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最後のトリック
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最後のトリックの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全113件 101~113 6/6ページ
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私は最後までとても楽しめました! 「読者が犯人」とはどうするんだ?とどきどき期待しながら読み、「こりゃ確かに納得!」というより「なるほどねー、こうしたんだ」という感じですね。 こだわりある方、ミステリーに厳しい方などは納得できない方もいるかもしれませんが、私は一冊まるごと楽しめました。 全体的に説明が丁寧で読みやすかったです。私はミステリー好きな割に頭の回転がよくないので、非常に助かりました笑 本筋のミステリーだけじゃなく、理屈っぽい話が多い割には、ひとつひとつの話題についても書き方がわかりやすくお上手だったので超能力や星の話も楽しく読めました。 登場人物たちの人柄もよく伝わってきて人物がみな小説の中で生き生きとしてました。古瀬博士に焦点をあてた本が読みたいくらいです。 買ってよかったなあ。もう一度のんびり読み返します。作者の他の作品も読んでみたいと思います。 | ||||
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推理小説のトリックが事前に読者に開示されることは普通はない。開示されていないからこそトリックはトリックとして成立するのであって、読む前に開示されていたらそれこそネタバレであろう。名作として名高い幾多のミステリーが新たな読者を獲得し続けているのは、そのトリックが隠されているからにほかならない。アガサ・クリスティーの『アクロイド殺し』やエラリー・クイーンの『Yの悲劇』、ウィリアム・アイリッシュの『幻の女』等々の名作が、そのタイトルのみならず犯人まで有名になっていたら、面白さが半減するのはもちろんのこと、ほとんどの読者はもはや読もうとはしないのではないか。 ところがここに唯一の例外がある。それは「読者が犯人」というトリックである。 本作品のみならず、このトリックを扱い本作中でも紹介されている辻真先の名作『仮題・中学殺人事件』でも、冒頭でいきなり「この事件の犯人は読者であるあなたです」と明言している。なぜこういうことになるのか。それは端的に言えば、このトリックが(まともなやり方では)実現不可能だからだ。作者はいきおい叙述トリックに活路を見出さざるをえないことになる。 で、本作であるが……。結論から言えば「読者が犯人」というトリックが本作において成功しているとは思えない。トリックの完成度から言えばむしろ『仮題・中学殺人事件』の方が上だと個人的には思う。しかしストーリーの面白さは、本作の方が上かも知れない。「読者が犯人」というトリックを二億円で売るという手紙がミステリー作家のもとに届く導入部から、超能力研究にうつつを抜かす大学教授とその実験、麻薬密売人の殺人事件等々、一見何の関係もなさそうに見えるエピソードが、クライマックスに向かって収斂されていく様は見事というほかない。 が、しかし……。そのクライマックスがあまりにも肩透かしで、正直言って読後感はあまりよくない。メフィスト賞受賞作と聞けば「なるほどいかにも」とうなずけるものの、「最後のオチ以外は面白い」といういささか残念な野心作である。 | ||||
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いちばん最初に断っておきますがぼくが好きな小説の分野はホラーであってミステリーはあまり読まないのでこの小説のトリックがミステリーとして通用するのか公平な視点でもって判断することはできません。読んだのは偶々です。 しかし、この小説は読者が犯人と最初から断って書いてあるので「うそはついていません」 | ||||
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最後のトリックに挑んだ意欲は買う。文章も読めないものではない。 しかし、推理小説としてアンフェアかつ、破綻している。 以下ネタバレ気味なのでご注意を まず、現実的にありえないオカルト的な設定が問題。言うならばテレパシーの存在を前提としているが、示唆的な描写はあるが、テレパシーが存在していることを作中に明示していない。 何より、「犯人は読者」が成立していない。せいぜいが、読者は凶器の立場でしかない。 走っている自動車の前に被害者を放り出して轢き殺されたとしても、自動車の運転手は犯人とは呼べない。 ましてや放り出された当人が、放り出した者と合意の上であれば、それは自殺でしかない。 | ||||
