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ハンニバル



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【この小説が収録されている参考書籍】
ハンニバル〈上〉 (新潮文庫)
ハンニバル〈下〉 (新潮文庫)

ハンニバルの評価: 4.02/5点 レビュー 54件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.02pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全39件 21~39 2/2ページ
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No.19:
(5pt)

博士の、つつましやかな日常

監獄から逃れ、自由になったハンニバル。彼の、独創的なキャラクターが滲み出る。
任務遂行の為とはいえ人殺しをし、その過激な残酷性から一躍有名になるスターリング。彼女を包み込み守るようなやり方で、しかし舐るような視線で見詰める博士。この二人の行く先は何処なのか―――。待ち受ける運命の、なんと過酷と熱情に溢れていることよ。
前作品より、全体的にエロティックな要素を加味したストーリーはフェティッシュな刺激となり、作品の持つしめやかな残酷性に楽しさと快楽を増す。
ハンニバル〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ハンニバル〈上〉 (新潮文庫)より
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No.18:
(5pt)

モダンな怪物は悲しみを知る

『羊たちの沈黙』で、卓越した能力でスターリングを一躍スターの座へと導いた怪物、ハンニバル・レクターの内面へと、探索の目を向けた作品です。残酷とも取れる彼の狂気は、神の残酷さと比べればなにほどのことはないと信じてのことなのです。 ハンニバルは己の嗜好と思考に没頭するのを好みます。そして彼の興味は、再びスターリングへと向くのです。
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No.17:
(5pt)

極限での究極のラブストーリー

前作と今作とでは、①クラリスの父性役が違う、②今作はクラリスの女性としての部分に焦点があたった、この2点が大きく違うところ。それゆえ、エンディングに向っていく一見予想もできない流れは、必然でもある。クラリスの意識の彷徨いが、物語にどんどんヴェールをかけ遠ざけていきながら、明らかに彼女は昇華していく。その描写は読む者が呆然と見送るしかないほど美しい。これはスリラーの形式をまとった、究極のラヴストーリーと考えたほうがいい。間違いなく、ハリスの最高傑作だ。
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No.16:
(5pt)

レクター博士の秘密

映画を見てから読んだが、かなりの違いがあったので驚いた。しかし私は小説の方が秀逸だと思う。なぜなら、映画のレクターはかなり超人的に描かれているように思うが、小説では人間的な部分も垣間見られ、魅力を増しているように感じたからだ。レクターの生い立ち、妹、怯え、そして正義感、それらが彼に存在感を与え、官能的ですらある。クラリスとのエピソードも、映画よりもまさに彼らしいと思う。レクターファンにはたまらない小説である。
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No.15:
(4pt)

ミーシャとの美しい思い出は、レクター博士の羊たちの叫び

レクター博士は、「羊たちの沈黙」で、自分を原因と結果という因果関係の中で理解されるのを拒否した。しかし、著者は、本書で、レクター博士の幼児体験を明らかにする。これを、レクター博士が超然とした悪でなくなってしまうとして残念がる見解もあるようだが、むしろ、これは、レクター博士も決して例外ではあり得ない、という著者の主張だろう。
桐野夏生氏は、文庫版「レッド・ドラゴン」の解説の中で、それでも、レクター博士の食人の理由は明らかではない、という。もう一つ、決定的な理由を挙げるとしたら、これでしょう。――美食家だから(笑)。きっと、レクター博士にとって、他人はただの動物性蛋白質で(幼児体験がそれを裏付けるわけだが)、こいつの胸腺が美味しそうだ、と思ったら、食べずにはいられないんだろうなぁ。
それにしても、レクター博士の生い立ちまで明らかにしながら、彼と対峙するヴァージャーは、ただの滑稽な骸骨にしか思えない。クラリスと対峙するクレンドラーも、「羊たちの沈黙」ではチルトン博士の心の孤独まで丁寧に描いたトマス・ハリスにしては、あまりに表面的な人物造形ではないだろうか。
細部の描写が非常に面白くて、そのときは夢中でページをめっくても、全体的な読後感に何となく物足りなさが残るのは、そういうところに原因があるのかもしれない。
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No.14:
(4pt)

