■スポンサードリンク


告白



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
告白
告白 (中公文庫)

告白の評価: 4.48/5点 レビュー 176件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.48pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全176件 161~176 9/9ページ
No.16:
(5pt)

正気からの逸脱

今さらではあるが、記念的にレビューを残したくなった。それほどこの作品には震えた。内容については既にここで書く必要はなさそうだ。
 これほどまでに深刻な狂気をきちんと描ききった作品は、そうそう見つかるものじゃない。
告白Amazon書評・レビュー:告白より
4120036219
No.15:
(5pt)

とうとう町田康はここまで来てしまった

朝日新聞の書評に近代的自意識がどうたらこうたら書いてたけど、「ちょっと違うんじゃないの」と思った。なんというか、そんなええもんちゃうでしょ?単なるええかっこしいのアホですよ、この熊太郎は。
でも、そんな熊太郎と弥五郎を「アホ」とばかり笑っていられるかというと、必ずしも他人事とは思えない部分もあるわけで、それがこの物語のすごいところだ。
弥五郎が妹と分かれる場面。私は不覚にも電車のなかで、この場面を読んでしまった。妹に対してうそを言うことが出来ない弥五郎の不器用さに、涙が止まらなかった。
町田康はこの「告白」のなかで、すべての時代のすべての人間が生まれ持っている業というものを描いている。「近代」なんか関係ない。だからこそ、こんなに読む人の心に突き刺さってくる。
そして、この物語でなによりも重要なのは、読者が結末を知っているということだ。あの陰惨な結末に向けて、熊太郎と弥五郎が吸い込まれていく様子を読者は見届けなければならない。
こんなに悲しくて痛い話を私は読んだことがない。
告白Amazon書評・レビュー:告白より
4120036219
No.14:
(5pt)

圧倒されました!!!

まさに凄いの一言。ある男の一生を徹底的な内面の描きこみで表現し、あたかも読者自身が熊太郎に同化されたような感覚で本に引きずり込まれるようなパワーがありました。
 たしかに熊太郎はアホでどうしようもない駄目男なんですが、彼の事を笑える人間なんて本当にいるのだろうか? 読中は笑わしてもらったり、唖然とさせられたり、びびらされたりもしましたが、彼って典型的な日本人のような気がして、ある意味とても考えさせられる小説ではないでしょうか。多かれ少なかれ誰でも熊太郎に似たようなところがあるのではないかと思い、自分の生き様までも考えさせられる、とても重厚で心に訴える作品でしょう。
 圧倒的描きこみと700ページ近い長編で読み応えは充分です。町田 康さんらしい面白い表現も多々あり読み始めると止まらないと思いますよ。私の最大の事案ごとは「葛城ドール」「葛城モヘア」とは結局なんだったのだろうか、この存在がこの小説を陰で支えてある隠し味のような気がしました。
 予断ですが、熊太郎の駄目男ぶりと小説内での風貌の描写から、どうもチャウ・シンチー(映画「少林サッカー」「カンフーハッスル」の主役の人)の顔が浮かんできて仕方ありませんでした。なんかイメージに似てると思いませんか!? 私だけ!?(笑)
告白Amazon書評・レビュー:告白より
4120036219
No.13:
(5pt)

