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銀河鉄道の父



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銀河鉄道の父

銀河鉄道の父の評価: 4.51/5点 レビュー 116件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.51pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全116件 101~116 6/6ページ
No.16:
(4pt)

明治の父親が今どきとは

今年の直木賞受賞作。イシグロカズオやおらおらでひとりいぐもなどの文学作品を読むのに集中力がいる事に少し疲れを感じていたので、直木賞を読んでみる。最近銀河鉄道の夜を読んだばかりなのと、「おらおら」の中にも宮沢賢治の詩が出てきたので、買うことに。こんなに若くして亡くなっていたとは知らなかった。また生前の生き様や仕事は順風満帆ではなく、自分の子供だったらどうするだろうと父の気持ちに寄り添うことができた。また、明治の父親という表現が進歩的な今どきの父親という意味で使われているのに感心する。
これはノンフィクションなのだろうか。それとも宮沢賢治を題材にした、事実に基づく壮大なフィクションなのだろうか。どうもイシグロカズオの白熱教室を見てから、小説を見る観点が変わってきた気がする。
銀河鉄道の父Amazon書評・レビュー:銀河鉄道の父より
4062207508
No.15:
(5pt)

人生の機微に触れる描写が面白くて悲しい

『銀河鉄道の父』は,宮沢賢治との心の交錯を父の視点から描いた作品である。父の愛情は,子に対する溺愛か。親子の葛藤,父の苦悩と希望,人生の機微に触れる描写が,面白くて悲しい。賢治の妹・トシの死を前にした,父・政次郎の「肉や骨はほろびるが,ことばは滅亡しないのである。」という思いが胸を打つ。賢治の三回忌を前に,政次郎ふと,改宗しようかと思いついたという。<ありがとがんす>。
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4062207508
No.14:
(5pt)

是非とも映画化してほしい

政次郎は是非とも遠藤憲一さん
トシのイメージからすると剛力彩芽さんかな
そして賢治は誰でしょう
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4062207508
No.13:
(5pt)

改めて賢治の作品に触れたくなりました

ずっしりと読み応えのあるものでした。
当時の病に倒れる子どもたちと父。
涙が溢れました。
女性が読むと今にも残るやも知れない父親像の中に揺れるものが文章から感じ取れて腑に落ちるところがあります。
宮沢賢治の作品をまた手にしたくなります。
銀河鉄道の父Amazon書評・レビュー:銀河鉄道の父より
4062207508
No.12:
(5pt)

あの人の父の苦悩が赤裸々に語られる

銀河鉄道といえば宮沢賢治だ。本作は宮沢賢治の父が主人公である。父の視点で宮沢賢治の一生が語られる。宮沢賢治については知っているつもりだったが、幼少期などは知らなかったし、(個人的に)聖人君子のような人だと思っていたので、イメージと異なる賢治像を知り得た。そして決して表に現れない宮沢賢治の父が、賢治の父としての、明治大正の父としての葛藤や苦悩が臨場感豊かに描かれる。病気との闘いで我が子が死んでいく様など、涙なしでは読めない。そして物語の最後に登場するあの有名な「雨ニモマケズ」の全文。このタイミングでこれを出されたら、もう鳥肌を立たせるしかない。明治大正の父の中にある人間本来の優しさや喜怒哀楽が、宮沢賢治を育てたとも言えるし、宮沢賢治の父として普通の父として普通に苦労しているところは現代の父とリンクしているとも言える。自分は宮沢賢治の父のように立派に生きてきただろうか。自省の念が起きた。
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4062207508
No.11:
(5pt)

起承転結がはっきりしていて素晴らしい作品です。

明治の男は、私の父もそうだったが多くを言わずただ黙々と自分の仕事に打ち込む。「男は黙って・・・」である。父とどこそこに行ったとかの記憶はない。作品の中で宮沢賢治が赤痢に罹って父親がつきっきりで看病する場面があるが、私も11歳のころ同じような体験をして、父がいなかったら今の私はない。今は抗生物質という薬があるがあの当時はなかった。そこを読んだとき父を思い出して涙が止まらなかった。父と子の絆をこれでもかこれでもかと読者を虜にする。ぜひ多くの人に読んでもらいたい作品である!!感動の作品である!!
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4062207508
No.10:
(2pt)

文章が稚拙

少なくとも標準レベルの文章を書ける作家が受賞して欲しいものだと思いました。
表現は稚拙で、明らかな単語の誤用も散見されます。
また、

自分に将来の展望は
(ない)

と言った、文の末尾に括弧をつけるという不思議な文体が延々と続き、意味不明です。

内容的には、政次郎の視点になったり賢治の視点になったり、統一感に欠けています。

前回の受賞作に続き、直木賞とは何かを考えさせられる作品でした。
他の候補作品を読んで見ようと思います。
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4062207508
No.9:
(5pt)

