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神去なあなあ日常
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神去なあなあ日常の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全192件 141~160 8/10ページ
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尾鷲林業を取材して書かれたこの小説は,良くも悪くも山の賛歌です。 丁寧に現場の空気があらわされ,山仕事や田舎の楽しみ,葛藤が鮮やかにうつしだされていました。 厳しすぎる現状の中,林業に携わっている人にはファンタジーに思えるところが多いかもしれませんが,こういう視点を提示してくれた三浦しをんさんには山業界のすみっこに住まうものとして,最大の敬意を捧げずにはいられません。 とつい,思い入れたっぷりに書いてしまいましたが,小説としてのエンターテイメント性も抜群ですので,幅広い人にお勧めできる1冊です。 爽快な青春小説でした。 | ||||
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本屋大賞受賞作家の三浦しをんさんの本を一度読んでみたいと思い、何気なく行きつけの本屋で手にとった作品。 都会の覇気のない青年が、ふとしたきっかけで、田舎の山奥の村で林業に携わることで、村の一員として認められていく1年を著した作品です。村の四季の移ろい、祭りやしきたりを通じて変わっていく青年の姿。読後のこの不思議な感覚は何といったらいいのでしょう。宮崎駿さんの「もののけ姫」を見た時の感覚と通じるような、多分日本人だからこそ感じる感覚です。ぜひご一読を・・・。 | ||||
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丹念な取材、斜陽産業を明るく肯定的に眺めるスタンス、後半のファンタジー風または漫画風の展開など、この「林業小説」には、気張らず、気楽に読める美点がうかがえた。ヨキ、清一、犬のノコなど、描出に成功しているキャラクターも多いようにも思う(半面、評者のようなロ―トルには、勇気という主人公兼書き手があまりうまくイメージできず、感情移入もできなかった)。 とはいえ、林業の現場を多少なりとも知っている評者にすれば、本書はやはり都会育ちの小説家ならではの、林業への強い思い入れ、その思い入れの空転、みたいな限界、といって悪ければ「抽象性」があるように思う。もっとも、こうした抽象性、または軽さが、若い人が多いだろう本書の読者にとり、林業に興味を持つきっかけになれば、とは思う。なので、☆は四つ。 | ||||
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ページをめくる手が止まることなく一気読みしてしまった。しをんさんの描く題材はどちらかというと、玄人好みの業種だが、必ず読後は興味が涌いて仕方がなくなる。映画化されても面白い作品です。労働者への畏敬がひしひしと伝わってきます。 | ||||
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横浜出身の勇気は、高校卒業と同時に三重で林業に従事することに・・・ 大自然の中、素晴らしい仲間達と出会いながら、 自分の生き方を見直し、居場所を見つけていく。 全編に亘って、すがすがしく楽しく読める良作。 読了した後も非常に気持ちよい。 物語最後のクライマックスをはじめ、実写でも見たいシーンが多いのも本書。 その後を描いている次回作にも期待大です。 | ||||
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主人公の平野勇気は、ちょっと無気力な今時の若者。 横浜の高校を卒業すると同時に、三重県の山奥にある神去村の林業事業体に、親や教師に半ば騙されるように就職させられてしまう。 都会の暮らしとは全く異なる山奥の生活に戸惑いつつも、いろいろな人との関わりをとおして、たくましく育っていく勇気の姿を、彼自身の視点で描く。 林業を題材にした小説が話題になることは、なかなかない。 林業は今では生業として成り立ちにくく、特に都会の人には関心が薄いためだ。 東京出身の著者も、おそらく林業のことはそう詳しくなかったであろう。 しかし、小説の中では、「雪起こし」や「地ごしらえ」、「緑の雇用制度」といった林業用語も正確に使われ、林業や山村が抱える問題点なども的確に捉えられている。 これらのことから、この小説が、著者の林業に対する強い関心と、綿密な取材に基づき書かれたものであることがわかり、林業を知らない読み手も新鮮な気持ちで読むことが出来る。 物語の後半に入ると、これらの記述は少なくなり、普通の小説っぽくなってくるのは少し残念なことである。 でも、この物語はタイトルが示す通り、平野勇気の目で神去村での出来事を書いたものだから、神去村に住んでしばらくは、林業や山村の未知の生活について新鮮で驚きの毎日だが、後半はそれらが日常の生活になったと考えれば、別に違和感はない。 著者がどのような経緯でこの物語を書くことにされたかは不明だが、林業に目を付けた著者に敬意を表すとともに、今後も新しい視点での作品を期待したい。 | ||||
