東京のオカヤマ人
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著者の故郷である岡山テーマの15編が収められています。一応エッセイですが、それが途中でサイコ・ホラーぽく変貌したり、実話怪談のようになったりとちょっと変わった作りです。ストーカーみたいなファンと会った時のことや知り合いから聞いたおどろおどろしい話なども、どこまでが実話でどこからが創作なのかわからないような話が独特のユーモアで岡山弁まじりで語られます。岡山に対する愛憎半々という感じでおもしろかったです。 あとがきは水道橋博士という関西テレビの番組で著者と共演している方が書いておられますが、著者が恥ずかし気もなくテレビでNG言葉連発な様子が描かれていて、私は本を読むばかりで実物が動いてお話されているところを見たことがないので、ええ!そんなふうな方なんだとちょっとびっくりでした、笑。 著書にはおちゃらけたものもありますけど、日本の古典に取材していたり、文章も古風で深いものもあるし本質はすごくちゃんとした方なんだろうという印象なので。 いい意味での自己中心で、自分の好きなようにしか生きられない人だと思いますが、自分自身もまわりも醒めて見ているところがあってものを見る目は結構クールで客観的だと感じます。 ストーカーっぽいファンは「この本に書いてあるのは私のことだ」と思いがちな人が多いというのは反省させられました。これもまた自分のことを言われているようでした、汗。 東京に住んでも岡山県人が抜けきれない著者や、岡山のことを知りたい方には興味深い本だと思います。 | ||||
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私の両親はともに岡山出身で、とくに父は家では大阪弁まじりの岡山弁(疎開の関係で)しか使わなかったため、その子供たちもほぼバイリンガルである。 盆暮れと田舎に帰れば、従姉妹たちと遊ぶうちに岡山弁になっていた。よって岩井志麻子のしゃべる言葉は私にはごく自然である。「じゃ」「じゃろう」「じゃが」「じゃあ」は当たり前。 が、このエッセイを読むことによって、あることが判明したのだった。わが家を飛び交っていた岡山弁は、ほとんど否定的な方向のものばっかりだったのである。 「そねえな(そんな)」とか「いけるもんか(なるものか)」とか「おらんで(いない)」とか。父の発する否定形の岡山弁は「そねえなものは○○の家にはおらんで(子供の出来が悪いことに怒っているときの定番)」とか「なにをしょんなら(怒っているときの定番)」などで表現された。そんな父も今は亡いが。 逆に、この本で紹介された言葉は初耳のものが多く、母もほとんど使ったことがない、というものが多かった。「そ」については、母によると、気位の高かった祖母が嫁である母にほんのときたま使ったらしいので、目上の者が目下の者に使う言葉のようである。「ぼっけえ」と「きょうてえ」は父母ともほとんど使用しなかった。「ワシ」は、年配の女性でも使ったのを聞いたことがない。 思うにこれは、地域の違いもだいぶあるようだ。岩井は北東部、私の父母は中南部の岡山である。母方の祖母の口癖は「ええようにせられえ(孫が不機嫌になったとき)」だったなあ。私の知る岡山は気候がよくて、生活に困らないために人はみなちょっとバカなくらいゆるくて、「ド」がつく田舎。とまあローカルな話はこのくらいにして、このエッセイは、とびぬけて面白かった。この本で岩井と出会い、また己のルーツである岡山と邂逅した私は、小説も含め他の岩井作品への旅に出るのだが…。つづく。 | ||||
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「ぼっけえ編」「きょうてえ編」「やっちもねえ編」「こらっしもねえ編」「ブリつけて行こうで編」「大人しい者ほど屁が臭い編」「よう、うつってじゃが編」「「そ」編」「岡山にゃあ祟り神が仰山おられるけえ編」「すばろうしい編」「ゆうたりこして編」「ひっさこと、ちいときま編」「まんがわりい編」「岡山の眩いい明日編」「わしはもう、岡山には入国できんかもしれん編」からなる、岩井氏初のエッセイ集。 岡山への気持ちを綴った(でも内容が怖いというか凄いというか変な感じです)もの。方言が沢山もりこんでいて、岡山を愛していることは愛しているのでしょうが…。 文章が軟らかくて、すらすら読めました。 | ||||
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「ぼっけえきょうてえ」を読んで馴染めなかった。 でも、この本でそれまでのイメージがガラリと変わった。 独特の雰囲気を持った小説を書く人だったので、気難しげな人を想像していたけれど、 書かれているエピソードによると結構気さくな人なのかも・・・。 そういう心構えで読むと、とっつき難かった小説もスラスラ読めるようになった。良い意味で、とても読み易かった。 | ||||
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