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ザ・カルテル



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【この小説が収録されている参考書籍】
ザ・カルテル (上) (角川文庫)
ザ・カルテル (下) (角川文庫)

ザ・カルテルの評価: 4.29/5点 レビュー 49件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.29pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全49件 21~40 2/3ページ
No.29:
(2pt)

がっかり

傑作の前作に比べてかなりつまらない
前作で魅力的だったキャラがみんな死んじゃったからしょうがないもかもしれないけど、面白みのないキャラのアダンとケラーの戦いを一本道で見せられても何も楽しくない。
前作はいろんなキャラの話が(小説の中で)同時に進行して、一つに収束していくし、そのそれぞれの話の中でのキャラクターの変化や成長というドラマに引きつけられたが、今回はそれがない。構成面でもキャラクター面でも非常に弱い。
というか、なんか話の作りが雑になったように思う。
ただのハメられたモデル女だったマグダがアダンに出会って急に頭とカンが冴えだし、すごい女になりすぎてるし、アダンがやけにマグダを贔屓にしてるのもよくわからない。
アダンを追い詰めました→逃げられました→内通者がいます~を何回も繰り返されるのもうんざり。

ほんとにがっかり。
前作以降、映画やドラマでメキシコモノの良作がたくさん生まれてきたわけで、いまさらこんなもの読まされるとは思わなかった。
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.28:
(5pt)

ドンウインズロウ最高

とにかく面白い作品でグイグイと物語のなかに引き込まれました。犬の力とあわせて読みました。彼の作品はどれも飽きさせない魅力がいっぱいです。
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.27:
(5pt)

精気を奪われる本

上下巻を読み通すと、これより前に読んだ本が何だったか忘れてしまうくらい、頭の中は麻薬戦争一色になります。
 数え切れないほどの登場人物の中で、最初は小物だったのが化けたり、その逆があったりと予想を裏切られますが、そもそもストーリーが裏切りに次ぐ裏切りなので、一気に読まないと何がなにやらわからなくなります。
 とにかく、すごい本でした。メキシコが怖くなりました。
ザ・カルテル (下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (下) (角川文庫)より
4041019672
No.26:
(5pt)

ぐったり

今、上巻を読み終えたところですが、かなり疲労感があります。いったい上巻だけで何人死んだんだろう。数え切れないほどの人物が、知恵を絞って呉越同舟、離合集散、面従腹背、臥薪嘗胆を繰り返しつつ、どんどん殺し合っていきます。その殺し方も一件一件が残虐で、一発で殺すのは温情とされています。対象が女子供でもおかまいなし。いくら紙の上でのこととはいえ、これを読むのには気力体力が充実している必要がありそうです。病院のベッドで読むには適さないでしょう。
 これから下巻に向かいますが、読むだけでぐったりくる長編を書き続けるこの作家も、かなり怖い。
 下巻を読み終えたら次は癒し系の本を選ぶことにします。
 それにしても恐るべしメキシコ。トランプの壁発言も、心情的には理解できるようになりましたが、この本を読めば、壁でどうこうなる問題でないこともよくわかります。日本は隣国と悪口合戦をしていますが、海で隔てられている島国でまことに幸いでした。
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.25:
(2pt)

疲れた、、、翻訳の問題?

犬の力と翻訳者が違うからか、わからないがとにかく途中が疲れた。途中で中だるみして、興味もって読み進める事が困難だった。下巻まで買ってしまっていたから、最後まで読んだけど、最初のちょっとと、最後の少しだけは読みやすかった。あとはカットしていい部分も多いように思った。内容的には、上下巻に分けなくても、いいような中身だ思った。
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.24:
(4pt)

犬の力の期待をしては困る。

前作 '犬の力'のような立体感は無かった。半分までは読むことに疲れを感じるくらいだったが、ようやく後半からスピードがついた。下巻を手にした今、頭の中では机の上の手に入れたばかりの他の小説を想っている。'犬の力'が強烈過ぎたかな?魅力的な登場人物もいなければ憧れる人物もいない。
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.23:
(5pt)