敗北者の人生の全て。正統派大傑作長編小説

第41回谷崎潤一郎賞受賞作。
この作品は間違いなく日本文学史に残る傑作長編であり、町田康の現時点における最高傑作です。
百年後の人達にも読まれる作品だと思う。
町田康はよく太宰治と比較されるが、この作品は太宰治の「人間失格」によく似ている。
例えば「告白」を「人間失格」、「人間失格」を「告白」というタイトルにしたとしてもほとんど違和感がない。
しかし誤解を恐れずにあえて言わせてもらえば、町田康はこの作品で、太宰治を超えたと思う。
太宰治がついに書き切れなかった領域まで描き切っているように思う。
太宰治ももちろん素晴らしいけど、今読むならば町田康。
ほとんど文句のつけようがない素晴らしい作品だけど、特に熊太郎の最期の台詞が素晴らしい。
その一言で僕は涙が止まらなくなった。
あかんかった、というあの台詞によって「告白」は、
おそらく未だかつて日本文学が到達したことのない領域にまで辿り着く。
何があかんかったのかは自分で読んでください。
少なくとも丸一日をこの一冊に費やす価値は十二分にあると思います。
告白Amazon書評・レビュー:告白より
4120036219
No.12:
(5pt)

頭がかっかしてる

自己の内にうずまく感情としての自分と、外の世界で確かに存在する自分。
これに奇妙なずれや違和感を感じ続けてきた、という人にとって、
熊太郎の思弁の節節に表われる、劣等感、疎外感、と言う一言では到底
言い表せないような感情の表現に、ドキッとさせられるんじゃないかと思う。
町田氏に見透かされてるのかと思った。
辛く重い作品ではあったけれど、ところどころに町田氏特有のリズム、
シュールな言葉遊びのようなユーモアがきちんと散りばめられていて、
そこで、無意識に止めていた息を、ふっとつける気がしました。
後半はさすがに息がつまりそうで、気がついたらちょっと熱があんじゃないか
ってぐらい頭に血がのぼった感じで覚醒したような、ぼーっとしたような、
不思議な感じになりました。
ジャンルは違うけど、古谷実氏の作品がデビュー当時から、笑いの中に
隠し切れない闇をはらんでいて、それが膨らみ続けて、『ヒミズ』という作品で
ついに深みにはまってしまったように、町田氏もついに闇が溢れちゃったなあ、
と思ったりしました。
この先、そのドツボにはまってしまうような作家さんではないと思いますが。
告白Amazon書評・レビュー:告白より
4120036219
No.11:
(5pt)

人は、自己を伝えきれるのか。という問に対する町田節アンサー

町田康作品の中でも、主人公の城戸熊太郎に圧倒的な感情移入をしてしまい、最後の河内十人切りにいたる前に、あまりにも読んでいられなくなって一旦本を閉じてしまったほどだった。

他の町田作品だと、お話しが短いのと、主人公がだいたい破天荒というか真面目なんだけどどこか突き抜けてはちゃめちゃで、ここまでのシンパシーを感じることはなかった。今年一番響いた作品になりそうな予感がする。

でも、この「告白」の主人公熊太郎は思弁的な自己を表現する言葉を持たず、何気なく反対の行動を取ってしまってもごく僅かの友人を除いては誰にも理解をされないどころか侮蔑される。その心理描写における思弁的な言い訳の仕方が、またあまりにも分かる気がするる。

たとえば、海外に行ったとして、ふと目の前に見かけた吉野家に入る際に「いや自分は吉野家が食べたいと感じて今まさに入らんとしているのだが、なるほど海外に来てまで吉野家を食べるのはどうか、せっかくだから現地の料理を探索すべしという考えにも一理あるだろう。いやしかしながら、そういったステレオタイプな言説に惑わされることはなく、自分はただ安易に吉野家にはいるのではなく、あえて海外で吉野家を食らい、自分のスタイルを安易に変えずに苦節を自ら呼び込む男であることを示しているのだ。などと考えてはみたが正味誰もそんなこと気にしないか」のようなことを考える。

考えるだけ、考える。結局行動は変わらないのである。

そりゃその中身を理解されないのが当たり前な行動を取っているんだが、その理解のされなさ加減が無性に悲しくなり、何かしら信じていたことも覆され、信じていた僅かの人間もいなくなり、結局誰からも孤絶して、最後の最後まで「本当のこと」を口にすることができない。

人は、自己を伝えきれるのか。結局は孤独に生まれ、孤絶へと向かうのか。
そんな問いを町田節で時代劇風に読みやすく書ききった名作だった。
告白Amazon書評・レビュー:告白より
4120036219
No.10:
(5pt)

あんたらこれで笑えるのか!!?うらやましい!!

