■スポンサードリンク
コールド・コールド・グラウンド
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
コールド・コールド・グラウンドの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.62pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日常的に暴動が発生し、そこら中で武装勢力と警察や軍隊が小競り合いをしてい るという、アイルランド紛争の真っ只中が舞台の警察小説です。私のようにその 周辺の歴史をほとんど知らない人間にとっては、それだけで興味が湧いてきます。 物語の背景に関する予備知識があればより理解が進むのでしょうが、そうでなく てもあくまで事件を中心に楽しめるように書かれていますし、あとがきには訳者 による簡単な解説があるので、何がなんだかわからないという事にはなりません。 そして読み終えた感想は、素直に面白かったと思いました。毎日が死と隣り合わ せという緊張感のせいもあってか、基本的にその場のノリや勢いで物事が進んで いき、形式は警察小説なのですが、マフィア系の作品にも似た感触がありました。 振り返ってみると、主人公ショーン・ダフィの言動や物語の展開も割と無茶苦茶 だったりするのですが、読んでいる最中はあまり気になりませんでした。こんな 状況じゃ仕方ないよね、と無意識のうちに納得させられていたのかもしれません。 最後に翻訳についてですが、台詞周りのクセはかなり強いです。現代では見かけ ない言い回しや表現が多用されるので正直なところ違和感はありますが、サンプ ルを読んでみて馴染めそうな方であれば、是非手に取ってみてほしい一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
綺麗な状態で到着したので良かったです。配送も迅速でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ショーン・ダフィの一作目で、図書館で借りて面白くて、2年後また借りて読み、やはり面白いので、購入することにした。中古なのでどうかな、と思ったが、届いた文庫本はほとんど新品同様で綺麗でした。大満足。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日本語にない言い回し?「あい」についていけなくて途中挫折、本を置きました。 違和感あり過ぎて話に入っていけません、無理でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
統一教会に遺恨を持つ者の起こした元首相の殺害は記憶に新しいが、宗教が元となるテロ行為は世界中に蔓延している。この物語の舞台は宗教やイデオロギーの対立する数々の組織がテロ行為を繰り返すまるで悪夢のような混沌とした社会であり…そこで日常を生きる人々を描いている。その中でも秩序を公務とする警察官と云う職業の男たちが日々の暴動や破壊行為と闘っている最中に起こった殺人事件が主旋律だ!ホモセクシャルをターゲットにした連続殺人?捜査はイデオロギーの対立する組織の中に紛れ込み彼ら警察官を翻弄する。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
1980年代初頭、ベルファスト近くの街を舞台にした犯罪/警察小説。ほとんど内乱に近い暴力の応酬の中で、カトリック教徒でしかも博士課程まで出て北アイルランドの刑事になった男ショーンの物語。ショーンは様々な障害にもめげずに事実の発見と犯罪の償いを求めてやまない。 IRAは、本作では(そして実態もそうだったのだろうが)、決してアイルランド独立のための騎士たちではなく、殺戮も拷問もシノギのための麻薬やショバ代稼ぎも平気でやるテロリストとして描かれる。もちろん対抗するプロテスタントのグループも同レベルだし、イギリス政府(まさにサッチャー政権だ)にもどうしようもないところがあるのだが。 謎解きの部分がちょっと残念なのと、米語のyeahにあたるのかayeという返事がそのまま「あい」となっているのが気になったが、とにかくずいずいと読み進んでしまう。 これがシリーズ第1作というから楽しみである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