やっぱり良書

この手の麻薬戦争ものが好きで、見つけると買っていますが、
その中でもキャラ設定、あらすじは秀逸です。
かなりの長編ですが、無駄な部分が多いわけではなく(中だるみのある本、意味のない文章で冗長なものは嫌いです)、全編を楽しめました。
この手の本が好きな方にはオススメです。
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.22:
(5pt)

山の隠居

実に面白い。「犬の力」と併せてご覧になると更にいい!寝不足覚悟!
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4041019664
No.21:
(5pt)

ありがとうございます。

とても面白かったです。
作者、翻訳者、関わったすべての人に感謝します。
裏切り、拷問、殺戮、悲しみ、絶望、苦痛に満ちた物語なのにもっと読んでいたいという気持ちにさせられます。
エンディングもくどい後日談は必要ないのであれでよかったと思います。
ザ・カルテル (下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (下) (角川文庫)より
4041019672
No.20:
(5pt)

「犬の力」のあらすじ忘れたって問題なし。

「犬の力」の続編。
すっかり忘れた「犬の力」のあらすじ。
でも面白く読める。
問題なし。
翻訳者も東江さんから代わった。
かえって読みやすいぐらい。
問題なし。
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.19:
(4pt)

ラストがなぁ・・・

終わりまでのページ数を考えると、どうやって終わるのかと思っていましたが・・・
ちょっと唐突すぎる気がしました

まさにあっけない幕切れって感じ

準主役(エディやチュイ)のその後もさらっとした感じだし
読んでいる間は、ハラハラドキドキでしたが、ラストがほんのちょっと、若干、残念でした

まぁ、ミステリーやサスペンスではないんで、こんなもんなんでしょうかね
ザ・カルテル (下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (下) (角川文庫)より
4041019672
No.18:
(5pt)

「純然たる悪。贖いの可能性のない悪」

本書は「壮大な犯罪ノンフィクションを凌駕する、類をみない小説」である。

第四十五代アメリカ大統領ドナルド・トランプは叫ぶ。アメリカとメキシコの国境に長く高い壁を作れ。何故なら不法移民と麻薬の密輸を絶つために。手始めにアメリカ国内にいるギャングと犯罪者約二~三百万人を強制送還させろと。

<「持てる者」と「持たざる者」との戦争、力のある者とない者の戦争。権力側は苦しみを他者に負わせ、押しつけられた側はただ耐えるしかない。>

本書の前史「犬の力」(角川文庫)では一九七五年から二〇〇四年までの約三〇年にわたるラテンアメリカの麻薬戦争を描き、麻薬王アダン・バレーラはDEA捜査官アート・ケラーにより逮捕、投獄され一族は壊滅した。

その二〇年後、麻薬王アダンが脱獄し、捜査官ケラーが戦線復帰する。しかし様相は昔とは一変し「麻薬商」たちはいくつもに分かれ、「組織」も昔は数十人で構成されていたものが現在の「カルテル」は数百、数千の人員を投入し、その構成要員は退役軍人、退職又は現職警官などプロ集団と化した「軍隊」となっていた。

麻薬と戦争は長い年月の間に変容した。密輸、密売などはどうでもよい状態になっている。
メキシコはすでに警察を軍事化した。アメリカは情報機関に軍事行動の機能を与えたのだ。何故アメリカは従来の法執行モデルから軍事モデルに切り替えたのか。「カルテル」の社会での影響力が巨大になり主要な権力機構を取り込み、「影の政府」になりつつあるからだ。

米軍は近年、対ゲリラ戦術ではなく対テロ戦術を発展させている。対テロ戦術とは主要な目標に特化した攻撃を重視することだ。

政府や財界が「麻薬との戦争」に真剣に取り組んでこなかったのはなぜか。
ウィンズロウは書く。<二〇〇八年の金融危機の後、流動性の源は麻薬マネーだけになったのだ。>現在、莫大な麻薬マネーは株式市場や他の市場をすべて支えている。「戦争」も大金を生む。武器、航空機、システム他経済界が今の流れを止める状況にはない。

