■スポンサードリンク
そして夜は甦る
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
そして夜は甦るの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全54件 1~20 1/3ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読んだのは、これで3回目くらいだろうか? こちらもだいぶ年を取り、主人公の年齢をはるかに追い越してしまった。 そのため、こうやって久々に読むと、青臭く感じるセリフもあるし、比喩や暗喩が大袈裟すぎると感じる部分もある。 しかし、これだけ練りに練られたプロット、多彩な登場人物、錯綜した人間関係、最後まで探偵の一人称で語られる展開は、まさに一級のハードボイルト作品。 この映像化作品を見てみたいものだが、この世界観を壊さずに映像化できる監督(白石監督?大友監督?)や俳優がいるだろうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とにかくセリフが素晴らしい。それに尽きる。この著者が遅筆だったのはセリフに凝りすぎたせいではないかと思ってます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ハードボイルド小説において、最も重要なものとは何だろう?当方にとって、それはまず辛口のユーモアだ。たとえば、<弁護士を雇えるような身分ではないので、彼のいまの忠告を正しく理解できたかどうか自信がないのですが―要するに彼は、ぐずぐず言わずに知ってることを喋ったほうがてっとり早く金になるぞ、と言ってくれているのですか> こういうことをどんな場面でもさらっと言えてしまうような主人公でなければ務まらない。または―、<そうだろうな>と、私は言った。<見上げなければならない人間か、見下していい人間か―あんたには二種類の人間しか存在しないからだ> ここには苦い人間観察も含まれている。これくらいの警句もすっと出てきてほしいものだ。あるいは―<大変恐れ入りますが、ただいま旦那様は来客中ですので、お差し支えなければ―><差し支えるね。><客なんか糞喰らえだ。大事な一人娘が殺人事件に捲き込まれる恐れがあると伝えてもらいたい>―こういう杓子定規をものの見事にぶっこわす暴言も時には必要だろう。 または、<私は信頼していると言ったはずです。><それとも、皆さんの世界では、信頼という言葉は別の意味で使われますか>とまるで外人のようにトボケてみせ、言うに事欠いて、<信頼できるとは言ったが、友人だとは言いません>なんてことも平気で言う。 そして、<和洋折衷にろくなものはないがあんパンだけは例外だというのが、元パートナーの渡辺の持論だった。>というところで初めて人の名前が出てくる。もちろん引用は恣意的だが、主人公の名は「澤崎」とだけ。彼は「渡辺探偵事務所」の探偵であって、「渡辺」賢吾はその「元パートナー」というわけだ。彼は一度も小説の表面には登場することはない。それでも、澤崎との不定期の連絡を通してかろうじて繋がっていることが知れる、という関係だ。他にも25名からの人物が登場するが、主人公を含めて苗字のみの人物が7名いる。しかも、「錦織」という新宿署捜査課の警部などは、まさに“友人ではないが信頼のおける”人物だ。「橋爪」という暴力団幹部とだって随分と仲がいい。仰木、韮塚の弁護士双生児、某石原兄弟をモデルとした向坂兄弟、これにルポ・ライターや新聞記者らがからんできて政界のスキャンダルの渦中へと主人公たちを巻き込んでゆくことになるのだが、これだけ堅固に、また柔軟に造形された登場人物あってこその大法螺話ではあるだろう。いや、荒唐無稽がウリのエンタテインメントなぞでは決してない。全36章のうち、探偵の仕事は30章までで終えてしまうのだ。では、あとの6章は何のために設えられているのか?―言ってしまえば、ここからはハードボイルドには無用の謎解きの部分かも知れない。そして、ここにこそ秘められた<夜>が息づいており、その甦生してくるおぞましい姿を目の当たりにしなければならない永い永いコーダなのだろう。目を背けたい人は読まない方がいいかもしれない。それでも、ここには“未生の人”原尞が丹精込めた画龍に睛を点じたかったのだろう思いがひたひたと打ち寄せてくる。 “これ一作”、に賭ける心意気にはいささか息詰まるほどの迫力が感じられはするものの、一方では、「狼は天使の匂い」の篇中上映や、ビートルズや岡本太郎に対する嫌悪感など趣味丸出しで挑んでいるところも散見され、決して一枚岩の頑固一徹というだけでもない作風は本作全体の風通しをよくしていると思われた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なつかしい感じのハードボイルド。ロスマク好きにはたまりません。 新作を望めないのは淋しいですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
歳を重ねれば、富や地位、名声という成功は幸せにつながるものではないことがよく分かる。 むしろ、幸せを遠ざける可能性が高い。 この本は、そんな娑婆の生々しい有り様を背景に、自分のルールで動く誇り高い男を描く。 富も地位も名声もない、家族はなく趣味や友人もないようだ。 あるのは闘えるタフな体、謎を解く鋭敏な頭脳、そして誘惑にも脅しにも屈しない筋の通ったメンタル。 ハードボイル小説を読む醍醐味は、魅力的な登場人物に出会うことにあると思った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
無くしてしまったコレクションの本を やっとAmazonで見つけた! 40年前の四六判ハードカバー初版!帯付!! 本棚の原尞コレクション完璧に復活! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
Kindleで買いました。 ハードボイルド好きにはおすすめなサスペンスドラマ、ヒューマンドラマですね。 成長とか、闘いとか、そういうのでなく、ライフシーン、いのちのまとめ方?みたいなお話でしたね。 主人公の渋さがいいんですよね。 無精髭の似合いそうで似合わなさそうな。 葉巻より紙巻きで。 薄くも濃くもない、黒と白の頭髪に。 褐色の飲み物的な。 酔いたい時にはいい小説ですね! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
結局、最後まで読みましたが、まわりくどい。 あまり好きになれないし、2度と読むことはない作家さんだと思いました。 オススメしません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面白いが、主人公の台詞があまりにもキザ過ぎて、読み終わるまで終始フィクションである事を忘れさせてもらえない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
