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授乳
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授乳の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.63pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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いかにも想像で作ったという感じの現実感の薄い登場人物ばかり。 3編の短編よりなる。 「授乳」であるが、3編の中で最もつまらない。作中の家庭教師はまるでマネキン人形のように、自分の意志というものを持っていないかのように、描かれている。 「コイビト」が最も興味深い作品であった。主人公のとってのホシオや、女の子にとってのムータは、偶像なのだろう。クリスチャンである私の読みでは、偶像崇拝に読めてしまう。つまり、彼女たちにとっては、ぬいぐるみと自分は、ぬいぐるみが教祖で自分が信者という非常に狭い宗教なのだ。この女の子が現実世界に存在したら、おそらくは発達障害なのだろう。 「御伽の部屋」でも関口要二のような、やはり現実感の乏しい人物が登場する。細かい点を指摘して恐縮だが、何故、”要次”ではなくて、”要二”なのだろうか?変な名前の付け方だ。正男は性同一性障害ということだろう。19年前の作品なので、今よりも性的マイノリティーに対する世間一般の理解は少なかったかもしれない。ラストでゆきは理想の男性が、実は自分の中にあることを知る。ここは、意味深で作者が伝えたい意図はいかようにもとれる。何度も繰り返し読んで、その都度違う解釈ができそうだ。なるほど、このラストシーンがさすがだ。若き日の作者の才能の片鱗が見える。 | ||||
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個性はもちろん尖ってますが、 すげぇ! とのけぞるほどの、 村田さんの最大パワーは、 デビュー作や初期作なので、 文学っぽさに塗りつぶされ、 いらん描写に薄められて、 少しというかだいぶ、 薄味です。 ぼくはファンなので、 一応最後まで、 興味深く読ませていただきましたが、 これを最初に読んでいたら、 ファンになれたかわかりません。 よくある、 賞をとりそうな作品、 (それを狙っている作品) デビューしやすそうな作品、 文学好きがあれこれ想像して、 隠喩だのなんだのと、 言いそうなやつになってます。 村田さんの作品は、 変人から狂人までという、 せまい範囲から選ばれる主人公で、 どれも似たタイプになるのですが、 この本の主人公たちは、 自己愛と自己完結が強く、 周りはすべて飾りなので、 あまりにも詩的な表現、 というかゴマカシというか、 逃げというか、 辛辣な言い方になりますが、 空っぽの部分が多すぎて、 (意味はあるのかもですが、 示されないのでなくても変わらん) これなら村田さんじゃなくても、 他の人にも書けるなと、 初期の力不足は感じました。 なので、 尖った部分はすごかったですが、 あとはイマイチということで、 なんとか読めましたという、 ★三つにさせていただきました。 ファン向け作品ですね。 この本から読み始めるのは、 ススメません。 | ||||
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吸い込まれるように読んでました。 ただ読解力が足りないのか趣旨が 全くつかめず読了感がなく消化不良。 でもこれが作者の意図するところだったりして。 とても深い闇に陥って抜け出せない感じでした。 | ||||
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2020年19冊目/3月4冊目/『授乳』(講談社文庫)/村田 沙耶香/P.240/2010年/★3.2 #読了 #読了2020 村田沙耶香のデビュー作『授乳』を含む初期作品の短編集。どの作品も唾液とかそういう粘っこく、グロテテスクな描写が必ずでてくる。どれも含みをもたせた終わり方でスッキリしない。彼女の後期作品は女性としての生きづらさをメンタル面で書かれているが、初期作品はよりフィジカルでセクシャルな表現が多い。個人的には「ゆきの指は指先がしびれるほど熱かった。僕はすでに分厚い皮膚の内側で感触を自由に想像することができ、現実の感覚はその刺激に遠く及ばなかった。」(『御伽の部屋』p.226)という表現が印象に残りました。 | ||||
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感覚がガラスの箱の中に閉じ込められた主人公たちの話。やたら自意識が強くって、それに振り回されて、だからこそ小説になれる。(あるいは小説家になれる) ところで、そんな自分の見苦しさを体現するような他者を見て、唐突にフツーになれることがあるんです!けど小説は全く書けなくなる。少しだけあった特殊な能力も失う。どちらが幸せかな? | ||||
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コンビニ人間読了後、他の作品も読みたいと思ったのがきっかけ。ショートノベル三部で構成された作品。全作通じて、人は、自分の価値観を他人に反映しながら生きてることを表現したいように感じた。感情の描写が空想的でついていけない部分もあるが、その表現から痛みを伴う生々しさを感じさせる部分が読み手を前のめりにさせるように思う。ただ、そういった表現方法や設定については好き嫌いが分かれる作者だとは思われる。 | ||||
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文章は、読みにくいわりに、情景が感覚的に浮かんできます。 主人公はすべて未知の領域の感覚を持った女性で、無感覚、無機質の反面、感情の表出が激しい。そのギャップに引き込まれます。 物語の終わりかたに、まあこんなものかと思います。 | ||||
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