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Self-Reference ENGINE
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Self-Reference ENGINEの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全43件 21~40 2/3ページ
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作者は頭がいい人なんだろうなあと思いつつ、半分くらい読んでもちっとも面白く感じないので、今のところ読むのやめてます。 描かれている世界ではものすごく大変なことが起こっているんだけど、その仕組みとか事例とかを各視点から分析だか解説だかしているような話ばかり多く、物語的な躍動感がないし、冒険もない。 あまり理屈ばかりなので、「で?」「だからどうしたよ?」と呟いている自分がいます。 個人的には、SFの良さというのは半分くらいはカッコ良さでできているんじゃないかと思うんですが、そういう点でもいまいちポイント低いです。 「トメさん」とか「バールのようなもの」とか、ダサい二次使用的なネタはあんまり。 これから後半からが凄まじく面白くなるのに! とか、そういうことがもしあったとしても、半分読んで捨てたくなるようじゃ小説としてダメだし、この人の次の本も手に取りたいと思わなくなって当たり前でしょう。 SFである前に、小説として良いものを作ってほしいと思うのですが。 | ||||
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作者さんが物理系の方だという色眼鏡で読んだからかも知れませんが... 「多宇宙論(並行宇宙論)」を小説にすると、こんな風になる、って作品かと思いました。 解説には個々のお話も面白いって書いてありましたけど、個人的にはあんまりそうは思わなかったです。 「言うまでもないけど」的な一方的な設定とモチーフが章ごとに目まぐるしく変わるし、結末も思わず「で?」って言ってしまうようなもの多いし、私を置いていかないでください感満載。 いや、世界観入ったとこなんですけど。 どーすんですか。このフロイト。みたいな。 多宇宙の中のある1コマを次々と見せられてるのなら、帰結もなくて当たり前でしょうし、同じ名前の違う人格も時間軸がおかしいのも当たり前なんでしょうけど...あまり親切な作者さんじゃないなぁ、と。 独立したように見えた各章が終盤にぱたぱたと1つにまとまるって言うのも、どうかなぁ。 少なくとも、おぉー。って感じはなかったです。 もっと鳥肌たつような構造のクールな小説はいっぱいありますもんね。 でも文体は嫌いじゃないし、200ページくらいからは面白く読んだので、星2つで。 ...ちょっと辛口だったかな。 まぁ他の方の評価が高いからいいか。 | ||||
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なんか帯文句がいい感じで、本のデザインもかっこいいのでジャケ買いと言っても差し支えのない動機で購入。 どうやらショートストーリーが絡み合って、一つの作品を構築していくのだろうと、ミスドでコーヒーをお代わりしながら読んでいきました。 それぞれの物語が絡み合うより先に、ワタイの頭の方が絡まってしまいました(笑)で、二割ほど読んだのですが、屍者の帝国と共に 、近所の古本屋に売りに行きました。 | ||||
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文章も表現もどこか小難しくて人によっては数ページで捨ててしまいたくなるような本です。 私も最初はそれに近い感情を覚えました。 しかしそれも読んでいくうちに慣れていくはずですので、合わないけどどうしても読みたい人にとっては少しだけ忍耐が必要な小説です。 内容については私感ですが、ありがちなお話を小難しい言葉と知識で修飾したものだと感じました。 その為、内容の出来を重視する方にとっては駄作になり得るかもしれません。 とにかく小難しい話が好きという方は一読するべきだと思いますが、そうでない方は店先で数ページ流し読みしてから買うかどうかを考えることをオススメします。 | ||||
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時空改変と多元宇宙、人工知能の自律進化と超越的知性、再帰性と無限、メタフィクションなどのテーマを扱っているが、シリアスでハードな内容ではない。 かなり無茶苦茶でナンセンスなドタバタSFといった趣。 『SRE』は奇想とナンセンスなドタバタSFという点で筒井康隆みたいだと思ったけど、本人はインタビュー(作家の読書道)で筒井康隆を唯一読めない作家といっているのは面白い。 『虚航船団』だけ読んで『虚人たち』は挫折したそうだけど、読む作品の選択を誤っている気がする。 筒井作品なら純文寄りの実験的な作品よりも初期のドタバタSFの方が小説として面白いし、円城氏の作風に近いと思うのだが。 | ||||
