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授乳
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授乳の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.63pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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たとえ酒を飲んで酔っ払った状態でも、話の筋を見失うことなく読めるのは、クレイジーサヤカ氏の手腕によるものだと思う。このまま、この美人作家さんには、ぶっ飛んだ路線を突き進んでいってほしいと思う。 | ||||
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すごい作家さんです。うすこわいのに目が離せない。物語は静かに進んでいくのに、主人公が徐々に覚醒していく様が読んでいてはらはらします。緊張します。作者の描く世界、というより作者の住んでいる世界はとても怖いのに妙に魅力的で、禁止書物を読んでいるような背徳感です。 | ||||
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授乳を読んでの感想は、親の愛を受けずに育った人間は将来で道を踏み外すのかなと思わされた。そうなる前に誰かしらからの愛を受け取りたいと思いました。授乳とは母の無償の愛そのものと私は思います。だから先生は受け入れずにはいられなかったのだろうと思います。 人は愛がなくなれば先生のように虚無で段々と表情を無くして、生気が感じられないような人間になっていくんだと思います。 先生の気持ちがわかる気がするところが所々あり、怖くなりました。 次話のコイビトの感想について。ホシオへの愛、転じて依存はアニメのキャラやアイドル、声優などに注ぐものとなんら変わらないかと思いました。誰しも何かにまるでそこに生命があるが如く取り扱うことは子供時代に経験しているのではないでしょうか。それが今回は行き過ぎた人のお話でした。ちょっとしたホラーでした。少数派は認められるべきとも思いますが他人に行き過ぎた迷惑をかけるのはよしたほうが賢明ですよね。 | ||||
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母性の質量に衝動と厭世が乗せられて、スピードを上げた軽トラみたいにオフセット衝突してくる。 | ||||
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表題作は、まるで現代の谷崎、サドマゾ関係を特有のマナーで描き出し、 名状しがたい奇妙な味を残している。 谷崎のサドマゾとの大きな相違は、加虐者と被虐者の間に絶対越えられない壁が築かれていることだろう。 両者に感情的な交流はまったくなく、被虐者のキャラクターが象徴しているように、 無機質にサドマゾ行為に耽るさまは、ひたすら不気味であると同時に、 現代の世相や人間関係を反映しているように思う。 短編ですますのはもったいない。ふたりの遊戯を引き伸ばしてもっと長いのを読みたい。 「授乳」が水際立っているに対し、「コイビト」「御伽の部屋」は退屈であった。 とりわけ後者は見込みがないので途中でやめた。 ※画像・プロフィールは無視してください | ||||
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文学界の異端児・村田沙耶香さんが完全にぶっ壊れてイカレタ3人の少女を描くデビュー作品集。本書の3人のヒロインはそれぞれに狂気すれすれの生き方をしていると思いますが、彼女達に正道を教え諭す強く立派な人格者は登場せず結局は本人が自覚するしかなくて、私は長い時間がかかってもいいからとにかく自分でしっかりと納得した上で危ない方向に道を踏み外さない様にして人生を歩んで欲しいなと願いますね。また解説に書かれている様に彼女らが壮絶なデトックス(浄化・解毒)で悪い物を全て吐き出した後に幸せになってくれたらと切に祈ります。 『授乳』家庭教師の青年はこの歪んだ支配のゲームから脱けられてとてもラッキーだったですね。きっと母は何があろうとも決してこの我がまま娘を見捨てはしないでしょう。ヒロインが母の無私の愛に気づく日は来るのか?どうしても見通しは暗く悲観的になってしまいますね。『コイビト』末恐ろしい小学生は完全に反面教師で、ヒロインはコイビトのぬいぐるみホシオと訣別できてよかったですね。後はホシオロスによる依存症や禁断症状を克服して欲しいです。『御伽の部屋』彼女は普通に見えて実は一番の重症で厳しいけど何とか自分を取り戻して欲しい。 | ||||
