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蜜蜂と遠雷
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蜜蜂と遠雷の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全530件 441~460 23/27ページ
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私はクラシック音楽にはかなり疎くて、この小説に登場する曲は聞けば分かるかもしれませんが、曲名だけではどんな曲か全く分かりませんでした。ですので、最初のページを読んで、「果たして面白いのかな…。」と思ってしまいましたが、とても面白かったです!! 読後に、「ああ、これでもうこの人たちには会えなくなるのか。」と久しぶりに寂しさを感じた作品でした。 ストーリーは、3年ごとにおこなわれる「芳ヶ江国際ピアノコンクール」を舞台にして、4人のコンテスタントがそれぞれの背景を抱えながら優勝を目指していくという青春群像劇でした。 この小説の魅力は、まず登場人物です。コンテスタントの4人はそれぞれに独特な背景があり、さらに審査員として出てくる人たちにも背景がしっかりあり、登場人物をとても魅力的に描いています。コンテスタントのうちのひとり「風間塵」という異色の存在に触発されて、周りの人物の成長が加速されていくという、青年コミックにありがちなストーリーを、音楽コンクールという独特な設定に持ち込むことに見事に成功をしていることに感心しました。 さらに、そのうえで演奏される音楽の描写がとても優れています。読んでいる自分が、コンクールのコンサートホールにいるかのような錯覚に見舞われるほど、圧倒的な演奏描写でした。まさに本から音符が飛び出してくる感じです!この部分の描写に、筆者は相当苦労したであろうことは容易に想像ができます。 登場人物が魅力的で、一人の異端児の出現で回りの成長が加速されていくというストーリー展開、そして秀逸な音楽描写とくれば、面白いのは当然です!! もはや最後のコンテストの順位は、おまけです。 あとからネットで調べると、著者の恩田陸先生も10代のときにピアノを弾いていたそうです。それに、モデルになっている浜松国際ピアノコンクール(3年に1度開催)も4回取材をしていたということで、この描写はとてもできないと思いました。 小説として、とても面白い作品でした。まちがいなくお勧めです。 この作品は映像化は難しいと思いました。これは文字だからこその面白さであって、映像になると面白さが無くなってしまうのではないでしょうか。 | ||||
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一気に読んで今読み返しているのですが面白さが色褪せません。恩田さんの音楽描写は常野物語の中でも見られましたがこの本ではそれが見事に昇華されていました。直木賞をこの作品で受賞したのは恩田さんにとっても良かったのではと思います。 | ||||
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設定や登場人物、キャラクター、そしてストーリーが非常に漫画的。 百田氏のボックスなどもそうだが、本来、漫画で表現すべき描写を文章で見事に描き切れる筆力に素直に感心した。 | ||||
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ピアノコンテスト物はラノベでもコミックスでも、よく使われる題材ですが・・これはモノが違う!薄っぺらくない!まさにソロ演奏とフルオーケストラの違い!重厚感があるのです!大作を読み切った・・という重量級の読後感です!同じ様な題材でも・・作者の筆力で、こうも変わる・・という見本ですね!映画化やドラマ化、またはコミックス化にもなりやすいストーリーですが・・軽くなる位なら、むしろやめて欲しいと思う程の傑作です! | ||||
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既に直木賞を受賞しているのに、本屋大賞も受賞できたことから本作の面白さは手にとる前から気になっていた。エンタメ小説としては十分な内容だった。クラシック音楽のあれこれに文句をつけることは意味がない。戦争映画で戦車のディーテイルにモノ申したり、麻雀小説で手作りに文句言うのと同じ。縦二段組みの五百頁は読み始めは進度が遅かったが、後半からぐいぐいとスピードが乗ってきた。ピアノコンクールという舞台を借りた「新星、新生、再生」の青春賛歌、人生賛歌の物語であり、後半からは誰が勝つかは気にならなくなるぐらい、心象風景が深く染み入る(ただし、冗長な描写も多々あるのだが)。勝ち負けが気になる人の場合、気をつけたいのが本の奥付の前のページにあるコンクール本選結果である。誤ってそちらが先に目に触れると興ざめになるかと。。 | ||||
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上下二段組500ページの労作。とにかく演奏描写が圧巻でした。次々湧き出る音楽同様に、次々湧き出す言葉の渦に飲み込まれます。多少饒舌すぎるきらいはあるものの正に音楽に淫している感じ。以前のレビューでどなたかが「音楽を言語で表現することは不可能」と仰っていましたが、それは当たり前のことで、少々的外れな批判と思います。この作品で表現しようとしているのは音楽そのものではなく、「音楽を奏でる喜び」「聴く愉しさ」なのですから。あと終盤、作中人物の言葉を借りて現代音楽について痛烈に批判していますが、正に我が意を得たり、「つまんなくてもとにかく現代音楽を聴け」などと宣うどこぞの若手作曲家に読ませてやりたいと痛快な気分になりました(現代音楽ファンの皆様ごめんなさい)。それと「コンテスタント」という聞き慣れない言葉に違和感、単に「出場者」じゃダメだったのかなあ。 | ||||
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恩田作品はあまり好きではない作品もあるのですが、この本についてはとても素晴らしかったです。久しぶりに思いっきりピアノ曲を聴きたくなりました。 | ||||
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描写が豊かで読みやすい文章でした。全然音楽には馴染みがない私でも引き込まれる作品でした。 | ||||
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コンテストで演奏されたピアノ曲の物語が感動的だった。 アフリカ幻想曲は何度も聞いてしましました。 | ||||