人間がカルテルを動かしているのではなくカルテルが人間を動かしているのだとウィンズロウは最後に書くが、この長大な物語で彼が言わんとすることは巨大な怒りである。

メキシコ国境線の北で大量に消費される麻薬。
社会の闇を暴こうとするジャーナリストのパブロ・モーラは死を賭して書く。

豊かな人々、力を持つ人々、ホワイトハウスと資本家たち。そして麻薬王たちへ。
<あなた方は同じ穴の貉だ。あなた方はみんな一つのカルテルだ。>
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.17:
(5pt)

映画化

リドリー・スコット監督で映画化が決定しているようです。捜査官アート・ケラーにはレオナルド・ディカプリオらしいです。
これだけの物語をどう映画化するのでしょう?犬の力かららしいです。前編・後編にでもなりますか?楽しみです。
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.16:
(5pt)

物語の力を遺憾なく発揮させ、ノンフィクションを超えうる名作

本書はメキシコ麻薬戦争を題材としたフィクションだ。今私たちがメキシコ麻薬戦争を知るためにWebをサーフすると時系列別、組織別に詳細に解説され、カルテルによる拷問や死体損壊の画像、映像なども簡単に閲覧することができる。これらは事実でありながら、本書を読む以前であればピンとこなかったであろう。衝撃的な映像もグロいスナッフとして、無知の出口に辿り着くことなく、間違った認識をしてしまうのではないか。それを裏付けるかのように映像に投稿されているコメントは表層的で的外れなものが大半である。

本書はフィクションであるが、登場人物が行動し、感じること共有しながら読み進めることのできる物語になることで、そのイメージが具体的に入り込んでくる。どれほど詳細で具体的な記述であってもそれが事実の羅列であれば、それは単なる記号となって見た瞬間に忘却が始まっていくのだろう。これが物語の力というものかということを実感した。繰り返しになるが本書はフィクションなので、これを事実として認識してはいけないが、事実を知るための入り口として、世界で起こっていることに関心を持つためにツールとしてはインパクト120%だ。

ウィンズロウの文章は登場人物がそこで息をしているかのような臨場感を持ち、彼らの怒り、悲しみ、残虐さ、恐怖が脳を直接刺激し、読むことをやめられない。1200頁を超える大作ではあるが、その長を感じさせない密度がある。登場人物、組織も多数で場面転換も頻繁でありながら混乱することなく読み進められたのは人物描写と構成力の妙だろう。おそらく本年のNo.1に最も近い作品だ。
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4041019664
No.15:
(5pt)

見様によっては日本の近未来小説

麻薬による社会不安について日本ではそれほど深刻ではなく、その惨状を読んでもフィクションとして受け止めることができるが、本書の日本人にとっての教訓としては、権力や暴力により近代社会の礎ともいえる言論が見事に封じられてしまう点であろう。ジャーナリストの書く記事が自身の都合の悪いものであったとき、個人、家族への脅迫や収賄の強要といった恐怖や権力の不作為により、覆ってしまうプロセスが具体的に描かれている。

これは対岸の火事ではなく日本でも程度の差こそあれ、現実に起こりうる事象ではないか。既に現時点でも総務大臣によるテレビ局による電波差し止めというあからさまな脅迫は行われており、記者クラブ参加という飴でメディアを依存と排除の恐怖によりコントロールされている。言論の自由が無い三流国家とメキシコを笑えた身分ではないのである。

問題の種類の差こそあれメキシコ麻薬戦争で起きた悲劇は問題のある国家の欠陥により起こった特別な事象ではなく、同様なことが起こりうる土壌を持っていることを気付かせる日本にとっての近未来小説ともとらえることができるのではないだろうか。
ザ・カルテル (下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (下) (角川文庫)より
4041019672
No.14:
(5pt)

買い手なくして売り手なし。この言葉が麻薬問題の根源である。

前作である「犬の力」について、著者がインタビューでこのような事を言っていた。
「前作を書いた時は、これ以上最悪の事にはならないようにとの意味を込めて、最悪の状態をイメージして作品にした。しかし、その後実際にメキシコで起きたことは、それを凌駕するほど最悪の状況だった。」

「犬の力」の続編であるこの「カルテル」は、本を開いた瞬間に他の本とは異質のものであることが理解できる。まず冒頭に膨大な人名が挙げられていて、読者は不思議に思うはずだ。その理由をそのまま本から引用する。「彼らは本書の物語が展開する時代に、メキシコで殺されたり、”消え”たりしたジャーナリストの一部である」

