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(短編集)
現代百物語 生霊
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現代百物語 生霊の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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やはり人間が地球上で一番最凶です。 入手困難でした。 映画化してほしいくらいです。 | ||||
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この「生霊」で岩井志麻子の「現代百物語」を読むのが3冊目の方は、 「なんか前に見た事ある話だな…」 と何度か思われたのではないだろうか。 そしてまた、ずいぶんと見覚えのあるキャラクターが頻出しているなと。 確かに「あの人物」の登場回数はこのシリーズ中最高ではないかと思う。 もはや「設定を変えて」もいない形でも何度も登場する。 話は「あの人物」を主役にすえたものばかりではない。 「あの人物」から見たこちら側、つまり書き手に恐怖を感じる瞬間も描かれている。 視点があちらに移り、こちらに移りするうちに、誰が被害者で誰が加害者なのか分からなくなってくる。 もはや「ふたりの物語」となっている。 あとがきを最後まで読み終えた時、そう思った。 この本の11話「共依存する親子」はこのふたりの物語ではないのか。 また今回は、読者にも簡単に確認のとれる「証拠」を仕込んだ話もあった。 こうなってくると、読者は読者でいられず、物語を傍観する当事者として、すでに渦中に巻き込まれているのではないか。 これまで「実話です」と何度強調されても、物語として楽しんでいた自分は、心底戦慄した。 あまりの恐怖に、もうこの続きは読むまいと一度は思った。 しかしその時になってみれば、読まずにおれないのかもしれない。 それがこのシリーズの、岩井志麻子作品の、もっとも恐ろしいところかもしれない。 …とは言っても、赤いブラジャーの話や「命の線引き」など、様々な境界があいまいになっていく、怖いような怖くないような話が秀逸だった。 もっと読みたいと思う。 それとこの本のデザイン。 1ページおきに、うすーい10パーセントくらいの網がかかっている。 白いページとうっすらグレーのページが交互に現れるようになっているのだ。 最初は気付かなかったが「何か変だな…」と目をこらすとようやく分かる。 この感覚はまさに「現代百物語」。 まことに気持ちの悪いブックデザインだと感心した。 | ||||
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