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鏡の背面
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鏡の背面の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 1~20 1/2ページ
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テンポが良くて読みやすかったです。1人になりすまし続け亡くなるまでバレない、って、現実味はありませんが、この作品だからこそ納得できるストーリーだったと思います。推理小説の要素も有って読み応えがありました。 | ||||
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最初から最後まで止まらない面白さ。途中で篠田先生得意のホラー寄りの展開になるのもたまらない!最後にはきっちり解決して読後感最高でした。 | ||||
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綺麗に梱包してありました。 ありがとうございました。 | ||||
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私にとって最高のエンタメ小説でした。 一体どうなってしまうんだろう?と終始ハラハラしながらページをめくりました。 男女のパワーバランスの非対称性がこのようにエンタメとして昇華されているのをみると、現代で女をやってて良かった、この小説が20年後に「古い」と感じられる世界になっていないとな、と思いました。 | ||||
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いつもながらこの人の作品、特に長篇には圧倒される。 作家として成功するまでの経歴を見るととてもそうは思えないのだが、生まれながらの作家とはこの人のような作家のことを言うのだと思ってしまう。登場人物の一人一人が実在感を伴って動いていて、それぞれに感情移入ができる。まるで百の人生を生きてきた人のようだ。 比べる必要などないのだが、あえて言えば、大江健三郎は言うに及ばず、村上春樹などこの人の足元にも及ばないように私には思われる。 | ||||
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薬物や性暴力によって心的外傷を負った女性たちのシェルター「新アグネス寮」で突然発生した火災。「先生」と皆に慕われていた小野尚子は、取り残された薬物中毒の女性と赤ん坊を助けるために炎に飛び込んで死亡してしまう。 スタッフが悲しみに暮れていると、警察から「小野尚子」として死んだ遺体は、まったくの別人のものだったと告げられ、皆呆然とする。それだけではなく、その遺体は、以前、連続殺人事件の容疑者として警察に調べられていた女だというではないか。 スタッフ中富優紀は、ライター山崎知佳とともに、何が起こったのか、死んだのは一体誰だったのか、そして「先生」はどうなったか、貪るように調べ始め、かつてこの「女」を追っていた記者にたどり着く。 華族出身で日本のマザーテレサとまで賞賛されていた女性と連続殺人犯かもしれない女との接点とは? この謎めいた、そしてどうもかなり悪そうな女性を追いかける過程がとにかく面白くてワクワク、ゾクゾクしました。 作者の作品は、本作品も含めて、とにかくテンポが良い。文章のリズムが心地よく、どんどんノンストレスで読んでいける。正にプロの文章だ。 途中から、この小説が終わってしまうことが惜しくなってしまった。結末を知りたいけれど、終わりを迎えてしまうのが惜しくなるくらいに面白かったです。 | ||||
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なにか、面白い本はないかな~とおすすめのコーナーで見つけて購入。 篠田節子さんに、どっぷり、はまってしましました! 「長女たち」「銀婚式」も購入、一気読みしてしまいました。 特にミッションに衝撃をうけ、丁寧に生きて私も枯れるように死んでいきたいなと思いました。 | ||||
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半田明美は小野尚子以上に小野尚子になった。 感動しました。 | ||||
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小説すばる連載の長編小説。女性の依存症グループホームを舞台にした人物入れ替わり劇。リーダーで嬰児を救った女性が実は入れ替わっていたというミステリー。フリー・ライターと後に残された古参ホームメンバーが真相を追及しようとする。入れ替わった女性が実は、保険金殺人を繰り広げてきたいわるゆる『毒婦』だった。入れ替わり劇を追跡すると見えなかった真実が見えてくるという篠田話法の典型。 デパスなどの抗不安薬・睡眠導入剤の依存、新興宗教の降霊、フィリピンスラムでの医療ボランティアと舞台は多彩だが、深刻すぎて読後感が息苦しい。時代の閉塞を反映しているのだろうか。 | ||||