レクター狩り

前作『羊.....』で逃亡に成功したレクター博士は、イタリアで優雅で静かな逃亡生活を送っていた。だが、正反対にFBIで苦境を強いられていたクラリスにちょっとしたプレゼントを送ったことから、メイソン・バージャーのレクター捜査網に引っ掛かってしまう。ここから、残忍で想像するのもおぞましいメイソンのレクター狩りがはじまる。このメイソンというお方、若いころ幼児レイプで逮捕されたが、大富豪であるがゆえに刑務所入りを免れ、レクター博士による心理療法の末、顔の皮をはがれ、片手以外は麻痺状態で、暗がりの中で人工呼吸装置につながれている身だった。そんな彼の一番の楽しみは「どうやってレクターにかつてないほどの苦痛と驚愕の死を与えるか」を想像しながら過ごすことだった。はたしてメイソンの思い描く復讐とは・・・何故?どうして?ウソ~!と身を乗り出して読んだ結末にしばし愕然とした。だが、時間と共に当然の成りゆきのように思えてくるのは何故……?? 圧巻は美食家レクター博士のもてなす厳かで優雅なディナー。うへっ。
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No.13:
(5pt)

後れ馳せの感想

前作に比べシノプシスの低下は否めない。それでもタマネギのように幾層にもなった本を、トマス・ハリスは書いた。だから何度でも、暗黒のアポロンレクター博士と一緒にその上を滑走することができる。星は沈黙する。クラリスも沈黙する。一抹の寂しさを感じながらも、安堵する人はいるだろう。
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No.12:
(4pt)

レクター博士の美学

 レクター博士は、残虐ですが、知的で美学を感じます。殺人の手口も、過去の歴史を下地にしてあったり(中世の頃など、今の感覚からすると、ものすごかったから)。残虐さではレクター博士にひけをとらない男達が次々と出てきますが、欲望がむき出して醜悪に思えるだけ。 彼女とレクター博士はどうなるの? 作者はどうしてここまで知っているのだろう? 読み出したら止まりません。 
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No.11:
(4pt)

Read it, but don't worry about the English

This is for those of you who might try reading the book in English, not Japanese:A great page-turner. Better reading than his "Silence of the Lambs". My wife and I read the Japanese and English together. It's not worth bothering to try to study English by reading it -- just enjoy reading the book in Japanese -- Harris is a good writer, but he's not writing poetry or Literature. He is a great storyteller -- just enjoy the story.Here's to the next book in the Hannibal cycle!
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No.10:
(5pt)

そこまでやるか!

 久しぶりに巻を置くあたわずという本に出会いました。 忌引で休んだ日、葬式に向かう電車の中で読み始め、終わって帰りながら読み、帰ったら買い物もスポーツクラブも行こうと思ってたのに椅子に張りついてしまい、とうとう夜中過ぎに飛ばし読みで読了するまで、動けませんでした。 緊張感がずっと持続するのです。見たことも聞いたこともない斬新な残酷が、場面転換を予想させない思いがけないところで出てきます。言葉は簡潔だけど、その簡潔な言葉で凄絶なシーンを現出させます。ジェットコースターばりのスピード感。スピルバーグの最もよい映画のような。 レクター博士は逃亡中で自由に振る舞い、スーパーマンぶりを遺憾なく発揮します。欲望にゆがんだり、生まれつき変態嗜好を持っていたり、トラウマでゆがんだりした登場人物が何人も出てきますが、レクター博士は彼らをそれぞれ適切に扱います。その迅速さ・徹底ぶりは、天誅が下るのを見ている壮快さ。 そして最後に、クラリスのためにしてやるすさまじい復讐。私も憎いやつをこんなふうに料理できたら、と思うと胸がすうっとしてくる(^_^;) 結末は、筋だけ聞くと陳腐と思うでしょうが、これだけの地獄を経巡ってきた後に築き上げた平和、これしかない、と満足してしまいます。 読みながら何度も、本の見返しの著者略歴を読んで、なんでこんなすごい本が書けたんだろう?と訝しんでいました。舌を巻き、ため息をつき、次は誰にこれを読ませようか、と考えを巡らさざるを得ません。
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No.9:
(5pt)

よくも悪くも、強烈な作品

レッドドラゴン、羊たちの沈黙、と 強烈な描写で圧倒されてきましたが、 その極め付きでしょう。ちょっと強烈すぎる気もするし、 やや破綻している点も感じられますが、 でも、やっぱりすごい。 一気に読み切りました。 歴史に残る名著とはいいませんが、 エンタテイメントとしては、最高の部類に入るでしょう。そういえば、映画化不可能なラスト、で評判にもなりました。 映画ではどうするんでしょう。 また、しばらく アンソニー・ホプキンスの映画が まともに見られそうにないです。 「羊たち…」のあと、しばらくは、 「いつ、むしゃむしゃ行くの?」 とばかり気になって…
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No.8:
(5pt)

残忍さの中にある優雅さと心の傷がたまらないスパイス!