北アイルランド、IRAなどの国や言葉は聞いたことがあるが、 紛争の内容やプロテスタントとカソリックの対立構図など なんでそんなに対立しているのか知りませんでした。 紛争の真っ只中の荒廃した街を背景にした警察小説です。 まぁ背景は重要だと思いますが、正直面白くない。 主人公のショーン・ダフィの言葉、行動についていけない。 なんか言動が薄っぺらく推理もどうどう巡りで退屈でした。 結末もお粗末でなんでダフィは好かれて生き残るのか? この作品ではないが、大好きな島田荘司さんや月村了衛さんが 絶賛しているので読んでみましたが残念な感じでした。 あと3作あるのでこれからに期待して読んでみます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
全体に漂う80年代のアイルランドの雰囲気は好きだ。自分が高校生から大学校へと進む時代だから風俗がよくわかる。俺はトレーシー・ソーンやベン・ワットの歌声が聞こえてきそうで・・・また、ダフィがインテリでギリシャ語やラテン語の素養も持っているうえでの語りも嫌味なくすんなり入るし、それにリズムも感じる。当時のIRAやシンフェイン党の関係性などもなるほどと理解が深まる。そういうお膳立てでシリーズ化されているならば、是非、次作も読みたいと思わせるってのは、人物がよく描かれているからだと思う。ストーリーとしても背景が日本人にとっては(多分、イギリス人以外にはだがww)複雑なだけに、より複雑な謎に見える。そういう意味では警察小説として十分に機能しているのだけど、最後に重要人物に経緯というか謎解きを語らせるのは少々安直なスタイルではある。それが自作以降で改善されたらもっと面白くなるだろう。ちなみに、他の方が違和感を感じておられた「あい」だけど、原文をあたると”Aye"でした。「アイ・アイ・サー」の「アイ」です。だから、間違いないんだけどひらがなで表記しているから違和感があるんだろうな。まあ、アイルランド訛りを日本語に訳すってのがそもそも無理があるので、どうしても日本の片田舎の方言をごちゃまぜにしたような表現になる。いっそのこと、関西弁とか広島弁にしたらどうなんだろうか? アイルランド訛りはまるで歌っているような、スタッカートが利いた早口だから、そんな雰囲気が伝わる翻訳の仕方はありませんかね^^; | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
チャールズ皇太子とダイアナが結婚式を挙げる時代のアイルランドを舞台にしたミステリー。同性愛者が連続で殺される事件を主人公のダフィー巡査部長が解き明かす。ダフィーはどこか一匹狼の、ある意味よく小説に登場する刑事であり、キャラの魅力で本作を読み進められる。後半は意外な真相に迫り、ダフィーが危機に陥りながらも逆転するところなどでは心拍数が上がる。 さて、本作品ではイギリスとアイルランドの複雑な関係について少し知識を入れてから読んだ方がもっと楽しめると思う。IRAは知っていたけど、それ以外の組織は知らないので、混乱した。また、カソリックとプロテスタントの関係も予備知識として持っていた方が良い。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
粘度を少し落としたジェイムズ・エルロイ。LA暗黒史を背景にしたポリス・ノワールで突出した感のあるエルロイは、よく知られたアメリカ暗黒=禁酒法、マフィア、ヴェガス、赤狩り、フーバーといった時代を背景にしているが、このエイドリアン・マッキンティは、北アイルランドの現代史を背景に、エルロイ・ノワールに作品を少しでも近づけようとしている。作家も主人公も、その鼻っ柱の強さにとにかく冷や冷やさせられながらも、謎解きを基調としたアイルランド・ノワールとして存分に楽しめるシリーズ第一作である。 舞台は1981年の北アイルランド。警察小説であり、ノワールでありながら、現代史小説としての一面も併せ持つ。過激なテロ組織であったIRAによるアイルランド独立闘争については、当時の日本のメディアではほとんど取り上げられなかったが、むしろジャック・ヒギンズなどの小説でぼくはIRAによるテロの過激さを知ることになった。ヒギンズの『死に行く者への祈り』は傑作とされ、ミッキー・ローク主演で映画化されたが、いきなり園児バスが爆破されるショッキングなシーンは忘れ難く、神と救いを求めて彷徨うアンチ・ヒーローを克明に描いた原作は、さらに印象に強い。 大英帝国内でもアイルランドだけは、朝鮮半島同様、南北に二分している。英国帰属意識が強く体制側に組みするプロテスタントと、常に抑圧される側にあることから自主独立を望み、一部は過激なテロ活動をも辞さ材カトリックという政治および宗教的な根深い対立構造は、当時、市街戦と化したほどに苛烈な国内状況を呼び起こしていた。北アイルランドのベルファストはその中心の地であり、バスジャック、放火、爆弾テロなどはほぼ常態化していた。