主人公熊太郎にほぼ自分を重ねるほど感情移入してしまい読んでる間暗い気持ちになりっぱなし。畑中純の挿絵がないばっかりに想像がどんどん飛躍してしまって途中からはまったくの自分を重ねてしまう始末。留年を重ね最後には甘い親に甘えて過ごし、女の扱いがいつまでたってもうまくならん俺にとって熊太郎の苦しみはロスなしで伝わってきてしまう。うんこもらしそうだ!!
告白 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:告白 (中公文庫)より
4122049695
No.9:
(5pt)

絶望と救い

全編が河内弁という関西でもディープな訛りでカモフラージュされている。人が生きていく上で「真・善・美」の実現が可能かとうことを。主人公の熊太郎がソクラテスにだぶって仕方がない。実直に生きている人であろうと不逞の輩であろうと呼び止め、家に上がり込んで「幸福とは?」「正義とは?」と心で訊く。しかし熊太郎には肝心の言葉がない。苦悩する心は言葉で救われることがない。熊太郎と弥五郎はあちこちの玄関をドンドンと叩く。「おどれは生きて死ぬことを自覚しとんのか」「脳みそにばかり支配されて身体はうれしいんかい」と。この絶望的な真実への探求を一気に読んで快哉。
告白 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:告白 (中公文庫)より
4122049695
No.8:
(5pt)

町田康・魂の傑作

文章にするとかわいげのある河内弁。
町田康の独特の文体が主人公・熊太郎の生き方に絶妙に溶け込んだ紛れもない傑作。
私はこんな町田康を待っていたのかもしれない。
“思弁家”ゆえに、思いと言葉が一つにつながらず、世間とうまくコミュニケーションがとれない熊太郎。
村の人間には馬鹿かやくざか厄介者と思われてしまっているけど、ほんとは生きるのが下手なだけのいいやつ。
自分はこのままで終わる人間ではない・・・
いつかは・・・
そう思い続いてきた熊太郎の行く末は、自分を利用し、馬鹿にし、裏切った人間たちとその親族達を大量に殺すこと・・・!!
終盤までは決して人前では読めない(必ずふきだしてしまうから)くほほと笑いのこぼれる町田ワールドですが、大量殺人の場面以降は笑いどころか凄まじさに圧倒されながら震えて読みました。
弥五郎と熊太郎の関係も素晴らしい。
男同士っていいですね。
熊太郎への恩を忘れず、絶対的に味方をしてきた弥五郎の中に
たった一度だけの迷いが出たときに起こってしまった事件。
あのときの弥五郎の後悔・・・あれを思うと女の私でも男泣きします。
“二人で無茶すること”の結末がああいう形で終わってのは、
二人にとっても読者にとっても幸せなことでした。
人一倍悩み考えているのに、必ず失敗や後悔を引き起こす。
熊太郎は人間くさすぎるといっていいほど、人間らしかった。
人間のもっとも根源にある泥臭さや醜さ、そして逆に美しさも嫌というほどに見せ付けられる魂の小説でした。
告白 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:告白 (中公文庫)より
4122049695
No.7:
(5pt)

絶妙な絶望

夜中に読み終え、返す刀でパソコンを立ち上げ、感想を書いた。
「今書かなくては感情が薄まってしまう」気がしたのだ。
それぐらい読後感が壮絶だった。
丁寧に肉付けされた城戸熊太郎に、そのまま自分を投影させることができる。
痛いほどの心情吐露は、こちらも身を切り刻まれるかのようだった。
早くも2005年の傑作だ。
告白 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:告白 (中公文庫)より
4122049695
No.6:
(5pt)

