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東京帝大叡古教授



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【この小説が収録されている参考書籍】
東京帝大叡古教授
東京帝大叡古教授 (小学館文庫)

東京帝大叡古教授の評価: 3.46/5点 レビュー 13件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.46pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(3pt)

今ひとつ感です。

博学な教授が殺人事件を解明していく話ですが、主人公の男子学生にもう少し魅力が欲しいと思いました。
東京帝大叡古教授Amazon書評・レビュー:東京帝大叡古教授より
409386408X
No.2:
(3pt)

いろいろと知的好奇心を刺激されたが小説としては

様々な薀蓄、ポーツマス条約締結時の世情、桂太郎と西園寺の関係、七博士等、好奇心を刺激される要素に富んでいるのだが、ただ。
小説としてはあまり面白くないと感じた。上記した様に当時の世情を繊細に描写しながら肝心の教授があまりに「現代的」であり、リアリティに乏しい、従って魅力も感じられない人物になってしまっている。コンピュータの発明の予言とかおふざけにしか感じられず、なおかつ面白くない。あるいは教え子の教育のために無理矢理天皇陛下に合わせるとか、当時のふつうの感覚を持った人間にはあり得ない。
他の方が作者の知識、薀蓄を絶賛されていて、確かにそれは認めるんだけど、小説として面白いかどうかは別問題。
東京帝大叡古教授Amazon書評・レビュー:東京帝大叡古教授より
409386408X
No.1:
(3pt)

単に、歴史及び美術に関する作者の薀蓄を垂れ流しただけというお粗末なシロモノ

作者の作品としては「注文の多い実術館」に次いで本作を読んだ。主人公の教授の名前が「叡古」なのは、勿論、本作がウンベルト・エーコ「薔薇の名前」のパスティーシュを目論んでいるからである。「三四郎」を初めとする漱石の諸作品のパスティーシュも目論んだらしい(作中に、漱石が容疑者(!)として登場する)。

その内容だが、「注文の多い実術館」と同様に、一応、事件らしいものは起こるものの、ミステリ的興趣は微細な程に乏しく、単に、歴史及び美術に関する作者の薀蓄を垂れ流しただけというお粗末なシロモノ。同じく漱石の「猫」を題材にして「『吾輩は猫である』殺人事件」という壮大なメタ・フィクションを構築した奥泉光氏とは手腕に雲泥の差がある。「叡古」の弟子で本作の一人称の語り手(「三四郎」のモデルの積り)の意外な素性が最後に明かされる点が唯一の取り柄か。薀蓄を披歴する事自体が悪い訳ではないが、読者を楽しませるために、如何にしてその薀蓄を活用するかという視点が全く欠けている様に感じた。もっと全体構成や謎の解明過程等に工夫を凝らせば、一段上の作品が書ける作家だと思うので、非常に惜しい。

漱石以外にも、徳富蘇峰や西園寺公望等が実名で登場し、日露戦争を主体とした明治の世相が描かれているので、明治時代に興味のある方にはそれなりに楽しめるかも知れない。だが、個人的には、何とも中途半端な作品を読んでしまったと後悔した。
東京帝大叡古教授Amazon書評・レビュー:東京帝大叡古教授より
409386408X

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