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進化した人工知能が、究極の演算速度を求め、自然と一体化。 その瞬間、世界の時空構造は崩壊。 因果関係と前後関係は成り立たなくなり、いかなる過去も現在も未来も書き換え可能。 そんな日々を過ごす、人間たち、人工知能たち。 それが淡々と描かれているが、感情移入しようがなく残念。 ただ、すべての出来事、すべての瞬間、すべての登場人物が公平に描かれているのは印象に残った。 | ||||
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不思議だねえ、この連作短編集は。 時空。次元。リタ。ジェイ。にょきにょき生える家。靴下。評価関数。22体のフロイト。アルファ・ケンタウリ星人。トメさん。八丁堀。巨大知性体。超越知性体。。。。 いちおう、SF。 でも、とにかく、わけわかんない。 なのに、ひたすら衝撃的。 この作家のデビュー作。 文庫化にあたって、2編が追加されているという。 帯に、「時代が円城塔に追いついた」と書いてあるけれど、 もしこれが本当なら、大丈夫か、こんなもんに追いついてしまって(笑)。 一時的に脳を占拠してしまった知性体群が命ずるままに、 とりあえず、5つ星です。 | ||||
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難解という言葉が独り歩きしてしまっているが、実は、 世界観とか結構オーソドックスなSFしていると思った。 作品の要約が難しいのだが、巨大知性体と呼ばれるAIがシンギュラリティに達して時空がバラバラになり、因果律が様々な形で混乱している世界。 巨大知性体たちは時空を元の状態に戻そうと壮絶な計算合戦を行う。 作品は20編の短編が緩やかに結合しながら、SF、ユーモア小説等様々な手法で、因果律が崩壊した多次元世界のスケッチを提示していく。 また、いくつかの連作短編には、時空の崩壊により幼馴染の女の子との初恋の過去を失った親友とその友人たちの話を配置して、恋愛小説としての側面を加えることで、読者が共感しやすい構造になっている。 同時に、短編の中に、時空がバラバラになった原因及び結果を、きちんと説明した章を配置することで、作品世界をきっちりと理解できるように考慮がなされている。 そういう意味で、わかりにくいという感じはしなかったが、 短編ごとに、作風や視点がめまぐるしく変わるので、集中力を持って作品を読むのが、 意外に大変だという感じがした。 ただ、色々な読み方ができるので、連作と考えず、独立した短編を集めた本と考えて、ユーモア小説、とかバカSFとして読むのも楽しいし、詩的な作品もあるので、そういう読み方もあると思う。 この作品でデビュー作というのだから、本当に力量のある人なのだろう。 道化師の蝶的な表現をすると、僕にとってはこの本は『汽車の中で読むに限る』本にあたるかなと思います。 読もうかなと迷っている人は、本を手にとってプロローグをまず読んでみて下さい。 それで、いいなと思ったら、きっと貴方の本だと思います | ||||
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私自身、SFに精通しているわけではないのが盲点なのか・・・ 作者の意図がよくわかりませんでした。 ただ、技巧は優れているのだと思います。 | ||||
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断言しよう。この本には、読む意味が無い。同時に、読むべき理由が全て含まれている。 全ての可能性はこの本の中にあらかじめ書き込まれているし、それと同時にすべてあらかじめ失われている。 僕は思う。この本は生きる意味を示している。生きる意味は無限に存在している/生きる意味なんてものはそもそも存在しない。 ーーでは自分の生きる意味はどうやって見つけたら良いのだろう? それは自分自身の中に記述されているはずだ。自分を参照し、その意味を見いだせばよい。Self-Reference. と、思わず真似をしたくなってしまうほどに衝撃を受けた作品。 文学的な書き方、内容でもあり、なるほど確かに芥川賞を受賞してもおかしくないな、という印象である。 物語は短編集のようになっている。それらは独立した作品として楽しめるほど、関係性はないように読める。 しかし、プロローグとエピローグによってそれらは繋がれる。個別の物語が大きなストーリーを紡ぐ。 確かに難解なストーリーだ。けれど、そこに込められた意味を見いだして自分で意味を見いだしていくのが楽しい。 ただ、意味が見いだせなかったとしても。短編ごとにもメッセージは込められていて、単なる短編集として読んだとしてもこの本は楽しめると思う。 SF的に読むもよし。 個々散り散りの物語から意味を見いだすように、文学作品のように読むも良し。 ユーモアあり、SFあり、純文あり。一冊で22度美味しい短編集として読むのも良し。 人それぞれ、合った楽しみ方を出来る。そんな立体感を持った作品だ。 | ||||