私立探偵・沢崎シリーズの第一作。 *良かった点。 ・何か懐かしい気持ちにさせてくれる作品。 舞台は東京・新宿とその周辺。年代は1985年位か? 個人的には、子供の頃見た、ネオンの光が蘇るようであったり、やはり昭和の映画に出てくる、「夜の男たち」を髣髴とさせたり、何かと懐かしい気持ちにさせてくれる。 ・ストーリーとしても中々いい出来だと思う。 ・個人的には、ある登場人物の哀愁感や孤独に惹かれるものがあった。(これも昭和的か?) *良くなかった点。 ・他の方もレビューに書いてるが、沢崎がいちいちキザ過ぎる。 やたら人につっかかったり、逆に違和感と言うか、ちょっと痛い人感や小物感はある。(この辺がマーロウとちょっと違う) ・この沢崎のキャラクターやストーリー全体の出来を加味すると。 作者が尊敬するという、チャンドラーや彼の生み出した探偵・マーロウとは、比べるべくもないかな、厳しい言い方をすると。 チャンドラー作品は「無人島に持っていきたい一冊」に選ばれることすらあるし、その理由も分かる気がする。本作は、正直そこまでのものはない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
話が複雑になりすぎて、ちょっと途中から読むのが辛くなりました。 キザなセリフや、なぜか女性にモテる設定も少し冷めます。 そしてラストですが、十分に伏線が張られていないため、いかようにも作者の好きなように結末を変えられるようになっています。最後まで読んでも、ああ、そういう結末にしたんだね、という感想しか出てきません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作者が読者を信頼している感が強く、心地よく読める。これをきっかけで、デビュー作をてにとりました | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
全作品読みましたが,全作品のポケミス化を待っています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
さすがに原尞、処女作から読み応えあり。推敲を重ねただけあって文章は練れていて、いかにもハードボイルドという味わいが漂う。古い本なので、今となってはユーモアのセンスは古めかしいかなとは思う。でも、それでいい。主人公の探偵の沢崎、錦織警部、ヤクザの橋爪という常連になる登場人物の造形も実にいい。事件自体も二転三転として飽きさせない。うーん、佐伯名緒子の心理だけは、ちょっと分かりにくいかな。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どの登場人物もセリフまわしが似ていて、個性が全くないので面白みが無い。みんな常に同じような敬語を使っているのだけど、この当時はこんなものだったのだろうか。 文体も翻訳物ハードボイルド好きにはたまらないのかも知れないが、躍動感や疾走感などがなくてどこが盛り上がりなのかよく分からなかった。 結末はトリックってほどでもないし、感動もしないし、こんな作品もあるんだなという読後感でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ハヤカワポケットミステリー版 背景や主人公は時代遅れだが、ストーリーは緻密で充分現代でも楽しめる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
レビューにつられて購入しましたが、おもんねーです。 最初に断っておきますが当方、読書家ではありませんので、参考程度に。 序盤はそれなりに読み進める事ができたのですが、途中からわけが分からない、読むのがしんどくなってくるにつれて、特にキザったらしいセリフまわしや表現が鼻につき、まわりくどい展開に霹靂してしまい、最後まで読めませんでした。 もうこの著者の作品を手に取る事はないでしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
毎年12月になると、本書のラストシーンを思い出します。ロバード・レッドフォードのスパイ映画『コンドル』(1975年)のラストシーンの街角の慈善合唱団の演奏で『God Rest Ye Merry, Gentlemen』がかかっていて絶妙な効果を上げていましたが、毎年クリスマスシーズンになると本書のラストシーンを思い出すとともに、『God Rest Ye Merry, Gentlemen』がきこえてくるのです。 今年早川書房のサイトに、本書が全文公開されましたが残念ながら、ネット掲載文では『God Rest Ye Merry, Gentlemen』がきこえては来ませんでした。ラストの段落、「クリスマスまで二週間という寒い夜だった」の直前に改行があるのですが、文庫版では、前の行が最初の二文字で終わっていて、残りは空白となっているため、前段落とラストの段落の間に「間」があり、この「間」が場面転換を意識させ、その狭間から『God Rest Ye Merry, Gentlemen』がきこえてくる、という効果がありました。しかしネット掲載では、前文が2/3まで文字で埋まっているため、場面転換の効果があまり感じられず、前段落から一続きのような文章となっています。 空白が効果を発揮するようなテキストの場合、版組みが変わってしまうと効果が出なくなったり、印象が大きく変わってしまうことがあり、これは便利な電子書籍のリフローでも起こりえます。本書は、今年4月にポケット・ミステリ版が出ており、そのうちポケットミステリ版の版組も確認してみたいと思います(あくまで個人的な感覚です)。 本書のラストや『私が殺した少女』の終盤横断歩道の場面等、原氏の作品には、いつまでも記憶に刻まれる鮮烈な場面があります。今年2月にでた14年ぶりの新作「それまでの明日」、クリスマスシーズンまで読むのを待っていたのですが、期待したいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本作が発表された当時に読んで以来でしたが、改めて沢崎のセリフ・世界が楽しめました。国電→JR、都庁が日比谷→西新宿と時代を感じる点がたくさんありましたが、それも懐かしかったです。ストーリーは少し強引な気がしますが、それ以上にハードボイルドの世界を楽しみました。著者は寡作で有名ですが、次回作を期待しています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
沢崎さん、実在の人物であってほしい、意外と身近なところにいてほしい。冷静なのに、優しくてあったかい、一気にファンになりました! | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!