日本の平和な1981年を思い起こすと、この小説で描かれている血で血を洗うアイルランド闘争などは悪夢のようである。 本書における主人公、ショーン・ダフィの立場は、これ以上ないほど複雑なものだ。プロテスタントであるショーンは、大学卒業後、北アイルランドの首都ベルファスト北部に位置するキャリックファーガス警察に赴任した巡査部長。そもそも大卒の警察官が珍しく、プロテスタントの警察官となるとさらに異端である。テロリストからは、カトリックのくせに警察官となった者として裏切者視され、同僚たちからは大卒・カトリックという両要因で距離を置かれる。実に生きにくい存在なのである。 ちなみにキャリックファーガスは、城が一つある以外、同じ形の三軒長屋ばかりが建ち並ぶだけの無機質で魅力に欠ける街だが、作者が生まれ育った地でもあるということだ。 さてこのように日常的に銃声や爆弾の音が炸裂している街で、音楽や文学を愛する主人公ショーンは、男性同性愛者の連続殺人、少女の縊死という二つ事件に没頭することになる。テロや暴動の警備に警察官が多数必要とされる状況の中、現実派の上司を尻目に、ショーンは両事件の真相究明にこだわる。野生の嗅覚のようなもの。真実は見えているとおりではない、と。 時代は、煮えたぎっていた。英国王室は、ダイアナ妃を側室に迎え入れようとしている。ローマ教皇は暗殺されかけた。逆にエジプトのサダト大統領は暗殺される。北アイルランドの刑務所ではハンストにより死亡したボビー・サンがヒーローとなり、テロ活動をさらに煽る。ニュースメディアがこんなに多忙な時に、日本はことアイルランドについては、その一割にも満たない最低限のテロ報道しか流していなかったのを、ぼくは今も覚えている。その国の本に記載されることと、日本のメディアで読むことは全く違う。別の地球のようにさえ見えるのだ。 さて、本書はそうした歴史背景のさなかで、骨子としてはあくまでショーンが真実と真の殺人者を暴くというミステリにしっかりと重心を置いている。ぶれない主人公だからこそ状況との闘いにさらされ、捜査自体の存続が危ぶまれる中、組織人としての自覚を捨ててでもソロで真実に拘ってゆく。よりエルロイ的世界へはみ出してゆく。そうした主人公の行動に、平和な日本の読者が着いてゆけるかどうかが試されるような過激な一冊である。そして最終ページを閉じても、アイルランドは終わっていない。ベルファルトの火炎は消火されても、根深い対立構造は存在し続ける。昨年より翻訳され始めた本シリーズは現在3作まで読むことができる。遠く離れた国、過ぎ去った時代の真実に少しでも近づくことに興味のある方は、是非このレアなシリーズをご賞味あれ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アイルランド紛争地域で起こった殺人。紛争と関係があるのかどうか、 功名心の強い刑事は、手続きを無視したりしながら、犯人にたどり着くが・・ というネタバレを避けたらつまらない側面より、それを取り巻く紛争地域の様々な 人間模様の方がよく書けている、と一回読んだ段階では、思います。 日本では表面に出てきにくい社会階層間の対立を考えるきっかけにもなりそう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
話は重層的で、多くの人物も組織が登場するので、確かに読みごたえは充分である。ここでの話の眼目は、1981年という時代にあり、これ抜きにはこのストーリーは存在しえない。この時代設定の着眼が何よりうまい。ところが、あまりにも今風で決して一般向けでない、翻訳の砕けたセリフ回しがその雰囲気を台無しにしている。編集の責任か、翻訳者の好みなのか、もっとも時代が醸し出す雰囲気を大切にしてほしいものだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
エイドリアン・マッキンティの『コールド・コールド・グラウンド』を読みました。物語は、北アイルランド紛争が盛んだった1981年頃の話しです。主人公はアルスター警察隊のジョーン・ダフィー巡査部長。 カトリック教徒にもかかわらず、弾圧する側の警察にいるというだけで、テロの対象となる時代の話である。 奇怪な事件が発生する。現場には切断された別人の右手が残されており、被害者の肛門からはオペラの楽譜が発見された、。刑事ショーンは、テロ組織の粛清に見せかけた殺人ではないかと疑う。そんな折、“迷宮”と記された手紙が彼に届く。それは犯人からの挑戦状だった。ショーンは複雑に絡まった謎を追うが、そこには、IRAと、その動きを探索したいMI5の潜入捜査官の影があり・・・。と言う話しで、最後は、かなり暴力的な展開になってしまうが、物語は冗長な印象が残る。 