ひとり旅で訪れたベトナムで、私は恋に落ちた。この男と寝たい、という狂おしい思いを恋と呼ぶならば。

日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化！ 岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。

奇妙な古着。事件現場の臭い。

岩井志麻子が明かす、占い師となった“あの女”との衝撃の実話の数々。

暗黒の森の中で銃声とともにこだまするうめき声。「来た。

さらりと驚くような都市伝説を語る女。芸能界との繋がりを自慢する主婦。

屈託のない笑顔で嘘をつく男。出会い系サイトで知り合った奇妙な女。

奇妙な赤ちゃんの夢を見る女。モデルの女性が怯える、忌まわしい村のしきたり。

美貌と才能とお金、そして幸せな家庭。全てに恵まれた作家の「私」は、執筆に専念するため、マンションを借りる。

このままじゃあ、殺される！　幼い頃からの凄絶ないじめ。

普段から恨みを買っていた不良女の交通事故。共依存する母子がお互いに抱く心の闇。

テレビで岩井志麻子を見るたび、私は姉である本間切美を思い出す。生前、姉は芸術家になりたかった。

この地獄に、魅せられる。

庭にある鳥の巣箱に棲みついた邪悪な目。絶対に語ってはいけない話。

刑務所で病に伏せる罪人に高額な医療費を送りつける逆・死神。古書店で入手した一般人の日記帳に綴られた壮絶な書き込み。

幻妖、ここに極まれり。

すべてのものには終わりがくる。生命が終わり、死を迎えること―終焉。

ダイヤが原因で滅びてしまった一家。夫が妻に語ったある夏の出来事。

夢の中でも浮気をする女、家では口をきかない男。それでも二人は周囲からごく普通の夫婦だと思われていた。

「自殺した彼女の人生を代わりに生きてます」―滔々と壮絶な体験を語る作家志望の女。傷害事件にまで発展した気まぐれな作り話。

現代ホラー小説30年の至宝を一挙収録。

死霊が彷徨い、腐臭漂う岡山の寒村。

それは百年ほど前の、岡山でのこと。

時は明治。

――「傍目には、とても普通の家庭というか、円満な一家に見えたんですけどね」 志麻子さんと同郷で同世代のとある女性は、志麻子さんの長年のファンで、怪談話のネタになれば、と岡山県の北にある故郷の話を語ってくれた――。

忌まわしき蝶が乱れ舞う、灼熱無惨浪漫紀行。 明治三十八年、岡山。

朝霞、新座、志木。家庭を持ってもこのへんに住む元女子たち。

灼熱の夏が永遠に続く国ベトナム。ホーチミンを訪れた「私」は夏の国の男に出会う。

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。

「朱実になりたかったのかな、真佐子って」―美人で人気者の朱実が殺され、不美人で嫌われ者の真佐子が疑惑の対象に。

―大正初年の岡山。妾稼業の姉の家には近在の高等遊民たちが集って、優雅なサロンのような様相を呈していた。

メディアで活躍中の岩井志麻子と徳光正行による禍々しさ満載の実話怪談第二弾! ・父が突然別人に…違和感の奥底に隠された真実の恐怖…「父の話」 ・コンビニの向こうは、ふしぎの国⁉奇妙な異世界奇譚…「トイレ」 ・全員違う記憶をもつ、不気味すぎる著者の実体験…「呪

新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。

人は恨み辛みが生きる肥やしとなる。我が子への愛より腐臭漂う己の人生を謳歌する。

「私、先生の大ファンなんです!」そう近づいてきたリサは、半ば強引に人気作家・如月杏彩子のマネージャーになる。

生温い水のようなホーチミンの男。乾いた風のようなソウルの男。

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。

清楚な檻にも似た女学校。儚い夢。

毒舌ホラー作家・岩井志麻子×暴走漫画家・西原理恵子、初の共著！ “人生・友情・性欲”抱腹絶倒エッセイ＆イラスト集 名ホラー作家にして“エロスの女王”でもある岩井志麻子が、身のまわりで起きるエロ事件をつづった赤裸々エッセイに、親友の漫画家・西原理恵子が１コマ

日本版エクソシズム怪談集 暴れる、狂う、病む、死ぬ… 憑かれた者の凄惨な末路を10名の怪談作家が記録！ ・拝み屋が手掛けた、とある憑き物祓いの生々しい顛末「実録憑依 譚」（郷内心瞳） ・人に寄生し乗っ取る都会の怪奇譚「ヤドカリとヒトカリ

訳アリの遺品と「不幸」をコレクションするオギーの依頼を受けた俺は、我が子の首を切断した母親の元に赴く。

ここは女たちの地上の楽園?! シングルだけど、〝一人〟じゃない。

生涯にただ一つだけ欲しいと願ったもの。それは友達の夫―。

凄絶な死の瞬間、破裂する電球、捻曲がる銀食器…。“顕現”と名付けたそれを蒐集するため、男は女たちを惨殺し続ける。

ひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。

“シュール”かつ“泥沼”のような状況を乾いた“ユーモア”とともにお届けする、異才の作家・平山夢明“最悪劇場”全四話。

年の離れた奇妙な姉妹。彼女らと関わってから、著者の周りに次々と奇怪な事件が巻き起こる。

人を殺め、金を奪い、男を追って満州までやってきた美貌の女郎。大連、奉天、新京、ハルビン…。

タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。

昼はピエロに扮装して子供たちを喜ばせながら、夜は少年を次々に襲う青年実業家。

愛―、それは気高く美しきもの。そして、この世で最も恐ろしいもの。

盲目の美女ロザリンドとのロマンスを描いた表題作他、全十編の最新小説集。