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『見ず知らずの男性から、手紙が何通も来て、その手紙と「覚書」という私小説が、そっくりそのまま、かなりのページ数を使って紙面を埋めていく』、という冒頭の展開部分を読んだだけで、「これはあれだな、この手紙を受け取った小説家が、その手紙を読んでいる、と思わせておいて、実はあれなんだよな」、という想像は付いた。 この小説のトリックの半分は、このように予想が付いたというか、トリックを早い段階で見破った?のだけれども、それがどのようにして、「読者全員が犯人」、という風に結びついていくのかわからなかったので、この一点だけの興味で、最後まで読破したのだった。だがしかし、、、、 そのオチが、まさかの「特殊能力」だったとは、お釈迦様でも気が付くめえ! という訳で、読後感はもやもやとして、あまりすっきりしない。 | ||||
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表題の通りです。がっくしという感じ。なんで、朝日新聞で絶賛されていたのかと思って、元記事を読んでみたところ、売れている本であって、ライターの瀧井朝世さんは、特に評価しているのではなく、担当編集者と営業部が絶賛って、身内かよって。また、帯もよく読むと、『必ず~思うはず!?』久しぶりに釣られてはいけないねって、自省した次第です。 | ||||
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ノベルス版で出た直後に読んで今回文庫で再読したが、改めて感心した。 この小説の革新的な点は、大きく分けて二つあると思う。 ミステリーの1ジャンルとして、ハウダニットというのがある。 犯人が不可能犯罪をどうやって遂行するのかを描くもので、密室ものなどもここに含まれる。 ところがこの作品は、作者が〈読者が犯人)をどうやって成立させるのかが焦点となる。 つまり、作者のハウダニットなのだ。 これは他に類型のない試みであり、全く新しいジャンルの創出であると言っても過言ではない。これが第一点。 第二点は、ややネタバレになるが、〈読者が犯人〉を成立させるために、全く新しい凶器を考えついたことだ。 そう、文章そのものが凶器になるということである。 〈読者が犯人〉という作品は、他にも散見されるが、この点に着目した作品は前例がない。 もちろんそれは、それを成立させる細緻な文章あってのことである。 さて肝心の〈読者が犯人〉だが、犯人になるためには、想像力のリミッターを外す必要がある。 実人生ではなくエンタメ小説なのだから、もちろん犯人になれた方が何倍も楽しい。なれなかった人は残念でした。 | ||||
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評価があまりにも低いので加勢させて頂きます。 本作はあのメフィスト賞を受賞したウルチモ・トルッコの文庫本です。幾何か中身は変わっているという話を聞いたのですが、詳細は良く判りません。しかし、文章は非常に熟れており、特に詰まる事無く、すらすら読めました。 当然、読者全員が犯人を宣伝文句にしているくらいです。恐らく、まっとうなミステリーでない事は、誰もが理解出来る事でしょう。しかし、それでも、作者の限度を突破してみようと云うその意気込みは評価に値するもので、確かに、内容的にも、評価が割れてしまうのは、仕様が無いのですが、それでも、今までミステリーを愛し、此処まで読んできた人達には一度でも良いから手にとって欲しい作品。 超能力の蘊蓄等は流石に頭を痛めたが、全体としては、許容範囲ないだったので良かったです。 | ||||
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読者が犯人、の煽りにフラフラと吸い寄せられて購入しました。 そんなんできる訳無いだろ、と思いつつ、文章の上手さはやはり高レベル。 ついとページをめくる手は止まらない。 中盤くらいまではテンポが悪いが、後半は一気にストーリーが駆け足で進みます。 と、本作の良いところはここまで。 以下、ネタバレありです。 所々に何か年齢を感じさせる文章。 コロンビア人の名前が、カルロスと「狂犬」ペドロ、個性が無い。 グラス? 草とかハッパとか、ガンジャ、ジョイントとか呼び名が古い。 オールドミスの女教師。オールドミスって凄い古臭い。 ディスコ! むしろディスコって言うのが何なのか分からない。 等々、絶対この手紙は昭和からの手紙で、時間軸もテーマにしている。 (現代日本でこれほどの長文を手紙でしたためる理由からもそうなんですが) そう思って読み進めていたのですが、意外にも、ほとんど現在進行形の話でした。 へえ、そうなんだ、とミステリの歴史の薀蓄をこれでもかと言うくらい語られます。 何か恨みでもあるのかな、というくらいミステリとマスコミをディスります。 私のようなエンタメ目的で購入している層からすれば、ハードルあげるなあ、という印象しかありません。 どんなオチが、と期待しました。 最悪でした。 夢落ちの方がまだ納得できたかもしれません。 超能力、先駆能力? オチまで古臭い感じがしました。 前半で、やたらと起承転結の結、作者曰く《落とし前》について言及していましたが、 これは言い訳でしょうね。 リアル世界では、小説みたいなオチは無いんだよと作者が語る割には、とんでもない非現実なラストです。 ミステリではないです。ファンタジーですこれ。 しかし、真犯人は違うところにいたのです! 以下、衝撃の真ラスト。 本書の裏面のあおりにつられた私。 あおりをよくよく見てみると、 『この本を閉じたとき、読者のあなたは必ず「真犯人は自分だ」と思うはず!?』 とあります。 『必ず~思うはず!?』 なんだそれ! どっちだよ!? 出版社までもが自信を無くしているのが分かります。 つまり、秀逸なあおりに騙された私がやられたってことです。 真犯人は、読者を上手いこと釣り上げた出版社です! | ||||
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本の帯に惹かれて購入してしまいました。 究極のトリック・・・・・・読者が犯人・・・・・・ ワクワクしながら読みはじめましたが・・・・・なんだそりゃ? オチに向かってのいちいち説明調といい、こじつけといい 面白くも何ともなかったです! | ||||
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タイトルと推薦文に惹かれて読んでみました。 正直、作者の知識をとにかく詰め込んだ感が否めず、その分野に興味がない場合には読み進めるのに苦労します。余計なことは省いてテンポよく進めないと、この手の小説は本当に読みづらいです。肝心のトリックにはネタバレになるので触れませんが、個人的には残念です。 | ||||
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「ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!」の文庫版です。 単行本の時のタイトルと表紙の文字デザインがすごく軽かったので あらためたのでしょう。モザイクのかかった男性と 「最後のトリック」という改題、そして黒い帯に赤字で 「読者全員が犯人」という煽り文句。 全身整形して生まれ変わった美人のようですが、 人間同様、性格(中身)は変わりません。 本格ミステリのファンは結構評価している方が多いようですが、 この作品、トリックと呼べるオチではありません。 被害者が現実的にはありえない病気を持っている設定で強引に 読者を犯人に仕立てているだけです。 かなりのページを割いている博士の超能力談義については 大変興味深かったですが、タイトル倒れは否めません。 辛口ですみません。 | ||||
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タイトルが異なるので新作かと思ってしまうが、深水氏のメフィスト賞受賞作のデビュー作であるウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ !の文庫化作品である。 作家としては売れっ子なのになぜか講談社ノベルスから出した初期の本格路線の作品が文庫化されていないのだが、本作も講談社文庫ではなく河出文庫から出ている。 もともとのタイトルで犯人はあなただ !と言いきっているように、真っ向から読者が犯人というテーマに挑んだ意欲作である。 過去にも読者が犯人というトリックの作品は存在するが、メタではなく、文字通り本書を読んだ人が殺人の犯人として納得できる論理的帰結で指名されてしまう。強引と言えば強引だが、もともと破天荒なネタなので許容の範囲内だろう。 デビュー作が飛び道具的なネタだったのでネタ系作家かと思われていたが、その後は正統派の端正な本格推理、小説を発表し、ミステリーファンの間では定評のある作家となられている深水氏のデビュー作である。 現在の作風とは異なるが、文章力はやはりかなりこなれている。 | ||||
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