敏と賢治

やはり童話は敏子のために書いた、と思わざるを得ない。
「わらしこさえるつもりで・・」といっても、敏との子供のように思える。

確かに史実通りのストーリーで、意外性は無いが、
賢治のことをより深く考えるきっかけになりました。

羅須地人協会での食生活が結核を招いてしまって残念です。
栄養学も勉強して欲しかった。でもまあ仕方ない。

賢治ファンの方にはオススメです。悪い本ではありません。
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4062207508
No.8:
(5pt)

我々一般人にとっては新鮮だった

宮沢賢治は、少年期にかなり好きな作家だった。特に「グスコーブドリの伝記」が好きだった。大人になって読み返しもしたし、わが子に何冊か絵本を買って読んでやったりもした。花巻の宮沢賢治記念館にも行って、観光旅行をしてもいる。だが、これまで彼の伝記を読んだことはなかった。断片的な資料を見たことがあるくらいだった。だから、宮沢賢治がちょっと変人ぽくて若くして病死したくらいのイメージしかなかった。「あめゆじゅとてきてけんじゃ」といって死んだ妹は、もっと幼くして死んだと思いこんでいた。一般人なんて、そんなものでしょう。ところが、石好き、天文学好き、農業指導ができるなどの知識の破片が、この物語でハッキリ一人の人間に焦点を結んだ。
 物語の力は偉大だ。宮沢賢治と彼の家族についての姿は、これ以後この本に描かれたものがスタンダードになるだろう。
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4062207508
No.7:
(3pt)

無名の親が偉大だったといわれてもちょっとなあ

心配事が大いにある。東京と花巻の往復とはいうが、彼は妹が死んだことで、北海道に数回渡っている。といっても当時のそこは松前藩のちょっと先、札幌までがやっとで道東は遠すぎた。そこのブナ林を見て「同じ東北」と思ったかどうか。渡島半島の冬は日本海側気候に晒されたブナで、彼の花巻は太平洋側のブナで、その違いは大きいのだが、そこまでに入り込めていない。彼の人間形成に「父」とは、昨今のゆとり教育レベルの検証でもあるまいし、偉人とは本人次第で、親がどうなのかはほとんど興味なし。あの時代は旧制中学で一人前だった。そういう筆者の視点が子供っぽくて残念。むしろ彼が死んだ妹で腑抜けになって、北海道さ迷ったこと、そのお金がどこにあったのかと、知られないそちらの賢治に大いに興味があったが。
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4062207508
No.6:
(2pt)

意外性なし

宮沢賢治の父の伝記小説かと思ったら、単なる父視点での賢治伝記小説だったから、単に趣向を変えた賢治伝記を読んでいるようで意外性はなかった。
池波正太郎の影響か、
(不問に付す)
というお墨付きを…
 みたいな一行出し文章を多用しているが、これはこっけい味を出すために使われるが、特にこの作では効果をあげていない。あと賢治の生前の不遇を強調するためか、『春と修羅』を出したあと、草野心平や高村光太郎と手紙のやりとりをしていたことや、「永訣の朝」が草野の雑誌に乗載ったことなどが省かれており、まあ父の視点だからということもあるが、どういうものか。
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4062207508
No.5:
(5pt)

父でありすぎた、賢治の父

宮沢賢治の父・政次郎の視点で、賢治の生涯が描かれている。

父(賢治の祖父)のように厳格であろうと思うものの、どこまでも子どもに甘い政次郎。賢治が入院すると妻を押しのけ付きっきりの看病をしに行き、もれなく自分も病気になって入院する。しかも2回も。賢治が学生の間は言われるがままにほいほい送金してしまう。賢治の詩が新聞に載ると100部購入し配り歩く。賢治が山に行くと聞けば鞄にこっそり甘いものを忍ばせる。
愛情たっぷりのお父さんに守られていたから、賢治は自由に物語を作れたのだろうな。賢治亡き後は、あの世で賢治に再会するために改宗しようと考える政次郎が可愛い。
宮沢賢治の作る物語は多くの人に愛されているが、彼は聖人のようなすごい人だったわけじゃなく、父親から見たらこんな息子だったんだな、とわかって面白かった。賢治が一人で畑を耕していたから、食べ物を植えるのかと思えば「パンジーを植える」と言った時には父と一緒にずっこけた。
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No.4:
(4pt)

絵本や国語の授業などでしか読んでことのない宮沢賢治の苦悩を知ることができる一冊

宮沢賢治の生涯を父政次郎の視点から描いた物語。

勤勉で優秀、地元で質屋を営み信頼も厚く頼りになる父の政次郎。そんな父の期待を一手に背負った長男賢治の生き様が、政次郎の視点から鮮明に描かれていて読み応えがあった。