「買い手なくして売り手なし。メキシコには主体的にこの麻薬問題を解決する方法が無い」と本でも明記されているが、アメリカが麻薬を求める限り、メキシコの麻薬問題は永遠になくならない。

この本は、過去半世紀以上に渡る、アメリカとメキシコの麻薬戦争の物語である。血で血を洗う争い、過激化する暴力、良識を持つ人間がどんどんこの世から殺されていく救いようのない世界。解決策がないイタチごっこの物語にどんどん精神エネルギーが吸い取られていく。この本はかなり心の体力を奪う作品であるので、心の弱い人には勧められないが、僕のように、マフィア物の映画が好きであったりしたら、読み始めたら止まらなくなることを保証する。
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664
No.13:
(5pt)

傑作

これぞ小説と言う見本。
小説はまず面白くないといけないと言う基本をこれだけ忠実に具現したものはない。
この小説が社会を、歴史をもカメラのごとく鮮明に映し出している。
娯楽、推理、大衆小説などと分類シテはならないすべての文学的条件をもつ。
ザ・カルテル (下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (下) (角川文庫)より
4041019672
No.12:
(5pt)

参った!

参りました。降参です。読了後3日ほど、脱力感、打ちのめされた感が抜けませんでした。
「犬の力」と合わせて映画化されるようですが、この濃密でエグい世界を2時間程度の枠で映像化、ストーリー化できるのでしょうか。でも、楽しみです。
ザ・カルテル (下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (下) (角川文庫)より
4041019672
No.11:
(5pt)

アートとアダンにとっての麻薬戦争は何だったのか

「犬の力」とは若干違った路線の傑作。前作で感じた躍動感は影を潜めた印象。また、前作はカランやノーラ、パラーダなど準主役クラスの見せ場も豊富で読み応えがあったが、今作では組織の麻薬戦争にシフトしたためか、個人にスポットがあたったエピソードは少ない。

その分、濃密に書かれたのは、組織間の壮絶な死闘、駆け引きだ。メキシコ大統領選や米国との関係性も大きく影響し、その複雑さはかなり読み応えある。
(戦闘シーンはえげつない。セータ隊怖い!!夢に見そうな残虐非道である。)今作ではマスコミや一般人の視点からみた麻薬戦争も描かれるからだろう。メキシコ大統領選は一般市民に平和をもたらすのか?セータ隊の非道を匿名で非難するニュースサイトは?女子大生の警察署長や女性町長は街を平和にできるのか?よくぞここまで重厚な物語に仕上げたものである。

これほどの大戦争を引き起こしたアートとアダン。二人にとってこの戦争は何だったのか?
最終章のアダンとアートの対話は実に象徴的であり、エピローグでのアートの行動はさらにその具体化だ。自分が引き起こした麻薬戦争に対するアートなりの贖罪なのだろう。

めちゃくちゃ長いけど、海外ミステリ好きは読むべき。至福の読書時間を体験できる。

Kindle版の欠点として、登場人物欄へ直接飛べないのは非常に痛い。一度表紙へ飛んで数回ページを捲る必要がある。角川は海外翻訳も多く出してるので改善してほしい。
ザ・カルテル (下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (下) (角川文庫)より
4041019672
No.10:
(5pt)

フィクションとノンフィクションのあいだ

一気読み。
前作、犬の力同様、止まらずにページをめくっていた。
犬の力の時は気づいてなかったが、この作品に登場する人物や組織には大抵実在モデルがいる。
主人公のアダンは昨年ショーンペンがインタビューしていて問題になっていた麻薬王ホアキン・グスマンだし
セータ隊として登場する組織のモデルは、残虐性で有名なロス・セタスだし。
ありえないような展開が続くが、その展開さえも実話を背景にしている(むろん全く事実というわけではないが)
ということを理解して読むことで、あらためて今のメキシコの麻薬戦争の凄惨さを感じさせられた。
ザ・カルテル (上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・カルテル (上) (角川文庫)より
4041019664

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