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ねじの回転
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【この小説が収録されている参考書籍】
ねじの回転の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全51件 1~20 1/3ページ
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で全体像が呑み込めるまで随分と時間がかかる。遠野物語は似た構成でもそれぞれのエピソードが面白く、読み進むうちに壮大な物語が浮かび上がってきたのに比べるべくもない。ただ最終章の会議のやりとりぐらいから興味深くなってきたので下巻に期待したい | ||||
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ジャンルとしては近未来タイムトラベルものSFでしょうか。私は物理が苦手なのでよくわかりませんが、理論的に突っ込めばたぶんいろいろ穴が出てくると思います。が、そんなことはどうでもよくなるくらいスリリングでおもしろかったです。 タイトルはヘンリ・ジェイムス作「ねじの回転」と何か関係があるのでしょうか。また、副題の「February Moment」はハービー・ハンコックのジャズ曲からつけたものだそうです。恩田さんはサックスを吹かれるそうですが、腕前もなかなかのものだとか。 2・26事件は小説や映画などで取り上げられることが多いですが、ふと思ったのは忠臣蔵との共通点でした。顔が凍りつきそうに寒い夜、雪景色の中自分たちの信じるものに従って粛々と決死の行動に出る人間たち、雪の白とそこに飛び散る血の赤、死の美学とその哀切さに、何か日本人の心を惹きつけるものがあるような気がします。 宮部みゆきさんも2・26をテーマにした「蒲生邸事件」を書いていますが、読み比べるのもおもしろいと思います。三島由紀夫もいくつか小説を発表していますね。 近未来、過去にさかのぼって時代を改変する技術が発見されてから、人類は嬉々として忌まわしい過去に改変を加え新しい歴史を作ってきました。が、しばらくしておかしな病気が蔓延。今も実在していますが少数の人間が発症する早老病で、人間が一生かけて行う細胞の世代交代が短時間で終わり一気に老け込んでしまいます。改変の波及効果が大きい場所にそれが大発生していることがわかり、その負荷が人体に影響しているのではないかと考えられました。 新陳代謝のスピードを一定に保つという薬が開発され、臨床試験で効果が実証されたため驚くべきスピードで認可、世界中の人間がその薬を毎日飲み続けています。けれど飲めるのは先進国の人間に限られ、しかも全員が飲めるわけではない。世界人口は減り続け、この先20年で文明を維持できるだけの人数は残らないかもしれないという危機的な状況に。 そこで国連は特別チームを編成、HDISと呼ばれるこの病気が発生する以前に時間を戻すことを決定します。こちらは2002年発表の作品ですが、なんだか現在のコロナ禍と共通するものがありますね。 その時間ポイントに選ばれたのが2・26事件でした。日本人マツモトを含む国連チームは陸軍軍人から3名の協力者を選び事実を説明し、時間改変に協力するように説得します。 彼ら安藤大尉、栗原中尉、石橋莞爾大佐の3名は実在の人物です。それぞれの風貌や性格はここに描かれているものに近かったようです。安藤は誠実で人望があり、栗原は女性的な美貌ですが革命思想を公言してはばからない急進派、石原は強い自我とカリスマ性を持つ上官。 それにしても未来から人がやってきて、自分が将来どうなるか、そして死ぬこともわかってしまい、それを承知で特定の時間域の中で役目を果たしてほしいというのは・・なかなか受け入れられるものではないと思います。実際ここでは知り得たことを利用して自分が望む方へ歴史を動かそうとする者も出てきます。結局どの歴史が正しいかというのも人や立場によって見方が違ってくるでしょうからそれも無理はないと思います。 たとえば国連チームのボス、ジョンは言います。「負けたことのないアメリカが「世界の警察」を自負し、後のベトナムや中東での過ちを繰り返さないために、アメリカは自分たちの思想や常識を超えた相手ととことん対決するのがどういうことか、日本と本土決戦をして懲りるべきなんだ」。 