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(短編集)

終末のフール



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【この小説が収録されている参考書籍】
終末のフール
終末のフール (集英社文庫)

終末のフールの評価: 3.59/5点 レビュー 203件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.59pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全203件 81~100 5/11ページ
No.123:
(3pt)

とにかく人が死ぬ

「8年後に小惑星が地球に激突し、地球は滅亡する」と情報が流れ、人々はパニックに陥り、散々たる犯罪や身投げなどが蔓延った。
5年が経過し、そんなパニックがやや落ち着いた頃は、激突まであと3年になっていた。
地球が終わるという時を目前にした、仙台の団地の住人、それぞれの生活を描く。


とにかく人が死ぬ。殺される描写はないが、そのような背景を感じさせる文面は多い。それらは静かに熱を帯びずに流れていく。

伊坂節は随所に表れているが、他の作品に比べるとそのすっきり感は微妙。

話の設定も広がりがない。
終末のフール (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:終末のフール (集英社文庫)より
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No.122:
(3pt)

生き方を選択する

解説の「対極にある死をすぐ隣にもってくることにより、つかみどころのない生の姿が少しは明確になってくるのかもしれない」
という言葉がまさに本書を表していると思いました。
小惑星が衝突すると発表されて五年後の世界。世の中は荒れに荒れ、我先にと助かろうとする者、自暴自棄になって他人を殺す者と人間の弱さ醜さが
全開ですが、話自体は全編を通して割とほのぼのしてます。

設定には少し首を傾げるところもありますが(人類の殆どがパニックを起こしてそのような行為に走ったということになってますが、例えばガンなどで余命3年と宣告された人間の多くが、やけを起こして人を殺したり強奪を繰り返したりするかと言えば、むしろ残りの人生一生懸命生きる方が多いんじゃないかな、と)それはさておき読みやすさや小気味良いセリフ回しはさすが伊坂さん。

8話の短編の中でも2話目の太陽のシールがお気に入りです。
人類滅亡まであと3年、という時に妊娠発覚。生んだとしても3年しか生きられない。だけど下ろしてしまって小惑星がもしも衝突しなかったら
一生後悔する。自分は子どもを身ごもった経験はありませんが、自分だったらどうだろうと真剣に考えてしまいました。

もう一つは5話目の天体のヨール。
主人公の友人が言った「小惑星が落ちようと落ちまいとさ、地球は終わるよ」がとても印象に残ってます。
自分たちで自分たちの首をさらにしめてる人間の滑稽さをはっきりさせるような一言です。

あり得ない設定ですが、読んでみて、自分ならどうするかなーと考えてみるのも面白いかと思います。是非。
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4087464431
No.121:
(3pt)

どうやって生きていくか

8つの短編からなる作品です。
8年後、小惑星が地球に衝突して人類は滅亡してしまう、
という予測が発表され、
人々は混乱し、暴力、略奪などがおき混沌とした時期が続いた、
その発表から5年後、街は落ち着きを取り戻しつつあった。

物語りの舞台は、仙台(伊坂作品ならではの設定です)。
複数の登場人物の視点から、あと3年をどう過ごすか?
いや、今をどう生きるかにについて描かれています。

それぞれの登場人物には、世の中が混乱した時に付けられた暗い部分があります。
そういう暗い部分があるのだけど、どうやって生きていくか、がいろいろな立場や考え違いによって書かれていて、なかなか楽しめました。
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No.120:
(4pt)

帯にネタバレあり

単行本で読んだら、帯に各短編のセリフが書かれていて
ラストに出てくる締めのセリフがネタバレされていてがっかりでした。
単行本で買った方は、読む前に帯を目にしないようにした方が良いと思います。
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No.119:
(5pt)

幸福を発見できます

「明日死ぬって言われたらどうする?」

 「変わりませんよ」

 「変わらないって、どうすんの?」「明日死ぬのに、そんなことするわけ」

 「明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?」「あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」

 本文中、一番好きなセリフを一部抜粋しました。

 八年後に小惑星が衝突し、地球が滅亡する、そう予告されてから五年が過ぎたころ。当初はパニックに陥った世界も、いまは平穏な小康状態。残り三年余りという時間の中で、人はどういきるか、というお話です。

 それで、家族の物語なのですね。

 五年という混乱の月日、自ら生きることをやめた人、命を奪われた人がおり、その記憶を抱え、「今」生きている人達。「今」生きるため、それぞれは家族の記憶を再構成し、また家族を見直し、なかには家族そのものを再構成します。人は、人とのかかわりの中でしか生きられないのでしょうね。生きる上での幸福は、持続的な状況ではなく、瞬間にしかないのでしょう。
 それは、明日死ぬとしても、百年後に死ぬとしても同じなのでしょう、だから、生き方は変わらない。