実はこれで2度目のレビューですが、意見が色々分かれてて面白いですね。女性が求める品のよさ、教養・知性・包容力・・・・全てを兼ね揃えた殺人鬼レクター。異常な面を除けばこれほど魅力的な男性はいないと思います。猟奇殺人鬼という絶対的な悪の中にひそんでいる弱いものを助けたいという気持ちがとてもせつなく感じました。身の毛もよだつ殺人鬼なのに、たまらなくせつない気持ちで一杯にさせるレクターは究極のキャラクターだと思います。 でも実在されたら本当に困りますね(笑)
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No.7:
(5pt)

難はあっても凡百からは屹立。

難から言えばクレンドラーの悪役振りが平凡、メイソンの考える拷問法もまた結末を予感させる。でも星は5つです。ハリスの著書から選ぶのではなく、他のと比べれば結論は明らか、私は洋版ハードカバーを先に読み、翻訳も読みました。読者に身銭を切らせる、これがプロの作者でしょう。レクター博士の洗練された趣味の良さは益々上がり、クラリスもそれを追うことによって惹かれていく。趣味の良さはそれをわかるもの同士を結びつける、なぜなら理解者は貴重だからだ。最後に二人が乗って消えて行くメルセデス・マイバッハはまだ発売されていない。近未来を示すのにこうした細部にこだわるのがハリス流。レクター博士はこの物語の登場時から刑務所にいた。その以前の全貌はまだ語られておらず、これが明らかにされる時がシリーズ最高峰になるのでは?と期待しているのだが。
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No.6:
(5pt)

#やっぱレクターっすよ

羊たちの沈黙のビデオを見返してから、この本を読むと、より深くドクターレクターワールドに入り込めます。現在、ハリウッドでも羊たちの沈黙の続編として映画の製作がすすめられてますが、ジョディーフォスターのクラリスはどうやら見れそうにないのが個人的には非常に残念でした。しかし、この作者は本当にすごい!この本で三作目だというのだから。。。私は上下巻を読破するのに一週間かかりませんでした。
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No.5:
(5pt)

ハンニバル

前作、「羊たちの沈黙」から内容的にも描写的にもパワーアップした感がある。今回は主要人物たちのぶつかり合いが作品の中心となっているように思える。たぶん、クラリスとレクターの物語は今回が最終章なのだろうが、トマス・ハリス独特の余韻を残す終わり方である。読み始めたら最後、読み終わるまで、本を手放せなくなるような力作である。映画版も楽しみだ。
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No.4:
(5pt)

3日続けて徹夜!

とにかく読んでいて圧倒!先が気になり3日間移動の電車の中、暇なとき、そして寝ながら読んでいるうちに何時の間にか空は明るく・・・。 こんなにすごいと思った本は本当に久しぶりです。 クラリスも健在ですし、ハンニバルは前作以上に魅力的に感じました。(怖いけど!)ラストはかなり自分にとってはショックで、読んだ後味の悪さも、良い意味で絶品です。
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No.3:
(5pt)

羊たちの沈黙は前座だったと痛感!

映画「羊たちの沈黙」を観て驚嘆し、続編が出ると聞き、全部本で読むこよにしました。羊たちの沈黙もやはり映画よりも内容がすごくて、立て続けに「ハンニバル」を・・・・、取り付かれたように通勤電車の中で読んでいました。上下とも読み終えるころには寂しい気持ちになりました、「もう終わっちゃうんだー」と。あのレクターの独自の世界、不思議な魅力を持つクラリスが最後・・・・・えーーー!!!という展開はたまらなかったです!!まだ映画観れないのは寂しい・・・・でもやっぱり映画よりも小説の方がたまらない深さがあって印象的に心に残りますよね!
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No.2:
(4pt)

怪物!?

人喰いハンニバルことレクター博士に焦点を当てたこの作品、最初は軽く・・・そのうちズッシリと重く魅力に取り付かれていることになるはず!?その特異な芸術嗜好のため悪趣味と評される事もあるレクター博士ですが、それが怪物の見せる繊細な部分として博士を魅力あるキャラクターにしていると思います。
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No.1:
(5pt)

究極のハッピーエンド

前作に思い入れのある人にとっては許せない作品らしい。特に”ジョディ・フォスター=クラリス”って人には許せない。 でも私は非常に面白かったです、ハリスの作品はすべて全く違うからおもしろい。「レッドドラゴン」と「羊たちの沈黙」も続編といいながら全然ちがう作品であったように、これはハリスの意図的な物だと思う。急にレクターが肉体的にもスーパーマン化してるとか、FBIの上司が若返っているとか、変なところは一杯あるけど、それも新しいイマジネーションで世界を作っているのでいいんじゃないかとおもえる。 クラリスの人物像も映画のキャラが強すぎて、彼女がそんなことするはずないってギャップを感じる人が多いんじゃ無いかとおもえる。究極の悪についての、ファンタジーとして、レクターを応援して読んだ私にはかなり倒錯的なすばらしいこれ以上ない究極のハッピーエンドです。
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