「本土決戦などとんでもない。沖縄や広島長崎だけでも何十万人も亡くなっているのに」と反論したマツモトに対して、ジョンは「それはただの感傷だ」と一蹴、「どちらにせよ日本はアメリカの属国のようなもの、日本はアメリカの1州になった方がいい」と言い放ちます。 過去の日本軍人たち、そしてさまざまな国籍からなる国連チームのメンバー。それぞれの思惑が交差し、事態は思わぬ方向へ。人類は、歴史は?結局どういうことになるのか?読み出したら止まらなくなり一気読みで徹夜になってしまい、翌日は大変でした(笑)。 複雑な構成に頭がこんがらがるところもありますが、おもしろいと同時にいろいろと考えさせられる作品でした。 | ||||
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下巻では、時間旅行の弊害としての奇病が、コロナウィルスを想起させてタイムリーな面白さを感じたので、評価アップ。しかしながら、上巻で感じた根本的な疑問は残ったままだ。 世界各地で、歴史に介入し、収集が付かなくなったと言う設定だが、それを正す役割を、該当の時代の人物に負わせるのは、どう考えても無理ではないか。タイムマシンの存在しない時代の人間が、未来からやって来たと言う人物を、信頼するわけがないと思うのだ。 そんな事気にせず、時間SFを楽しむべきと、わかっていても、国連の職員がナショナリティで、変な介入を行うのを読んでしまうと、そんな能天気には楽しめない。こんな感想を持ってしまうのは、私だけ? | ||||
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タイムマシンが発明された近未来。国連の管理下に置かれた時間遡行装置によって、悲劇的な未来を回避するため、歴史介入が試みられ、日本では「二二六事件」に介入する事になった、と言う話。 私は無学なので、「二二六事件」の歴史的評価は良くわからず、このストーリーが妥当なのかどうか、疑問が残った。そして、歴史を変えるために、当時の人物が数名選ばれて、齟齬を来す事のないよう行動するのだが、彼らがなぜ未来人を信用し、協力しようと思うのか。設定の強引さが、気になってならない。 上巻では、この不思議な設定に納得がいかず、首をひねるばかりで、余り面白さが伝わらなかった。私の読解力の問題かも知れないが、時間SFを素直に楽しめず残念。 | ||||
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「二・二六事件」に題材をとった歴史改変SFだ。宮部みゆきも「蒲生邸物語」で同じく二・二六事件を舞台にしていて、かぶるのかなあとちょっと不安になったが、いやいやこれは恩田陸独特の世界観があって、読みごたえがあった。むしろこちらの方が断然面白い。未来からやってきた国連の人間たちが、実際の事件をもう一度なぞっていくはずなのに、誤差がいろいろと出てきて、おいおいこれで大丈夫なのか、歴史がぐちゃぐちゃになるぞと読者を不安がらせるところも上手い。先を読みたくて、すぐに下を読むこと請け合い。 | ||||
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二・二六事件の首謀者の安藤、栗原はどうなるのか。国連側のマツモトとアルベルトも頻繁に出てきて、こちらの二人の動向も気になる。予期しない伝染病も発生して、先が読めない、息もつかせぬ展開である。ひょっとしたら、日本はアメリカの州になってしまうのか、いやそれとも人類自体が破滅に突き進むのか。石原莞爾が重要な登場人物となり、軍部の独走を押さえ、泥沼の日中戦争を回避させるのかと思わせたりして、非常に面白い。ところで「ねじの回転」という題名は、ヘンリー・ジェイムスの同名の小説を絶対に意識しているよな。 | ||||
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この筆者はどろどろした愛憎劇、それも中高生が好むようなファンタジックな愛憎劇を得意とし、話のつなぎもミステリ仕立てのどんでん返しというものが多かったのだが、しかし本作は全く趣を異にしている。歴史の悪役ともいえる男共を、胸に迫る人物描写で書ききっており、面白くてたまらなかった。 SFとしての新規性、歴史ものとしての実直さというのは、本作においてはどうでもいいことのように思う。2.26事件でクーデター失敗、叛逆の徒という汚名のもと死んでいった軍人が、後の歴史家による評価を知ったうえで、歴史を繰り返しながら自分のしたことを噛みしめるという描写は、この設定でないと読めないのだから。 | ||||
