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劫尽童女
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劫尽童女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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父伊勢崎博士に遺伝子をいじられたかしたで、超能力(身体能力、鋭い五感等)を獲得した伊勢崎遥。父の謂われるがまま殺戮を繰り返す。 彼女は設定上は小学生中学年か高学年という事だが、意識としては老成した50代程度みたいな設定です。 倫理的な思考はできるものの、殺戮への罪悪感は薄い模様。ただ、物語の後半でニューメキシコかシェラネバダあたりの貯蔵施設で核爆弾の処理(誤爆→周囲の汚染)に騙されて加担するというくだりがありました。これが応えた?模様。 ・・・ このあたりの「心」未熟さが面白いところかもしれません。 ミュータントやロボットは自尊心を持ちうるのか、とでも言い換えることが出来るのかもしれません。キチンと情動もそなわっているのに、他人の為に労働を強いられる。感じる心が無ければ労働だって殺戮だって呵責もないものを、わざわざ心が、感じる能力が備わっている。だからこそ主人公の遥も他人の計算通りに動かずサプライズを起こす要因にもなりましょう。 で、ふと思い立ったのが、「アキラ」です。かの作品でも超能力を使える子どもたちが隔離され、訓練されていました。彼らもまた周囲の他人の為に自分の人生を犠牲にすることを余儀なくされていました。 同様に思い出されたのが「私を離さないで」のキャシー。詳らかにされませんが、臓器移植のために生み出されたクローンのような人々。これまた自己意識があるために、「なんだかんだで自分の人生悪くなかった」と必死に思い込もうとするような、まあどんよりした作品でした。 ・・・ 「人間は考える葦である」なんてパスカル某が言ったとか言わないとか。 その「意識」「思考」こそが人・生き物を崇高にもすれば、苦しみもさせるのかもしれません。 ・・・ ということで、恩田陸さんの作品でした。相変わらず作風に富んだ作家さんであると感じました。 本作単体ではそこまで響くところは個人的になかったのですが、非人間の生き方、生き様、生命の優劣、自己決定権は人工物に及ぶのか、みたいなテーマで考えると世界が広がってゆく作品だと思いました。 ですので、本作はエンタメ好き、恩田さんファン、SF好きやディストピア好きのみならず、生命倫理等に興味がある方にもお勧めできると思います。 | ||||
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第3章「化色(けしき)〈前編〉」までは、スリリングな話の展開で、とても面白かったです。超能力を持った少女〈遥(ハルカ)〉の孤独感、彼女の特異な能力が、サスペンス満点の話と上手く絡まっていたし。 ところが、「化色〈後編〉」以降の話は、前半と比べて非常に違和感がありました。おかしな方向に、話が転がっていってるとしか、私には思えませんでした。 幕切れも、唐突過ぎて、「なんじゃ、こりゃ。ワケ分からんわ」と、首をかしげるしかなかった。作品の前半が良かっただけに、なおさら、後味の悪い印象が残りました。 | ||||
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父親の実験の道具とされ、ある部分で人よりも優れた力を持つ動物の能力をフィードバックされて生まれてきた遙。初めは小さな女の子として登場する。彼女が辿る過酷な運命を描いていく物語である。こんな力を持っていては圧倒的な孤独にならざるを得ない。とはいえ彼女に寄り添う高橋シスターや神崎の存在は読む者にとっては救いである。突然現れたトオルの存在もー。しかし、この出会いの後、とんでもない出来事が起こる。 特殊な能力を持った人間の物語でありながら、我ら凡人にも生きる意味とは何かということを突き付けてくような思いがしてならない。 | ||||
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何の予備知識もなく読んだが、読者の意表を突くスト-リー展開で、面白く読む事が出来た。ただ演出過剰と言うか、リアリティには欠け、荒削り。特に核ミサイル処理に失敗して多くの人間が死に放射能が拡散される大事故のエピソードは、さすがに如何なものかと思った。 だが、核兵器や地雷撤去などの今日的なモチーフを取り入れ、全編に漂う豊穣な視覚的イメージは魅力十分。意欲的な力作と評価したい。 | ||||
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ある組織「ZOO」に所属していた伊勢崎博士が研究していたのは、人間のさらなる進化についてです。その為に娘である遥にまで実験を施し、さらに組織を抜けだします。当然組織は追ってを放つのですが・・・というのが冒頭です。 正直ちょっと舐めてました、導入からして少し現実離れしすぎているのに、妙な生活感溢れる文章なので、余計な情報が入ってくる感じなのです。もうSFなんだから、いろいろ細かく描写するよりどんどん進めばいいのに、と。すいません、私があさはかでした。 で、何が凄いのか?というのを話すとネタバレになってしまうというジレンマがあるのですが、なんとなく、ホラーの要素を抜いたスティーブン・キング著「キャリー」です。でも、そうかそういう小説か、ならきっとこんな感じで・・・という予想を軽く、軽く超えてくれます。この軽く超える、という部分が驚きなんです。 そして物語の終着点の、ある意味絵画的な美しさの為の描写だったんだな、と感じています。とても映画的なラストだと思うのです。決して万人受けする映画ではないかもしれないけれど、一部の人からは賞賛される映画になるんじゃないか?と思わせるような映画の原作(昔から、いつも思ってるんですが、原田 宗典著「スメル男」は日本映画的な原作で素晴らしいと思うんですが、誰か映画化しないんですかね・・・)のような感じです。 今読む事にもちょっと意味があるような・・・ ジュブナイルのようでちょっと違った印象を残す読みやすい小説、余韻もあります。さらりと読める作品が好きな方にオススメ致します。 | ||||
