■スポンサードリンク
月光ゲーム Yの悲劇'88
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
月光ゲーム Yの悲劇'88の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全74件 41~60 3/4ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
処女作だから仕方ないけど、全体的に稚拙。 まず登場人物が多すぎる!書き分けもできてないし、あだ名があるならせめて統一してくれればいいのに、あだ名で書いたり本名で書いたり代名詞やその他そのとき限りので書いたり、わかりにくかった。 犯人の動機も、某人が急に下山した理由も不明瞭で薄すぎる! それからみな若いからなのか恋に落ちるの早すぎる。一日そこらでそこまで気持ち深くなれるかね。 肝心のトリックもめちゃくちゃ微妙でした。でもこの著者の今後に期待して読んでみます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本格ミステリ作家として活躍している著者のデビュー作を、遅ればせながら、読んでみました。 1989年1月に刊行された本作品は、副題の'88年に起きたと思われる連続殺人事件を描いた本格ミステリ。 大学に入学した著者名と同じ「僕」は、推理小説研究会に入会、その年の夏合宿で、矢吹山を訪れる。 そこで、他大学を含む計16名の学生とともに、キャンプを行うのだが、矢吹山が噴火し、下山できなくなってしまう。 やがて、殺人事件が発生し…。 この作品は、いわゆるクローズド・サークルという、閉ざされた場所で起きた殺人事件を扱ったもので、警察の手を借りることなく、純粋な論理で、犯人を追い詰めていきます。 探偵役は「僕」の推理小説研究会の先輩が勤めると言う設定です。 「Y」を思わせるダイイング・メッセージの謎、物語後半には「読者への挑戦」が挟まれているなど、ミステリの巨匠、エラリー・クイーンを強く意識した作品構成となっていることも注目したいところです。 思えば、最近はこのような純粋な犯人当て小説はあまり見かけなくなっているような気もします。 「独創的なトリック」や「意外な犯人」「衝撃的な結末」などはありませんが、「どのような論理で犯人を追い詰めるのか」と言う興味は、ミステリの大きな楽しみではないかと思います。 その楽しさを満喫させてくれる佳作が、ここにあります。 現在も在庫が途切れていないところをみると、広く読まれている作品だということが分かります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
舞台は噴火した火山の中というかなり特殊な状況下でのクローズドサークル。評価の☆3というのは平凡な作品というよりは、良い点と悪い点が並立して存在してる事を示している。良い点は、ロジック重視のミステリとしてのトリックの完成度。犯人を特定する方法がいくつか存在し提示されている為、犯人にたどり着く道筋が複数存在し、その点を持ってフェアに感じた。また青春ミステリとして、(やや青臭いが)多感な心理描写も多く、場景も綺麗に感じられた。悪い点は、登場人物が多すぎる事。如何でも良いキャラが多く、正直誰が誰だか分かりにくい。後のシリーズキャラクター以外は後半分にも限定した方が良いと思った。また犯人の動機もちょっと受け入れられなかったが、ただ之は出版された当時と、現在の社会的な価値観の変遷によるものも多いかもしれない。(現在ではこの様な若者の自己顕示欲的な動機は到底、「悲劇」や「美談」には出来ないかと) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
舞台は噴火した火山の中というかなり特殊な状況下でのクローズドサークル。 評価の☆3というのは平凡な作品というよりは、良い点と悪い点が並立して存在してる事を示している。 良い点は、ロジック重視のミステリとしてのトリックの完成度。 犯人を特定する方法がいくつか存在し提示されている為、犯人にたどり着く道筋が複数存在し、 その点を持ってフェアに感じた。 また青春ミステリとして、(やや青臭いが)多感な心理描写も多く、場景も綺麗に感じられた。 悪い点は、登場人物が多すぎる事。如何でも良いキャラが多く、正直誰が誰だか分かりにくい。 後のシリーズキャラクター以外は後半分にも限定した方が良いと思った。 また犯人の動機もちょっと受け入れられなかったが、ただ之は出版された当時と、 現在の社会的な価値観の変遷によるものも多いかもしれない。 (現在ではこの様な若者の自己顕示欲的な動機は到底、「悲劇」や「美談」には出来ないかと) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
登場人物が多すぎてしかも全員大学生では、誰が誰だかよく分からなくなった。登場人物A、B、Cで話が進んでいく感じで、感情移入できない。せめて渾名をつけるとか、人物ごとに特徴的なエピソードがあればいいと思った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
火山噴火によるクローズドサークルというのはあまり見ないので、 その点は面白いのですが、 どうも状況設定には無理があるような印象です。 登場人物が多すぎるというのも、読みやすさとしてはマイナスですね。 謎の解明についても、一応の理論的説明はついていますが、 如何せん動機が弱い気が、、。 まあ作者の処女作なので、こんなものでしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