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まず、「解説」のお話。 「・・・物理学や数学、或いは論理学などの知識が乏しいと、その面白さを真の意味では理解できない、(中略)それはまったくもって浅薄な誤解である。(中略)それらについて一切知らない/分からないままでも、本書を読むことは十分に可能」だとしつつも、この解説が25ページ以上もあるのは何をか言わんや、である。 でもね、わかんないけど面白い、それが小説だよね。 解説者が言っているとおり「一切知らない/分からないままでも、本書を読むことは十分に可能」で、書いてあることを素直に追っていくだけでも、“本読み”であれば十分に楽しめると思う。ハードSFだ、純文学だとかテリトリーに囚われずに読むとさらに。 もちろん、一般向け科学書(複雑系がどうとか)を何冊か読んでいたほうがイメージしやすいのは間違いない。それはやっぱり、知識が豊富なほうがニヤリとしたり、ふーむと唸ることが多くなるのは当然でしょう。 この22篇の短編の集合体である長編小説は全体を通じて絶望感が漂っているように私には感じられたのだが、一方で各編が他の編を参照して「無」へ進んで行く姿に何とも言いがたい可能性も同時に感じてしまうのだった。 | ||||
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無限に広がる文字列の中、文法による峻別をかいくぐって存在を許された、解決を見ない命題。 矛が盾を貫き、盾が矛を防ぐという永遠を紡ぎだすエンジンが、広大な宇宙の一部を紹介してくれる。 難しいと思うから難しいし、難しいと思わないから難しくない。 反対の反対は賛成かもしれないし、賛成でないかもしれない。 それでいいのです。 一次元の直線の上に有限の文字が配列された文章という身近な宇宙の、奥深さと白々しさを堪能できること請け合いです。 | ||||
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「Boy's Surface」を読んでその斬新な作風に興味を持ち、 デビュー作である本作を手に取った。一応、近未来に出現する巨大知性体群によって時空を歪められた多次元宇宙世界を描いた連作短編集であるが、それらを断章とする長編とも取れる。だがいずれにせよ物語の意匠がハッキリとせず(これが作風なのであるが)、単に未成熟さを感じるだけの発展途上の作品との印象を受けた。 「Boy's Surface」の巻末の参考文献でボルヘス「伝奇集」が挙げられている。ボルヘスの特徴の一つは、連続的で均一性を持つと考えられている<時間>という概念への疑問提示及び<循環性>(<再帰性>)への拘りである。本作はその影響を受け過ぎており、独自性が発揮出来ていないと思う。例えば、冒頭編「Bullet」は一見シュールな創りだが、ボルヘス的要素を除くと単なる「Boy meets girl」の青春物語である。これを語りのスタイル(「ライ麦畑」に似ている)で誤魔化しているとの印象を免れない。続く「Box」は、まさに<再帰性>をそのまま描いただけである。平易な事柄を、ワザと数学・プログラミング上の概念・用語で説明して難解感を与える演出も目立つが、これは作者の個性であり私的には割と気に入っている点でもある。巨大知性体群が哲学者・思想家・科学者達のメタファーであるらしい事が分かって来ると可笑しみも湧くが、"くすぐり"が弱い点が無限<循環>構造を持つ本作を中途半端で茫洋とした物にしていると思う。 「Boy's Surface」と合わせ、作者は「小説における作者と読者」の位置関係の<循環性>を追求しているように映った。「チューリング・マシンは読者の想像力の方 ?」という程の意味合いである。即ち、知生体を自分のメタファーだと考える読者がいても不思議ではないが、少数だろう。その意味で、本作は読者の想像力を掻き立てるには未だ没個性との感を抱いた。 | ||||
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この作品は 海外の難解なSFをある程度読んでいないと 読むことすら苦労させられる本です。 というよりもこの本に明確なストーリーは 存在しないといっても過言ではないです。 この本の特徴は まず全編通して物語が 「断片状」だということ。 それがこの本が難解だと 言わしめる要因となっているのだと思います。 それと明確なストーリーのなさですね。 ただし、若干関連があるといえば 関連のあるキーワードも見られるので てんでバラバラというわけではないのです。 そう、過去の世界にしても未来の世界にしても つながりは少々は見られるのですから。 この本は あまり深く考えないで読んだほうが いいのかもしれません。 「意味」を見出せる本ではないのです。 他のSFのような常識が まったくといっていいほど通用しない 作品なので。 何かを得ようとはしないで ひたすら読み進める、 それに尽きる本です。 付き合い方を間違えると ムカッとくる本です。 | ||||