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女性の厚生施設を運営している聖女のような「先生」が、落雷による火事の際に、入居者の母子を救おうと火の中に飛び込んで、母子は救えたものの焼死する。 運営するスタッフも入居者も途方に暮れているさなかに、警察から連絡があり、その「先生」の死体は別人のものだった。 そして、その死体である別人は、過去に連続殺人事件を疑われ、週刊誌で書かれたことがあった女性だった。 真相を追うのは、施設の代表の女性、「先生」を取材したことがある女性ライター、昔その記事を書いた老いぼれの元週刊誌記者・・・。 なかなか味のあるキャラクターを配役としている。 そして、社会からドロップアウトせざるを得なかった施設入居者の女性達の描写が、いつもながら秀逸。 結婚詐欺にからみ連続男性殺人を起こした昨今のいくつかの事件がモチーフとなっている。 さらに、真相を求めてフィリッピンの異世界へと展開するが、これは篠田節子のお得意の異境ものの真骨頂。 最後の終わり方も見事と思う。 人間はかくも複雑である。 ところで、気付いたのだが、このタイトルの「鏡の背面」は、コンラート・ローレンツの名著と同じ。 人間の認識の背後にあるものを問う、ということで借りたのであろうか。 最後の参考文献には挙げられていなかったが。 | ||||
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篠田節子らしい宗教を絡めた長編で読み応えがあり、5分の4くらいまでのストーリーはなかなか良かった。今までの作品をほとんど読んでいるが「逃避行」のようなどんでん返しや「弥勒」のような長編を読み終えた時の達成感がない、むりやりまとめた感のある薄い終わりかたが少々残念。盲目の女性と先生の関わり、後を追って死んだ理由をもう少し掘り下げて欲しかった | ||||
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火事で亡くなった聖母のような女性が、実は全くの別人だったのではないかと探るお話。 登場人物のリアルさとは逆に、起こっていることは実際には起こり得ないだろうという類のお話でした。 ページ数が多いし、最初のほうは出てくるのが結構面倒臭い思考回路の人たちばかりなので、単なる辛気くさい人間ドラマなのかなぁと読んでいて退屈に思わなくもなかったのですが、謎が深まるにつれ面白くなっていきました。 また、リアルさには欠けるあらすじではありましたが、それを物語の中においては納得できるように丁寧にえがかれていたので、読み応えがあり、特に突っ込みどころもなく読み終えることはできました。 | ||||
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「読み応えのある一冊」。 ボリュームのある頁数なのにさくさく読めた。 途中でだれることもなかった。 半田明美が何故煌びやかな生活とは真反対の、彼女から見て何の得にもならない小野尚子になったのか、特になぜ20数年も小野尚子として生きていたのかが知りたくて一気に読んでしまったが、期待が強かっただけに最後は少し拍子抜け。 出来れば手記ではなく、回想シーンとして半田明美本人の視点で書かれて欲しかった。 それまでが圧巻するくらいの読み応えだったので、半田明美が小野尚子として生きていた日々をもっと具体的に紐解いてくれたらなと思う。 | ||||
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名作サスペンスです(^-^*)/ 作品の根幹は人の怖さをふんだんに描いていますが、ラストは恐怖と反比例して希望に満ちているのが読後感よく見事でしたし、 内容はあらすじから予想出来るものとさほど変わりないのに、最後まで楽しませてくれた展開の巧みさも見事でした! ただ、530ページは少し多すぎるかな。もう少しコンパクトに430ページ位に収まっていれば神作だったとは思います。 それでも、『変わりたいと願う』人の意思の力、イメージの力の素晴らしさを、こんなに恐怖盛りだくさんで表現した点は誠に素晴らし過ぎますし、 恐怖作品の締め方としても斬新かつ秀逸でしたし、この作家の別の作品も是非読んでみたいと思いました(^-^*)/ 内容が気になったら、恐怖作品としては読後感良いのでオススメです! | ||||
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やはり、半田明美の切なさや不条理、やるせなさを感じてしまう。勿論、優紀や入寮者のそれもだけど。 FDと長島が種明かし役なのは、安直に過ぎると思うが、スッと読み進めていけた。 優紀は、処方薬依存症で、その薬をデパスと特定しているのが気にかかった。医師による向精神薬(抗不安・睡眠薬を含む)の過剰処方などによって生み出される処方薬依存を、密かに弾劾しているようにも思えた。 | ||||