有栖川有栖さんの長編デビュー作であり、学生アリスシリーズと呼ばれるものの、一番最初の作品。 『孤島パズル』『双頭の悪魔』『女王国の城』へと続く、私の大好きなシリーズ。 夏休みを利用して、長野県のとあるキャンプ場に遊びに来た、英都大学推理研究会の4人。 そこで神戸や東京など各地から来た大学生と出会い、何となく集まってテントを張ることに。 食事当番を決めたり、キャンプファイヤーをしたり、和気あいあいと過ごしていたが、 一人の女子が置手紙をして、誰にも何も告げずに下山してしまったことから、不協和音が生じ始める。 そしてタイミング悪くおきる火山の噴火と、それに乗じたかの様に続く殺人。 火山弾と地鳴りによるパニックもものともせず、江神さんが理路整然と真相を追います。 有栖川有栖さんらしい、本格推理の魅力も十分に備えたまま、切なさも感じさせる独特の雰囲気を持った素敵な作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
江神シリーズの第一作。 有栖川氏の作品では、いくつかの些細な手掛かりが与えられ、 その手掛かりから過去を論理的に再構成するという探偵手法が 採用されている。このデビュー作も例外ではない。 江神探偵の推理の過程、手掛かりの提示は周到に練られており、 ミステリーとして十分に楽しめる作品になっている。 惜しむらくは、論理的な推理を支える手掛かりが些細過ぎて すこし劇的要素に欠ける点であろうか。この欠点ゆえにやや 印象が薄い作品になっている気がしないでもないが、 実現性の低い大仕掛けなトリックに辟易しているミステリー ファンにとっては、改めて「推理」とは何かを考えさせてくれる 清涼剤的な作品になっているとも思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
有栖川有栖のデビュー作。 初めて読んだのはいわゆる新本格の推理小説を乱読していた時期だったので、クローズドサークル(本作では火山のキャンプ場)にも連続殺人にも慣れていて(!)目新しい驚きは感じなかったのですが。 時を置いて読み返してみると、大学生らしいキャンプ光景、噴火と殺人で一転する緊迫感、途中途中の推理合戦など、かなり引き込まれる作りで面白さを再認識しました。 論理のひとつひとつを積み重ねる謎解き部分は推理小説のクライマックスですが、探偵の江神さんが「やったのはお前だ!」と指を突きつけるのではなく、「もう終わりにしよう」という柔らかなスタンスなのが救われます。 一つ難を言えば、(驚きを感じないと上述しましたが)登場人物が多くて一度ではなかなか把握できないこと。 そのため犯人が明らかになっても「それってどんな人だっけ?」となってしまうかも…。 ただ、この小説のミステリとしての魅力は意外な犯人ではなく、犯人を指し示す論理の意外性と美しさだと私は思っています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
有栖川の処女長編である。まさに本格推理のお手本みたいな〈流れ〉があり、尚且つ構成も しっかりしているので、ちょっくら本格モノとやらを読んでみようかしら...なんて思ってる 方から、黄金時代が好きなその筋の玄人まで満足できる秀作でしょう。 特に犯人指摘の場面では快刀乱麻を断つようにというよりも、論理の帰結に吸い込まれていく ような素晴らしい柔軟性があって心地よく、そのままこの一冊の地下水脈に流れてる若々しい 精神が付随してくるのである種のカタルシスが味わえます。 読後感も何かしら甘酸っぱく爽やかで、きっとこのシリーズの次回作にも手をのばしたくなる 気持ちにさせてくれるでしょう。オススメ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
僕が著者の本を読んだのはこの作品が初めてですが、本格推理に対するこだわりが感じられました。デビュー作としては良い出来ではないかと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
有栖川有栖の作品を読むのは初めて。 子供が小学校の高学年くらいになって、少し色気づいてきたら、薦めてみようかなぁ。でも、最近の子供では、いかがなものかと言われてしまうかなぁ? デビュー作だから、しょうがないのか、もともと子供向けなのでということなのか。悪くないところも、少しはあるんだけど、2冊目、3冊目を読んだときに、より深い失望に陥れられるのは御免なんだよなぁ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
有栖川初期作品。 大学生たちが、キャンプ場で遭難。 そこで起こる数々の殺人事件。 意外な糸口から犯人が。 フェアーな犯人さがし。 爽快感あるキャラクター。 俺の好きな設定。 最近の重厚な小説(特に動機などに焦点を当てたもの)に疲れ気味ならば、 このライトな感覚は逆に新鮮。 たぶん、次(孤島パズル)も読みたくなりますよ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面白かったです。設定は少し無理があると思いますがそれでも良いです。アリスや江神さんのキャラ設定がこの後の3作とは微妙に違う気がするのもまた味だと思います(私は双頭から読み始めました)。アリスの恋愛事情も楽しめました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
