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悪魔の星



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【この小説が収録されている参考書籍】
悪魔の星 上 (集英社文庫)
悪魔の星 下 (集英社文庫)

悪魔の星の評価: 3.80/5点 レビュー 5件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.80pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(5pt)

このハリー・ホーレ シリーズ最高の一品 よく練られていて最高に面白かった!

確かに、このシリーズ前作『メネシス』を読了して、ホーレvsヴォーレルの <確執>の流れを把握しておかないと、全編に流れる
ヴォーレルからのホーレへの<突っつき>を理解するのは中々骨が折れるとは思う。五芒星ダイヤモンド連続殺人事件話も
最後に2重のどんでん返しが用意されており、十二分に楽しめるが、本作の白眉は、ホーレvsヴォーレル の戦いに完全に決着が
着く事、それも凄まじいラストの戦いを堪能することで、やはり『メネシス』を読了しておく事をお勧めします。
ホント、ラストの決着にはスカッとしますぜ。ここまで白黒ハッキリさせるとは思っていなかったから.....もっとハリーvsヴォーレルの
関係を長引かせて、このシリーズ引っ張るのかと思っていたので、カタルシスはデカイ。
難点を上げるとすると、ノルウェー人の名前は難しい。ハリーとトムは分りやすいのに、女性の名前が中々頭に入らず、何度も<登場
人物>表を見返す羽目に毎度陥る。
次回作、私にとっては必読。次作を読んだらもう一度『スノーマン』に戻ろうと思う。
悪魔の星 上 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:悪魔の星 上 (集英社文庫)より
4087607313
No.1:
(5pt)

「人は事実を聞くより嘘を聞くことにはるかに慣れている」

ノルウェーオスロ警察、ハリー・ホーレ警部シリーズ「オスロ三部作」の第三部完結編である。
第一部は「コマドリの賭け」(ランダムハウス講談社文庫で翻訳出版されたが現在絶版で評子は未読)に始まり、第二部は傑作「ネメシス」(集英社文庫)だが「コマドリの賭け」の最後でハリー・ホーレの同僚女性刑事エッレン・イエルテンが射殺され殉職してしまった事件が未解決のまま「ネメシス」でも闇の中に残された。
本書第三部で猟奇連続殺人の捜査と並行して警察内部の暗闘も明かされ「三部作」の幕が閉じる。

第一の被害者は二十八歳の女性、独身、シャワールームで射殺体で発見される。
<カミッラ・ローエンの中指は切断されていた。>
そして<瞼の下から赤いダイヤの星が見つかる。>

捜査にあたるのは女性鑑識課ベアーテ・レンとトム・ヴォーレル警部。誰もが彼を尊敬し、信頼され、リーダーシップを持つ優秀な警官だ。
そしてハリー・ホーレ警部。その性格は自滅的で、生活はすさみ<飲酒、無断欠勤、権力の濫用、上司への反抗、組織への背信>という履歴を持つ一匹狼で、刑事部の異端児だが最も腕の立つ刑事でもある。
トムとハリーはまるで「善」と「悪」の象徴のようだ。

物語はミスリードが多く、第二部「ネメシス」でも重く引きずっていた同僚の死の再調査もあり、読者は緊張と伏線に翻弄され続ける。
歌手である人妻が突然失踪し、別の女性が射殺される事件がおきる。
射殺された女性の指は切断され、星型のダイヤモンドが残されていた。事件の連鎖は連続殺人事件として捜査が始まる。

ハリー・ホーレ警部は一連の事件にはある数字が暗号のように隠されていることに気付く。
その数字とはキリストの傷の数、イスラム教の祈りの回数、人間の持つ感覚の数、人生で経る段階。
これらに共通する数字が浮かび上がった。
まるで見立て殺人の様相だ。

<犯人が捜査から絶対に隠しきれないと言われているものが一つある。>
<それは動機だ。>

そして最後に切断された指の行方と犯人の動機が明かされるとき、「悪」の禍々しさで読む者は強い衝撃に打ちのめされることになる。

次訳を待つ。
悪魔の星 上 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:悪魔の星 上 (集英社文庫)より
4087607313

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