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ファイアスターター
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ファイアスターターの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全33件 1~20 1/2ページ
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上下巻700ページの大作で、1980年のスティーブン・キングの初期の作品です。 70〜80年の頃は超能力ブームでユリゲラーや日本では関口少年のスプーン曲げなどがテレビ番組の特番で放送されていた頃です。本作はさらにアメリカの秘密政府組織による秘密実験が、何も知らない学生達に超能力を植え付けてしまうという設定になっており、同じく当時みんなが観ていた矢追純一の特番でUFOのエリア51やメンインブラック、キャトルミューティレーションなどの話題を思い起こさせます。 スティーブン・キングのスゴいところは、これだけのSFネタを扱いながらも嫌らしいほどの人間性と現実の厳しさを描き出すことで作品にリアリティを与えていることで、登場人物たちが身近に感じられてページがどんどん進んでしまう要因になっています。 ただ、本作に関して言えば、ストーリーの骨子が割と単純で簡単に想像がついてしまう展開なのが少し残念でした。ストーリーがあまり進まないのに対して、会話や脇の描写が過剰気味なので興醒め感を持ちながら読み進むような感がありました。 | ||||
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古い作品で絶版品なので、経年状態は致し方ないです。 読み始ると、たちまちキングの初期の傑作に引き込まれました。 物語も怒涛の展開を見せる(下巻)です。 この疾走感、サスペンスに経年劣化は無関係です。 | ||||
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数十年前に好きで何回か読んだものです。楽しみました。 | ||||
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恩田陸さんがキング作品の中でもお薦めとしていたが、主人公の少女チャーリーの苦悩がジワリと伝わって来る恐怖小説。いたいけの無い幼い少女を救いたい。上巻に続き、ラストに至るまで眼が離せない。 | ||||
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恩田陸さんがキング作品の中でもお薦めとしていたが、主人公の少女チャーリーの苦悩がジワリと伝わって来る恐怖小説。いたいけの無い幼い少女を救いたい。 | ||||
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本書は「キャリー」「デッドゾーン」などでお馴染みのスティーブン・キングの一連の超能力もののひとつである。 学生時代、バイト代欲しさに、ある新薬実証実験に参加したカップルが後に特殊能力を得る。 夫は人の心を「押す」ことによって自信を回復させたり、肥満に悩む女性に心理操作を行うことによってダイエットに成功させたりする、いわゆる「心理カウンセラー」として人並み以上の収入を得ていた。(自信回復師というべきだろうか) 奥様は冷蔵庫のドアを閉め忘れた際、手を触れることなく「閉める」ことができた。(本人は意識していない。) やがて娘が生まれ、彼女もまた「力」を持っていた。 念力発火能力。心に念ずるだけで火をつけることができた。 幼い頃は叱られると親の手を燃やたり、かんしゃくを起こすとぬいぐるみを燃やしたり、揚げ句はミルクが遅いと近くのものが燃え出していた。 夫婦はこの現象に手を焼いていたが、話し合うこともなく、いつの間にか各部屋には消火器が置かれていた。 平和に(?)暮らす一家だったが、公にされていない組織「ショップ」によって常に監視されていた。 やがて妻は殺され、残された夫と娘にも組織の手が及んでゆく。 二人は逃亡の旅に出ることとなる。 冒頭のあらすじはこんなものだ。 やがて二人は組織の手に落ち、幽閉され、父親は薬浸けにされ、娘は「実験」に参加させられる。 発火能力がどんなものかデータを取るのだ。 皮肉なことに、この実験が彼女の能力を高めることになり、コントロール力をも高めることになる。 最期には父親を殺され「奴らに思い知られてやれ。何もかも燃やしておやり。」