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ザ・カルテル



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【この小説が収録されている参考書籍】
ザ・カルテル (上) (角川文庫)
ザ・カルテル (下) (角川文庫)

ザ・カルテルの評価: 4.29/5点 レビュー 49件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.29pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全41件 21~40 2/3ページ
No.21:
(5pt)

ありがとうございます。

とても面白かったです。
作者、翻訳者、関わったすべての人に感謝します。
裏切り、拷問、殺戮、悲しみ、絶望、苦痛に満ちた物語なのにもっと読んでいたいという気持ちにさせられます。
エンディングもくどい後日談は必要ないのであれでよかったと思います。
ザ・カルテル (下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (下) (角川文庫)より
4041019672
No.20:
(5pt)

「犬の力」のあらすじ忘れたって問題なし。

「犬の力」の続編。
すっかり忘れた「犬の力」のあらすじ。
でも面白く読める。
問題なし。
翻訳者も東江さんから代わった。
かえって読みやすいぐらい。
問題なし。
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.19:
(4pt)

ラストがなぁ・・・

終わりまでのページ数を考えると、どうやって終わるのかと思っていましたが・・・
ちょっと唐突すぎる気がしました

まさにあっけない幕切れって感じ

準主役(エディやチュイ)のその後もさらっとした感じだし
読んでいる間は、ハラハラドキドキでしたが、ラストがほんのちょっと、若干、残念でした

まぁ、ミステリーやサスペンスではないんで、こんなもんなんでしょうかね
ザ・カルテル (下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (下) (角川文庫)より
4041019672
No.18:
(5pt)

「純然たる悪。贖いの可能性のない悪」

本書は「壮大な犯罪ノンフィクションを凌駕する、類をみない小説」である。

第四十五代アメリカ大統領ドナルド・トランプは叫ぶ。アメリカとメキシコの国境に長く高い壁を作れ。何故なら不法移民と麻薬の密輸を絶つために。手始めにアメリカ国内にいるギャングと犯罪者約二~三百万人を強制送還させろと。

<「持てる者」と「持たざる者」との戦争、力のある者とない者の戦争。権力側は苦しみを他者に負わせ、押しつけられた側はただ耐えるしかない。>

本書の前史「犬の力」(角川文庫)では一九七五年から二〇〇四年までの約三〇年にわたるラテンアメリカの麻薬戦争を描き、麻薬王アダン・バレーラはDEA捜査官アート・ケラーにより逮捕、投獄され一族は壊滅した。

その二〇年後、麻薬王アダンが脱獄し、捜査官ケラーが戦線復帰する。しかし様相は昔とは一変し「麻薬商」たちはいくつもに分かれ、「組織」も昔は数十人で構成されていたものが現在の「カルテル」は数百、数千の人員を投入し、その構成要員は退役軍人、退職又は現職警官などプロ集団と化した「軍隊」となっていた。

麻薬と戦争は長い年月の間に変容した。密輸、密売などはどうでもよい状態になっている。
メキシコはすでに警察を軍事化した。アメリカは情報機関に軍事行動の機能を与えたのだ。何故アメリカは従来の法執行モデルから軍事モデルに切り替えたのか。「カルテル」の社会での影響力が巨大になり主要な権力機構を取り込み、「影の政府」になりつつあるからだ。

米軍は近年、対ゲリラ戦術ではなく対テロ戦術を発展させている。対テロ戦術とは主要な目標に特化した攻撃を重視することだ。

政府や財界が「麻薬との戦争」に真剣に取り組んでこなかったのはなぜか。
ウィンズロウは書く。<二〇〇八年の金融危機の後、流動性の源は麻薬マネーだけになったのだ。>現在、莫大な麻薬マネーは株式市場や他の市場をすべて支えている。「戦争」も大金を生む。武器、航空機、システム他経済界が今の流れを止める状況にはない。

人間がカルテルを動かしているのではなくカルテルが人間を動かしているのだとウィンズロウは最後に書くが、この長大な物語で彼が言わんとすることは巨大な怒りである。

メキシコ国境線の北で大量に消費される麻薬。
社会の闇を暴こうとするジャーナリストのパブロ・モーラは死を賭して書く。

豊かな人々、力を持つ人々、ホワイトハウスと資本家たち。そして麻薬王たちへ。
<あなた方は同じ穴の貉だ。あなた方はみんな一つのカルテルだ。>
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.17:
(5pt)

映画化

リドリー・スコット監督で映画化が決定しているようです。捜査官アート・ケラーにはレオナルド・ディカプリオらしいです。
これだけの物語をどう映画化するのでしょう?犬の力かららしいです。前編・後編にでもなりますか?楽しみです。
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.16:
(5pt)

