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コンビニ人間
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コンビニ人間の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全749件 621~640 32/38ページ
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話題の本だったが、当時はまるで興味がなくて活字では読んだことがなかった。 聴く読書で2倍速で聴き始めたが、面白かったので速度を落として聞き入った。 大久保佳代子さんの朗読がこの本の内容にめちゃくちゃマッチしていた。 これは、笑ってはいけないテーマかも知れないけど、私は爆笑の連続だった。 36歳処女で18年間コンビニのアルバイトをしている女と、世間を妬み 怠け者で寄生虫のようなヒモ願望のいじけた男が同棲生活を始めた。 男は女に女性として微塵も関心がなく、女の気持ちも同様だった。 2人は個々の利害関係で成り立ち、同居することとなった。 社会で働きたくない男と、恋愛や結婚をしない女が世間から異常視されて、 生きにくい状況を回避するためだけの同棲生活だ。 だから、恋愛感情も肉体関係もなく、ゴキブリの出る古いアパートで 男は風呂場の中で寝て、女の与える食事をするという奇妙なヒモ生活。 女はコンビニの安いアルバイト代で、男に食事と住む家を提供する。 男に対して、餌を与えるペットを飼っている感覚であり、いや、いや、 ペットなら愛着がわくが、ペット以下のゴキブリ男という感じだ。 男は女を自分が寄生するための道具としか考えていない最低男。 人の気持ちが分からない自閉症的な女性が、ヒモ男に利用されて コンビニからもっと稼げる仕事を探すためにコンビニを辞める。 そして、就職活動のために面接に行く途中で、トイレを借りに 入ったコンビニで、女がコンビニと一体化した自分の細胞に気づく。 ネタバレになるので書けないが、最初から最後まで面白かった。 異常と正常の境目が分からなくなってしまった。 だから、生きづらさに悩む人が読むと、主人公の女性に感情移入して、 笑えないかも知れない。 そして、もしかしたら、自分はこれでいいんだと自信が持て、 生きる勇気をもらえるのではないだろうか? 読んでいる私自身は、笑っちゃいけないのに、なんでこんなに おかしいのだろかと、とにかく、本当におかしかった。 そして、この主人公の女性がコンビニ人間に戻っていく姿に、 心が躍りワクワクして、ヒモ男なんて捨てろ!と叫びたくなり、 最後は歓喜の声を上げて、やったあ~とスカッとしちゃったよ。 | ||||
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コンビニ店員としての古倉さんの会話にはよく「!」マークが使われていて、読み進めていくうちにその「!」の中に真面目さとおかしさ、薄気味悪さや不自由さがあるように思いました。「!」によって正常に働く場合と、ガタガタと不具合を起こして見える場合があり、「あっ、これは後で陰口言われる『!』だな」みたいなことを思いながら読みました。すごく面白いなあと思いました。 | ||||
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非常にシンプルで無駄がなく、さらっと読めました。 かといって、内容は薄くないです。 主人公の古倉恵子。 リアルに”禅的なルーティーン”を体現している様な人物だと感じました。 周囲の人々はそんな彼女の行動に一喜一憂し、様々な雑音を彼女に浴びせるのだが・・ 社会の底辺だとか、 異端であるとか、 そんな次元の物語ではないと思います。 ”普通”とはなにか? そもそも”普通”なんてものはどこにも存在しないのではないか。 あるのは”普通”という幻想に捕われている人間と、そうでない人間。 古倉恵子の言動と行動から、そういうことがリアルに感じ取れてしまいました。 | ||||
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面白くて数時間で読んじゃいました。 主人公の恵子みたいな方が居るコンビニに行ってみたくなりました。今をしっかり生きてるって感じ | ||||
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人はみんな会社、家族、友人、所属する集団から役割を与えられ、それがあたかも本当の自分かのように生きてると思います。 主人公は行き過ぎとは思いますが役割をコンビニというものに見出しコンビニ人間として生きています。そしてはそれは不幸にも社会から白羽さん的にいう「コンビニ店員ぶぜい」という扱い受けるものです。 自分は○○人間なのか。社会とは。幸せとは。 を問われる作品でした。 | ||||