▼概要 東京創元社の叢書〈鮎川哲也と十三の謎〉から刊行された長編第一作。 火山の噴火により、キャンプ場に閉じ込められた三つの学生グループ。 噴火に脅えながら、救助を待つ彼らの中で、連続殺人が発生する。 ▼感想 クローズド・サークル、ダイイングメッセージ、読者への挑戦など、古式ゆかしい「本格」の作法に則った、 今や現代の古典といってもいい作品です。 登場人物がすべて学生、ということから青春小説の側面もある本作。 青春ミステリーにおいて、謎を内包した作品世界と、ままならぬ自意識を抱えた若者というのは、 きわめて相似的なものです。 閉鎖空間が外側からは噴火によって、内側からは殺人によって脅かされる様は、 「現実」と自意識の狭間で懊悩する若者の姿に他なりません。 ▼付記 1989年、「平成」という時代の始まりに刊行された本作。 学生たちの牧歌的な関わりや純情さ、いかにも80年代的な韜晦など、 バブル崩壊以前のやさしい情景が、ここにはあります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
キャンプを楽しむ学生たちを襲う火山の噴火と謎の連続殺人犯。陸の孤島と化した中、迫り来る噴火と殺人犯の二重の恐怖から逃れるべく、学生たちはついに決死の下山を決行します。 極限状況の中で起こる殺人は、エラリー・クイーンの「シャム双生児の秘密」に通じるものが感じられますが、殺人・事故死を含め多数の犠牲者が出たにも関わらず、青春小説のようなほろ苦くも爽やかな読後感が得られるのは、作者の巧みな筆致によるものだと思います。 以後のシリーズも読んでみたくなります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ゲーム」とか「Yの悲劇’88」とか推理小説のゲーム性ばかり強調するタイトルのせいで、物語としての面白みに欠ける作品ではないかと先入観を持っていて、なかなか手をつけなかった。しかし、順序が逆になってしまったが次作『孤島パズル』を先に読んで、読み物としても面白かったのでそれならと思って読んでみたところ、なかなかの満足度だった。 本格推理作品としての完成度は『孤島パズル』の方が優れているが、本書の方がスリルとサスペンス感に富んでおり読み物として面白い。 内容は、夏山キャンプを過ごす英都大学推理小説研究会の面々(アリス、江神部長、織田、望月)と他の大学2グループとが連続殺人と火山の噴火に巻き込まれ、決死の下山を果たそうと試みるがついに退路の橋が崩れ落ち、その絶望状況の中、江神部長が残されたわずかな手がかりから犯人を指摘する。そして...、というもので、状況設定はエラリー・クイーンの『シャム双子の謎』を連想させる。 特筆すべきは、青春ミステリーとしての読後の爽やかさ。いわゆる新本格派作家たち、――― 綾辻行人、法月倫太郎、歌野晶午、我孫子武丸などの中では一番文章がうまいと思った。 このシリーズは以後、『孤島パズル』、『双頭の悪魔』、『女王国の城』と続き、第5作で終了する予定らしい。作者にはもう一つ、火村教授と作家・アリスとのペアによるシリーズがあるが、私は江神部長たちのシリーズの方がずっと好きだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
山で知り合った複数の大学生グループがキャンプをしていると、仲間の失踪、噴火、盗難や連続殺人といった事件が次々に起こります。 ミステリは納得行く動機があってこそトリックが生きてくると思います。私のその持論からすると、真犯人の動機に共感できなかった分、作品への評価は下がってしまいました。この小説の登場人物である大学生のキャンプ生活や恋愛に感情移入するには、三十路女は年を取りすぎているのでしょう・・・。特徴のない登場人物がやたら大勢いて、誰が犯人か論理的に的を絞れない状況で「読者への挑戦」をされてもツラいものがあります。思春期から大学生くらいのうちに読めば、もっと楽しめたのかもしれません。 ダイイング・メッセージの謎解きも、ちょっといまいちでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
江神部長が主人公の学生アリスシリーズであるが、長編は3作しか発表されていない(短編がいくつかある)。後の2作は非常に読み応えがある為、これから読もうという人は、この第1作は<<入門書>>という意味で必読の作品だろう。やたら登場人物が多かったり(これは作者も当時から指摘されていた)無理やりなクローズドサークルが展開されていたり、何かと大胆である。しかし推理研のメンバーを中心とした和気藹々とした雰囲気が楽しく、「青春」という言葉で括ることができる。読み進めていく上で、この「青春」が大胆で少々粗っぽい物語をカバーしてくれる。安っぽさは特に感じられない。個性の秀でた処女作だと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作者のデビュー作。題名からして、クィーン風のミステリを意図しているらしい。噴火によって山の中に取り残された学生グループの中で連続殺人が起こるという設定は、「シャム双子」を意識したものか。しかし、ミステリ的にはかなり弱点があると思う。複数の被害者が出るのだが、犯人がこの通りなら、最初の被害者以外はすぐ犯人に気づくでしょう。また、探偵役の推理は数々の消えたマッチ棒に依存するのだが、これが少々心もとない。わずかな証拠から推理を積み重ねて真相にたどり着くというのは、確かにクィーン流だが、この場合論拠が弱いと思う。クィーンを目指そうという情熱は分かるんだけどね。 作者はこの後プロの作家として成功し、クィーンの国名シリーズ風の題名を付けた作品を発表したりしているが、本作は「この程度で「Yの悲劇」を名乗っちゃ困るなぁ〜」という、ほろ苦いデビュー作だと思う。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!