物語の力を遺憾なく発揮させ、ノンフィクションを超えうる名作

本書はメキシコ麻薬戦争を題材としたフィクションだ。今私たちがメキシコ麻薬戦争を知るためにWebをサーフすると時系列別、組織別に詳細に解説され、カルテルによる拷問や死体損壊の画像、映像なども簡単に閲覧することができる。これらは事実でありながら、本書を読む以前であればピンとこなかったであろう。衝撃的な映像もグロいスナッフとして、無知の出口に辿り着くことなく、間違った認識をしてしまうのではないか。それを裏付けるかのように映像に投稿されているコメントは表層的で的外れなものが大半である。

本書はフィクションであるが、登場人物が行動し、感じること共有しながら読み進めることのできる物語になることで、そのイメージが具体的に入り込んでくる。どれほど詳細で具体的な記述であってもそれが事実の羅列であれば、それは単なる記号となって見た瞬間に忘却が始まっていくのだろう。これが物語の力というものかということを実感した。繰り返しになるが本書はフィクションなので、これを事実として認識してはいけないが、事実を知るための入り口として、世界で起こっていることに関心を持つためにツールとしてはインパクト120%だ。

ウィンズロウの文章は登場人物がそこで息をしているかのような臨場感を持ち、彼らの怒り、悲しみ、残虐さ、恐怖が脳を直接刺激し、読むことをやめられない。1200頁を超える大作ではあるが、その長を感じさせない密度がある。登場人物、組織も多数で場面転換も頻繁でありながら混乱することなく読み進められたのは人物描写と構成力の妙だろう。おそらく本年のNo.1に最も近い作品だ。
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4041019664
No.15:
(5pt)

見様によっては日本の近未来小説

麻薬による社会不安について日本ではそれほど深刻ではなく、その惨状を読んでもフィクションとして受け止めることができるが、本書の日本人にとっての教訓としては、権力や暴力により近代社会の礎ともいえる言論が見事に封じられてしまう点であろう。ジャーナリストの書く記事が自身の都合の悪いものであったとき、個人、家族への脅迫や収賄の強要といった恐怖や権力の不作為により、覆ってしまうプロセスが具体的に描かれている。

これは対岸の火事ではなく日本でも程度の差こそあれ、現実に起こりうる事象ではないか。既に現時点でも総務大臣によるテレビ局による電波差し止めというあからさまな脅迫は行われており、記者クラブ参加という飴でメディアを依存と排除の恐怖によりコントロールされている。言論の自由が無い三流国家とメキシコを笑えた身分ではないのである。

問題の種類の差こそあれメキシコ麻薬戦争で起きた悲劇は問題のある国家の欠陥により起こった特別な事象ではなく、同様なことが起こりうる土壌を持っていることを気付かせる日本にとっての近未来小説ともとらえることができるのではないだろうか。
ザ・カルテル (下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (下) (角川文庫)より
4041019672
No.14:
(5pt)

買い手なくして売り手なし。この言葉が麻薬問題の根源である。

前作である「犬の力」について、著者がインタビューでこのような事を言っていた。
「前作を書いた時は、これ以上最悪の事にはならないようにとの意味を込めて、最悪の状態をイメージして作品にした。しかし、その後実際にメキシコで起きたことは、それを凌駕するほど最悪の状況だった。」

「犬の力」の続編であるこの「カルテル」は、本を開いた瞬間に他の本とは異質のものであることが理解できる。まず冒頭に膨大な人名が挙げられていて、読者は不思議に思うはずだ。その理由をそのまま本から引用する。「彼らは本書の物語が展開する時代に、メキシコで殺されたり、”消え”たりしたジャーナリストの一部である」

「買い手なくして売り手なし。メキシコには主体的にこの麻薬問題を解決する方法が無い」と本でも明記されているが、アメリカが麻薬を求める限り、メキシコの麻薬問題は永遠になくならない。

この本は、過去半世紀以上に渡る、アメリカとメキシコの麻薬戦争の物語である。血で血を洗う争い、過激化する暴力、良識を持つ人間がどんどんこの世から殺されていく救いようのない世界。解決策がないイタチごっこの物語にどんどん精神エネルギーが吸い取られていく。この本はかなり心の体力を奪う作品であるので、心の弱い人には勧められないが、僕のように、マフィア物の映画が好きであったりしたら、読み始めたら止まらなくなることを保証する。
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4041019664
No.13:
(5pt)

傑作

これぞ小説と言う見本。
小説はまず面白くないといけないと言う基本をこれだけ忠実に具現したものはない。
この小説が社会を、歴史をもカメラのごとく鮮明に映し出している。
娯楽、推理、大衆小説などと分類シテはならないすべての文学的条件をもつ。
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4041019672
No.12:
(5pt)

参った!