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私は主人公のような価値観ではなく、今、世で「普通」とされている価値観に近いと思います。 私は、世話好きなこともあり、自分の価値観を押し付けてしまっていることがあるなあとかの本を読んで気がつくことができました。 一人ひとりが様々な価値観を持って生きています。 それぞれのスペースへ入り過ぎず、でもいい距離感で人と生活できたらなあと思ある本でした。 | ||||
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読みやすく、共感出来るものがありました。いつも、浮いてしまうのは主人公と同じです。世の中、生き辛いと思っていたので夢中になって読んでしまいました。 | ||||
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マイノリティを受け入れない、理解しようともしない、存在を否定する、そしてそんな人間は自分より下、罵倒をするのも当然の権利。 そんな世の中への皮肉かもしれない…。 自分自身を見つめ直したくなり、読んだ人みんなに自分を見つめ直してほしい、そんな気持ちになりました。 | ||||
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受賞直後に読まないと、なんとなく今さら感があって、ずいぶん遅れて読みました。 でも、読んでおいて良かった。 最近読んだ本の中では、「こちらアミ子」とか、漫画ですが「栞」と共通するものを感じました。 幼少に喧嘩を止めるため2人の男子の頭をスコップで殴ったエピソードが効いています。 家族にとっては心配のもとかもしれませんが、本質的には変わらず、けれどもコンビニという場所の部品になることで居場所を見つけようとする主人公がたまらなく愛おしくなりました。 | ||||
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おそらく自閉症スペクトラム障害であろう主人公と、時代に適応できない卑屈な男性を通して、現代日本の日常・価値観に潜むグロテスクなものを浮上させます。小説の醍醐味を味わいました。 | ||||
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なかなかおもしろかったです。 世間一般の人と違っていると病気のように思われることが多いけど、そうじゃないということが言いたかったのかなと思いました。 | ||||
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この本のレビューで「主人公はサイコパスのような、この世に生まれたはいけない人間なんだ」と書いている方がいて、その感想に「いいね」が沢山ついていました。 自分はそれを見て複雑だったのですが、そんな感想を持てる人はこの世界では多分「普通の人」側の人間であり、そんな人が正直羨ましくもあります。 私は多分主人公程極端ではないけど、主人公側の少数派の人間です。誰にも迷惑をかけていないし、自分は幸せなのに それでも「そんな事ではいけない」と口を出してくる人がいます。 そのことにずっと悩んでいました。自分はいけない生き方をしているのか・・・? でもこの本を読んで救われました。 ラストの主人公のふっきれが本当に気持ちがいいです! 自分は「少数派」側の人間で肩身が狭く生きている方におすすめしたい一冊です | ||||
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購入していつの間にか終わっていました!普通とは何か考えられる作品でした。 | ||||
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「コンビニ」のために存在している主人公(アルバイト18年目。36歳未婚女性)を描いた物語。 最初は主人公の”正常"ではない思考に戸惑いを感じながらも、読み進めていくにつれて、彼女の周りの”正常”の人達こそが実は”異常”だと感じさせられた。不思議な感覚を味わえる小説で、一気に読み進めてしまった。 | ||||
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無理に恋愛結婚を目指す必要はありません。残念な方は、残念であるほど、自分には不釣り合いなハイレベルな相手を望みますが、現実には到底無理。この作品の主人公の女性は、周りから、夫も恋人もいないのはおかしいという、価値観を押し付けられ、試しに仮の彼氏と同棲という形を取りますが、よりバカにされる事に。 相手が残念過ぎる、しかも自分では自覚していない、底辺、勘違い、寄生虫。コンビニの仕事をバカにしている割にはこなせず、働かず主人公に寄生して食べてぐうたらだけのくせに自分には若くてきれいな女の子がふさわしいと勘違いしている。私が断捨離したお粗末を男にするとこうなりますね。主人公は、コンビニのプロになれるくらいには賢いから もうやめよう と決意。寄生虫はなんと、逆ギレ、俺と別れたら損するぞ。と言い放つ。そういえばお粗末も そんなんじゃ周りから誰もいなくなるよ と逆ギレ。底辺の相手しか調達できない場合はいい事など一つもないので、一人で自活という選択をした方がいいかも。ある程度相手を選べる方には、結婚して子供をなしていただきたいが。 この作品の主人公はコンビニのプロになれただけでもいい方。コンビニの仕事ってけっこう大変ですからね。 | ||||