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ぼくは、聖書を読み、「解釈」し、そのテキストのメッセージを汲み取り、何らかの工夫をして、それを数十人の人びとに伝える、という仕事をしています。つまり、キリスト教の牧師です。学者さんは、もしかしたら、「工夫」にはあまり時間を割かず、解釈をそのまま伝えるのかも知れませんが、ぼくらには、メッセージを相手の心や体に染み込ませる努力が求められます。それは、洗脳などではなく、むしろ、音楽の演奏に近いように思います。 この小説に出てくるピアニストたちも、まず楽譜を「解釈」し、作曲家のメッセージを汲み取り、それを自分の「演奏」で伝えます。同じ音程、同じリズム、同じ強弱であっても、ひとりひとりの演奏は違います。それを「工夫」と呼んで良いのか、「表現」と呼ぶべきなのかは、ぼくにはわからないのですが。 「解釈」は英語ではinterpretationです。そして、interpretationは「演奏」とも訳せます。ぼくらは、聖書のテキストを解釈し、「工夫」して演奏します。それを「説教」と呼んでいます。ピアニストは、楽譜を解釈し、それを演奏します。それは、ひとつの作業のふたつの側面なのかも知れません。両者は、こうして、何かを聴き手の心身に伝えようとするのです。だから、この作品は、ぼくら聖書の演奏者への示唆に満ちています。 「音楽それ自体が有機体のように『生きて』いる」(p.291)。 ぼくらの説教も、単調な死んだような説明ではなく、二~三十分にわたって生きる生命体でありたいものです。 「彼女自身がピアノを媒体とした、巫女か依代のようなのだ。彼女を使って誰かが『弾いて』いる」(同)。 けれども、彼女は意識なしに演奏しているのではありません。終われば、起こったことをすべて忘れてしまうのでもありません。自分は自分でありながら、その自分を何かの道具として差し出しているのです。ぼくらの場合は、神のメッセージの語り部、という道具になるのです。 「彼は観客を根こそぎ彼の風景の中に連れてゆく――広くて思いがけないところに連れ出してゆく」(p.390)。 ぼくらは、聴き手を「イエスの居る風景」に連れてゆきたいのです。 「彼自身の才能が起爆剤となって、他の才能を秘めた天才たちを弾けさせているのだ・・・・・真に個性的な才能を、風間塵の演奏を触媒として、開花させる・・・・・」(p.423)。 天才が天才を、のレベルではなくても、ぼくらは、聴き手の中に、イエスとの出会い、神との出会いの炎を立てる導火線になりたいのです。 「耳を澄ませば、こんなにも世界は音楽に満ちている」(p.505)。 「世界に満ちている、この濃密な何か」(p.506)。 「この、命の気配、命の予感。これは人を音楽と呼んできたのではなかろうか。恐らくこれこそが音楽というものの真の姿なのではなかろうか」(同)。 世界に満ちる「命の気配、命の予感」。 聖書は、イエスは、そして、ぼくらは、これを「神」と呼び、「霊」と呼んできました。 | ||||
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書いている内容は過去作の『チョコレートコスモス』に近いが、あの時よりも才能と人格の関係性へ一歩踏み込んでいる。 音楽という無形のもの。 才能とそれに付随するあらゆるしがらみ。 表現の困難なそれらを難解な文章なく書き切る文章力には脱帽だった。 | ||||
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天才達は、影響しあって進化していくんですね。そんな才能が羨ましい。 | ||||
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本当に面白かったです! 著者は音楽の造詣もさることながら、読者にキチンと伝える能力が突出しているのでしょうね。 星4つの理由は最後の採点方法詳細が載ってないからです! 気になって仕方ないですよ 笑 | ||||
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読書中からピアノを聞きたくなって、久しぶりにCDに手を伸ばしました。少女マンガを思わせる登場人物も魅力でした。王子様マサル君がお気に入りです。 | ||||
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久々に寝る間が惜しいと思う本に出会いました。 もう一度読み直すなら、演奏曲を流しながら読みたいです。 | ||||
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音楽には、全く疎い私ですが、とてもとても面白くてアッという間に読み終えてしまいました。ナマの演奏会に行ってみたいなーと思いました。 | ||||
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「四月は君の嘘」、「ピアノの森」、「のだめカンタービレ」……のいいとこ取りの感じで、漫画チックなストーリーだけど、凡人にはなし得るはずのないプロのピアノの圧倒的な美しさの描写には共感。楽しい気軽な読み物。 | ||||
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本作品を読むときは、クラシック音楽を流しながら読むのをお奨めする。作品の持つドライブ感をより感じることができる。それにしても、この作品はすごい。文章の流れが音符のように音楽を奏で、頭の中で鳴る音楽が立体的に感じられる。文章から音楽が聞こえる体験をしたのは初めてだ。作品では、芳ヶ江で開催されたピアノコンクールでの戦いを、コンテスタントの心情を臨場感たっぷりに描く。コンテスタントは天才的なピアニストであり、天才が天才に出会うと素晴らしい化学反応が起こる。複数の人物の心の動きをテンポよく音楽に乗せて語られるのが見事。最後まで集中力が途切れずに読んでしまった。本当に良かった。読み終えて本を閉じる時の音は、作品に対する拍手になる。そして、観客はこう言えばいい。「ブラボー!」と。 | ||||
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久しぶりの小説でしたが、最初から最後まで物語にひきこまれました | ||||
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とても楽しくワクワクしながら読ませていただきました。とてもピュアな登場人物たちは未来を感じさせてくれるし、何か私自身に希望を与えられたようです。クラシック音楽など皆目と言って良いほど知らなかったのに、これをきっかけに聴いてみたりしたら、これまた新しい世界の発見!世界が広がります、ありがとうございます。この本に出会えて良かった。感謝感謝。 | ||||
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