 残り三年余りとなった人生において、それでも読んでいてこんなに幸福を感じることはない読書でした。特に好きなのは「太陽のシール」の章。主人公の最後のセリフも幸福を発見した瞬間でした。章中の登場人物、土屋も大好きですね。
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No.118:
(3pt)

おもしろいんだけど…

内容自体は面白く読めたのですが、
伊坂幸太郎氏の作品にしては、キャラが弱い気がする。

伊坂さんの作品の中で、登場人物の名前が1人も
思い出せない作品は、これぐらいです。

それぞれの章で主人公が違うので、印象に残り
辛いのもあるとは思うけど、それでもやっぱり
いつもみたいに魅力いっぱいのキャラが欲しかったかも。
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No.117:
(4pt)

震災後の今だからこそ感じることも多いと思う。

8年後に小惑星が地球に衝突し、地球が滅亡すると定められて5年後の「終末」の世界。郊外ののニュータウンを舞台に8編の短編小説で、家族の個人の再生と希望を緩やかに描く。

 怒り、諦め、嘆き、悲しみ、そして喜び、希望。
 8編の小説に散りばめられた人々の心の動きに、気がつくと心までわしづかみにされている。
 大泣きしたり、大笑いするような作品ではないが、震災後の日本だからこそ感じることも多いはず。
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No.116:
(3pt)

この世の終わりが来るとしたら

8年後に小惑星が地球に衝突することが発表され、その5年後の世界。
小惑星の衝突まで3年後となったとき、人はどう行動するのか。
8つの短編で描かれています。

かなり突飛な設定ですが、SF的な世界に入っていくわけでもなく、
平凡な日常に終末が訪れる状況を描いています。
世界の終りにどう生きていくかを。

もしかしたら、意外とこんな感じなのかもしれないな、と
感じさせる小説です。
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No.115:
(4pt)

あえて書かないことで

本来なら終末がくることが発覚するまでがすごいドラマだろうにそこはあえて省略し、その後の人々のありように焦点を当てている潔さが成功している。


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No.114:
(4pt)

タイトルが気になって…。

誰もが想像した事があるだろう「この世の終わり」。
終末を迎える前、自分は何をしているだろうか?
久しぶりにそんなことを考えた。
狭い世間、狭い人間関係でも色とりどりのドラマがある。
世も末となれば、人々の個性や想いが
よりいっそう強く見えてくるかもしれない。
この話の中だったら、どのタイプの人間だろうか。
色々な視点で楽しめるのが魅力的でした。
サクサク読める短編集で、軽い感じが気楽です。
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No.113:
(3pt)

終末のフール

もし、来年世界がなくなるとしたら!そんな場面に陥ったとき、人の自分勝手なところが見えてきて、いろいろと考えさせられた小説でした。世の中が荒れている状態でこそ、まっすぐ生きる数名の主人公を見て、とても感動しました!
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No.112:
(4pt)

どう生きるか。

伊坂氏の本は初めて読みました。最初の「終末のフール」がとてもおもしろく感じ、これからどうなっていくんだろう。。と思っていたら、次の「太陽のシール」で登場人物が変わってしまったので、一話完結だったのか、と落胆したのですが結局は全部が繋がっているという以前読んだ「阪急電車」的な構成でした。 小惑星が衝突する、という混乱で暴動や自殺が相次ぎ、5年後の現在、小康状態を保っているというものの家族と死に別れた人達も多く、ばらばらな者同士が暮らし始めたり、3年後に滅びるが故に仕事に執着しなくなり家族の元へと帰ったり、新しい生命に対してどうするか考えあぐねたり。。 同じ作家さんでも、物によって作風もかわりますのでまた機会あれば別の作品も読んでみたいです。
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No.111:
(2pt)

短編はどうも・・・

短編なのでどれもあっさりしていて、
1つ1つに深みがなく、
「あっそ」って感じで終わってしまうのが残念。
どうせだったらこの短編群を1つにまとめた長編にして、
いろいろな人物のかかわりあいのなかで
「終末」を浮かび上がらせることができれば、
もっともっと素晴らしく味わい深い作品になったのではないかと思う。
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No.110:
(4pt)