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場面は千葉、東京、長野、フィリピンと移って話に奥行きを与えている。そして、リアリティ。こういう女の人って増えつつあるんだろうなと妙な臨場感も感じる。 構成も描写もいい。「なぜ?どうして?」を読者にも突き付けて、徐々に核心に迫っていく。途中までは明らかにミステリーだ。「頼む。救われない結末で終わらせないでくれ」と思いながら読んでしまう。 がミステリーとして評価するのであれば、この結末はちょっと厳しいかな?「そうだったのか!」と思う読者は少数派だろう。ただ、「そんなことありえんだろ」と思いながらも、ノンフィクションを読んでいるような感覚にさせるから不思議だ。 | ||||
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現代の作家の作品を文庫本にならないうちに購入することは、滅多にない。しかし、篠田節子さんの作品だけは別だ。一番最近の篠田さんがどんなことを考えてテーマにしているかにとても関心があるからだ。私とは同年代だが、彼女のテーマは、常に私の随分先を行っているが、非常に共感できることが多い。この作品の舞台は、女性のための施設「新アグネス寮」。薬物、アルコール依存症、DV、自傷行為、カルト宗教などで傷ついて、もう生きることができないところまで追い詰められた女性達が集まっている。そこで火事が起こり、皆に慕われ、精神的な支柱だった施設の創立者「小野尚子先生」が非業の死を遂げる。施設の人々が悲しみの底にある時、「小野尚子先生」として亡くなった人が、実は「小野尚子」ではなかったことが警察から知らされる。聖母のように慕われていた女性は、一体誰だったのか。少しずつわかってくる真相は、想像を遥かに超えたものだった。 | ||||
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様々な事情を抱えた女性たちが共同生活を送っていた家屋が燃え、焼け跡から「先生」として慕われていた女性の遺体が発見される。しかし、その女性は「先生」ではなく全くの別人で、衝撃的な過去をもった人物だった。 内容紹介と巻末の参考文献を読めば、何となくストーリーが推測できるミステリーながら、500頁を超える分量でも緊張感が殆ど途切れることなく一気読み出来ます。物語の展開は予想の範囲内ですが、調査で明らかになっていく事実に薄気味悪さを感じ、微に入り細を穿つ心理描写には納得しました。欲を言えば、もう一方の人物も、もう少し掘り下げて書いて欲しかったです。 | ||||
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手にした時は、思わずその厚さにたじろいでしまいましたが、ページ数なんてなんのその、読むほどに引き込まれてぐいぐい読み進むことができました。 新人作家さんの作品(100ページちょっと)を読み終えた直後だったので、圧倒的な文字量でもその読みやすさは「さすが篠田先生」と格を見せ付けられたような感じで作品だけでなく、篠田先生の凄さを改めて認識させられました。 先の展開が読めたかとおもいきや、その先の展開で思いもしない事態となり、後半は一気に読まされてしまいました。 秋の夜長にオススメです。 秋晴れのような読後感も好きです。 | ||||
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このようなことは現実にはきっと起こらないだろうと思います。 でも何か独特のリアリティがあるのです。 途中、あまりの邪悪さに気分が悪くなりましたが、邪悪であればあるほど、むしろ邪悪に徹していたからこそ、本人になりきり、背面にまで達し、さらには超えてしまうことすらもできたのでしょうか。 すべては神の御心のまま。 本物を「軌道修正」し、それを超える役割を果たすべく遣わされた存在だったとも解釈できます。 「自分」を生きていたのでは成し得ないのかもしれません。演技だったからこそ達することができた高みなのではないでしょうか。自分を無にする、とはこういうことなのでしょうかね。 盲目の老女は、最後まで「羊」の皮を脱げなくさせるように監視して、全うさせる役割を、はからずも果たしてしまったのですね。 間違いなく第一級のエンターテイメントです。 (追記) 「そうはさせませんよ」の解釈。 先に、老女が「はからずも」役割を果たしたと書きましたが… むしろ、死を賭して、さらなる「なりかわり」を阻止しようとしたのですね。 例えば、さっと着替えて、顔をわざと火傷して、飛び降りれば可能だったかも。 でもそうならなかったことは、警察が証明していますね。 それは、阻止されたから? それとも…? 計算され尽くされた、緻密で奥深い世界に、すっかりはまりこんでしまいました。脱帽です。 | ||||
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