という最後の言葉通りショップの要員達を次々と火だるまにしてゆく。 本作は「キャリー」とかなり共通点がある。 主人公が年齢の違いこそあれ「少女」であること。 最初のうちは「力」のコントロールができず、怒りにまかせているだけだったがやがて自在にコントロールする術を身につける。 最後にはその「力」をもって敵を殲滅する。 「怒り」が能力のボルテージを高める。 両作共、映画化され日本でも公開された。 「キャリー」が大ヒットしたのに対して本作は地味な興業成績であった。さして話題にもならず知る人ぞ知る作品となった。 やはり、ここはブライアンデ・バルマに監督をお願いすべきだったのではないかと思わざる負えない。 マーティン・シーンなど大物俳優を起用していたのに。惜しい。 主人公の女の子が愛らしかったのがせめてもの救いであった。 | ||||
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得に父親の能力が催眠や自己啓発と通ずるものを感じた。下手な心理テクニック本より勉強になる。ストーリー運びも興奮させられ、はらはらしながら一挙に読めた。 インディアンの敵役がコーエンのノーカントリーにでてくる殺し屋を彷彿とさせた。 いろんな作品の元素、源流となっていそうに感じる。映画を何十年も先取りしているのでは。80年に書かれたものとは到底思えない。超一流の作品。 | ||||
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Xメンなどアメコミは、キングが切り開いた世界を消化しているだけのような気がする。素晴らしい。まさに天才。 | ||||
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初期のステイーヴン・キング作品には、当時のアメリカや世界に漂う不安感や人間の悲劇、人目につかぬ不気味な物陰に潜む大きな悪や残酷な神といったものを臨場感たっぷりに描く傑作が多く発表されており、本書は傑作「デッドゾーン」の翌年1980年に発表された作品で、「デッドゾーン」に通ずる雰囲気も感じさせる作品です。 念力放火能力を持つ少女チャーリーとその父アンディの逃亡劇を骨格にエンターテイメントとしての面白さはもちろんのこと、そこにキングの文学的信念とも言える前筆のテーマが反映され、読み応えのある作品となっています。 アンディは学生時代に治験を受けた薬物によって、人を自在に操ることができる「押す力」を獲得している。 「脳は世界を動かせる筋肉である」との信念のもと、自身の持つ「押す力」を使って肥満に苦しむ女性の心に働きかけ、ダイエットに成功させることで 多少の金銭を得ていました。 このアンディが持つ「押す力」が逃亡劇で生かされ、チャーリーの持つ念力放火以上に存在感を持つのですが、この能力を使うと必ず自身の体調にひどく跳ね返ってきて多用することができないという制限をもうけることで、サスペンスフルな物語としての面白さがいやましてきます。 そしてアンディとチャーリー父娘の逃亡劇の中で現れる人物がとても魅力的です。 一人は農場主のアーブ。 彼がチャーリーに伝える思いがとてもいい。 「自分にたがをはめちまうのはよくない。やらなきゃならないことはなんだってやるんだ。せいいっぱい力を尽くしてやるんだ。そして人間にできることはそれしかない。『ぜったいできない』という人間に、やるべき義務を負わせること、それが神様はなによりも好きなんだ。おじさんはそう思うがね」 そしてもう一人は敵である《店ザ・ショップ》の工作員レインバード。 映画でもそうですが敵役の存在感が大きければ大きいほど、サスペンスフルな物語の魅力が増しますが、本書でのレインバードの存在は、その点で成功しています。 今回20年以上前に出版され経年による焼けで茶色くなった本書を引っ張り出して、久しぶりに再読してみましたが、やっぱりキングは凄いとあらためて思わされました。 現在、本書を含む初期傑作群のいくつかを文庫化していた新潮文庫の多くは絶版あつかいとなり、古本屋さんでしか手に入りません(最近は古本屋さんでも数が少ないです)。 キングほどのビックネームでも、初期の作品ということで絶版になってしまうこの現状はなんとかならないのでしょうか。 集英社文庫からは「呪われた町」、文藝春秋から「シャイニング」が新装版で出版されていますが、新潮文庫からは本書や「デッドゾーン」「クージョ」「クリスティーン」といった傑作群が長い間日の目を見ない状態にあります。 新潮文庫さん、キング作品の名作復刊を期待しています。きれいな本で読みたいです。 | ||||
