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月光ゲーム Yの悲劇'88
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月光ゲーム Yの悲劇'88の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全74件 61~74 4/4ページ
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まさに青春、まさに稚拙といった感じ。いい言い方すれば、無邪気に頑張ってる、本格が何より好きなんだ、という情熱は伝わってくる。 ただし、情熱は感じれど、読者がオモロイと感じるかどうかは別次元。正直、つまんなかったです。まず、全員が大学生というのが頂けない。3学園くらいの生徒たちが集まってて、もう皆似たり寄ったりよ。誰が誰だかわからなくなっていく・・・登場人物が絞りきれてないのだね。 あと、この作者は、この後もそうなんだけど、関西弁がえらく癇に障る。基本的に日常生活でも、関西弁ってどうにもお笑いっぽく聞こえてしまうのね・・。なんかとても庶民っぽい感じで。まあ別に普段ならどうんな方便でも内容が分かりゃどうでもいいんだけど、こと本格ミステリーにおいては、それは邪魔なだけ。えらくその方便が浮いててうざったいことこの上ない。 トリックもたいしたことないし、この程度で名作「Yの悲劇」を持ち出すとは、恐れ多いと感じました。 | ||||
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有栖川有栖の小説は私には合わないのか、かなり読みにくかった。 有栖川さんのファンにはたまらない作品だと思うが、やはり処女作ということもあって、欠点が目立つ。 登場人物の多さ、動機の弱さなどがそうだ。 しかし、私みたいな古典ばかり読んでいる人間と、現代の推理小説を読んでいる人とは感じ方が違うので、読んでみる価値はあると思う。 有栖川有栖の作品を読み始めようとしている人にはやはり必読では・・・ | ||||
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1989年の単行本の文庫化。 有栖川有栖のデビュー作。まあ、デビュー作ということで、いろいろな欠点には目をつぶって読むべきだろう。 火山の噴火によるクローズド・サークルという状況設定が面白い。(馬鹿馬鹿しすぎて)ちょっと思いつかないような話だ。 ミステリあるいは小説としては×。 特に動機の弱さがひどい。 | ||||
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まあ、デビュー作な訳でありまして、過剰に期待するのも酷な話でしょう。いまや新本格派の中核を担う存在の方もデビュー時はこういう作品を物していたわけです。 内容的には青臭いか。有栖川有栖は充分なキャリアを積んだ作家であり、作品も多く、よほどのファンでなければ読まなくてもいいのではないかと。他にいい作品を書いてらっしゃいますし、特に短編に関しては唸らされる作品を書いてらっしゃいます。 | ||||
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有栖川有栖の作品はどこか青臭い雰囲気が魅力なのだが、大学の合宿を舞台にした本作は、その魅力を十分に堪能できる傑作である。本作の登場人物は大学生だけである。また舞台は、火山の爆発により孤立した山中のキャンプ場である。これらの設定は、青春時代の、仲間内だけが世界のすべてであるような、生ぬるい雰囲気をよく出している。また、そこで起こる事件は、青春の残酷さを、非常にうまく表現できてると思う。事件が解決した後に、ようやく他者の存在が意識されることになる。麗しくも残酷でもあった青春=事件の終わりと、社会=他者との必ずしも快適とはいえない出会いとを象徴しており、非常に印象的な結末である。推理小説としては、正統派の本格であり、「読者への挑戦」もついている。そして、本作は、本格密室推理小説が、青春を描く上で、すばらしい舞台を提供しうるということを、証明している。 | ||||
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本書、「月光ゲーム」は、「孤島パズル」「双頭の悪魔」の3部作の1作目です。著者と同じ名前の 有栖川有栖(学生)と、先輩の江神二郎氏が活躍するシリーズです。ミステリー度(謎解き度)は、そこそこですが、本書の世界観(描写)にまったりはまれる事(自分がその場にいるみたい)。登場人物の性格や人柄などが上手に描かれてます。最後の方に、読者への挑戦とありますので、頑張って謎解きしてください。私は、本書の世界観に感動して謎解きはあんまり考えなかったです。 | ||||
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クローズドサークルにおける連続殺人、ダイイングメッセージ、読者への挑戦の挿入、推理小説研究会(探偵役)の活躍等など、典型的フーダニットの本格推理です。クイーンや中井英夫など、ミステリーの巨匠たちをリスペクトするあたり、わかる読者にはたまらないところですが、惜しむらくは決定的なサプライズ不足。トリックもあって無いようなもので、古典的ミステリーをこよなく愛していることは良くわかりますが、模倣的性格が強すぎ、オリジナリティ不足の感は否めず。17人もの登場人物も過剰としか思えません。必然、各人の書き込みが少なくなり、誰の顔も見えなくなる結果に。「孤島パズル」まで付き合ってみようか、と思わせる程度には楽しめましたが、本作は残念ながら平凡と言わざるを得ません。 | ||||
