カリ・モーラ
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トマス・ハリスの13年ぶりの新作。麻薬王・エスコバルがマイアミに残した大豪邸の地下金庫に隠された2500万ドルの金塊争奪戦を描いた、レクター博士シリーズとは無関係なサイコ・ノワール・エンターテイメントである。 | ||||
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トマスハリスというと、あの世紀の駄作=「ハンニバルライジング」がすぐ頭に 浮かぶ。およそ小説の体をなしていない作品で、文章はスカスカ、ダラダラとし たストーリーがひたすらつまらなく続く小説(もどき)だった。 日本語訳が出版されてすぐに読み、目を通すとすぐに捨てた。お金と自分のキ ャリアを交換した小説家は哀れだ。 さてこんな小説家がトマスハリスだが、「ハンニバルライジング」以外はとても 優れた小説だと思う。ハリスはそれだけ優れた作家だが、どうにもひどい作品を 上梓した。つらつらとハリスについて書いたが、そもそもは、残酷きわまりない ストーリーと情景描写に長けた小説家であったと思う。 あれから13年。また懲りもせずに、お金欲しさにこの小説(まがい)を上梓した のかどうか。こんな下世話な興味で本屋で本作品を見つけ、逡巡した後に購入し た。 最初の部分はスピード感がある。次に何が起きるのか、ついページをめくって しまう、エッジの効いたストーリー展開となっている。ただこの最初の部分から は「サイコスリラー」の香りはほとんどない。精々が「ノワール(もどき)」の小説で しかないだろう。怪物的人間を描こうとして、見事に失敗。何も怖くないし、お ぞましさに震えが来る訳でもない。 何とか印象深く描写しようとしてか、死体処理の方法を描くが、所詮ハリスが 思いついた突飛な方法を提示するだけに終わっている。趣味の悪いこの方法は、 その映像が、「ゴーストバスターズ」に40年も前に「コミカル映画の演出」として演 出されている。ハリスはよほどこのアイデアが嬉しかったのか後半部分にも出て くるが、二番煎じはもういい。 主人公がいくつかの危機を切り抜けるシーンも、ハリスの筆はさして冴えない。 もともの重厚な文章を得意とするハリスには、このようなアクションシーンは不 得手なのだろう。 主人公に味方する者が必ず助けてくれる。最初の100ページほどで「随分と安っ ぽい物語」と感じた。良き頃のウィンズロウ、「犬の力」三部作に遠く及ばない三流 ノワールとしか言いようがない。 冒頭のモンスターのような南米麻薬カルテルの人物描写も、まるでなっていな い。深みのある描写もなく、かなりステレオタイプの「悪役」を設定したのだろう。 主人公の過去も、ただ簡単にコロンビアの反政府左翼ゲリラに拉致された過去を 持つとある。南米の混迷した政治状況も描いておらず、実に底が浅い。このレベ ルのことならばネットで調べた方がまし。 会話文と適当な情景描写のみで、物語は盛り上がりも何にも無く、ただ淡々と 続く。 脇役と登場人物もひどい。麻薬組織の人間としてありえないほど饒舌で、読者 向けの状況説明を長々としてくれる。 舞台となるのはマイアミのみという安直さ。ハリスは(おそらく)南米には一切 行っていない。時折スペイン語の会話を交える、それのみ。 この陳腐なストーリーと愚かなギャング達の掛け合い万才は読むのも嫌だった。 だらだらとした緊張感のない薄っぺらい物語がひたすら続く。ただ冗漫な文章。 このまま後半に続く。よく読むと銃撃シーン(車を使用)もでたらめで、運転手の 行動が一切描写されない。凶悪そのものの登場人物も、銃で撃たれているのに、 一言「息を吹きかえした」とさ。 何日も人間の腎臓を「氷水」で保存したらしい。臓器売買のことはほとんど出て こない。ハリスにはそもそもの医学的知識もないのだろう。 まず間違いなくこの小説(もどき)は、ハリスの経歴にまたもや汚点を残す愚作 だろう。ハンニバルライジングと双璧をなすつまらなさ。 最後の最後まで登場人物に感情移入するのは不可能。人物設定も情景描写もひ どい。おまけにストーリーはでたらめ。 よくこれで作品といえるもんだ。 全くお勧めできない。本屋で躊躇いながら購入し、読んですぐに捨てた。 帯の惹句、「『ハンニバル』よりも異常な猟奇殺人者」は全くの的外れです。 読みたかったら、図書館で借りて読んで下さい。 お金はいいから時間を返して欲しい。 | ||||
