば、もっと面白い作品が生まれるかもしれません。 ドラマや映画では、リブートなどといって過去の作品を作り直していますが、小説ではないのですかね。 | ||||
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うわーバカミスだ!と、喜ばずにはいられなかった。本書が1935年の作品だなんて、なんてすごいことだ! 今なら、意図してこんな作品が書かれることもあるだろう。でも30年代だ。「ゾンビ」が登場するんだよ。好きだな〜、こういうの。読んでいて爆笑しちゃったよ。もちろん、いい意味でだ。 著者の意図は分からない。でも、この伏線ときれいに決まった結末は、けしてふざけて書いたものではない。きっちりと本格ミステリをしていて、しかし型破りという、現代の作家からしたら本当に羨ましい作品なんじゃないかな。 そして舞台が「ハイチ」なんだ。この舞台で最初に気づくべきだった。予備知識なしだったから、途中で“まさか”と思った。え?え?え?気づいたときには大爆笑だよ。なんかロジャース「赤い右手」を読んだときの感じと似ている。 怪奇幻想小説ではない。あくまでミステリ、それも紛う事なきガチガチの本格ミステリなのだ。でも、いいな〜これ。肩の力を抜いて楽しめるよ。 実に、実に楽しい作品である。本書を楽しめる仲間よ、読め! | ||||
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遺産相続の遺言書にあわせて、次々と殺人が起こる話。登場人物はそれぞれ個性的なのに簡単に次から次へと死んでいくので、だれがだれがわかりにくかったのが難点です。 しかし、ラストの犯人は意外や意外。途中でわかるんですけれど、それでもびっくりしました。 | ||||
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読後強烈な印象を残す怪作を発表し続けた知られざるアメリカ・ミステリー黄金時代の異端派作家ロスコーの恐るべき代表傑作です。本書はミステリーと怪奇小説ファンが泣いて喜ぶゾクゾクする読み心地の近来稀に見る最高傑作だと思います。もしも怪奇密室ミステリーの巨匠カーが女王クリスティーの「そして誰もいなくなった」の趣向に挑んだらという豪華で贅沢な夢が味わえ、更に本家をも脅かす程に魅力たっぷりの素晴らしい仕上がりになっています。 ハイチに住む実業家が謎の死を遂げ、遠戚のピート(パトリシア)嬢の元に弁護士が訪ねて来る。婚約者を自認する本書の語り手、画家のカートが彼女を説得して二人が向かった屋敷で奇妙な事態が続発する。彼女を含めて八人の相続関係者の前で明かされた遺言は、「私の棺には杭を打ち込む事、財産は全て第一相続人に譲るが24時間以内にその者が死亡すれば、第二相続人に権利が譲られ、順番に最後の者まで続く」という内容だった。やがて、深夜の葬儀後に故人の主治医が射殺される事件が起き、続いて相続人達が次々に不可解な密室状況下で殺されて行くのだった。 本書には著者の関心が深いハイチの邪教ヴードゥー教の怪奇趣味が濃厚で、終盤ではゾンビが墓から甦るぞっとする場面や主人公が棺桶もろとも生き埋めされる息苦しい恐怖の場面が描かれ、本格的な怪奇小説として読んでも十分満足出来ます。途中で登場するハイチの憲兵隊隊長も余りにも不可解な状況にお手上げとなり魔術を信じる始末で、読者も目まぐるしい怪異の連続に翻弄され何も信じられなくなるでしょう。本書の真相はいざ説明されて見れば驚く程に単純に思えますが、この悪夢の如き恐怖劇は長く人々の記憶に刻まれそうな忘れ難い余韻を残しますので、驚天動地の物語を構築した著者の功績を大いに讃えたいと思います。尚、最終章での意外な探偵役の判明と微笑ましいロマンスの一幕も存分にお楽しみください。 | ||||
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