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「ライオンハート」で知った作者です。 時間をテーマにしたSFが大好きなので、この作品も気に入りました。 分厚い本ですが、全く飽きさせません。4/5程度まで読んだ所ですが、どんな落ちになるのか楽しみです。 | ||||
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【内容に言及している部分がありますので、未読の方はご注意ください】 昭和初期の歴史や、2・26事件関連の本はよく読んでおります。作家のファンでもなく、なにげにひっかかったので、マケプレで安く入手して読んでみました。この作品はSF作品です。登場するのはタイムスリップ(というか過去にさかのぼってきた)未来の人たちと、安藤、栗原、石原莞爾が登場します。村中や礒部はまったく登場しません。これで、それほど深い話にならないだろうなと想像つくとは思いますが。タイプスリップものにありがちな、正しい歴史をトレースするために、歴史を何度か繰り返すという場面がありますが、内容的にそれほどの意味を見出せませんでした。そのあたりを削除し、ストーリーのコアな部分だけにすれば正直なところ、50~60ページの短編で十分な内容だと感じましたし、むしろ、まとまりがよくなったのではないかと。SF作品において、その特殊な設定(この話の場合は「タイムマシンによる歴史改変作業」)が物語として有効に機能していないとも。出版時期から推測するに、9・11事件が作品の動機なのだろうと思われます。(そう感じさせる部分もあります)9・11事件後、アフガン戦争から世界戦争へしそうになり世界情勢が混沌としてきた時期であり、未来への失望感、破滅への未来をリセットするため、過去のある時期が転換点だとし、そこをイジレば?って話なんんでしょう。この本を読む限り、著者の昭和前期への歴史、2・26への知識や研究があまりにも不足していると感じました。そのためなのか、未来の不治の病が過去世界に広まってしまってそれに対処するという、「歴史改変」にまったく関係のない設定が入って、さらに無駄な部分が増えて、底の浅いものとなってしまっています。作品の初めの頃、村中が宮城へ向かうシーンがあり、ちょっと恐ろしい展開キタかも?とも期待しましたけどありませんでした。近代史は資料が多く、2・26事件はクーデター事件としても特に変わっており、三島由紀夫の「道義的革命」などの評論にもあるように、日本的特殊な思想や背景が強い事件であります。226事件の指導者で有名な礒部浅一の遺書が最近、文庫で発売されています。これまでは高い古書でしか読めなかったものが簡単に手に入ります。興味のある方はご一読ください。いずれにしても、2・26事件は軍国主義日本への転換期だとは思いますが、安易にSF作品としてとりあげるのはかなり難しいと思います。 | ||||
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同じタイトルの小説が椎名誠にもありまた翻訳ものにもあり、どれも一筋縄ではいかない話しばかりです。 この作品の場合、途中でネジの螺旋がバカになって力を入れて回そうとするとくるっと空回りして元に戻る、そんなイメージでしょうか。 2.26事件の再現過程は面白いのですが、やや冗長であり途中で未来人の目的がなんだったかわからなくなってしまいました。 私としては椎名さんの短編の方に軍配をあげたいな。 | ||||
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歴史が苦手なので 読むのに大変苦労している。 半月たつけれど まだ上の半分強過ぎたところ・・。 でも 面白さは理解できるのできっと読了できる・・・はず。 | ||||
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友達に紹介されて買ってみましたがとても楽しく読めましたよね。 | ||||