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読んでしまうのが惜しいくらい楽しい作品だったので、実家の母にもプレゼントします。林業という未知の世界が身近に感じられ、チャンスがあれば触れてみたい世界だな。と興味が深まりました。のどかな神去村での刺激的だがほのぼのとした毎日の中に、山の神様との交流、神秘的な行事等が盛り込まれていてなんともいえずぽかぽかほのぼのと楽しい作品です。文字を読んでいても映像が出てくるほど山の風景や人物像がしっかりと描かれていて、大変楽しくあっという間に読めました。 | ||||
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ついつい書きたくなってしまいます。 はるか昔、自分若かりし頃、離島に憧れ、実際に住んだ身として。 イヤイヤイヤ!。“田舎暮らし”って、そんな楽なモンじゃねえ〜! でも。「風が強く吹いている」と同様、それでも読者をぐいぐい引き込んで いくのが、しをん先生の筆力なのでしょう。 読み終わって。思い出すのは、ほろ苦い恋の思い出。 山村であれ、離島であれ、独身女性がいらっしゃるとしたら、それはほぼ間違い なく“学校の先生”。女先生って、光り輝いていたよな・・・(遠い目)。 勇気の直紀先生への思いの行方は・・・。 結構歳の差がありそうだし、勇気は車の免許すら持ってない(“アシ”がない)・・ 厳しいぞ〜〜、と、力こぶを入れて、応援したくなり。 (現実は、学校の統廃合は急ピッチで進んでおり、“学校の先生”はもっと希少に なっていると思われ) | ||||
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林業っていう題材にまず、驚いたけれど落ちこぼれの高校生の就職口って展開が笑えて 一気に読んでしまったよ。 読み終わってから、三重県の神去村ってどこかなぁ??って探したぐらい感情移入してしまった。 本当はもっと厳しい現実があるのだろうけれど、前向きにさせてくれる小説でした。 子供に読ませたらここに就職したいって言われたのには笑えた。 神去村があってこその、物語ですね。 行ってみたいとマジで思いました。 | ||||
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田舎とは縁もゆかりもない少年がうっかり林業に就職してしまうことから始まる話。 新しい環境と人にもまれながら日常を「なあなあ」で過ごしていく様子がとても面白い。 読後すがすがしい気持ちになれ、新しい挑戦をしたくなる。登場人物のキャラもユニークで読んでいて爆笑した。 | ||||
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実際にあった話みたいに感じて読みました。山仕事に感心があったので、本当に面白かったです。祭りの話も面白かった。もっと、若者が山に入って欲しいとこの本を読んで思いました。 | ||||
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神去村の美しい自然の情景に惹きこまれながら、 物凄いスピードで読み終えました! 村に住む人達の「温かさ」、自然に対する「敬意の強さ」とが折り重なり、 現代人が忘れかけている大切な心を感じ取れたような氣がしました。 (そんな村人達の言葉や行動に、思わず読みながら「ぷっ」と おかしく微笑ましい描写が何度もあり、とても楽しく読めました!) また、宮崎駿さんが表紙の帯で、アニメ化してみたい…と紹介されてましたが、 私もそれには大賛成! 読みながら、宮崎アニメで描かれる登場人物の光景が目に浮かびました。 実現すれば素敵です☆☆ | ||||
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帯に宮崎駿さんのコメントが書いてありました。三浦しをんさんの作品は、興味が出たら買うといった感じなのですが、ちょっと帯が後押しをしたかなと思います。編集部の方はわかっていらっしゃる。 実写で観てみたい本ですが、アニメでないと難しいかな、とか、ジブリでアニメになってもおかしくないな…と確かに思ってしまう本です。 林業に従事することになった若者の話なのですが、ちょっと山の神が出てきます。それがわざとらしくない。とても自然です。 個人的には、ラストの若者ふたりの関係がよかったです。一瞬、こんなところで暮らしたいなあと錯覚してしまうほどに。林業経験者の方のコメントがありましたが、「憧れてしまうとちょっと困るな」というのは、そうだなあうんうんと思います。でも林業っていう分野にスポットライトを当ててくれた事に感謝するというのも、本当にその通りでした。 他の作家さんだったら☆5です。でも三浦しをん枠なので☆4で。 | ||||
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高卒後、特に何の目標もない現代っ子の平野勇気が親や先生の計らいで田舎に追いやられ林業に荒治療的に就業させられる話です ぶーぶーわがまま言いながらもヨキを始めとした神去の人達や、何にもない田舎の暮らしに馴染んでいく様をご覧になり、共感して下さい 読み終わる頃には、あなたも、きっと、なあなあな気分になれるでしょう 他のレビューを拝見させて貰いましたが本場の林業就業者の方にもオススメできる作品となっているようですよ | ||||
