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霧の旗
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【この小説が収録されている参考書籍】
霧の旗の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全51件 41~51 3/3ページ
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弁護を断られたために、無実の罪を負って兄が獄死したと信じる女が、弁護の依頼を断った高名な弁護士に復讐するサスペンス小説。 情に流されず、毅然として復讐していく柳田桐子(きりこ)の姿が、鮮やかに瞼に焼きつきました。暗い影を帯びた魅力的な女性が登場する作者の小説のなかでも、柳田桐子は、強い印象を残す女性ですね。芯の強い性格。きっぱりとした物言い。兄の無念を晴らす復讐の女を描いた清張の人物造型力が見事。 後味は決してよくありませんが、ラスト一行の切れ味のよさには唸りました。 1959年(昭和34年)から1960年にかけて、『婦人公論』誌に連載された作品。脂の乗り切った当時の清張作品では、『黒い画集』『影の地帯』『砂の器』といった小説、『日本の黒い霧』のノンフィクションとともに忘れられません。 | ||||
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人間のもつ「怨念」の強さ、そして、ふとした事から地獄に堕ちてしまう人生の恐ろしさを、見事に描ききっています。その点では、秀作といえるでしょう。しかし!本当に残念なことに、トリックが破綻しています。作品末の殺人事件に関して、桐子が大塚弁護士をハメていることを示す決定的な証拠があるのですが、筆者はそれを完全に見逃しています。(作品後の「解説」でも、この破綻は指摘されていません。)その証拠が何であるか、皆さんも読みながら考えてみて下さい。注意して読めば、わかると思いますよ。こういう読み方も面白いかも?! | ||||
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人間のもつ「怨念」の強さ、そして、 ふとした事から地獄に堕ちてしまう人生の恐ろしさを、 見事に描ききっています。 その点では、秀作といえるでしょう。 しかし! 本当に残念なことに、トリックが破綻しています。 作品末の殺人事件に関して、桐子が大塚弁護士をハメている ことを示す決定的な証拠があるのですが、 筆者はそれを完全に見逃しています。 (作品後の「解説」でも、この破綻は指摘されていません。) その証拠が何であるか、皆さんも読みながら考えてみて下さい。 注意して読めば、わかると思いますよ。 こういう読み方も面白いかも?! | ||||
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松本清張のこの作品はかなり暗い印象を持ちます。桐子の大塚弁護士に対する復讐には少なくとも私にとっては残酷な感覚があります。しかしもし自分がそういう立場また自分が女性であったなら・・・?と考えざるを得ません。男である自分はなぜか大塚弁護士に同情してしまいます。ただ、この松本作品の本質は日本の法律制度に強く疑念と懐疑を示したものであると言われています。また、ある一方の見方しては復讐を作り出す「悪」が本来なければいいのだが、とも・・。 | ||||
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松本清張のこの作品はかなり暗い印象を持ちます。 桐子の大塚弁護士に対する復讐には少なくとも私にとっては残酷な感覚があります。 しかしもし自分がそういう立場また自分が女性であったなら・・・?と考えざるを得ません。男である自分はなぜか大塚弁護士に同情してしまいます。 ただ、この松本作品の本質は日本の法律制度に強く疑念と懐疑を示したものであると言われています。 また、ある一方の見方しては復讐を作り出す「悪」が本来なければいいのだが、とも・・。 | ||||
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ストーリーは他のレビュワーの方が書いている通りで、兄の弁護を引き受けて貰えなかった桐子という女性が、弁護士に復讐するという話。桐子の復讐を受ける大塚弁護士は、最初は悪役(カネの亡者)のように描かれています。ところが、後半になるにつれて彼の人間味が描かれ、読者は彼が普通の人間であることを知ることになります。このことによって作者は、普通の人間が普通に暮らしていても誰かの恨みを買ってしまうことがあることの怖さを見事に描いています。 | ||||
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ストーリーは他のレビュワーの方が書いている通りで、兄の弁護を引き受けて貰えなかった桐子という女性が、弁護士に復讐するという話。桐子の復讐を受ける大塚弁護士は、最初は悪役(カネの亡者)のように描かれています。ところが、後半になるにつれて彼の人間味が描かれ、読者は彼が普通の人間であることを知ることになります。このことによって作者は、普通の人間が普通に暮らしていても誰かの恨みを買ってしまうことがあることの怖さを見事に描いています。 | ||||
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無実の兄を信じ高名な弁護士に調査を依頼する桐子。金も無く、自分を頼りに来た桐子を素っ気なく断る弁護士。しかし、桐子の緊迫した切実な姿を思い、独自に調査を始めた。 結果、驚愕の事実が...時すでに遅し、桐子の兄は汚名のまま獄中死。桐子の復讐は始まる。想像を絶する容赦の無い、信じられない復襲撃に弁護士は?桐子という一人の女性をここまで変えた心の思いの強さを実感しました。男としては恐かったです。 | ||||
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無実の兄を信じ高名な弁護士に調査を依頼する桐子。 金も無く、自分を頼りに来た桐子を素っ気なく断る弁護士。 しかし、桐子の緊迫した切実な姿を思い、独自に調査を始めた。 結果、驚愕の事実が... 時すでに遅し、桐子の兄は汚名のまま獄中死。桐子の復讐は始まる。 想像を絶する容赦の無い、信じられない復襲撃に弁護士は? 桐子という一人の女性をここまで変えた心の思いの強さを実感しました。 男としては恐かったです。 | ||||
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兄の殺人という冤罪を晴らすべく、その道で高名な大塚弁護士を頼みに上京する桐子だが、弁護料の払えぬために断られ、兄は獄中で汚名を着たまま病死する。桐子は大塚を恨み…。世の中ほんとに正しいことって、実は無いのかもと思ったりする。一方にとっては正義でも、一方にとっては言いがかり以外の何ものでもなかったり、実生活上ではそういうことが、結構しょっちゅうあるものなのだ。謎も解けるとは限らないし、解けたら気分がいいかというとそうとも限らない。後味が爽快とはいかないが、ひどく考えさせられる作品である。 | ||||
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兄の殺人という冤罪を晴らすべく、 その道で高名な大塚弁護士を頼みに上京する桐子だが、 弁護料の払えぬために断られ、兄は獄中で汚名を着たまま病死する。 桐子は大塚を恨み…。 世の中ほんとに正しいことって、実は無いのかもと思ったりする。 一方にとっては正義でも、 一方にとっては言いがかり以外の何ものでもなかったり、 実生活上ではそういうことが、結構しょっちゅうあるものなのだ。 謎も解けるとは限らないし、 解けたら気分がいいかというとそうとも限らない。 後味が爽快とはいかないが、ひどく考えさせられる作品である。 | ||||
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