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恩田さんにしては珍しいSF作品。 最初の方はすらすら読めるけど、途中からペースダウン。 アクションものは恩田さんの書き方に合わないと思うし(スピード感があまり出ていない気がする)、私もSFは苦手だ(性格、動作、頭の回転も鈍いので、スピード感を受け入れられない)。 あらすじとしては、ある博士が実験でターミネーター?のような五感、身体能力、知力が突出した子供と犬を生み出す。実験に成功した博士は子供と2人で、秘密組織を逃亡。その秘密組織が博士達を追っているところからお話スタート。 とにかく終止逃げ回る話なのですが、スピード感がどんどん無くなるし、アメリカやらカンボジアやら、核兵器やら地雷やら、ワールドワイドな話に発展しすぎて現実味が無くなり過ぎてポカーンとしてしまいました。。。私だけでしょうか? | ||||
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読んでいて、宮部みゆきの「クロスファイア」や伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」あたりを思い出しました。でも、内容的にはこれらの著作の方が圧倒的にレベルが高く、内容もスリリング。この本もストーリー展開としてはかなり面白いと思うんですが、手に汗握る場面でいちいち「それどういう事?」となる感じです。作家の言葉が足りないのか、私の理解能力が足りないのか、不明ですが…。 終盤にかけて徐々に主人公の少女の置かれた立場が明かされていくはずなのに、何度読み返してもすっきりしませんでした。特に、ラストの地雷原のシーン。彼女と犬は一体どうなってしまったのか、あまりに描写が簡潔すぎて腑に落ちません。 この著者の本は、個人的に読後感があまり良くないので最近は避けていたのですが、こちらも同様でした。テーマは良い所を突いているし、序盤はなかなか面白かったのですが、残念です。 | ||||
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父である天才・伊勢崎博士から特殊な能力を与えられた少女・遥。秘密組織「ZOO」から逃亡し、追っ手たちとの激しい戦いを続けながら、遥の数奇な運命が始まる…。 うーん…なんだろうな…。戦闘シーンの描写であるとか、そういうところの描写力は流石ではある。しかし…。 全体的に、人物描写とかがかなり薄い気がする。やたらと物語の舞台がどんどん大きくなって、派手さばかりが表に出てしまっているというか…。結局、伊勢崎博士が何をしたかったのかは不明だし、何故逃げたのかも不明。アレキサンダーの活躍もあまり見られず。最後に出てくる人物にしても「ただの変な人」としか言えない状態だ…。 話の結末そのものは、凄く綺麗にまとまっている。ただ、それが逆に恩田陸作品らしくない、という感じもする。どっちかと言うと、さあこれから、というところで終了して、あとは読者の想像にお任せ、という形で不思議な余韻を残すのが恩田陸作品に多いパターンなだけに…。 他の恩田陸作品と比べるとちょっと劣るように感じる。 | ||||
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父の手で超能力を与えられた少女 遥(SF?)。属していた秘密組織「ZOO」から逃亡していた(ミステリー?)。そして、七年を経て、組織の追っ手により、再び戦いの中へ身を投じる(サスペンス)。特殊能力を持つ犬まで出てきて面白くならないはずが無いのに・・・ 広がりすぎで、深さも無い。 | ||||
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「超能力者」。もし自分がそうだったら・・・。幼い頃だれでも一度くらいはあこがれるのではないだろうか。作者もそうだったのかもしれない。幼い女の子が、自分の能力を駆使して敵に立ち向かう。はたしてどうなるのか?わくわくするような話なのだが、内容は漫画的で深みがない。アニメにすれば面白いという気がするが。どちらかと言えば子供向けという感じで、物足りなかった。 | ||||
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ゼナ・ヘンダーソンのピープル・シリーズのオマージュとして書かれた「光の帝国」では、 特殊な能力を持ちながら、普通の人々の中に埋もれてひっそりと暮らす人々を書いていたが、 本書ではその対極のように人為的に特殊な能力を持たせた人の発生、成長と開放をライトのベル風に書いている。 秘密組織ZOOとか、米軍の動向や、本書の主人公、遥を支援する組織などをただ存在していることに してしまう潔さがライトノベル風と思えるのかもしれないが。 アレキサンダーがオラフ・ステープルドンの「シリウス」思い起こさせるが、遥との関係を深く掘り下げてないのはちょっと残念。 | ||||