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森は神さんのお預かりものだ。だから何があっても、なあなあなんだ。 なあなあーゆっくり行こう、まぁ落ち着け、という意味らしい。春の雪、湿気の重みで、山の木々をパキンパキンと折る….なあなあだ。山火事、5百本の杉を3時間半で焼けつくす…..なあなあなんだ。人間がじたばたしても始まらない。人よりずっと長生きの木が、鳴いたりせずに、ずっとそこにいる。だから、精一杯、木の為に働くのが人間の役目。あとは神さんに委ねるしかない。 森は山の神さんの預りものだ。山業やるものは、手間と暇をかけて一生懸命なあなあする。町の者にはわからない、といって捨てられない一冊である。 | ||||
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都会から林業に飛び込んだ主人公の18才の少年。最初は抜け出すことばかり考えていますが、厳しい現場と仲間に鍛えられ日々たくましくなって行きます。物語の終盤からラストに向かっては怒濤の盛り上がりです。しかしながら、この小説に出てくる林業の現場に出てくる強靭な男たちが誰もが皆心からやさしい。たしかに癒されますが、極限の現場で働く男と男の対決場面も欲しかったですね。ひ弱に書かれている主人公ですが、人里離れた集落での林業で現実に働ける人は、体力と精神力、そして他人との協調性がないと一週間と居ることは無理でしょう。私は読んでいて、この少年は元々強くて人付き合いの良い子なんだと思いました。自然豊かな風景、不思議な体験、淡い恋愛模様や犬って人間と同じなんだなと関心するところもあり、とても面白くて読みやすく一気に読了しました。新聞の書評でも有名な女性シンガーが本書を絶賛していましたね。 | ||||
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三浦しをん(1976-)の林業小説。 いや奥山小説である。 あらすじはいろんなところで既に書かれているので省くとして。 三浦さんの自然に対する感性、あるいは村という共同体に対する親和性がテキストの中に埋め込まれている。 女性作家として高校卒業したての男子の心象風景を描き綴る。 その文脈がまさに自分自身のための日記の様に。 晴れと褻の世界がメリハリついて広がります。 斜陽と言われる林業、そこには経済という文脈では語りきれない文化や歴史が横たわっている。そして職能者集団が森を守る。 終末で主人公が独白する。 「いやいや、そうじゃない。粘り強さが身についたんだ。長い年月をかけて木を育てる林業は、どんな風雪が襲ってきても悠然とかまえていられる性格じゃないと、とても勤まらないのである。」 俺は晴れ晴れした気持ちで、夜空を見上げた。 謝辞には尾鷲等の森林組合や林業に携わる方々の名前が見られる。 僕が見た尾鷲の明るい森も三浦さんは見たのだろう。人間の手入れと言う思想に裏打ちされた美しく、そして明るい森を。 挿絵も良いです。 通勤電車では読まない方がよいかも。泣けます。 | ||||
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神去りなあなあ日常 少々現実離れをしたところもありますが,そこがまた何とも言えない魅力 となっています.林業の大変さと奥行きの深さを疑似体験できます.日常の 植林地の手入れとその中でのチームワークの大切さ,村の人たちの暮らしと 日々考えていることなどを共感を持って受け取ることができます. 諏訪大社の御柱のように見物人が詰めかけるわけではなく,見物人は村の 人たちだけですが,最後の祭りの場面は圧巻です. 読んで元気の出る本です. | ||||
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林業は地域差の大きい仕事なので一概には言えないのですが、この本の内容を真に受けて、林業とか田舎暮らしに憧れるのはマズイなあって思いました。三浦さんは、ちゃんとバランスをとって山仕事の大変さと楽しさを書いてくれていますが、実際は、遥かに厳しいです。「田舎で静かに暮らす」というのも、濃密な近所付き合いと人間関係で不可能です。でも、私は三浦さんが、漁業でも農業でもなく林業をテーマにしてくれたのが、本当に嬉しいです。何か矛盾する文章になりましたが、皆さんの大嫌いな花粉を飛ばすスギ・ヒノキが、皆さんの生活のお役にたっていることに、少しだけ考えるキッカケになる、とてもいい本だと思いました。 | ||||
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他のレビューにも書かれている通り、あらすじは平凡そのもの、しかし読んでみるとこれがまたまた面白い小説であることがわかります。読んでいる間、そして読み終わった後に思い出したのは、母の故郷(場所は秘密)の皆さんと一緒に屋台を引く夏祭りに参加したことでした。次に私が小学生の頃、市内(東京から1時間以内のベッドタウンです)の田園地帯で家族、他の市民の参加者と共に蛍を見たこと。極めつけは市のサークルのメンバーと共にアウトドアライフを楽しんだこと!山登りに登山、川遊び、ついには(他の団体ですが)化石発掘に慣れ親しんだこと………夏の間、夢中で駆け巡った日々を、この「神去なあなあ日常」が思い出させてくれました。 | ||||
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