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毒杯の囀り
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毒杯の囀りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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中世ロンドンを舞台にしたミステリ。托鉢修道士が探偵役を努めるシリーズの初作。作者は元々ミステリが付かない歴史物を書いていたようで、往時の雰囲気が良く出ている。 事件は富豪の金貸しがウグイス張りの廊下の奥の自室で密室状態で毒殺されていたというもの。犯人と目される執事は階上で首吊り自殺していたが、調査の結果執事も殺されていた事が分かる。執事以外その廊下を通った者はいない。事件は俄然、不可能性を帯びてくるが...。事件の謎だけに焦点を当てると、トリックは容易に分かり、自動的に犯人も分かるのだが、何しろ物語の半分以上は当時のロンドンの様子の描写に費やされ、関心はそちらに行ってしまうのだ。疫病、腐敗した死体、悪臭、男色の男達、群がる娼婦、権謀詐術渦巻く宮廷。これでは作者が修道士を探偵役にした理由が分かるというものだ。 事件の関係者が呟く謎の言葉「31しかない」は当方に馴染みが無いせいもあって、最後まで分からなかった。巧いと思う。「39しかない」なら分かったのになぁ。同じく関係者が呟く「靴職人」の方は犯人を明示し過ぎていて余分だったと思う。中世のロンドンの香りがタップリと味わえる異色ミステリ。 | ||||
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