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凍てつく太陽
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凍てつく太陽の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 1~20 1/2ページ
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長いけど飽きさせない | ||||
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特高刑事である八尋が飯場の逃亡事件を解決するために潜入している場面から始まります。ところがそれはあくまで序章に過ぎず、物語が進むにつれてスケールはどんどん大きくなります。ネタバレになるので詳しくは書けませんが、よくこれだけの人物や場面を描き分けて上手にまとめたものだと感心するばかりです。 謎が謎を呼び、読者を飽きさせません。刑務所でのある人物との再会や脱獄でのスリリングな展開も見事でした。スルクが姿を現した時は思わず唸ってしまいました。 戦争中の軍国主義への批判や民族問題にも触れていますが、ほどよく抑制されて説教臭さがないのもすばらしいと思います。読後感も爽やかです。 これだけ完成度の高い作品であるのにもかかわらず何も受賞していないのが本当に不思議です。図書館でお借りして読みましたが、作者に敬意を表し、これから購入したいと思います。 | ||||
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特高を主人公に据えるのも珍しいのに、エンターテインメントながら国家や民族、マイノリティーや差別の問題をメインに据えるという意欲作。 スケールが大きく愉しめた。 テーマに沿って、冒頭から昨今話題の朝鮮人徴用工問題が出てくる。きちんと史実を調べた上で、偏らない視点は好感が持てる。 人間とは所詮はどういうものものかという現実を、よく踏まえたこその視点であって、まさに大人のためのエンターテインメントの王道である。 陰惨な話だがエンディングは明るい。人の気持ちを前に向かせるエンディングだ。 苦難の果てに敗戦を迎えるが、恩讐を超え自分の心の赴くままに素直に動く人の姿に、暗い時代を抜けた敗戦は、まごうことなく希望であったことがよくわかるエンディングであった。 | ||||
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舞台は昭和20年代、戦争末期の北海道。大和人(シャモ)の父とアイヌの母の子で、特高の刑事の主人公が冤罪で牢に入る。特高、憲兵、軍、アイヌ、朝鮮人などがからんでストーリーが進んでいく。アイヌの風俗描写もリアリティがあり、ストーリー展開も面白く、そして登場人物の造型もしっかりしている。難しい題材を選んでいるけど、薄っぺらい小説になっていない。 こういった題材を描く作家は今、あまりいない。船戸与一を思わせる骨太のストーリーです。 | ||||
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葉真中さんの作品は読んでいる最中、気づいたら字をただ目でなぞっているだけという時間がないということに気づかされる。 赤川さん西村さんばりに多作になってほしい | ||||
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意外にページが早く進みました。最後は裁判でなくても良いと思いました。 | ||||
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迫力と人情溢れる読み応えある話でした!北海道、または韓国に所縁ある方はより楽しめます。 最後はアッサリスッキリ!後味良いです。またこの作家さんの小説よんでみたいです。 | ||||
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初めての作家の初めての作品を読了。戦時中の殺人事件の正体を突き止めるミステリー。犯人らしき人物は、当初から判っているが、殺人の動機が何なのかが分からず、話は進む。事件の真相を調べる特高の警察の主人公が無実の罪で刑務所に入れられ、そこから脱獄する所がイチバン面白いかも。戦争と絡めた動機や悪いやつらが二種類いるという構図が興味深い。 | ||||
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読み応えがあって、楽しめた。 終盤のめまぐるしく動く展開は、特に秀逸。 主人公の外見に関する描写が少なく、読みながら頭の中で主人公のイメージを作れなかったのが、ちょっと残念だった。 | ||||
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「民族とは何か、国家とは何か、人間とは何か。魂に突き刺さる、骨太のエンターテイメント」 という触れ込みは伊達じゃないですね。話の構成もしっかりしているし、民族問題も複層的に扱うことで特定の民族問題から論点を逸らせて、民族問題の本質をついているようにも見える。 ただ、そう思うのはマジョリティだけで、マイノリティ側からしたら、エンターテイメントで扱う話じゃないし、特高とマイノリティの友情なんて書かれても溜飲は下がらない、って言われるだろうね。 | ||||