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開始数ページだけですぐに物語に引き込まれてしまいました。 冒頭では状況をすぐには理解しづらい設定にも関わらず、ぐっと 読者を物語世界に引き込んでしまう構成・描写力の巧みさに 舌を巻きつつ、一気に読み終えました。 私は二・二六事件について歴史の授業程度の理解しかありません でしたが、こんなにも熱い人間のドラマがあったのかと驚きました。 読後、思わず二・二六事件について調べまくってしまった程です。 信念を持つが故に迷い、正解が見えない中でも選択して決断して 覚悟を持って生きていく人間の姿に感銘を受けました。 終盤は少々尻すぼみ感と言いますか、中盤までの勢いが薄れて しまう感じがあったので★5つまではいきませんでしたが、 とても興奮する読書体験をさせてもらえて感謝しています。 | ||||
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・恩田陸さんの作品の中では、ライオンハートと常野物語で時間をさかのぼる設定が でてきますが、本作品はそれとまったく違った印象の作品でした。 ・やり直しの時間を生きるもの、やり直しの歴史を管理しようとするものの双方の息吹が 手に取るように伝わり、「それでは本当の歴史とはなにか」という深い思索まで いきいきと表現されています。 ・後の時代のものから見て、誰が正しいか、誰が正義かと判断することができても その時代を生きている人間の行動は、それぞれが考えた最善らしいことをなぞって いるのかと考えさせられました。 ・設定の非現実性にもかかわらず、ライオンハートよりも、すっきりとしたシナリオです。 同時代の人間と、後世からきた人間の接触など、ぞくっとする場面があるスリリングな作品だと思います。 | ||||
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過去の歴史を修正しようとするものがたり、というかなんというか。 2.26事件がベースにされているのですが、 日本人の身ながら2.26事件がそもそもわかってない上に、 歴史を修正しようとしている?というその大設定も読み進めないとわからず。 でも「こういうことなのか?」「あっ、そういうこと?」みたいな 感じで自分の理解が追いついたかな!?というところどころにある 「なるほど!」感がおもしろかった。 下巻はもう一気読み。 そもそも主役は誰なんだろう・・・と思いつつ、 最後で「ああ、彼なのね!!」と。 最近の恩田さんの作品では最後やその謎解きが「うーん」と 思うものが多かったけど、今回は「おおっ」という感じでした。 2.26事件をもうちょっと理解していればさらに面白かろうということで ☆は4つ。 でも知らなくても十分楽しめました。 | ||||
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1936年2月26日の陸軍若手将校による憂国のクーデター「二・二・六事件」とタイムトラベルの組合せは、宮部みゆきの名著「蒲生邸事件」(1996年)と同じですが、そちらの方が小説として優れていました。 本書は恩田陸が「二・二・六事件の意義」、「日本は米国の属州であるという考え」、「AIDSとそれさえ利用する資本」、「どの国ももはや止められない米国の度重なる戦争遂行」等の壮大なテーマ(課題)に、SF的要素を用いて文学という武器で果敢に挑戦した意欲作ですが、 個人的には著者の思いを描ききれておらず(伝わってこず)、消化不良に感じました。「二・二・六事件」という憂国の狂気を実在の人物を登場させて扱うには力量不足感を否めません。恩田陸は個人的にはファンタジー的な氏独自の世界を描く時にこそ、その真価を発揮する作家だと思います。 本著が面白かった方は、違った角度で「歴史」「二・二・六事件とその戦争時代」「人の悪意と善意」が描かれている「蒲生邸事件」も一読されては如何でしょうか。そして、「二・二・六事件」自体に興味を持たれた方には、以下の本をお薦めします。少し世界の見え方が違ってくるかも知れません。 1.英霊の聲(三島由紀夫)、河出書房 2.神々の軍隊「三島由紀夫、あるいは国際金融資本の闇」(濱田政彦)、三五館 蛇足ですが、三島と親交の深かった美輪明宏は氏の切腹自死の前に宴席で三島の後ろに「二・二・六事件」の先導者の一人「磯辺浅一」を見たそうですが、作家宮部みゆきと恩田陸が「二・二・六事件」を自らの小説に取り入れたことに何かの縁を感ぜずにはいられません。 | ||||