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和製ファイアスターターの予感に期待して買ってみました。が。某国軍部に深く関わる組織が、こんなにあっさり殲滅されてしまっていいものだろうか、と疑問。 主人公にした偽装工作は、たった二人の人物の個人的行動としては規模が大きすぎる上に、つじつまが合ってないんじゃなかろうか、という疑問。 パートナーのアレキサンダーがいまいち活かされていないなあ、という不満、ナポレオンは?という疑問、そして結末に関しては物足りなさ、という感想です。 特に結末に関しては、広げた風呂敷をたたむのだけでイッパイ?もうおしまい?という不満が多いに残ります。 本家本元キングの「ファイア~」が実に爽快な未来を感じさせる結末だっただけに、残念な読後感でした。 | ||||
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科学者の父親に超人的な力を与えられた少女。母親を殺されながら、父親とともに、所属する組織から逃れるが、組織の凄腕の追手たちが。少女をバックアップする人たち、第三の謎の組織も現われる中、少女の運命は?そして、世界は、どうなってしまうのか・・・? 少女のなぞの能力、少女の運命、敵のなぞ、と、読みどころ満点です。SFっぽくも読めるし、ミステリーぽくも楽しめる作品でした。逃げる哀愁、少女の悲哀が漂う、雰囲気も満点です。 夜読み始めたら、読むのを途中で中断することができず、寝不足になりました。翌日辛かったです。 | ||||
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超人的な身体能力を親に植え付けられた少女と、「ZOO」と呼ばれる秘密組織との対決を軸に展開していくオハナシです。 はっきり言ってとても残念です。 こういった話の常套手段で派手なドンパチと、能力者故の悲哀を前面に押し出しはいるのですが、どちらも中途半端に終わっていて、主人公、敵どちらにも感情移入しづらいです。 各登場人物のエピソードが浅すぎるのが原因かなとも思いました。 自分の親に「作られた」主人公しかり、主人公に付き添う「作られた」犬や、その犬に執着する敵役、主人公の親である伊勢崎博士、主人公を庇護する人物達などもろもろ、印象が薄すぎました。 一番がっかりだったのは、いきなり超人的さが「身体」能力を超えてしまい、そのままラストになだれ込んでしまったことです。 なにか、もっとお話は膨らむはずだったのに、途中で打ち切られた感がありました。 「光の帝国」で見せてもらったくらいの異能者の哀しみを是非また読んでみたいです。 | ||||
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兵器として開発されたスーパー軍用犬。知能も運動神経も超犬的。このあたりの設定は、ディーン・r・クーンツの「ウオッチャーズ」に似ている。でも、もっと毒がある。やはり恩田陸。 もっと犬を活躍させて欲しかった。シェパードなんだけど、追っ手から逃れるために特殊メイクでコリーに変装。えっ、それって笑うとこ?言っとくけど、コメディじゃないよ。SFだから何でもありとはいっても、やっぱ、ちょっと無理あるよね。 でも、いいの。恩田陸大好きだから。 | ||||
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七年間姿を隠していた伊勢崎博士が極秘に帰国しているという情報をつかんだ『ZOO』は、博士と彼の子を拉致すべく、行動を開始する。それを迎え撃つのは、伊勢崎の研究成果であるところの2体の生物。一体はホモ・サピエンス、もう一体はカニス・ファミリアリスに属しながらも、同じ目的のために共闘、邁進する。その目的とは、造物主伊勢崎の最期の願いでもある、彼らが生まれ出たところの研究の全てを焼き尽くすことだった! 中盤まではすごく面白い。サスペンスアクションとしてよく出来ていると思う。しかし、主人公の迷いとともに物語は減速し、私には納得のいかないラストとなってしまった。S.キングの「ファイアースターター」に似ているのも気になる。 設定的に、筒井康隆「家族八景」「七瀬ふたたび」や永井豪「キューティーハニ-」の雰囲気が好きな人向けのお話だと思う。アレキサンダーが思ったより活躍しなかったのも残念。主人公に、あまりに何もかも負わせすぎたところや、博士の意図がハッキリしないところなんかが、私の好みではありませんでした。 | ||||
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恩田陸って何者なのだろうか?正直、予備知識はない。男か女か?そんなことさえ知らない。不思議な人だ。そして物語りもそれ以上に不思議だ。多分中央の童女が主人公なのだろう。変にひねたそれでいて子供だといっているような男がいる。これほどに作家と挿絵画家の息がぴったり合っている本も珍しい。表紙に惹かれた人は迷わす本書を読んでほしい。決して裏切られないと確信する。 | ||||
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黒と茶の幻想で、オトナのかけひきも面白かったが、今回は光の帝国と同じ超能力もの。「光」のような能力をもつことの悲しさ、常野として生きることの切なさを期待したが、やや違う趣。能力全開のプレイステーションのようなバトルが随所に。そういや、テレビドラマでよく似た設定があったよな、米国の研究所で"開発"された天才の双子の話。 やっぱり恩田陸は学園モノがいいですね。私の好みだけの話かもしれませんが。だから星は3つです。 | ||||
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