熊やん。

今まで、町田康さんの作品は、日本語の面白さにばかり気をとられていました。そのときそのとき、よんで、すごい、すごいと思いながら読むことが多かった。それは、今まで、出会ったことのない、日本語に出会うことができたから。
こんかい、告白を読んで、私は胸がきゅっとなった。
自分はもっと大物のはずなのに、と思い、思考的な部分で思い悩むも、空回りと失敗の連続。彼の切ないほどの人間くささは、読むものを微笑ませ、きゅっとさせる。
熊やんと同じくらい、弥五郎が好きだ。
熊やんのことをしょーもないやつと思いながらも、最後まで付き合おうとする。しかし、最後の最後で熊やんへの不信のようなものが垣間見えてしまって、私は、悲しくて悲しくて。何が悲しいって、熊やんの孤独さが悲しくて。
彼は孤独になろうとしてるんじゃない。必死になってもらった奥さんを大事にしたいのに体裁を気にして、ほかの男に寝取られ、働こうと思っても失敗して友達に愛想をつかされ、彼は、だれよりも、人間らしく生きているのに・・。結局孤独で。それが本来の人間なのかもしれないけれど。
最後、熊やんのてで弥五郎を殺してやってくれた町田康さんに感謝します。
告白 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:告白 (中公文庫)より
4122049695
No.5:
(5pt)

詩と物語がともにあることは、めずらしく。

この後の作品、「浄土」にレビューを書かせていただいたので、こちらにも失礼させていただきます。
この作品は詩人町田康に、限りなく素晴らしい物語が合わさって大変な作品になっています。
彼の文は、詩だけで十分に揺り動かされる作品です。詩の精神を損なうことなく、素晴らしい物語が展開されていきます。短い詩を読み、味わっているとそこには物語があるかのようです。長い詩を読むのか、物語の中にある詩を拾っているのか、わからなくなることもあります。
ただ、はじめて読む人にはもしかするとわかりにくいかもしれない。クラシックの名曲や芸術作品のようなもので、洗練されているからこそ読者を選ぶと思います。だからこそ、二度三度読んでほしい。読まないとこれはわからないが、読んだこの感動を伝えるためにこのようなことを言わせていただいています。
そうでなければ、町田さんのエッセイや何か他の軽いものを先に読むのも良いかも知れません。
ただし、先にこちらを読んで損をするということはありません。
わからないことが少しでもあると嫌な方、すっきりしていたい方などは、「顔合わせ」をしておくと良いと思ったと言うことです。
告白 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:告白 (中公文庫)より
4122049695
No.4:
(5pt)

近代自我の漂泊

一人の作家が渾身の力を絞って小説を書くということはこういうことを言うのだろう。紛れもない傑作。近代過渡期にあって、まだ多くの人々が明確に自覚し得ない頃に生まれてしまった熊太郎の悲劇がある。語り得る言葉を示すべき相手がいなかった。近代自我に目覚めてしまった熊太郎は当然のことながら昔ながらの言葉の中に糧を見出す河内の人々には何も伝わらない。伝わらないからこそさらに四苦八苦する熊太郎だったが、村的共同体との距離は広がるばかりで、結果、その意図に反して彼らに利する方へ(都合のいい方へ)にいってしまう。                                     熊太郎が殺人を犯す過程を町田康は丹念に綴りながら、後半においてユーモラスな「くほほ」たちは倍返しとなって返ってくる。私たちの救い難さ、その一端がここにある。追いやられていく近代自我は実は私たちそのものでもある。熊太郎は確かに近代自我により崩壊へと導かれた。これは今だからこそ描き得た話。近代自我が置かれた環境を見れば明白だ。それでも熊太郎に感情移入できるのは彼が全生命をかけて告白してくるからだ。                                                         「伝わらなさ」を真摯に考えたデリダはフッサールをその点で批判した。それでも彼は諦めなかった。一つの物事に還元されてゆくのを回避しながら。ボードリヤルはメディアの不鮮明さを批判し、それを通して真実の困難さを問いた。ルーマンはコミュニケーションをより抽象的事物として捉え、その可能性を閉じなかった(コミュニケーションは自ずからコミュニケートし、その志向性により接続可能性を保つ)。                                    思考と言語の合一とは実は還元不可能なものである。だからこそ結果は見えていた。日本文学史上に残る傑作。この眼鏡は5つ星(5+)と見た。三、四と眼鏡シンチョウしてきます。私たちは村人でありながらその内面に熊太郎をも抱えている。熊太郎は今私たちを見ている。そこに己の姿をも兼ねて。
告白 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:告白 (中公文庫)より
4122049695
No.3:
(5pt)

