カリ・モーラ
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
カリ・モーラの評価:
7.00/10点 レビュー 1件。 C ランク
カリ・モーラの総合評価:
5.61/10点 レビュー 38件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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浮かぶ。およそ小説の体をなしていない作品で、文章はスカスカ、ダラダラとし
たストーリーがひたすらつまらなく続く小説(もどき)だった。
日本語訳が出版されてすぐに読み、目を通すとすぐに捨てた。お金と自分のキ
ャリアを交換した小説家は哀れだ。
さてこんな小説家がトマスハリスだが、「ハンニバルライジング」以外はとても
優れた小説だと思う。ハリスはそれだけ優れた作家だが、どうにもひどい作品を
上梓した。つらつらとハリスについて書いたが、そもそもは、残酷きわまりない
ストーリーと情景描写に長けた小説家であったと思う。
あれから13年。また懲りもせずに、お金欲しさにこの小説(まがい)を上梓した
のかどうか。こんな下世話な興味で本屋で本作品を見つけ、逡巡した後に購入し
た。
最初の部分はスピード感がある。次に何が起きるのか、ついページをめくって
しまう、エッジの効いたストーリー展開となっている。ただこの最初の部分から
は「サイコスリラー」の香りはほとんどない。精々が「ノワール(もどき)」の小説で
しかないだろう。怪物的人間を描こうとして、見事に失敗。何も怖くないし、お
ぞましさに震えが来る訳でもない。
何とか印象深く描写しようとしてか、死体処理の方法を描くが、所詮ハリスが
思いついた突飛な方法を提示するだけに終わっている。趣味の悪いこの方法は、
その映像が、「ゴーストバスターズ」に40年も前に「コミカル映画の演出」として演
出されている。ハリスはよほどこのアイデアが嬉しかったのか後半部分にも出て
くるが、二番煎じはもういい。
主人公がいくつかの危機を切り抜けるシーンも、ハリスの筆はさして冴えない。
もともの重厚な文章を得意とするハリスには、このようなアクションシーンは不
得手なのだろう。
主人公に味方する者が必ず助けてくれる。最初の100ページほどで「随分と安っ
ぽい物語」と感じた。良き頃のウィンズロウ、「犬の力」三部作に遠く及ばない三流
ノワールとしか言いようがない。
冒頭のモンスターのような南米麻薬カルテルの人物描写も、まるでなっていな
い。深みのある描写もなく、かなりステレオタイプの「悪役」を設定したのだろう。
主人公の過去も、ただ簡単にコロンビアの反政府左翼ゲリラに拉致された過去を
持つとある。南米の混迷した政治状況も描いておらず、実に底が浅い。このレベ
ルのことならばネットで調べた方がまし。
会話文と適当な情景描写のみで、物語は盛り上がりも何にも無く、ただ淡々と
続く。
脇役と登場人物もひどい。麻薬組織の人間としてありえないほど饒舌で、読者
向けの状況説明を長々としてくれる。
舞台となるのはマイアミのみという安直さ。ハリスは(おそらく)南米には一切
行っていない。時折スペイン語の会話を交える、それのみ。
この陳腐なストーリーと愚かなギャング達の掛け合い万才は読むのも嫌だった。
だらだらとした緊張感のない薄っぺらい物語がひたすら続く。ただ冗漫な文章。
このまま後半に続く。よく読むと銃撃シーン(車を使用)もでたらめで、運転手の
行動が一切描写されない。凶悪そのものの登場人物も、銃で撃たれているのに、
一言「息を吹きかえした」とさ。
何日も人間の腎臓を「氷水」で保存したらしい。臓器売買のことはほとんど出て
こない。ハリスにはそもそもの医学的知識もないのだろう。
まず間違いなくこの小説(もどき)は、ハリスの経歴にまたもや汚点を残す愚作
だろう。ハンニバルライジングと双璧をなすつまらなさ。
最後の最後まで登場人物に感情移入するのは不可能。人物設定も情景描写もひ
どい。おまけにストーリーはでたらめ。
よくこれで作品といえるもんだ。
全くお勧めできない。本屋で躊躇いながら購入し、読んですぐに捨てた。
帯の惹句、「『ハンニバル』よりも異常な猟奇殺人者」は全くの的外れです。
読みたかったら、図書館で借りて読んで下さい。
お金はいいから時間を返して欲しい。