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授乳
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授乳の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.63pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 1~20 1/2ページ
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いかにも想像で作ったという感じの現実感の薄い登場人物ばかり。 3編の短編よりなる。 「授乳」であるが、3編の中で最もつまらない。作中の家庭教師はまるでマネキン人形のように、自分の意志というものを持っていないかのように、描かれている。 「コイビト」が最も興味深い作品であった。主人公のとってのホシオや、女の子にとってのムータは、偶像なのだろう。クリスチャンである私の読みでは、偶像崇拝に読めてしまう。つまり、彼女たちにとっては、ぬいぐるみと自分は、ぬいぐるみが教祖で自分が信者という非常に狭い宗教なのだ。この女の子が現実世界に存在したら、おそらくは発達障害なのだろう。 「御伽の部屋」でも関口要二のような、やはり現実感の乏しい人物が登場する。細かい点を指摘して恐縮だが、何故、”要次”ではなくて、”要二”なのだろうか?変な名前の付け方だ。正男は性同一性障害ということだろう。19年前の作品なので、今よりも性的マイノリティーに対する世間一般の理解は少なかったかもしれない。ラストでゆきは理想の男性が、実は自分の中にあることを知る。ここは、意味深で作者が伝えたい意図はいかようにもとれる。何度も繰り返し読んで、その都度違う解釈ができそうだ。なるほど、このラストシーンがさすがだ。若き日の作者の才能の片鱗が見える。 | ||||
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たとえ酒を飲んで酔っ払った状態でも、話の筋を見失うことなく読めるのは、クレイジーサヤカ氏の手腕によるものだと思う。このまま、この美人作家さんには、ぶっ飛んだ路線を突き進んでいってほしいと思う。 | ||||
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これは、ついていけない。 | ||||
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個性はもちろん尖ってますが、 すげぇ! とのけぞるほどの、 村田さんの最大パワーは、 デビュー作や初期作なので、 文学っぽさに塗りつぶされ、 いらん描写に薄められて、 少しというかだいぶ、 薄味です。 ぼくはファンなので、 一応最後まで、 興味深く読ませていただきましたが、 これを最初に読んでいたら、 ファンになれたかわかりません。 よくある、 賞をとりそうな作品、 (それを狙っている作品) デビューしやすそうな作品、 文学好きがあれこれ想像して、 隠喩だのなんだのと、 言いそうなやつになってます。 村田さんの作品は、 変人から狂人までという、 せまい範囲から選ばれる主人公で、 どれも似たタイプになるのですが、 この本の主人公たちは、 自己愛と自己完結が強く、 周りはすべて飾りなので、 あまりにも詩的な表現、 というかゴマカシというか、 逃げというか、 辛辣な言い方になりますが、 空っぽの部分が多すぎて、 (意味はあるのかもですが、 示されないのでなくても変わらん) これなら村田さんじゃなくても、 他の人にも書けるなと、 初期の力不足は感じました。 なので、 尖った部分はすごかったですが、 あとはイマイチということで、 なんとか読めましたという、 ★三つにさせていただきました。 ファン向け作品ですね。 この本から読み始めるのは、 ススメません。 | ||||
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すごい作家さんです。うすこわいのに目が離せない。物語は静かに進んでいくのに、主人公が徐々に覚醒していく様が読んでいてはらはらします。緊張します。作者の描く世界、というより作者の住んでいる世界はとても怖いのに妙に魅力的で、禁止書物を読んでいるような背徳感です。 | ||||
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授乳を読んでの感想は、親の愛を受けずに育った人間は将来で道を踏み外すのかなと思わされた。そうなる前に誰かしらからの愛を受け取りたいと思いました。授乳とは母の無償の愛そのものと私は思います。だから先生は受け入れずにはいられなかったのだろうと思います。 人は愛がなくなれば先生のように虚無で段々と表情を無くして、生気が感じられないような人間になっていくんだと思います。 先生の気持ちがわかる気がするところが所々あり、怖くなりました。 次話のコイビトの感想について。ホシオへの愛、転じて依存はアニメのキャラやアイドル、声優などに注ぐものとなんら変わらないかと思いました。誰しも何かにまるでそこに生命があるが如く取り扱うことは子供時代に経験しているのではないでしょうか。それが今回は行き過ぎた人のお話でした。ちょっとしたホラーでした。少数派は認められるべきとも思いますが他人に行き過ぎた迷惑をかけるのはよしたほうが賢明ですよね。 | ||||
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吸い込まれるように読んでました。 ただ読解力が足りないのか趣旨が 全くつかめず読了感がなく消化不良。 でもこれが作者の意図するところだったりして。 とても深い闇に陥って抜け出せない感じでした。 | ||||
