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コードネーム・ヴェリティ



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【この小説が収録されている参考書籍】
コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)

コードネーム・ヴェリティの評価: 3.22/5点 レビュー 9件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.22pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全9件 1~9 1/1ページ
No.9:
(4pt)

辛い読書経験になりますが・・・

タイトル、そして冒頭にある作戦名の短文により前半語られる内容が敵を欺くためというのは予想できます。
拷問されながらの文章なので読みづらくて当たり前、何度も辛くて止めようと思いました。
150P以上過ぎてようやく「ヴェリティ」という言葉が出てから欺くだけでなく味方へ何か伝えようとしている
のだろうな・・・と察しがつき、第二部でそれがどこまで細かかったのかが明らかになった時、この小柄なスコットランド娘がどんなに頭が良くガッツがあったのかが分ります。
ただ第一部は長過ぎです・・・もう少し短いと良かった。
第二部で実際にどんな場所に囚われていたのか、匂いの描写があり、残酷さが伝わりました。
二人の主人公は自分の頭脳や空を飛ぶ能力を思う存分生かしたいと思っただけなのに・・・辛い。
これはハラハラドキドキするスパイスリラーでも戦争をアドヴェンチャーとして描いたものでもなく、二人の若い女の子の愛情と夢が戦争で踏みつけられる話しです。そりゃあ泣きますよ、まだ感情が残っている証拠。

読む方は前もっての覚悟が必要。
YA文学とのカテゴリーですが、確かに10代の時のほうが勇敢な二人にもっと寄り添えたかと思いました。
この前に読んだ「戦場のアリス」のようなエンタメを期待してしまい後悔してます。
ただ美しい場面も出てくるんですよね、主に飛行の場面。
作者がパイロットなだけあります。
戦争はやめてね、戦争は。はぁ~まだ辛い・・・
コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)より
4488252044
No.8:
(1pt)

期待外れでした。

新聞とかで紹介されていたので買いましたが、最後まで読むのが大変です。これなら図書館で借りたほうが良いと思います。読んだら古本屋へ持っていきます。
コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)より
4488252044
No.7:
(4pt)

戦争に巻き込まれた少女二人の友情と正義

本書は二部構成で、どちらも手記のような体裁で話が展開する。第一部の最初は誰が語っているのか分からず、我慢の読書となる。ゲシュタポに捕まったスパイのクイーニーが秘密を書くように強制され、しかも二週間でやれという。二週間後は想像できる悲惨が待っている。第二部は、クイーニーをフランスまで飛ばした女性飛行士のマディの語りとなる。こちらも手記のような体裁となる。二人は違う場所にいながら、相手を信じて書き続ける。衝撃なのは、マディとクイーニーの再会シーンだ。究極の信頼関係を築いているかのように、クイーニーの望みを叶える。自分にはこれはできない。相手のためを思っても。で、このような物語が実は大人向け小説ではなく、YA(ヤングアダルト)だと聞いて驚く。
コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)より
4488252044
No.6:
(2pt)

登場人物の名前が場面によって変わる話は分かりづらい

敵を欺くための手記の体裁のせいか前半は分かりづらい。
登場人物の呼び方思場面によって変わる。
苦労して前半を読み終えても結末はそんなに面白くない。
コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)より
4488252044
No.5:
(5pt)

キスしてくれ、ハーディ

切なくも力強いシスターフッドの物語。
"親友ができるのは、恋に落ちることと似ている。"
コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)より
4488252044
No.4:
(1pt)

挫折しました。

私の数少ない途中挫折本です。いろいろ受賞しているようですが、こういうものはあてにならないものですね。購入した私がいけないのですが、お金と時間を無駄にしました。150頁位でやめましたが、もう少し我慢して読めばよかったのでしょうか。
コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)より
4488252044
No.3:
(2pt)

