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(短編集)

現代百物語 生霊



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【この小説が収録されている参考書籍】
現代百物語 生霊 (角川ホラー文庫)

現代百物語 生霊の評価: 2.75/5点 レビュー 12件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.75pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

やはり人間が地球上で一番最凶です。

やはり人間が地球上で一番最凶です。
入手困難でした。
映画化してほしいくらいです。
現代百物語 生霊 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:現代百物語 生霊 (角川ホラー文庫)より
4043596081
No.1:
(3pt)

現代百物語シリーズ中、もっとも怖い!

この「生霊」で岩井志麻子の「現代百物語」を読むのが3冊目の方は、
「なんか前に見た事ある話だな…」
と何度か思われたのではないだろうか。
そしてまた、ずいぶんと見覚えのあるキャラクターが頻出しているなと。
確かに「あの人物」の登場回数はこのシリーズ中最高ではないかと思う。
もはや「設定を変えて」もいない形でも何度も登場する。

話は「あの人物」を主役にすえたものばかりではない。
「あの人物」から見たこちら側、つまり書き手に恐怖を感じる瞬間も描かれている。
視点があちらに移り、こちらに移りするうちに、誰が被害者で誰が加害者なのか分からなくなってくる。
もはや「ふたりの物語」となっている。
あとがきを最後まで読み終えた時、そう思った。
この本の11話「共依存する親子」はこのふたりの物語ではないのか。

また今回は、読者にも簡単に確認のとれる「証拠」を仕込んだ話もあった。
こうなってくると、読者は読者でいられず、物語を傍観する当事者として、すでに渦中に巻き込まれているのではないか。
これまで「実話です」と何度強調されても、物語として楽しんでいた自分は、心底戦慄した。

あまりの恐怖に、もうこの続きは読むまいと一度は思った。
しかしその時になってみれば、読まずにおれないのかもしれない。
それがこのシリーズの、岩井志麻子作品の、もっとも恐ろしいところかもしれない。

…とは言っても、赤いブラジャーの話や「命の線引き」など、様々な境界があいまいになっていく、怖いような怖くないような話が秀逸だった。
もっと読みたいと思う。

それとこの本のデザイン。
1ページおきに、うすーい10パーセントくらいの網がかかっている。
白いページとうっすらグレーのページが交互に現れるようになっているのだ。
最初は気付かなかったが「何か変だな…」と目をこらすとようやく分かる。
この感覚はまさに「現代百物語」。
まことに気持ちの悪いブックデザインだと感心した。
現代百物語 生霊 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:現代百物語 生霊 (角川ホラー文庫)より
4043596081

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