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2020年19冊目/3月4冊目/『授乳』(講談社文庫)/村田 沙耶香/P.240/2010年/★3.2 #読了 #読了2020 村田沙耶香のデビュー作『授乳』を含む初期作品の短編集。どの作品も唾液とかそういう粘っこく、グロテテスクな描写が必ずでてくる。どれも含みをもたせた終わり方でスッキリしない。彼女の後期作品は女性としての生きづらさをメンタル面で書かれているが、初期作品はよりフィジカルでセクシャルな表現が多い。個人的には「ゆきの指は指先がしびれるほど熱かった。僕はすでに分厚い皮膚の内側で感触を自由に想像することができ、現実の感覚はその刺激に遠く及ばなかった。」(『御伽の部屋』p.226)という表現が印象に残りました。 | ||||
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母性の質量に衝動と厭世が乗せられて、スピードを上げた軽トラみたいにオフセット衝突してくる。 | ||||
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表題作は、まるで現代の谷崎、サドマゾ関係を特有のマナーで描き出し、 名状しがたい奇妙な味を残している。 谷崎のサドマゾとの大きな相違は、加虐者と被虐者の間に絶対越えられない壁が築かれていることだろう。 両者に感情的な交流はまったくなく、被虐者のキャラクターが象徴しているように、 無機質にサドマゾ行為に耽るさまは、ひたすら不気味であると同時に、 現代の世相や人間関係を反映しているように思う。 短編ですますのはもったいない。ふたりの遊戯を引き伸ばしてもっと長いのを読みたい。 「授乳」が水際立っているに対し、「コイビト」「御伽の部屋」は退屈であった。 とりわけ後者は見込みがないので途中でやめた。 ※画像・プロフィールは無視してください | ||||
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amazon内容紹介より以下、 群像新人文学賞デビューの著者、初の作品集。 優秀作受賞の「授乳」はじめ3作品を収録。 日常生活の細部を新しい感受性・感覚で描く。 「小説を書く原点」(選考委員・藤沢周氏)をもった著者のデビュー作。 内容(「BOOK」データベースより) その場限りの目新しさなら、もういらない。 「文学」をより深めて行く瑞瑞しい才能がここにある。 「こっちに来なさいよ」そう私に命令され、先生はのろのろと私の足下にひざまずいた。 私は上から制服の白いブラウスのボタンを一個ずつ外していった。 私のブラジャーは少し色あせた水色で、レースがすこしとれかけている。 私はそういうぞうきんみたいなひからびたブラジャーになぜか誇りを感じている。 まだ中学生とはいえ、自分の中にある程度腐った女があることの証明のように思えたのだ。 群像新人文学賞・優秀作。 * 官能小説かと思っちゃったよ。細かく描写していくから、気持ちは悪くなってきたね、ははは。だから評価は下げた。 いやー、好き嫌いがはっきり分かれそうだ。 変人というか変態が理解できるかな~って。 とかく気持ちが悪かったので失礼ながら読み飛ばす。 好きな人は好きなんでないかい? 滅多に書けない書き方ではある。 | ||||
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文学界の異端児・村田沙耶香さんが完全にぶっ壊れてイカレタ3人の少女を描くデビュー作品集。本書の3人のヒロインはそれぞれに狂気すれすれの生き方をしていると思いますが、彼女達に正道を教え諭す強く立派な人格者は登場せず結局は本人が自覚するしかなくて、私は長い時間がかかってもいいからとにかく自分でしっかりと納得した上で危ない方向に道を踏み外さない様にして人生を歩んで欲しいなと願いますね。また解説に書かれている様に彼女らが壮絶なデトックス(浄化・解毒)で悪い物を全て吐き出した後に幸せになってくれたらと切に祈ります。 『授乳』家庭教師の青年はこの歪んだ支配のゲームから脱けられてとてもラッキーだったですね。きっと母は何があろうとも決してこの我がまま娘を見捨てはしないでしょう。ヒロインが母の無私の愛に気づく日は来るのか?どうしても見通しは暗く悲観的になってしまいますね。『コイビト』末恐ろしい小学生は完全に反面教師で、ヒロインはコイビトのぬいぐるみホシオと訣別できてよかったですね。後はホシオロスによる依存症や禁断症状を克服して欲しいです。『御伽の部屋』彼女は普通に見えて実は一番の重症で厳しいけど何とか自分を取り戻して欲しい。 | ||||
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授乳がタイトルになっているが、授乳以外にコイビト、御伽の部屋の3つの短編が収められている。 短編ではあるものの、どれも濃厚なクレイジー沙耶香ワールドが展開されており、読みごたえたっぷりだった。 私が村田沙耶香さんの作品に共感するのは、異性に対する気持ちや態度である。村田作品の主人公ほどの暴走はないが、彼女たちの異性への眼差しは共感する。 他の作家さんの作品にはない、異性愛をテーマとしていて、私は自分の気持ちを代弁してくれている村田作品に出会い、救われるような気持ちになった。 | ||||
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先生の反応が無さすぎて、人形みたい。心に闇を抱えているわりに、私の言いなりになるだけで、つまらない。 ゲームという言葉も、古臭い。 | ||||