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キング作品で、最も好きな作品です。他のキングの作品同様に、読者の思い入れを受けるであろう物語の主人公が最後には死を遂げてしまうのですが、不思議と読了感が爽やかに感じます。 主人公がなくなった時点で物語は完結しているため、普通の小説だとそこで終了してしまいますが、主人公を取り巻く人々に、後日譚を丁寧に語らせることが爽やかな結末をもたらしていると思います。 | ||||
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おもしろすぎる……。キング作品、読めば読むほど感服いたします。そして氏の作品がどれだけ世界のカルチャーに影響を与えているのかを思い知らされます。パイロキネシス。荒木飛呂彦氏の『バオー来訪者』。大ヒット海外ドラマ『フリンジ』。全てこの『ファイアスターター』がなければ生まれなかったのだと思います。下巻に向けて急展開! もう頁を捲る手が止まりません!! | ||||
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悲しい……。チャーリーかわいそうすぎる。あんなにかわいくて利口なチャーリー。ひどいなぁ……政府ってひどい。あとがきにもあったけど被験者への政府の対応は事実に基づいて書かれているとのこと。それにしても相変わらず文章表現の巧みさには感服します。どんどん読んでしまう。情景が目に浮かぶ。勉強になります! ああ……チャーリーの強さよ! キング作品のキャラの中でもかなり上位に入るでしょう。 | ||||
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2014年のいま初めて読んだが、もっと早く読んでおけば良かったと悔やまれます。 素晴らしい小説でした。いま思えば映画の「炎の少女チャーリー」のCMが あまりにも安っぽく見えたので、敬遠してしまっていました。映画は見てませんが。 火と氷で正反対なれども、今年流行の「アナ雪」も 絶対にここから着想を得ている!と思います。 あらゆるサイキックものの頂点にして原点、と言ってもいい。 もう一度販売して広くみなさんに読んでほしい。 | ||||
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訳者の深町真理子さんの事も凄く好きになっていた。 この本は本当に面白い。好きだと言う人を見るたびに嬉しくなる。 この本の痛快さは本当に素晴らしい。 | ||||
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恩田陸、桜庭一樹の小説・エッセィを読んでいると、ところどころに出てきて気になりマーケットプライスで購入しました。 ひとことで言うと「キングらしくないエンターテイメント」です。 邦訳された当時『IT』や『呪われた町』、あるいはデビュー作『キャリー』に慣れ親しんだ読者にとっては、やや困惑されつつも、心の奥底に静かな熱狂を植えつけたのではないかと想像します。 『呪われた町』が小野不由美の『屍鬼』につながっていくなら、宮部みゆきの『クロス・ファイヤ』や恩田陸の『劫尽童女』などにつながる少女サイキッカー(なぜかアメリカでは「サイコキネシス」ではなく「テレキネシス」のほうが一般的)の切ない宿命の物語です。 いつもの大人数を主人公にしたドロドロとした感情の渦はなりをひそめ、ただひたすらとある少女の出生にまつわる息もつかせないエンターテイメント作品となっています。 キングは恐怖4部作の前書きで、自作『霧』について「『ランゴリアーズ』と並ぶ黙示録的雰な品」という趣旨を述べていますがこの作品もそうじゃないかな? 今、これから、流行りそうな予感があります。 装丁が素晴らしく(あらすじを読んだ人は首をひねりそうな絵)、暗示的だと思います。できればこの装丁のまま、『キャリー』のように映画広告のようにならないように重版してもらいたいですね。 | ||||
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レビューで目立つ、宮部みゆきとの比較。 はっきりいって、比べないで頂きたい。 宮部のクロスファイアがこの作品のいわゆる「オマージュ」であることは知られた事実だが、クロスファイアそのものにハッキリと明記はしていない。 あらゆる部分でキングのファイアスターターを彷彿とさせるのはまだ許せるが、ひとつの表現「押す」 これをまで使ったことはキングファンとしてはどうにも許せない。 本作はまだ三十代のキングが瑞々しくも圧倒的な筆致で描いたSFだ。 素晴らしい親子愛、絶望的な逃避行は非常に現実的で読む者をフィクションからリアルへ押し流していく。 完成度が高い作品で絶版とは惜しいとしか言いようがない。 少し痛んではいるが買っておいて良かった。 | ||||
