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ビリヤード・ハナブサへようこそ
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ビリヤード・ハナブサへようこその評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.55pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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ビリヤードの元世界チャンピオン,ハナブサ氏の華麗なショット(推理)…どころか, 氏の登場自体があまりなく,ビリヤード屋に集まった常連客とバイトくんらがガヤガヤ, そして最後には語り部も務めるバイトくんが閃いて…となる,ライトミステリとなります. まず,ミステリについては,驚きや新鮮さはないものの,無難にまとめられています. ただ,わざとらしい老人口調やべらんめぇ口調など,キャラを大げさに作りすぎの印象. 事件の説明も,それを持ち込んだ人間が何か何まで知っていて,語る様子は都合良く映り, さらに状況によっては話だけでは見えづらく,建物では図面が欲しくなることがありました. また,作品のキモでもある,事件とビリヤード(用語)の結びつけには強引さがチラつき, 最後にバイトくんがその用語を持ち出し,結論を語る姿には,いささか鼻白んでしまいます. いわゆる『テンドン』的なやり取りも,それ自体は構わないのですが肝心の中身が…で, このほか,話のたびに常連客たちの紹介を繰り返し,バイト君の珍しい名前に触れるのは, 連載作品の書籍化ではしばしば見られますが,公募作品ではさすがに冗長に感じられました. | ||||
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4つの作品からなる連作もの。 それぞれ、ビリヤードの用語というか技術が、作品の鍵になっている点には工夫が感じられる。それと、文章は読みやすいし、登場人物はしっかり書き分けられている。 ただ、それだけに登場人物に厚みというか、人間味が感じられない。 大きな謎が設定されていて、そのために人物造型に問題があるのであれば、仕方ないが、謎が小粒だけに物足りなく感じてしまう。 なお、帯には選者の3氏が「絶賛」したように書かれているが、選評を読む限り、辻真先氏が「絶賛」しているとは思えない。 以前、『眼鏡屋は消えた』のレビューでも書いたが、「鮎川哲也賞受賞作品として一読者である評者が期待するのは、“不可”のないまとまった作品ではなく、多少の問題点はあっても、驚かされるような作品である」。そういう意味でも、辻氏の選評に賛成する。 | ||||
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第24回鮎川哲也賞受賞作品。 まあ、そこそこ良く出来た連作短編ミステリー。だが、特筆するほど良くもない。 なぜなら「本格物」としての、謎解き要素が薄い。タッチが軽いのはまだ良いのだが……。 エンタメ小説の場合、「キャラ立ち」が大切だと良く言われる。つまり、登場人物 の個性の書き分けが明確で、それぞれが魅力的であるべきだ、ということだ。その意味 では、この作品はとても「キャラが立っている」と言える。 しかし、読んでみれば分かるが、個性的なのは全て、主人公で探偵役の「中央(あたり・ あきら)」の周囲の人であり、ほとんど事件の中身には関与していないのだ。だから、どう しても内容がライトになり、「謎を解説して、ハイおわり」になってしまっている。 別の方のレビューにもあったが、基本的に「Bハナブサへようこそ」は「安楽椅子探偵」 ものに分類できると思う。賞に名を冠した鮎川御大の作品群でいえば、「3番館シリーズ」 があるが、御大の作品では、それぞれの短編ごとにトリックが斬新で、読者をして、「あ、 そうだったか!」「だまされた!」という、カタルシスがあった。だが、「Bハナブサ…」 にはそれがない。新人に御大ほどの実力を要求するのは酷だが、私は敢えてそれを望みたい。 タレーラン、ビブリア等々、ライトなミステリーが売れる昨今なので、この作品、そして この続編もそれなりの読者を獲得するかも知れない。だが、私個人としては、特に続編を 読みたいという気分にはならない。 | ||||
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