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授乳がタイトルになっているが、授乳以外にコイビト、御伽の部屋の3つの短編が収められている。 短編ではあるものの、どれも濃厚なクレイジー沙耶香ワールドが展開されており、読みごたえたっぷりだった。 私が村田沙耶香さんの作品に共感するのは、異性に対する気持ちや態度である。村田作品の主人公ほどの暴走はないが、彼女たちの異性への眼差しは共感する。 他の作家さんの作品にはない、異性愛をテーマとしていて、私は自分の気持ちを代弁してくれている村田作品に出会い、救われるような気持ちになった。 | ||||
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表題の「授乳」は、家庭教師のことにしろ、母親のことにしろ、父親のことにしろ、主人公の女子中学生が、事細かに人間観察をしているところが、巧みに描写されていて、作者の文章表現にレベルの高さを感じました。内容も主人公の内面の歪みが、非常にはっきりと解る程描写されていて奇妙な気持ちにさせられました。この著者の作品は、ほとんど読みましたが、世間の常識を破壊するような文章内容に、底なし沼に嵌った感じにさせられた思いです。村田沙耶香さんに、ノックアウトされた感じです。 | ||||
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この小説が、とてもすごいメタファで作られて、大きなフィルタを通して読むと真実が見えるものみたいな仕上がりなことに感銘を受けた。(私が思い込んでいるだけなのかもしれないのではあるが。解説者の解釈とは違ったので) 一番惹かれたのは「コイビト」という短編だった。 主人公はずっと、自分を支え依存ずる小さなぬいぐるみを持っている。 そして、同類の少女美佐子と出会う。 しかし美佐子の持っていたぬいぐるみは、本当にぬいぐるみだったのだろうか? ぬいぐるみ=コイビトという図解を、二人ともにあてはめることにできるのだろうか? たとえば。 美佐子は知的障害か何かの、トイレの時間も教えてあげないと分からない子と付き合っていて、あのいきなり少年につかみかかっているシーンは、あまりに唐突だけれどその間にそのコイビトを揶揄われたのだとしたら理解できる。 スリッパや靴が並べられているのも、そこに人がいるという証明ではないだろうか。 最後に主人公がした行動に対する台詞、現実にいるコドモであれば絶対に言えないような言葉だ。それを美佐子が言った、それは美佐子が本当は子供ではないという暗喩だったりはしないのだろうか? もしかしたらこの私が作ったフィルタで見た世界の小説解読は全く間違っているのかも知れないけれど、私にはそうとしか見えなかったのだから仕方ないし、そういう全く違う世界を見せてくれたという時点で村田沙耶香さんという小説家さんは素晴らしいと思う。もしこれがただの私の考え違いでも、他の人の読み方の幾通りもフィルタを通してみれば違う解釈があって、たくさんの物語が見えるのだと思うと、この短編は驚異的なもののような気がする。 「御伽の部屋」については・・・・ こんな人間のシンパシーはありえない。 途中で夢落ちか、最初の倒れたシーンの間の妄想なのかと思ってしまった。 これは作者の願望を形にしたものなのではないだろうか。 女の子は初潮を迎えるときに大概絶望すると思う。 女性になれた喜びを持つ子供などそうそういるのだろうか? 生理中にケチャップを被ったり 性交でつながるより子宮を取り去ってそこを照らしたいなど いつまでも子供の役をやっている状態や 誰もが、特に女性が持つある種の願望を、とても現実のように描いた作品だと思う。 こういう世界があったらうつくしいだろう、けれど、これはどうやっても現実ではありえない。それを作品も表現し始め、佐々木ゆきの理想、ある種の妄想は崩れていく。 要二には結局正常な世界があり、願望が崩れ去って、これは解説にもあったが、 確かにゆきは自分の理想を自分の中に作っていく……。 しかし、もしこれが本当に現実世界での人間であったなら、精神異常として、ふつう、と呼ばれる部類……ふつうの仕事をしてふつうに結婚して……そういう生活は望めないということを、作者はどこまでわかっていて書いていたのだろうか? 最後に、一番最初に書かれた著者の処女作「授乳」は、とてもきれいな作品だと思った。 こども(女のコの主人公)が青年になったばかりの少年を、性的にいたずらしている、それなのに、 他者が介入すると、突然にまるで「我」に還ったかのように、 ふつうの「反応」をする。「対応」をする。 けれど、少女の持っている毒の芽は、うつくしく咲いた感があった。 そして、少女の母も、また、それを持っているのだと最初に示されていた。 とても感慨深いというか、ずっとこれらの作品について模索し続けられる作品集で凄い作品だと思いました。長くなりました(;’∀’)・・・ | ||||