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「羊たちの沈黙」のトマス・ハリスの13年ぶりの新作が出版されたと聞いていましたが、私の引きこもりがひどく、5年経ってやっと読むことが出来ました。 おそらく70代後半の期間に執筆したのだろうし、まったく衰えを感じさせないというところがまず凄いと思いました。 また、この部分の感想を書いていると気持ちが悪くなってしまうくらいなのですが、国際臓器売買にタッチしている変質サディストたちの描写や、敵対する犯罪者グループの奇妙なエスカルゴ缶詰の製造など、正直言って言葉を失ってしまいました。 「羊たちの沈黙」や「ハンニバル」で猟奇的な殺人事件や変質者たちを扱うのは、それらと相対する人間の精神の崇高さを浮き彫りにするためだと思っていましたが、本作はただ単に「悪趣味」と切り捨てる読者がいるような気がします。 執筆者トマス・ハリスにしても、本作を読むまではひたすら尊敬していましたが、読後は、「やっぱりこの人ヤバい人かも...」と感じてしまいました。 主人公カリ・モーラにクラリス・スターリングほどの魅力を感じなかったからだと思います。 それはハリスのせいではなく、もしかしたら映画「羊たちの沈黙」で、影のある美女ジョディ・フォスターがクラリス・スターリングを好演したからではないか?と感じました。 カリ・モーラが活躍する続編が出れば、彼女に対する印象も変わるでしょうが、ハリスはもう80代なのでそれはないでしょう。 もちろん、「羊たちの沈黙」や「ハンニバル」の魅力が失われたわけではありません。大好きな作品たちです。 また、かなり微妙な表現が連続するこの小説は、カリ・モーラが少女時代に生きた世界と比べると、完全にぬるま湯としか思えない現代の日本に暮らす我々にとって「生きるためのバイブル」になる可能性はあると感じました。 | ||||
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トマスハリスは 数十年前に読んだブラックサンデー以来です。 ハンニバル系は映画では見てますが、 小説では1冊も読んでません。 ブラックサンデーはいまいちぴんとこなかった。 そんな自分からすると、 緻密さを求めるなら、 分量も圧倒的に多いトム・クランシーの方が面白いと思います。 トム・クランシーの本はほぼ読んでましたが、ライアンが大統領になるあたりから なんでややねん!って感じでやめましたw 単行本4冊続きなど、分量も大量になってくるしw でも、クレムリンの枢機卿などは好きで、 いまだに買い直して読んでます。 カリモーラですが、 映像を見ているかのようでサクサク読めます。 完全に映画化を狙ったプロットと描写なのでは?と思ってしまいます。 老眼の自分にも字が少し大きめで読みやすいです。 場所も海沿いの描写が多く、 描写はハードだけど、精神的ないやったらしさはなく、カラッとしてるためか、 ジメジメとした雰囲気はなく 全体としては明るい雰囲気に感じます。 特にお勧めはしませんが、 エンタメとして楽しく読めます。 | ||||
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内容は面白かったが、ブックオフで110円で売っていて、ちょっとがっかり | ||||
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あまり肩肘をはらずに読むと楽しいかと。悪趣味なことをサラリと読ませてしまうハリスさんはさすがだなぁと。 | ||||
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