愉快に考えさせられる

「世界の終り=人生の最後にあなたは何をしますか?」
すごくシリアスなテーマなのに、良い意味で軽く、ユニークに書かれていて、読み出したら止まらなくなります。
そして、登場人物もパンチのある人ばかり。言動、行動、会話すべてが個性的です。
世界が終るというのに、本を読んだり、昔の友人と趣味にふけったりと、私には考えられない過ごし方の人ばかり。
だけど、世界の終りにそういった、いつもと変わらず毎日を平凡に過ごすことに深い意味があるのだ感じました。
世界の終りと言う時に改めて今までの平凡さ故の幸せというのを感じさせられます。
この本では世界の最後=死という時の人間模様を描かれていますが、この本に出会って私は、人生上の様々な時を大切に
生きていきたいと思うようになりました。
今という時を本当に大切にしなくてはならない。この瞬間は、いわば二度と戻れない瞬間なのだから。
楽しく読めて、でもすごく考えさせられ、前向きになれる一冊です。
私個人的には、冬眠のガールがかわいらしく、ちょっと泣けておもしろいです。
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No.109:
(3pt)

隕石衝突して地球滅びねえかな〜…が実際おきたら

3年後に小惑星が衝突して世界が終わると決まった世界のお話。
各章とも主人公は違い、様々な角度で終わる世界について考え
そして生きている様子が描かれている。
読んだ感想としては、なんとなく心温まるエピソードや、
ちょっと感動したり悲しかったりと可もなく不可もなく、と言ったところである。
もしも、現実にこのようなことがおきたら、
パニックになってどうしようもなくて自殺しようとするんだけど、できないってのが
私なんだろうなあ。
はやくガンダムみたいなコロニーができればいいのに
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No.108:
(2pt)

特殊な環境下の普通の話

あと3年で小惑星が地球に激突し人類が滅亡するという状況下の中で、生きるとは何か?を問いそれぞれの生き方を模索し見直す、仙台のヒルズタウンというマンションに住む人々の話。
なんと言いますか、読んでいて面白くなくはなく、苦痛という事もないが、面白いという訳でもなくインパクトもない。
各章で主人公が変わる短編の集合的な作りのせいかもしれないが、各人物の心の変化が陳腐かつ単純で、わざわざあと3年で人類滅亡という大仰な前提を作る必要性もないのでは?と思ってしまう。
マンがの少年誌や軽いテレビドラマ程度のよくある話の心情変化なので小説として読んでいて物足りない。
そういう人間描写の新鮮味・深みは皆無。
(あと各章の一昔前の和製ポップス・ロックの歌詞のようなむりやり韻を踏んだ強引なタイトルはちょっと気恥ずかしくなるけど・・・)
まぁ読む事にお薦めもしないし、とめもしない。・・・という感じの本。
そういえば私の周りのこの本を読んだ人達の感想で最も多かったのが以下です。
「えっ?終末のフール?あ〜知ってる。読んだ、読んだ!なんか小惑星がぶつかってあと数年で人類滅亡する事になっていて・・・・・あれ?で、何だっけ?・・・え〜と・・・話の内容は・・・ごめん、憶えてない・・。」
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No.107:
(4pt)

中々

伊坂さんの本は初めて読みました 三年後に隕石が落ちてくるという設定や、ヒルズタウンというマンションに住む住民たちの生き様を各章に分けて描くなど、この本には挙げるべき特色がたくさんあると思います構成はこれで良かったと思う一方で、最後に何か欲しかったという想いもあるので☆4です
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No.106:
(3pt)

ミステリーではないのね…

とても売れていたので購入したのですが、
ちょっと期待していたものではなかった。
内容を見ずに買ったのが悪かったのですが…
閉塞感のある時代、明るさをどう求めるのか。
読むべきものがあると思います。
終末のフール (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.105:
(3pt)

ミステリーではないのね…

とても売れていたので購入したのですが、
ちょっと期待していたものではなかった。
内容を見ずに買ったのが悪かったのですが…
閉塞感のある時代、明るさをどう求めるのか。
読むべきものがあると思います。
終末のフール (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:終末のフール (集英社文庫)より
4087464431
No.104:
(4pt)

週末のような終末

地球に迫りくる隕石。
この物語は隕石から地球を守るような話ではなく愛と希望に満ちた作品というわけでもない。
世界の終末が近づいているにも関わらずどこか平和な空気が感じられる作品。
嵐の前の静けさのような気もしないでもないが、個人的には「週末の終末」のような世界。
「もうすぐ日曜日も終わって明日から仕事かぁ」
週末の夕暮れ時は、そんな憂鬱間が襲い掛かる。
でも安息できる、長閑で平和な時間でもある。
もしかしたら世界の終末を実際に目の当たりにすると、そんな気分なのかもしれない。
間違いなく、僕は命と引き換えに隕石を爆発したりなんかはしないだろう。
きっとこの物語のように生きると思う。
終末のフール (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:終末のフール (集英社文庫)より
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