アメリカ探偵作家クラブのエドガー賞ヤングアダルト小説部門最優秀作品

第二次世界大戦中、ドイツに潜入したイギリスの女性スパイがナチスに囚われる。過酷な尋問を受けた彼女は、紙とペンを与えられ、イギリスに関する情報を書き始める。そこには女性飛行士マディの名が登場する。ペンを走らせる虜囚の女は一体何者なのか。そしてこの女とマディの関係は…。
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 果てしなく続く手記を読み続けても、事の次第は霧がかかったかのように朧気です。やがてペンを走らせるこの女が何者であるかが明らかになっても、そもそも女が真実を語っているのか、それともナチスを煙に巻くための作り話をしているのではないかという新たな疑念が生まれるばかり。
 女の手記は、敵国人を眼前にして綴られ、ナチス高官に提出されるものとしては不自然なほど場違いで饒舌。こうした手記を時のドイツ軍が許したわけとはどこにあるのか。この手記がドイツ人相手に書かれたという事実すら、ひょっとしたら読者に対するダマし絵の類いなのではないかと先読みを禁じえなくなります。

 また、女とマディがこの物語の中で頻繁に涙を流す点も私には気になりました。女たちの涙は戦時下の緊張状態ならではの無理のないものなのか、それとも女スパイが主人公のこうした冒険譚にはふさわしからざるものではないのか。私は後者のような気がして、強い違和感を覚えないではいられませんでした。

 囚われ人の冗長ともいえる手記が終わり、291頁目からは(ようやく)第二部が始まります。第一部の謎めいた手記の伏線が、この第二部で回収されるミステリーの体裁はかろうじてとっていますが、その謎解きがミステリーの老舗出版社・東京創元社のラインアップ作品にふさわしい鮮やかさを備えているかと問われれば、首を縦に振るのは難しい、というのが私の偽らざる意見です。

 450頁以上の物語を駆け抜けた先に待っていた「訳者あとがき」で、この小説がヤングアダルト小説として高い評価を受けた作品だということを初めて知ることになりました。
 アメリカ探偵作家クラブのエドガー賞ヤングアダルト小説部門最優秀作品選出、アガサ賞児童書・ヤングアダルト部門最優秀候補、ヤングアダルト図書館サービス協会選出のティーンズ・トップテン1位、パブリッシャーズ・ウィークリーのベスト児童書選出といった具合です。
 訳者は「本書はヤングアダルト小説で十代向けだと思われがちなのですが、決して若者限定の作品ではありません。年齢層を絞ってしまうなんて、もったいなさすぎます」と力説しています。ですが私には、この<輝かしい評価>を目にして、主人公の人物造形にどこか幼さを感じたわけが分かった気がします。
 私の心には添いませんでした。

 東京創元社は昨年もウルズラ・ポツナンスキ『』(創元推理文庫)というヤングアダルト向けミステリーを大人向けのサスペンスとして出した“前科”があるので、気をつけないと。
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*104頁:クイーニーがドイツ語で語るセリフが「ツム・メーア・ゲフト・エス・ダー・ラング」とカタカナ表記されています。このカタカナ表記に誤りがあります。(意味は「海まではかなりの道のりがあるわ」)ドイツ語の原文「Zum Meer geht es da lang.」にある「geht」は動詞gehen(ゲーエン)の三人称単数・直接法現在形で、発音は「ゲート」です。この場合の「h」は黙字(もくじ)なので、「ゲフト」という表記は適切ではありません。

*190頁:「ゲシュタポはいまも無線ごっこ――ダス・ファンクシュピール――をしているだろう」とありますが、このドイツ語部分のカタカナ表記も間違っています。「das Funkspiel」は「ダス・フンクシュピール」とするべきです。「Funk(spiel)」を「ファンク」とするのは英語風の読み方で、ドイツ語では「フンク」です。

*231頁、240頁、322頁:「エヴァ・ザイラー」という女性名が出てきますが、ドイツ人ならば「Eva Seiler」は「エーファ・ザイラー」と発音するところです。おそらくヒトラーの愛人Eva Braunが日本では「エヴァ・ブラウン」と表記されるのが通例となっているため、それに合わせたのでしょう。
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 この小説ではコーヒーが本物かまがい物かが繰り返し話題にのぼります。
131頁:「代用コーヒー(チコリの根を焙煎してドリップしたものだ、オエー)を飲んだ」
177頁:「本物のコーヒーだよ。ジャマイカ産なんだ」
249頁:「どうやって本物のコーヒーをわたしたちにいれてくれたか」
315頁:「パンとタマネギとまずい代用コーヒーというあたしの朝食」
381頁:「これまでにないほどまずい代用コーヒーを無理やり流し終わるまで」
 第二次大戦時の、特にドイツにおけるコーヒーの歴史については以下の書が参考になります。