賢治のために一家の主が自ら病院へ行って泊まりで看病をする、子どもの意を汲み選択を支持しお金も環境を惜しみなく与えるといった「父でありすぎる」きらいがある政次郎。そこには賢治に対する惜しみない愛情が詰まっていた。

一方、賢治の目からは、命の恩人で、保護者で、教師で、上司で、抑圧者でなによりも絶対者であり、大きな存在である父のようになりたいという想いをもちつつも、そうなることはできず、経済的にも精神的にもひとり立ちができない。そんな苦悩と葛藤が痛いほど伝わってきた。

様々な生き方を模索し、苦悩し、考え続けた賢治だからこそ他の誰にも描けないような詩や童話を描くことができたのだと思う。

絵本や国語の授業などでしか読んでことのない宮沢賢治の苦悩を知ることができる一冊だった。
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4062207508
No.3:
(5pt)

賢治はアマデウスだった

帯のコピー「天才の父は大変だ!」を真に受けて、
これは宮澤賢治と父親のハートウォーミングな
若干コミカルな、井上ひさし風の物語であろう・・・
と読み始めたが、思いの外どっしりとした内容に
やや意外な感じがした

賢治の父親、政次郎の目から見た息子賢治が産まれ、育ち、
進学し、成長し、宮澤賢治となってゆく過程を
切々と語ってゆく本であった。

質屋として経営者としての自分、
明治世代の家長としての自分と
かわいくてしょうがない男子の父親としての自分、
そして溢れる才能を持つ天才のパトロンであり
庇護者である自分
読者は、自分はこの本を読みながら自分は
賢治側の天才ではなく父政次郎側の凡夫であることを
しみじみと実感するだろう

一般の賢治ファンは彼の教師や指導員としての献身や
童話から優しくて聖徳な印象をまず第一に持つ
そして次に修羅の詩をはじめとする彼の激しい創作や
宗教的情熱を知ることにより彼の人間的山峰が意外に険しく
孤高であることにひるみつつ引き付けられてゆく

そのまま賢治熱が信仰とか崇拝に過ぎてゆくと、
賢治を天才とか偉人とか持ち上げるあまり、彼を華美で
上等な箱入りの装丁本にしまい込んでしまう恐れがある
そこで、そんなタイミングでこの父親目線からの賢治本を
読んでみてはいかがだろうか?

あの天才
(天才という言葉はややニュアンスが違う気がする、
才能や創作の資質に恵まれた人、みたいな表現が近いかな)
は父親から見ればあやうく、放埓で、だらしなく、
現実に適応できてない放蕩息子賢治なのだ
だけれども、それらのマイナスを埋めて余りある才能と天稟に溢れるアーチスト宮澤賢治でもあるのです

そうか、
賢治とはアマデウス・モーツァルトであったのだな・・・
とアンハッピーでありながらハッピーエンディングな
不思議な味わいの最終章読み終えて、嘆息とともに本を閉じた
銀河鉄道の父Amazon書評・レビュー:銀河鉄道の父より
4062207508
No.2:
(5pt)

感動しました

賢治死後の父政次郎の生涯がずっと気になっていました。
私の読んだこれまでの様々な評伝や伝記からは断片しか伝わりませんでしたので、本書は賢治作品理解に新たな光が当てられたと思います。
賢治の評価は現在に至るまで高まっています。
さらなる政次郎さんの生涯が知りたいと思います。続編を期待しています。
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4062207508
No.1:
(4pt)

真実は誰にもわかりませんが…

辛くもあり、楽しくもある充実した読後感でした。
宮沢賢治が好きで東北の大学に進学し、花巻のすぐそばに2年ほど就職し、毎週のように花巻を訪れていた時もありました。
さまざまな研究本なども読んだりしましたが父政次郎が「こうだったらいいな」と思うような心の流れを綴ってくれている、と感じました。
様々と言われていますがそもそもは本人も嫌っていた父親の仕事がなければこんな生活は出来ないという矛盾、父から離れようとし、近づこうとする息子。それに反対はするものの見守る父親。
賢治も「金持ちの道楽」と言われることもありますが、考えてみたらあれだけ道徳に厳しい父親がただ息子可愛さに放蕩を援助するのだろうか?
本人の信条が確信した援助だったのでは?と考えると話の筋は入っていくし、自分は「そうであってほしい」と願うところです。
父親のことについてはそれほど知らないため新しい話は入っていないのかもしれない。しかし私には素直に入ってくる話でした。
もしかしたらこの数十年の間に自分が父親になった事とも関係しているのかもしれません。
ビジネスだけで見ても父の投資はその何万倍、何十万倍?(笑)にもなって宮澤家、そして岩手県にリターンとして入り続けています。
子供に先立たれることは身を切られるより辛い事ですが、その魂が少しでも癒されることを期待してます。

この方の他の作品も読んで見たくなりました。
銀河鉄道の父Amazon書評・レビュー:銀河鉄道の父より
4062207508

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