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感覚がガラスの箱の中に閉じ込められた主人公たちの話。やたら自意識が強くって、それに振り回されて、だからこそ小説になれる。(あるいは小説家になれる) ところで、そんな自分の見苦しさを体現するような他者を見て、唐突にフツーになれることがあるんです!けど小説は全く書けなくなる。少しだけあった特殊な能力も失う。どちらが幸せかな? | ||||
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表題の「授乳」は、家庭教師のことにしろ、母親のことにしろ、父親のことにしろ、主人公の女子中学生が、事細かに人間観察をしているところが、巧みに描写されていて、作者の文章表現にレベルの高さを感じました。内容も主人公の内面の歪みが、非常にはっきりと解る程描写されていて奇妙な気持ちにさせられました。この著者の作品は、ほとんど読みましたが、世間の常識を破壊するような文章内容に、底なし沼に嵌った感じにさせられた思いです。村田沙耶香さんに、ノックアウトされた感じです。 | ||||
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コンビニ人間読了後、他の作品も読みたいと思ったのがきっかけ。ショートノベル三部で構成された作品。全作通じて、人は、自分の価値観を他人に反映しながら生きてることを表現したいように感じた。感情の描写が空想的でついていけない部分もあるが、その表現から痛みを伴う生々しさを感じさせる部分が読み手を前のめりにさせるように思う。ただ、そういった表現方法や設定については好き嫌いが分かれる作者だとは思われる。 | ||||
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この小説が、とてもすごいメタファで作られて、大きなフィルタを通して読むと真実が見えるものみたいな仕上がりなことに感銘を受けた。(私が思い込んでいるだけなのかもしれないのではあるが。解説者の解釈とは違ったので) 一番惹かれたのは「コイビト」という短編だった。 主人公はずっと、自分を支え依存ずる小さなぬいぐるみを持っている。 そして、同類の少女美佐子と出会う。 しかし美佐子の持っていたぬいぐるみは、本当にぬいぐるみだったのだろうか? ぬいぐるみ=コイビトという図解を、二人ともにあてはめることにできるのだろうか? たとえば。 美佐子は知的障害か何かの、トイレの時間も教えてあげないと分からない子と付き合っていて、あのいきなり少年につかみかかっているシーンは、あまりに唐突だけれどその間にそのコイビトを揶揄われたのだとしたら理解できる。 スリッパや靴が並べられているのも、そこに人がいるという証明ではないだろうか。 最後に主人公がした行動に対する台詞、現実にいるコドモであれば絶対に言えないような言葉だ。それを美佐子が言った、それは美佐子が本当は子供ではないという暗喩だったりはしないのだろうか? もしかしたらこの私が作ったフィルタで見た世界の小説解読は全く間違っているのかも知れないけれど、私にはそうとしか見えなかったのだから仕方ないし、そういう全く違う世界を見せてくれたという時点で村田沙耶香さんという小説家さんは素晴らしいと思う。もしこれがただの私の考え違いでも、他の人の読み方の幾通りもフィルタを通してみれば違う解釈があって、たくさんの物語が見えるのだと思うと、この短編は驚異的なもののような気がする。 「御伽の部屋」については・・・・ こんな人間のシンパシーはありえない。 途中で夢落ちか、最初の倒れたシーンの間の妄想なのかと思ってしまった。 これは作者の願望を形にしたものなのではないだろうか。 女の子は初潮を迎えるときに大概絶望すると思う。 女性になれた喜びを持つ子供などそうそういるのだろうか? 生理中にケチャップを被ったり 性交でつながるより子宮を取り去ってそこを照らしたいなど いつまでも子供の役をやっている状態や 誰もが、特に女性が持つある種の願望を、とても現実のように描いた作品だと思う。 こういう世界があったらうつくしいだろう、けれど、これはどうやっても現実ではありえない。それを作品も表現し始め、佐々木ゆきの理想、ある種の妄想は崩れていく。 要二には結局正常な世界があり、願望が崩れ去って、これは解説にもあったが、 確かにゆきは自分の理想を自分の中に作っていく……。 しかし、もしこれが本当に現実世界での人間であったなら、精神異常として、ふつう、と呼ばれる部類……ふつうの仕事をしてふつうに結婚して……そういう生活は望めないということを、作者はどこまでわかっていて書いていたのだろうか? 最後に、一番最初に書かれた著者の処女作「授乳」は、とてもきれいな作品だと思った。 こども(女のコの主人公)が青年になったばかりの少年を、性的にいたずらしている、それなのに、 他者が介入すると、突然にまるで「我」に還ったかのように、 ふつうの「反応」をする。「対応」をする。 けれど、少女の持っている毒の芽は、うつくしく咲いた感があった。 そして、少女の母も、また、それを持っているのだと最初に示されていた。 とても感慨深いというか、ずっとこれらの作品について模索し続けられる作品集で凄い作品だと思いました。長くなりました(;’∀’)・・・ | ||||
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文章は、読みにくいわりに、情景が感覚的に浮かんできます。 主人公はすべて未知の領域の感覚を持った女性で、無感覚、無機質の反面、感情の表出が激しい。そのギャップに引き込まれます。 物語の終わりかたに、まあこんなものかと思います。 | ||||
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好き嫌いは分かれると思います。でもはまったら抜けられないかも。 | ||||
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