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超能力者と冷酷非情な秘密結社が繰り広げるサスペンス。 今読んでみると、色んな作品に本書が影響を与えているなと思う(宮部みゆき「クロスファイア」荒木飛呂彦「バオー来訪者」柴田昌弘「紅い牙シリーズ」等)。 女の子が発火能力を持っているという設定は宮部みゆきの「クロスファイア」と共通項。 「クロスファイア」の青木淳子は妙齢の女子だったが、こちらは10歳にならないくらい(だったと思う)の少女チャーリー。 彼女の父母はある秘密の人体実験に関わった為に超能力者となってしまう。そのふたりの間に生まれたのがチャーリー。彼女は生まれた時からその能力を持っていた。 やがて秘密実験を行った組織「ザ・ショップ」が彼らの能力を嗅ぎ付け、捕らえようとするのだが…。 上巻は父子の絶望的な逃避行が展開。絶体絶命ぶりに心臓がギュウギュウ締め付けられる。クロスファイアのように派手な戦闘シーンもあって、読み応えタップリ。 淳子の能力を解き放つ事への渇望、能力と生理現象を結びつけたような表現はこの作品に原典を見たような気がする。(前例がもしかしてあるかもしれないが) 私が特に感嘆を覚えたのは、超能力者の頭の中で起こっている異変を読者の脳内へ直接叩き込んでくるようなキングの筆致。 超能力の表現はこれ以前に宮部みゆきの作品を読んで「凄い」と思っていたが、これはまさにキングの真骨頂。 物理的に存在しないものをまざまざと読者の脳内に再構築させる力技。それだけでも私的殿堂入り作品。 超能力の派手で目を惹く出来ごとのかたわらに、そっと添えられたキングが繰り返し描くテーマがある。 親子の関係を描いた部分だ。 子どもを愛しいと思い、父親をいたわり頼りにする…普遍のテーマに混じって低く不協和音のように響いているのが「しつけ」。 幼い娘に「衝動」をコントロールするよう教えねばならないと父親は気づいてゆく。 父は「力」を使うと激しく消耗し肉体も精神も損なわれてゆく。対する娘の「力」は開放を待ちかねているように強大だ。 強大な力は恍惚とした境地へ彼女を誘い、開放には快感がともなう。 彼女の様子を見て取った父親はその衝動を統べるよう導こうとするのだが、幼い娘がそれを理解するのは難しいのだった。 理性が肉体や本能の叫びをまだ上回らない子どもを教え導こうと心痛める親の姿に共感する。 そしてその本能が非常に危険な結果に直結しているジリジリ・ヒヤヒヤする感覚に引きずっていかれる。 感覚や感情の根っこをガッチリ押さえ込まれて、物語世界に引込まれる。 キング作品のおそろしいところだ。 | ||||
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「クージョ」あたりから、おかしくなってきて、 変な癒しもの書いたりしてる今のキングには、 まったく興味ありません。 やっぱこの時期!! モダンホラーの覇者だった頃のキングの 傑作のひとつです。 「炎の少女キャリー」として映画にもなりました。 大学の薬剤実験を受けた両親の間に生まれた、 少女キャリーは、感情が高ぶると、知らないうちに 炎を起こします。 その事実に目をつけた政府の裏機関は、 彼女と両親を付け狙い、浚おうと企てます。 生き残った父親と、少女キャリーの運命や如何に!? ラストが痛快です。 笑わせるし、現実的でもある。 読もう!! | ||||
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宮部みゆきさんの『クロスファイア』を読んで思い出しました。 | ||||
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会社員になったばかりのころに出会った作品。まだ読んでいない人がうらやましい。もう夢中で読んで通勤の二時間、昼休み、夜は眠いのにやめられず一気に読んだ。父親の精神支配の超能力の“後遺症”がウマイんだよなあ。跳弾現象だったかな。ある言葉にとりつかれて段々狂っていく過程が怖い。ああ、読みたくなってきた。でも映画はひどかったな。 | ||||
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