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コンビニ人間
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コンビニ人間の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全749件 581~600 30/38ページ
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主人公は子供の時クラスメートの男の子同士のケンカを止めようとしてスコップで思いっきり殴り付けたり、死んだ小鳥を見つけて友達が悲しんでいる時、焼き鳥にして食べよう!と言い出したり、奇妙な行動を起こす。 彼女にとっては合理的に思える行動も周囲には受け入れられず、本人は悩んだ末それらを外に表すことを避けるようになる。 そしてある時出会ったコンビニ店員としての生き方。 無機質な商品に囲まれ、マニュアル通りに行動していればよい居心地のよさ。 人としての多様性は肯定されるべきであり、世間と同じであったり、普通であることを強要される必要はないことは言を俟たない。 結婚しない、子供を作らない、同性を愛する、友達がいない等、これらの生き方は尊重され他人にとやかく干渉される筋合いはない。 しかし、特別な理由もなく働かないとか、嘘をつくとなるとちょっと少し評価は変わる。 まして幼児への性的傾倒とか猟奇的思考等となるとそのまま見過ごしにしておく訳には行かないこともある。 しかし彼女のように自分の本性を偽ったままの生き方を続けることが正しいのか? 異なった価値観や感覚はどこまでが自由に表現して良くて、どこからは迷惑や犯罪になるのか? 個人の人権や多様性はどこまでが守られ、何は容認されないのか? その基準は誰が決めるのか? 容認されない感覚を持ってしまった人はどう生きれば良いのか? そんなことを考えさせながら文章のタッチや物語の設定には透明感がありクールは作品だった。 | ||||
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今っぽい作品。現代人の現代病みたいなものが上手く反映されている。途中まで小説ではなく作者の実話と思っていた。それぐらい主人公のキャラクターがぶれていない。淡々とした書きぶりと、どこまでもぶれない台詞がすばらしい。 脇役の男も、ひたすら嫌な奴だけど意外と身近にいるタイプだと感じる。周りの人が説教をする相手を探しているというのもホントによくわかる。世の中嫌な人ばかりだ。みんな自分だけが普通と思っている。そんな感じで共感できるポイントがたくさんある。 インタビューによれば、この作者は本を書くのが大好きだと言うが、それが作品から垣間見える。ぜひ応援したくなる。 | ||||
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こんなにしっかりと仕事のできる人がどうしてアルバイト待遇なのか?古倉さんはコンビニで働いている時、とても魅力的に見えるとおもうのに! 主人公のカラッとした狂気と現代の若者らしい従順さの共存が不思議にリアルである。 数年前、原宿のトアルコーヒーチェーン店で18年後の古倉さんに会った気がしてきた。 | ||||
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普通の人生至上主義に対する息苦しさ、というテーマはもっともっと掘り下げられるべき現代の文学テーマに関わらず文章を生業にしようとする人がその感覚を持ち合わせていない(一つには、その人は普通主義を否定するところに行き着いたわけだし、そもそも普通でない!)ため描ききれていなかった。その点においては最も肌感覚に近い内容。 惜しむらくは、とはいえ、あまりに小学校時代のエピソードが典型的なサイコパスにすぎる点。 もっともっと、普通の、鳥が死んだら悲しむような本当に普通の人間もいつしか陥る感覚だから、更に今後はこのテーでのリアリズムとの共存をみていきたい | ||||
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文体がどうのというよりキャラクターと展開の強烈さに惹かれてあっという間に読んでしまったが、やはり、このキャラクターを作り上げているのはサラリとしたその文体であり、その読みやすさ、ぶれなさのおかげであっという間に読めたのだろうと思う。 | ||||
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普通に振る舞ったつもりが、何故か場の空気が凍った、何故か笑われた、 他の人が今、どんな感情、感覚なのかが分からない。 そんな経験がある人には、グサグサくる本だと思う。 みんな、理解できない人、物、状況に対して、自分にとって納得のいく理由を勝手につけて安心する。 無意識に。 だって、分からないことは怖いから。 私は主人公に共感できるところも、できないところもあったけど、 自分にとってどうしたって理解できない人がいるのは仕方ない訳で、 それならせめて、自分の中で理屈が通ってる範疇を超えたものを、怖れずに、ニュートラルに受け止める強さを持って生きれたら良いなあと思った。 | ||||
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主人公は実は人間ではなくコンビニでした、というお話。 怪談を現代版にアップデートしたら、こういうお話になるのではないかと思いました。 読み終わったあと、お腹に何か重いものが溜まっていくような新しい恐怖体験ができる小説です。 オススメ。 | ||||
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こんなに面白いものを読んだのはとても久しぶりだった。作者の村田さんには感謝を申し上げたい。星500。 | ||||
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主人公と著者はかなり似ているのではないだろうか。実話が7割、創作が3割と著者はインタビューで答えていた。中盤までの感想は「何だか期待外れだな」と思ったが、後半の同棲を始めた辺りから一気に面白さが増していった。 最も刺さったのは、148ページ「私にはコンビニの「声」が聞こえて止まらなかった。略 私はコンビニからの天啓を伝達しているだけなのであった。」という箇所である。この部分が書かれていることで一挙にこの小説への評価が高まった。 1980年代の後半頃までは、コンビニバイトはそれほど負け組という意識は持たれていなかった。大学生の代表的な当時のハ゛イトであった。代表的なバイトにコンビニ店員かマクドナルドがあり、両者は並列的にみられていた。その後、コンビニは増え続け、店員に高齢者や外国人が採用されるようになり、日本の若者がバイトしなくなるようになると、コンビニ店員は負け組と認識されるようになっていった。 コンビニという現代人に欠かせない消費スタイルが小説のテーマになったのは、新鮮であり評価できる。負け組という意識を持たれているコンビニ店員でも、これだけのやりがいがあるのだということを世に示した効果は大きい。 今のコンビニバイトは単にレジを打つだけでなく、様々な業務があり誰でも出来る仕事ではない。 著者の小説に出てくる共通テーマとして、子宮とか子供を産むことがある。 この作品は実話7割創作3割だが、小説というものはこれくらいのバランスで創られているのが面白いのではなかろうか。 | ||||