参りました。降参です。読了後3日ほど、脱力感、打ちのめされた感が抜けませんでした。
「犬の力」と合わせて映画化されるようですが、この濃密でエグい世界を2時間程度の枠で映像化、ストーリー化できるのでしょうか。でも、楽しみです。
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4041019672
No.11:
(5pt)

アートとアダンにとっての麻薬戦争は何だったのか

「犬の力」とは若干違った路線の傑作。前作で感じた躍動感は影を潜めた印象。また、前作はカランやノーラ、パラーダなど準主役クラスの見せ場も豊富で読み応えがあったが、今作では組織の麻薬戦争にシフトしたためか、個人にスポットがあたったエピソードは少ない。

その分、濃密に書かれたのは、組織間の壮絶な死闘、駆け引きだ。メキシコ大統領選や米国との関係性も大きく影響し、その複雑さはかなり読み応えある。
(戦闘シーンはえげつない。セータ隊怖い!!夢に見そうな残虐非道である。)今作ではマスコミや一般人の視点からみた麻薬戦争も描かれるからだろう。メキシコ大統領選は一般市民に平和をもたらすのか?セータ隊の非道を匿名で非難するニュースサイトは?女子大生の警察署長や女性町長は街を平和にできるのか?よくぞここまで重厚な物語に仕上げたものである。

これほどの大戦争を引き起こしたアートとアダン。二人にとってこの戦争は何だったのか?
最終章のアダンとアートの対話は実に象徴的であり、エピローグでのアートの行動はさらにその具体化だ。自分が引き起こした麻薬戦争に対するアートなりの贖罪なのだろう。

めちゃくちゃ長いけど、海外ミステリ好きは読むべき。至福の読書時間を体験できる。

Kindle版の欠点として、登場人物欄へ直接飛べないのは非常に痛い。一度表紙へ飛んで数回ページを捲る必要がある。角川は海外翻訳も多く出してるので改善してほしい。
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4041019672
No.10:
(5pt)

フィクションとノンフィクションのあいだ

一気読み。
前作、犬の力同様、止まらずにページをめくっていた。
犬の力の時は気づいてなかったが、この作品に登場する人物や組織には大抵実在モデルがいる。
主人公のアダンは昨年ショーンペンがインタビューしていて問題になっていた麻薬王ホアキン・グスマンだし
セータ隊として登場する組織のモデルは、残虐性で有名なロス・セタスだし。
ありえないような展開が続くが、その展開さえも実話を背景にしている(むろん全く事実というわけではないが)
ということを理解して読むことで、あらためて今のメキシコの麻薬戦争の凄惨さを感じさせられた。
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4041019664
No.9:
(5pt)

痛快とか爽快といった言葉は無縁なアクションもの

メキシコの麻薬戦争を題材にした小説。
麻薬組織も、それを取り締まる側の警察・軍も容赦なく人を殺していく。
特に恐怖で人を支配しようとする勢力が凄惨な拷問や殺害を繰り返す様が次々と描写されるので、例えばスプラッター系のホラー映画が苦手な人は読まない方がよいだろう。
ヒーローが活躍してハッピーエンドの話では決してない。むしろアンハッピーな話の連続で、気分は重くなる。
一方で、麻薬を大金で購入する側がいるからこそ問題が生じるといった意識や、組織に加担するものも必ずしも皆望んでしている訳ではないという現実、(賄賂を受け取ること、の反対の選択肢が殺されることだったら拒絶できるだろうか)些細な地理的社会的条件で普通の人の普通の暮らしが決定的に破壊されることなど、様々なことを考えさせる。
間違いなく大作と言える。
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.8:
(5pt)

現代社会の凄まじいもう一つの断面を見ているような感じがしました。

日本のメジャーのニュースが伝えていない、現代社会の凄まじいもう一つの断面を見ているような感じがしました。小説としては、エンデングはもっと吟味してもよかったのではないかと、思いましたが、メキシコにおける麻薬戦争の実態を垣間見ることができて、それだけで十分だと思いました。翻訳も良かったと思います。キンドル版だったので、活字の大きさを気にすることなく、一気に上下巻を読み終えました。
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4041019672
No.7:
(4pt)