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1936年2月26日の陸軍若手将校による憂国のクーデター「二・二・六事件」とタイムトラベルの組合せは、宮部みゆきの名著「蒲生邸事件」(1996年)と同じですが、そちらの方が小説として優れていました。 本書は恩田陸が「二・二・六事件の意義」、「日本は米国の属州であるという考え」、「AIDSとそれさえ利用する資本」、「どの国ももはや止められない米国の度重なる戦争遂行」等の壮大なテーマ(課題)に、SF的要素を用いて文学という武器で果敢に挑戦した意欲作ですが、 個人的には著者の思いを描ききれておらず(伝わってこず)、消化不良に感じました。「二・二・六事件」という憂国の狂気を実在の人物を登場させて扱うには力量不足感を否めません。恩田陸は個人的にはファンタジー的な氏独自の世界を描く時にこそ、その真価を発揮する作家だと思います。 本著が面白かった方は、違った角度で「歴史」「二・二・六事件とその戦争時代」「人の悪意と善意」が描かれている「蒲生邸事件」も一読されては如何でしょうか。そして、「二・二・六事件」自体に興味を持たれた方には、以下の本をお薦めします。少し世界の見え方が違ってくるかも知れません。 1.英霊の聲(三島由紀夫)、河出書房 2.神々の軍隊「三島由紀夫、あるいは国際金融資本の闇」(濱田政彦)、三五館 蛇足ですが、三島と親交の深かった美輪明宏は氏の切腹自死の前に宴席で三島の後ろに「二・二・六事件」の先導者の一人「磯辺浅一」を見たそうですが、作家宮部みゆきと恩田陸が「二・二・六事件」を自らの小説に取り入れたことに何かの縁を感ぜずにはいられません。 | ||||
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個人的には恩田作品の中でNO1です。 正直下巻くらいまで、独特のネーミングの重要単語 (そもそも「シンデレラの靴」からして謎だらけ)が満載で理解できなかったのですが、 小説のタイムリミットの焦りと同調するように、一気に読み終えることができました。 未来を知ってる過去の人間と、未来の人間がある目的の為に時間を遡るという いかにもSFな不思議な設定と、日本が暗黒の歴史を歩みだす分かれ道でもあった226事件を題材にした作品。(しかも失敗したらやり直し) 歴史好きの自分にも充分読みごたえがありました。 登場人物が魅力的で、「映像化したらこの役は誰がいいか…」など勝手にキャスティングしたくなるような小説です。 マツモトのどうでもいいような学生時代の話など、最後まで読むと「あ!」と思う伏線がぎっしりで、思わず2度読みしてしまいました。 この小説のおかげで226事件にはまってしまった私です。 226事件とタイムトラベルという題材にはまった方は、ぜひ宮部みゆきの『蒲生邸事件』も読んでみてください。 題材は全く一緒ですが、読後感も雰囲気も全く違う作品となっており、どちらも人気現代作家の新境地SF作品ですので、読み比べると面白いですよ! | ||||
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SFは苦手だし、歴史物で難しそうだと思って 敬遠していたのですが、意を決して読んでみました。 最初は説明なしに話が進むのでよく分からなかった のですが、途中から謎の人物が出てくるし、イレギュラー な事件が続々と起こって、読むのがやめられなくなりました。 下巻が楽しみです。 | ||||
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上巻から一気に読んでしまいました。 すごく面白かったです。 二・二六事件を起こした決起軍を率いるやり直しを 任じられた軍人たちの、未来を知っているが故の苦悩などに 胸が締め付けられる思いでした。 この事件の結末を変えようと奔走する人々の姿から、 当時の時代の歪みが垣間見える本でした。 あと、私にとって紙の上の出来事だったものが、非常に リアルに感じられた本でした。 | ||||
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