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コンビニ店員でいるときのみ世界の歯車となり、普通でいられる。 しかし18年経った今、世間からは普通ではない人間として 冷たい目や口で強姦されることに。 合理的で無機質な主人公、支離滅裂で自己中な白羽は どうすれば世間にとって「普通」となる存在になれるのか。 社会不適合者(マイノリティ)的な視点から、それを追い求める作品となっています。 自分にとっての、または世間にとっての普通 それぞれどちらを獲得するのか。 ハッピーでもバッドでもないラストが より哀愁を漂わせ、今作最大の問いが読後も心に染み続けます。 | ||||
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最近、読んだ本の中ではNo.1の本である。 LGBTやタトゥなど、最近よく話題になる問題を頭に浮かべながら読んだ。 人は自分に分からないことがあれば、都合の良い解釈をし、振る舞いをする。 「あの人は病気だ」という決めつけは、その一例であろう。 しかし分からない人(考え)に触れた時、「まぁそんな人(考え)もあるよね。こんなにたくさんの人がいるんだから。私には理解できないけど」と、分からないことを認め、その存在を認める。 そのような考え方が、誰にとっても楽な、生きやすい社会を生み出すのではないか。 そんなメッセージが込められているように感じた。もう一度読み返してみたい。 | ||||
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人間は何かに属していないと依存していないと存在価値を見出せない動物。 それが、世間一般的なのか主人公のようにコンビニに見出すのか。 けっきょくは、周りに合わせて生きているのは、みな共通で合わせた先が少数だと弾かれてしまう世の中をひしひしとこの本を通じて感じた。 展開が大きく変わるわけでもないのに、なぜか先が読みたくなる本。考えさせられるが、読後感はスッキリしないというかちょっと重い… | ||||
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コンビニ店員という動物でも、社会に必要で誰かに必要で、存在価値があると感じる内容でした。 | ||||
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今を生きている人間のなかで 私は"〇〇人間"ですと 言えるほどの何かを持った人が どれだけいるでしょうか? 白羽との出会いで主人公が 自分の存在意義を認知した カタルシスの表現方法は 簡潔で見事だと思いました。 小説で何を表現したいか わかりにくい作品は山のように ありますが、ここまでわかりやすく テーマを主張した作品も珍しいかと。 白羽は見事なほどの糞野郎でしたね。 芥川賞は最近つまらない作品が 多かったので しばらく読んでなかったのですが 特に話題だったのでようやく読みました。 すごくよかったです。 | ||||
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自分の普通と思っていることを、普通じゃない主人公を通じて感じることができた。 とても読みやすく、本も厚くないので、読書が趣味でない人も読み終えることができると思います。 | ||||
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人の好き嫌いを受け入れるためのインターフェースであるコンビニ。その部品になることで充足を得る主人公。 普通とそれ以外、ムラとムラ外れ。あるいは、就職や結婚といった「常識」ないしはムラの「掟」。 安心のために人は生きるのだろうか。それとも生まれたばかりの皮膚を空気中に晒して、ヒリヒリ生きるのだろうか。 主人公が最後に自らの意思を表明するとき、生命は始まったと感じました。 流れるような文体が心地よく、次のなにかが見えてくる話でした。 | ||||
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内容自体は現代の人間がとても共感を得やすい内容で、イマドキっぽい作品です ですが、サクッと読み終わってしまい、あれ?もう終わり?という感じでした サクッと読んだということは、引き込まれて一気に読んでしまったという意味でもありますが、単純に量が少ない、内容が薄いということもあるでしょう 文庫か中古で安く買って、ヒマな時にサクッと読む分にはとても良いと思います | ||||
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主人公はASDとおもわれる女性。この人が「普通」になろうと生活する日常について描かれている。その主人公に非常に私は共感できた。私自身がASDの気があるからかとも考えたがこれだけ共感のレビューがえられ芥川賞を受賞しているのを見る限り世の中実はASDのほうが多いというようには思えない。 かつては「そんなの建前でしょ」といわれたようなことでも「現代の普通だから」とそれから外れると非難されている現代。そんな時代だからこそ一見マイノリティとおもわれる普通であろうととする主人公に多くの人が共感でき、そしてそれを読んで癒しをえられる文章になっているのだと思う。ネット炎上時代に疲れている人に読んでほしい1冊 | ||||
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小説としてとても読みやすかった。主人公の感性は常人とはかけ離れているので少し笑ってしまうシーンもあったが、大変共感できる部分もあった。 自分がマイノリティだと知った人物が、マジョリティとの温度差を感じながら社会とどう付き合っていくか考えさせられる作品。 また主人公のコンビニに対する向き合い方がまさに職人のようなので、仕事を突き詰めた人はこのような考え方に至るのだろうかと考えた。 | ||||
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とてもとても面白かったです。 もっと読んでいたかった。 コンビニ人間は、いる。 | ||||
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