◆臼井隆一郎『』(石風社)
コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)より
4488252044
No.2:
(5pt)

過酷な戦時下で不運に負けずに懸命に頑張った女二人の決して甘くない真実の友情物語。

本書に登場する二人のヒロインと同じく小型飛行機の操縦が趣味と言う男優りの女流児童小説作家の著者が著した各誌絶賛のエドガー賞ヤングアダルト小説部門を受賞した傑作です。本書は第2次世界大戦中の物語で今から70年以上前の遠い昔の話ではありますが、現代の中東を中心とするテロリズムや小規模な戦争が連日の様に報道される中で、まだ平和その物の我が国の若い世代の方々にとっても戦争の過酷さ恐ろしさを認識する上で誠に意義深い読み物になっていると思いますね。またこういう非常に重い内容と結末を含む小説が児童書として読まれる欧米諸国とはどうしても覚悟の差を感じざるを得ないなという気がしましたね。
第二次世界大戦中のナチス・ドイツ占領下のフランスでイギリス空軍所属の若い女性が捕えられスパイとして捕虜となり親衛隊大尉から英国に関する情報を手記に書く様にと強要される。彼女は何故か親友である女性飛行士マディの目を通して自らを語ると言う何とも七面倒な方法で手記を綴って行くのだった。
本書は勿論ミステリー作品として評価されたのは明らかではあるのですが、まず私は「優れた戦争文学」、「二人の女性の友情物語」の部分を素直に読んで味わうべきだと思うのですね。確かに騙しのテクニックには素晴らしい点があるのは事実ですが、読み進めるにつれて次第に重苦しさを増して行く人間の生か死かの緊迫のドラマの前ではそういった謎解きは全て瑣末な問題に思えて来てどうしても人間の感情面に想いが向かいますね。少し複雑な心境ですが私は本書が単なるミステリーの枠を超えて純文学として高く評価されるべき作品であると強く感じるのですね。さて、本書を読み終えるのは正直かなり時間がかかりました。やはり特殊な専門用語が多数出て来て慣れるのに苦労する面が多々あったからですが、それでも手記の書き手クイーニーのどんなに苦しくても何くそと弱音を吐かずに負けない心意気と決してユーモアを忘れない若々しい根性といった天性の資質に励まされながら、ゆっくりとですが頁を繰って順調に読み進められましたね。第一部で感じたのは親衛隊大尉フォン・リンデンが単純な冷酷漢ではなく多少とも若い女性に配慮するナチとしてはまだましな方の感性の持ち主で彼女にとって幸いだったなという想いでしたね。でもそんな安堵も束の間で、第二部に入って手記の書き手がマディに変わるとクイーニーの状況がさっぱり不明なだけに不安が募ってどうしようもなく大丈夫だろうか?と心配で居ても立ってもいられなくなりますね。そしてマディが読み解く隠された謎の解明に続いての急転直下のクライマックスにはあまりの驚きに暫く信じられない思いになって頭が真っ白になりましたね。きっと読者の大部分の方はマディの行動を支持せず寧ろ強く非難される事だろうなと思いますが、でも映画なんかではよくある正義の側に都合良く起きる奇跡のドラマなどという物は全く望めない絶望的な状況の下では私はとても悲しくはあっても十分に現実的な選択肢だったと思いますし、友との事前の約束を忠実に守った勇気ある真実の友情だと考えたいのですね。きっと結局はもっと悲惨な運命が彼女を待ち受けていたに違いない事は高い確率で予想できた事なのですしね。そして本書を読み終えた貴方にもどうかマディを許してやって欲しいと心から訴えたいと思いますね。おそらくマディはこれからも辛い記憶を思い出して苦しむ時が何度も訪れるでしょうけれど、何よりも遠くで友が望んでいるに違いない上を向いて元気一杯に大空を飛び回る人生を歩んで欲しいなと思うのですね。最後に本書の終章とも言えるマディに対しての老婦人からの心温まる手紙に込められた優しさ一杯の真心にふれられて少し哀しみが和らいで心を癒やされましたね。
コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)より
4488252044
No.1:
(5pt)