日本一

去年の「パンク侍、斬られて候」に続いて本作。
 もはや、町田康が本邦随一の作家であると断言しても過言ではあるまい。
 かつて刮目すべき作品を発表しながら、自己模倣の森へ迷い込んでしまい、その惨状すら狂信的な支持を獲得してしまう作家も珍しくない今、前進を続ける町田康は貴重な存在である。
 本作にも落語の「素養」は遺憾なく発揮されているが、その知識がない読者にも文章の「藝」は堪能でき、立川談志が「人間の業の肯定」というその本質も少なからず腑に落ちるものとなるだろう。
 散見される「変換ミス」が折角のリズムを狂わせてしまうのは、校正(編集)の責任であって、作者の責に帰すべきではあるまい。
告白 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:告白 (中公文庫)より
4122049695
No.2:
(5pt)

二十一世紀旗手による明治時代の「人間失格」

すごい。
 とにかく、すごいから。
 勿論今までの町田康も読んできたし、今までもすごかったけど、そのすごさは今までと同じかも知れないけど、でもやっぱり。
 なんか、太宰治の「晩年」の「ロマネスク」の喧嘩次郎兵衛を初めて読んだ時の興奮が蘇ってきたよ。で、あれは短すぎて悔しいんだけど、この本は、どこまでもやってくれるし。でも、この告白のねじれや、心中を他人に伝える言葉を持たない、という内省の深さはもはや平成の「人間失格」の域?読み始めたが最後、終幕まで自分=城戸熊太郎。日常生活まで河内弁になるちゅうねん。くほほ。おもろ。
 それでいて、話の展開は北野武の映画みたいに、一寸先は見えず、見えないけれどもそこでは必ず何かが起こる。ある種恐怖に突き動かされて読む、という感じですか。笑いながらもね。
 その笑いも、半ば過ぎまでは、いつもの町田節ギャグ満載で、おなか痛くなるほどなのに、終盤、熊太郎が松永一族への殺意を固める辺りから、だんだん文章が陰惨になる。にやけていた男の目がすーっとすわっていくみたい。怖いです。
 それにしても、これだけしょーもない男熊太郎に感情移入してしまうのは、やはり周辺の人物がよく書けているからだろう。脇役たちの言い分、考えももっともなのだ。小心で、その場の保身しか考えず、そのためには平気で他人を裏切りつつも、正しいような顔。自分の日常はむしろそっちに近い筈だ。
 しかしやっぱり、読む自分=熊太郎。
 これこそが文学。
告白 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:告白 (中公文庫)より
4122049695
No.1:
(5pt)

言葉によるコミュニケーションの限界

~主人公熊太郎の気持ちを伝えられないが為の暴走劇。
素直に笑えない自分がいた。
言葉を扱う小説家として、著者が日頃創作する上で感じる
「伝えられないもどかしさ」を表現したかったのでは?
と勘ぐってしまうほど、終始徹底して熊太郎の内面と口にだす言葉のギャップを描く。
極めつけは、熊太郎の最後の一言。
注意:寝る前に読むと朝まで眠れま~~せん。~
告白 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:告白 (中公文庫)より
4122049695

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!