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こっちの学生シリーズは敬遠してたのです。だって人ですぎ。眠れない日々が続き、ふと手にとって読み始め...戦慄をおぼえた。もう、本当に読み終えるまで眠れなかった。否、読み終えてからも恐ろしくて、息を呑んだまま。ああ、この人はすごい。本物だって、そう思った。思い知らされた。閉ざされた空間、連続殺人事件。見事本格。けれど、この作品ほど「閉ざされた空間」を見事に描き出し、非現実的な中ここまで背筋をこおらせるものはないのではないかと。突然噴火する火山。自然の驚異。其処に更に人の恐ろしさが加わり、逃げ場は無い........こわくて、たまらない。それでも「本格」の雰囲気が、荘厳にすべてを包む。アリスがね、いいんだよ。やっぱいいんだよ。江神氏当然好きなんだよ(笑)。そしてやっぱり...哀しいミステリを書く人ですね、アリス先生。苦しかったし、切なかった。痛かったです。久しぶりに、いえ覚えている限り初めて「登場人物のように恐怖を同じくした」小説でした。厚いのは本そのものだけじゃありません。素晴らしい贈り物を、ありがとう。 | ||||
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初めて読んだ有栖川有栖の作品です。エラリイ・クイーンのファンだというので、論理的な本格推理を期待していたのですが、正直な感想だと、推理はクイーンと比較にならない気がします。筋が通っていないわけじゃないのですが、クイーン初期の消去法を使った推理のような次第に犯人が明らかになっていくスリルがなく、自分が馬鹿だったように思わされるほどの説得力もありません。その上、読者へ挑戦するにはあまりにも手がかりが薄弱な気がします。あれじゃ、完璧に解けるほうがおかしいですよ。 もっとも、味気のないクイーン初期の国名シリーズと違い、読みやすい、読んでいて楽しい作品なのですが、デビュー作というのもあって、登場人物の性格、人物をしっかり書き込めていません。完璧な本格ミステリにもならず、文学性のある作品にもならない中途半端な印象を抱きました。 まあ,恐らくデビュー作なので、読む人を選ばない軽い作品にする必要があったんでしょう。他の作品に期待したいと思います。 | ||||
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登山キャンプに出かけたアリスと英都大学ミステリ研の仲間たち。他大学の面々とも打ち解け、楽しいキャンプだったが……。突然の火山噴火、そして次々と起こる殺人事件。犯人はこの中にいる? 名探偵・江神二郎登場の、学生アリス&江神シリーズ。「読者への挑戦」の前に犯人を当てようとしても、なかなか難しい。でも、手がかりはすべて文中にある、非常にフェアな本格推理。ミステリとしてだけでなく、アリスのほろ苦い恋や、学生ならではの潔癖で繊細な心理がとても胸を打つ。青春ミステリの傑作だと思います。 | ||||
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作者初期の作品。大学生はこのころ今よりももっと、純粋で潔癖だった(というより世間がそうだった)ので、こうした動機が成り立つ。今ではクラシックにあたる。綾辻行人氏の「十角館」しかり。でもそれを言ったら、90年代のバブル崩壊以前とあとでは、こうしたモラル・イシューはまったく様変わりしてしまった。肥大した「自己肯定」や「自己弁護」にくるまる若者が、共感できるかは疑わしい。しかし、どちらが「心地いいいき方」なのか。山でキャンプを張る、英都大学推理小説研究会と他大学の面々。夏のキャンプとあって、ゲームをしたり、語り合ったりと楽しみは尽きない。夜うるさいこという親もおらへんし、何の危険もない。はずだったが…臨場感あり、緊迫感あり。活字で手に汗握れるのがうれしい、感動した作品です。作者の短編しか読んでない人は、ぜひこれから読んでください。トリックもGOODです。 | ||||
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私は火村教授のシリーズを読んでからこちらの江神部長シリーズを読みはじめました。また違う趣でおもしろいです。もちろん推理の方も。本格推理ではまさに定番とも言うべきクローズドサークル、ダイイングメッセージ。せっかく”読者への挑戦”が挿入されているので、絶対謎を解いてやろう!と意気込んでいたのに、結局当たらなかった。。。。有栖川氏の作品は、推理はもちろん、登場人物の描き方が面白くて好きなのです。このシリーズも是非全部読んでみたい。 | ||||
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夏休み、3つの大学の4つのグループが偶然同じ山でキャンプを張ることに。同年代で男女取り混ぜたこの出会いを楽しみながら一夜が明けると、メンバーの一人が刺殺されていた。おまけに、眠っていたはずの山が噴火を起こし、全員がが自然の驚異の前に命の危機にさらされる・・・著者のメジャーデビュー作で、推理小説研究会の学生・有栖川有栖の一人称による、先輩で部長の江神二郎の鮮やかな推理。1日2日で早くも恋愛模様が展開したり、学生同士のキャンプの情景は若々しい。そして殺人と噴火、これ以上ないかもしれない追い詰められた状況での物語だが、主人公で大学1年生のアリスの初々しい語り口によって、彼らと同じ視点に誘いこまれてしまう。アリスと江神や、研究会メンバーのミステリ談義も面白いし、意欲的。ミステリにはほとんど興味のないその他のメンバーもそれぞれ個性豊かで、癖や人柄からつけられたニックネームで呼ばせることによって、少し多めの登場人物もうまく整理されていて、またそれが伏線も兼ねているという手には脱帽した。読みやすいし、感情移入しやすいし、本当にうまい。クイーンのような純粋な謎解きミステリを志向しているという作者で、ロジックも処女作から見事なもの。自負、勢い、意欲、共に溢れんばかりの処女作だ。読んで、すぐに第二作が楽しみになったし、実際にすぐ読み始めた。 | ||||
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月夜にキャンプで知り合った3つのグループで楽しんだ「マーダーゲーム」が現実に・・・。 殺人、火山の噴火、閉ざされた空間=クローズドサークル、ダイイングメッセージ、読者への挑戦・・・。 ミステリの要素が贅沢すぎるくらいつまっています。 それに、学生アリスの切ない感情も。 読むたびに「月の光」に引きずり込まれます。 「月光浴」しながら読んでみてください。 きっと見えてくるはずです・・・・ | ||||
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