過酷な戦時下で不運に負けずに懸命に頑張った女二人の決して甘くない真実の友情物語。

本書に登場する二人のヒロインと同じく小型飛行機の操縦が趣味と言う男優りの女流児童小説作家の著者が著した各誌絶賛のエドガー賞ヤングアダルト小説部門を受賞した傑作です。本書は第2次世界大戦中の物語で今から70年以上前の遠い昔の話ではありますが、現代の中東を中心とするテロリズムや小規模な戦争が連日の様に報道される中で、まだ平和その物の我が国の若い世代の方々にとっても戦争の過酷さ恐ろしさを認識する上で誠に意義深い読み物になっていると思いますね。またこういう非常に重い内容と結末を含む小説が児童書として読まれる欧米諸国とはどうしても覚悟の差を感じざるを得ないなという気がしましたね。
第二次世界大戦中のナチス・ドイツ占領下のフランスでイギリス空軍所属の若い女性が捕えられスパイとして捕虜となり親衛隊大尉から英国に関する情報を手記に書く様にと強要される。彼女は何故か親友である女性飛行士マディの目を通して自らを語ると言う何とも七面倒な方法で手記を綴って行くのだった。
本書は勿論ミステリー作品として評価されたのは明らかではあるのですが、まず私は「優れた戦争文学」、「二人の女性の友情物語」の部分を素直に読んで味わうべきだと思うのですね。確かに騙しのテクニックには素晴らしい点があるのは事実ですが、読み進めるにつれて次第に重苦しさを増して行く人間の生か死かの緊迫のドラマの前ではそういった謎解きは全て瑣末な問題に思えて来てどうしても人間の感情面に想いが向かいますね。少し複雑な心境ですが私は本書が単なるミステリーの枠を超えて純文学として高く評価されるべき作品であると強く感じるのですね。さて、本書を読み終えるのは正直かなり時間がかかりました。やはり特殊な専門用語が多数出て来て慣れるのに苦労する面が多々あったからですが、それでも手記の書き手クイーニーのどんなに苦しくても何くそと弱音を吐かずに負けない心意気と決してユーモアを忘れない若々しい根性といった天性の資質に励まされながら、ゆっくりとですが頁を繰って順調に読み進められましたね。第一部で感じたのは親衛隊大尉フォン・リンデンが単純な冷酷漢ではなく多少とも若い女性に配慮するナチとしてはまだましな方の感性の持ち主で彼女にとって幸いだったなという想いでしたね。でもそんな安堵も束の間で、第二部に入って手記の書き手がマディに変わるとクイーニーの状況がさっぱり不明なだけに不安が募ってどうしようもなく大丈夫だろうか?と心配で居ても立ってもいられなくなりますね。そしてマディが読み解く隠された謎の解明に続いての急転直下のクライマックスにはあまりの驚きに暫く信じられない思いになって頭が真っ白になりましたね。きっと読者の大部分の方はマディの行動を支持せず寧ろ強く非難される事だろうなと思いますが、でも映画なんかではよくある正義の側に都合良く起きる奇跡のドラマなどという物は全く望めない絶望的な状況の下では私はとても悲しくはあっても十分に現実的な選択肢だったと思いますし、友との事前の約束を忠実に守った勇気ある真実の友情だと考えたいのですね。きっと結局はもっと悲惨な運命が彼女を待ち受けていたに違いない事は高い確率で予想できた事なのですしね。そして本書を読み終えた貴方にもどうかマディを許してやって欲しいと心から訴えたいと思いますね。おそらくマディはこれからも辛い記憶を思い出して苦しむ時が何度も訪れるでしょうけれど、何よりも遠くで友が望んでいるに違いない上を向いて元気一杯に大空を飛び回る人生を歩んで欲しいなと思うのですね。最後に本書の終章とも言えるマディに対しての老婦人からの心温まる手紙に込められた優しさ一杯の真心にふれられて少し哀しみが和らいで心を癒やされましたね。
コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)より
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