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結局、着眼点の問題だと改めて意識した作品。僕は、小説を読了後に、世界観の余韻に浸る事に重きを置いている。嘘でも出鱈目でも『連れて行ってくれた』と感じれば幸福なので、そういう切り口で見ると本書は、残念な感想を持つ。中段辺りから「執筆している著者」が、見え隠れしている印象を持った。また、安部公房の香りが、ふんわり漂う印象も持った。(それが、悪いという意ではない。)ただ、色々なギミックを試みるのは、大いに評価するのだが、その割りには読了後に、あまり「残り香」を味わう事ができなかった。簡単にいうと「すぐに、同著の次の作品が読みたい。」とは、思わなかった。けれど、本書は、「反芻し、読解し、解釈し、咀嚼する。」という作業的な読み方が、とても愉しめた作品であったと思う。「また読み返したい。」と思わせてくれた作品で、その時には、また違った色彩で彩られる可能性のある作品だと思う。最後に、満点を付けた理由は、「0点が付けられないから。」これを、どう受け取って頂いても構いません。 | ||||
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いくら何でもぶっとびすぎだよ。 時間がバラバラになった平行世界に巨大人工知性体でしょ。 プロローグからエピローグまで一段ずつ次元が上がって(下がっているのか?)短編が並び、第2部では反転して対応するように次元が戻って来る。 自己言及にタイムパラドクス、なんだかいろんなモノがごった煮になって、楽しめるような苦行のような不思議な小説。 読みながら、頭に浮かんだもの。 東浩紀、ポストモダン、ハルヒ、モノリス、バックトゥザフューチャー、ゲーデル・エッシャー・バッハ、自己同一性、Lisp、再帰プログラム、等々。 読んだ皆さんは何をイメージするのでしょうか。 | ||||
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時空が崩壊したという世界、多世界、の話。 長編となってますが、時空が崩壊した多世界を描いてるので、短編集のようでもある。 それぞれの章に繋がりも多々見られるけど、それは読者側が勝手に関連があるんだと思ってるだけで もしかしたら全然関係が無いのかもしれない。 インパクトのある話ばかりで、なんでもありな感じでもいろんな論理(理屈?)でなんか納得 させられる。 そしてユーモアもたっぷり。 巨大知性体達はなかなか笑える。 特に『Yedo』。 八丁堀最高。 でもしっかりSFしててカッコよかったり。 ミヒャエル・エンデの『鏡の中の鏡』を思い出しました。 | ||||
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単行本のときも読んでいたんだけど、あまりの難解さにほとんど理解できなかった作品。普通は単行本を読んだら、文庫化されても買わないんだけど、再挑戦の意味も込めて、今回文庫化された方を買って読んでみた。 相変わらず、難解だけど、自分も彼の文章に慣れてきたせいか、初読のときより読みやすかった。というより、なんで、初めて読んだときによく解らんと思ったのかが不思議なくらい、すっと読めたし、面白く読めた。 メインは巨大知性体。それに絡んだ短編が20編あって、それでひとつの長編小説になっている。一つ一つの小説は独立しているようで、それが大きな物語を構成しているところが面白い。単独では分からなかったことが、全体を読むと分かる。なんて、言ったけど実は佐々木敦氏の後書きの解説を読んではじめて理解できたことが多い。これぐらいの解説がないと自分には辛かったかも。 単行本にはなかった2編も追加されていて、文庫本も買って良かった。 | ||||
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物体が存在することに対して、独創的な角度で現実を切りとった良作だと思う。 前半だけ読めば、後半を読む必要はないと思う。 後半は蛇足だ。 前半には独創的なアイデアと切り口をもった作品だと思う。 時間遡行弾をテイクオフしていく話がいちばん好き。 | ||||
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面白かったんだけど、よくわからない小説。 何かのパロディなのか、真面目な小説なのか。 不思議。 | ||||
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