ただ、本書の中で、警察のオフィスのなかで、飲酒するシーンが何度となく出てくる。 自分用にジョニー・ウォーカーを注いだ。オフィスの紅茶を景気づけるためにみんなで使っている酒だ。紅茶にはウォーカー、コーヒーにはジム・ビーム。このへんじゃ、誰もがウィスキーの川辺にテントを張っている。 まぁ、米国独立のきっかけや、バーボン・ウィスキーの謂れを考えれば、コーヒーにジム・ビームと言うのもわかるのですが、そんなにオフィスで普通に酒を飲むのかなぁ。羨ましいなぁという感想は残ります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み終わるのに苦労した。読みたい本は、ほかにも沢山あるのに時間の無駄使いをした。1980年代に北アイルランドで起こった同性愛者殺人事件に端を発して物語が、進んで行くのだが枝葉が多すぎる。字数稼ぎじゃないかと思わせるほどだ。主人公の警官ショーン、ダフィにも好感が、持てない。続編が出ても絶対に買わない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
舞台は1981年暴動が吹き荒れる北アイルランドの中心都市ベルファストにほど近いキャリックファーガスと言う小さな街。ベルファストに近いと言っても本国から見れば相当な田舎町。王立アルスター警察隊に所属する主人公のショーンダフィー(30歳)は巡査部長ながらも小規模なキャリックファーガス警察署では上から四番目と結構偉い立場。しかしダフィ―はカソリック教徒であり体制側のプロテスタントがほとんどを占めるの警察内では異端の存在。しかも高卒が普通の警官において心理学で博士課程まで進んだ場違いなインテリ。 そんな田舎町で殺人事件らしきものが発生。被害者はどこの誰だか分からないが手首から先が切断され、そこに別人の右手があり、さらには尻の穴にオペラの楽譜が突っ込まれていた。別人の右手があるということはもう一人殺されている可能性がある。その異様な事件に対しダフィ―は部下とともに捜査を進める。 何故その事件が異様なのか?それは殺人の手口や死体への加工ではなく、連続殺人を犯した殺人鬼がいると思われるからである。日常的に暴動が発生し、カソリック系武装組織とプロテスタント系武装組織が互いに殺しあう北アイルランドではそんな普通の殺人鬼は存在しえない。なぜならば多数の人殺しをやりたい場合どちらかの武装組織に所属すればいいだけだからである。 文章は終始ダフィ―の一人称視点。ダフィ―は喜怒哀楽の内、少しの怒があるだけのクールな感じの主人公なのだが、コメントと心情描写でのウィットに富んだジョークがとにかく多く面白い。 警察小説としては異質。武装組織が我が物顔ではびこる土地なので警察の権威がまるで無い。署長は別としてダフィ―は多少は野心家でやる気があるのだが、ほかの連中は触らぬ神に祟りなしといった具合で消極的。現場によっては部下がびびって行くのを断る始末。キャリックファーガスは北アイルランドではトップクラスに平和な警察署と言われているものの、火炎瓶くらいは投げ入れられるのは当たり前といった狂った基準の平和。応援要員として使う予備巡査というバイト警察官は役に立たない上に信用もなく警察としての存在価値がない。 ミステリーとしても展開が進むと話が大きくなっていき良く出来ていると思ったが、ダフィ―のキャラクターと、普通の捜査をするには不向きすぎる荒れ果てた世界の描写が特に面白い。 ブリティッシュジョーク(アイリッシュジョーク?)系の皮肉にあふれた笑いが好きな人におすすめ。 国と時代背景からじめじめとした小説を想像しがちだが、意外にも重く悲しい部分はほとんどない。 イギリスではこのシリーズが6作でているとの事だが、これ以上の傑作があるらしく翻訳されるのが非常に楽しみだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
テロと暴動の吹きすさぶアイルランドで連続殺人事件が起こる。 政治やテロ組織や絡んで事件の捜査を任された巡査部長ダフィーの捜査は難航する。 暗いアイルランドの地で、脅し脅され捜査を進めるダフィーは真の犯人に辿り着けるのか、という話。 当時の情景を丁寧に描写しつつ、ブラックユーモアも交えながら読ませます。 アクションシーンも若干用意されていますが、サスペンスとして楽しめると思います。 登場人物が多く名前が似ているので、読むなら一気読みをお勧めします。 続編も出るそうなので期待しています。 トムウッドとジャックコグリンの新作も期待しているんですがね。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!