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室蘭を舞台にアイヌの血が入った特高警官目崎。 朝鮮人労働者に混ざっての潜入捜査から始まり、日本でありながら、アイヌ、朝鮮の民族の扱いの差を際立たせながら、人間ドラマを展開していく。 目崎を目の敵にする、拷問王の特高刑事の扱いも見事。 ミステリーとしても楽しめるヒューマンドラマ。 | ||||
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低評価のレビューがないですね。ということは、本作を読んで面白いと思った人が大半ということでしょう。まずその事実が大事です。 比較的すぐに読み終えたのは、お話自体が面白かったのと、文体が平易だったからでしょうね。上から目線で恐縮ですが、私自身の評価としてもこれなら合格です。 何より、登場人物の造形がしっかりしていて誰もが魅力的です。主人公の八尋を中心とした人間関係も面白かった。週刊文春ミステリーベストテン2018で第9位。おお、ぴったりの位置です。 | ||||
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終戦間際の連続殺人犯を追うお話。 始まりが潜入捜査なのでワクワクしました。 メインの犯人捜しも面白かったですが、アイヌのことや朝鮮人のことなど勉強になることがたくさんあり、読み応えがありました。また、濡れ衣を着せられ投獄されたり、かつて嵌めた仲間と脱獄したりと展開がどんどん変わるので、最後まで飽きずに一気読みでした。 ただ最後のどんでん返し(叙述トリック?)は、正直あまり印象に残らなかったので、そこはあっても無くても個人的には良かったのかなとは思いました。 | ||||
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昭和20年、戦争末期の北海道を舞台に特高警察の小説。 緊迫した世の中で、国家とは、人間とは、民族とは、と問いかけている。 読み進めるほど、そこには叩き込むように凄惨な光景が広がっていく。 幾重にも驚愕する出来事が続く。 生き延びるために、決してあきらめず屈強な意志で向かっていく。 骨太のミステリーな展開。 「案外、服みてえなもんかもしれねえよ」のフレーズが印象に残る。 そこには信頼し合う友情が見えてくる。 | ||||
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太平洋戦争末期という時代、アイヌや朝鮮民族といった出自、特高と軍という特殊な立場、それらが絶妙に絡まりあい、読む者を引き込み、圧倒する。 室蘭という一都市を舞台にしながら、これだけスケールの大きな話を展開できる作家というのは、なかなかいないのではないだろうか。 かつてない「特高」警察小説!という帯や、ある飯場の描写から始まる冒頭など、主人公が獅子奮迅する活劇を想像する方もいるかもしれないが、主人公が特別強いというわけではない。むしろ弱いかもしれない。 伏線が多く張り巡らされているわけでもなく、ミステリーとしてはラストシーン(個人的には大好き)にあっけなさを感じる人もいるかもしれない。 しかし、そんなことはこの小説を語るに大した意味がないように思う。 この作品が冒頭からラストまで常に醸し出す濃密かつ切実な空気感。 「生」と「死」の境界が分からなくなるような浮遊感。 雪と血、ジャングルと臭い、刑務所と月、どれもが目の前にある光景のように感じる臨場感。 とにかく、全てのシーンの描写が細部に至るまで本当に素晴らしい。 小説を読む楽しさ、面白さを存分に楽しめる作品だと思う。 | ||||
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日本人が余り帰り見ない先住民族アイヌ人を考えるキッカケとなった。 | ||||
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どんでん返しも良くできており面白いです。主人公がかわいそうなほど痛めつけられます。 一番の見せ所、網走刑務所も舞台として登場します。 話の終盤で作者のとある思いが強すぎて白けてしまうところが残念です。 | ||||
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感動した! 一気に読みしました。歴史の勉強になったし、最後まで犯人の予想が掴めなくて展開が読めない、当時のやり切れなさ、悲しさ、いろんな思いがこみ上げてきましたが、最後の終わり方も私はよかったです! この著者は本当にすごい! | ||||
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昭和20年の終戦間近という時代背景や、北海道の歴史、地域性を思う存分に活かしたミステリー仕立ての人間ドラマ。謎の殺人事件や、それに絡む軍部と特高警察の鍔迫り合いも読み応えあるし、民族や国家について登場人物達の葛藤もシンプルにストレートに心に伝わってきます。 ただ詳しくは書けませんが腑に落ちないところはありましたが、殺人事件の真相には意外性も感じられ、成程と思わせる軍事機密の使い方は見事です。スケールの大きな話の割には、結末は呆気なかった気がしますが、ラストも分かり易くて余韻が残ります。 | ||||
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ヒグマは畏れながら糧でもある。和人に虐げられたのか、豊かにしてくれたのか。 | ||||
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