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好き嫌いは分かれると思います。でもはまったら抜けられないかも。 | ||||
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何が起こるのかまったく予測がつかない。 見てはいけないものを見ているようなドキドキ感が味わえます。 最後の「御伽の部屋」が一番グッときました。 日頃、親しい友人や家族、恋人と付き合っていくなかで、 自分の欲しい言葉をくれなくてイライラしてしまったり、悲しくなったりすることがあるけれど、 それではいけないなあ…と思い知らされました。 自分が欲しい言葉は自分で言う(思う)しかない。 相手に求めてはいけないんだよなー。 | ||||
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ちょっと不思議な小説です。 独特な感性で書かれています。 もう一冊、読んでみたいと思う一冊です。 | ||||
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女として、オトシマエをつけなければならないことがある。たいていの人は、気づかないか、気づきながらも無視するかだが、村田さんは俄然オトシマエ「つけ派」、って感じ。すくなくとも本書では。 描写は決してクドくない。文体は、内容のわりにあっさりしているといってもいいくらいだ。しかし、パン!と頬に叩きつけられるようなリアルがあって、ぞわぞわする。「においはないけれど感触がある」というような不気味さ。そして、どの主人公も邪道のスーパーヒーローみたいに、輝いている。 | ||||
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先日ご本人からツイターの書き込みに返事を頂き、感動しました。応援中。 | ||||
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村田さんの作品は全部読んではいないのですが、この短編集は読みやすくて好きです。不気味な生々しい、動物的というか、、そんな感じの描写が気持ち悪い!と感じながらどんどん読み進めてました。何故かクセになってしまいます。コイビトは個人的に印象強かったです。おすすめです。 | ||||
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十代の女の子なら誰もが感じるあの感覚、自分の身体への違和感、自分を生んでくれたはずの両親への生理的嫌悪感、異性への興味と拒否相半ばする好奇心、そういったものが、独特の比喩表現で艶かしく描かれていて良かったです。これ以上やったら気持ち悪さが勝つ、そのギリギリのところで踏み留まっていて、そのバランス感覚が秀逸です。特に「コイビト」のラストは、小さな悲鳴をあげそうになりました。若干、「御伽の部屋」が後半息切れした感があるので★四つですが、お薦めいたします。 | ||||
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『授乳』と『コイビト』は読後何年かたっても忘れられない衝撃があります。主人公と同じ年頃の女子は感じないようなことを表現されています。『授乳』は、主人公が母親の料理の仕方を細かく観察されていて、ちょっと怖かったです。『コイビト』は、主人公が自分と同じ嗜好(ヌイグルミを本物の恋人にしてしまっている)を持った少女と出会ってから自分を客観的に見れるようになりパニくる話です。人物描写はこの作者独特のグロさがある表現でした。もうひとつの読みきりは、収録されている三本の中でも鋭さが足りなく無駄に長い感じがして最後まで読めませんでした。 | ||||
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私は 読みたい本を半日かけて 探していてこの本に出会いました.著者のことは なんら知りませんでしたが 馴染むと感じたのです. 家庭教師と女学生 御伽噺の空想の中に住む女の子と近所のお兄ちゃん ぬいぐるみを恋人にしている女と女の子の話でした.文章は読みやすいし比喩も分かりやすくおすすめできる一冊です. ただすこしだけ 書きすぎる感がありましたがそんな気にかかるものではないです. 私は図書館で借りました. | ||||
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