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精神科医としてしか読めなかった、という先輩のコメントがあった、まさにその通り過ぎて。 誰が誰に投影をするのか。この小説を読んで、読者は誰に自分を投影するのか、あるいはどういう優越感・劣等感・感想を抱いて、それをメタ認知するのか… …みな、その全部を書かず、一部をコメントするのだと思います。私も例に漏れず。 病院の部品である私は、今日も外来で、「今日はいかがですか」と訊ねるのです。 | ||||
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生活すること それを継続すること。 なにかに惑うことがあってもそこに立ち返る。 人の中で自分らしく生きることが難しいと感じていても まずそこから始まる。 そういう強さが表明される染み入るような終わり。 夢や希望、目標 言い換えるなら”目的”と それらを達成するための”手段”と、そういうふうに 手段は目的に付随、従属していると考えがちだけど、 実はある時点から逆転して”手段”に人が従属してしまう。 普通という隠れ蓑があるだけで、本当は誰だってそうなっている。 じゃあ、そこから逆算して自分らしくいられる”手段”を獲得しようとする自覚。 誰にでも潜んでいる問いを、洗い出してみせた。 | ||||
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おそらく私は他の読者の人とは違った視点でこの物語を読んでいると思います。 相手の考えていることを幼少期からうまく察することができないアスペルガーのような女性の話。 小さいころから周りに順応できない女性が見つけた自分の才能を最大限活かすことのできる場が、マニュアル完備のコンビニだったのは悲劇だと思います。 コンビニ店員としてしか自分の能力を正しく発揮できないために、おばさんになるまで結婚することも正規の仕事に就くこともせずに働き続けてしまい、周りの人の輪の中に入れていなかったという事実。そんな女性を持ってしまった家族の深い悲しみ。 読んでいて寒気を何度も感じました。 しかし、自分の適性がある仕事が社会的に低くみられる職業で低賃金だったら、私はこの女性のように気高く仕事にまっすぐ向かうことができるだとうか、と自問自答する良い機会でした。 | ||||
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「変わった子」だと周りから見られていた少女が36歳となり学生時代から始めたコンビニバイトをいまだに続けている主人公。同じように「底辺」な白羽がバイトに入ってきたことによって、主人公は今まで自分が社会と信じていたコンビニから抜け出し、本当の社会に触れて再び自分が何者なのか探るようになる。 読んだ時、(一応’’ちゃんとした’’仕事をしている)自分も根っこの部分では社会不適合者なのではないかと思った。親の都合で転校を繰り返し自身を押し殺して周りに溶け込んできた自分が、「変わった子」だと思われながらコンビニバイトを通じて社会人になった主人公に重なった。白羽が言ぼやくように、自分も良い大学に入り就職し結婚し65歳まで本当に働きたいのだろうか。社会人になるために、他人から認められるために、もしくは親や学校から教えられた美徳を実現するために、自分がやりたいんだと自身を信じ込ませて頑張ってきたのではないか。 それでも私たちの目の前には日本社会が構えていて、そこで生きざるを得ない。少しありきたりで陳腐な批評になってしまうけれど、明治期の日本人の心の闇や個人主義社会と自我との葛藤を描いた夏目漱石に通じる作品なのではないかと思います。 明日からちゃんと社会復帰できるかな笑自分と向き合わせてくれた貴重な一冊でした。 | ||||
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なぜだろう。嫌な気持ちにならないのは。 現代のどんな人にも当てはまりそうな 人間や仕事の闇を描いている気がするのに、 何故か心地よい。 決して魅力的な登場人物でないのに、 むしろ不完全すぎる人間なのに、 誰よりも人らしい。 こういう類いの小説は 読んだ後に暗い気持ちになることも多いのに、 ほかほかと温かい気持ちになった。 コンビニなんて無味乾燥な、 オートメーションの波にのまれて人間的な要素を削がれ続けているイメージがあったのに、 本書が人間味のあるものとして温かみを取り戻してくれた。 そうか、この本は「人間」を描いているんだな。 もう少し先が読みたい…というところで終わってしまった。いやしかし、だからこそ良いのかもしれない。 | ||||
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