犬の力の続編にして新作

「犬の力」の続編であるが、ストリーの展開はさすが。
新作としての価値あり、期待にそぐわぬ傑作である。
唯一の不満な点「麻薬王である主人公が18才の処女を花嫁に迎える初夜の描写がスッポヌケ。期待を全く裏切ったこの罪は許せない。
まあ、ウインズロウ自身が処女を抱いた経験が皆無では無理ないか。全体を通じていえることだが、
ウインズウの女性経験が浅いため折角盛り上がるべきクライマックス出いつも腰折れで頂点に達しない。
ウインちゃん今からでも遅くない。
もっと美人との経験を積んで中年野郎読者の心を湧かせる場面を。
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4041019664
No.6:
(5pt)

弩級・怒級

兎に角すごい。

他の作家の称賛コメントなどは誇大広告が多いが、これは本当に素晴らしい。

「犬の力」が個人的な悲劇だとすれば、「ザ・カルテル」は国家の悲劇を全力で描き出している。

アクション要素もふんだんに盛り込まれているが、それ以外の描写の方がよほど恐ろしい。

登場人物がドンドン消えていく一方、残った者たちの戦いがまた凄まじい。

日本はやはり平和だし、日本の小説はやはり手ぬるい、と真から感じる小説だろう。

是非、1回は読んでほしい一作。弩級。
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4041019672
No.5:
(5pt)

素晴らしい(原題:The Cartel)

ご存じ「犬の力」の続編。1300円という高価な文庫本に恥じない内容と分量。

とにかく濃厚で面白いです。ウィンズロウのファンでも、ファンじゃなくても楽しめます。

犬の力に比べて、多角的な視点、アメリカからの視点が増す一方、アクション要素は少し減った感じ。

銃撃戦のシーンは多々あるが、前作程長くなく、あっさりした感じ。しかし、書かれている内容自体の容赦のなさ、悲惨さは相変わらず。

映画「悪の法則」「ボーダーライン」等と併せて鑑賞するとより楽しめるのではないだろうか。

買って損はない。
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4041019664
No.4:
(5pt)

まるでノンフィクション

前作「犬の力」の続編です。前作よりボリュームもあり読み応え十分な作品に仕上がっています。
前作よりも暴力や残虐なシーンの描写が減っており、読んでいる途中で本を閉じたくなる場面は減りました。
現実のメキシコ麻薬戦争をニュース等で知っている方は、まるでドキュメンタリーのように感じるのではないでしょうか。
ただ、アート・ケラーとアダン・バレーラは健在ですが、「両者とも年を取ったなあ」との感は否めません。
前作のラウルやスカーチ、カランとノーラに変わるキャラクターが登場しますが、前作程の強力な個性は感じられませんでした。
とはいえ読み応えは充分で、作者の持つ「暗い部分」が存分に発揮されています。(明るい部分はブーン・ダニエルズシリーズ等)
ただ、好き嫌いが分かれる作品であると思います。「犬の力」が「良かった」と思った方は読んで損は無い作品でしょう。
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.3:
(5pt)

ついに決着!

前作「犬の力」同様、下巻に入ると物語の展開が目まぐるしくなり、シーンの切り替えも早くなります。
登場人物も上巻同様多種多様になり、「主な登場人物」欄に何度か戻らなければ「この人誰だっけ?」となり、
話について行けません。
ストーリー自体の重厚さは前作同様に有ります。しかし、アダンとアートの決着の場面は余りに唐突の様な気がします。
「犬の力」のようなラストの盛り上がりが少々不足しているのでは無いかと思わせる決着の仕方です。
1975年から約40年に亘る壮大なストーリの終焉にしては、余りにもあっさりと決着がついてしまった。
これが正直な感想です。
アートも年をとり、もう続編は期待薄ですが、私の中では名作の一つとして記憶に残る小説です。
ザ・カルテル (下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (下) (角川文庫)より
4041019672
No.2:
(5pt)

圧倒される重厚な描写。

『犬の力』の続編の下巻。

下巻になると、血で血を洗う地獄絵図とカルテルの内部抗争とカルテルと麻薬取締局の攻防がさらに過激に描かれ、麻薬王アダン・バレーラとDEA捜査官アート・ケラーの周りで多くの人びとが悲惨な死を遂げていく。

麻薬戦争にマスコミやブロガーも関わり、9年間はも及ぶ物語は意外な展開を見せ、僅かばかりの救いの描写で完結する。

圧倒される重厚な描写に、ドン・ウィンズロウがこの作品に5年あまりの歳月を費やしたことも頷ける。
ザ・カルテル (下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (下) (角川文庫)より
4041019672

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