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(短編集)
列車に御用心
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列車に御用心の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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エドマンド・クリスピンの第一短編集。全16話収録。 ジャーヴァス・フェン教授が、ハンブルビー警部らから 事件のあらましをきき、安楽椅子探偵を気取る話も含まれます。 どの話も、余計な装飾を施したり(掉尾の「デッドロック」は趣を異にして ある種の哀感をもたせている)、わざとらしいギミックでごまかすこともなく、 正々堂々とした論理の流れで挑んでいます(手がかりという点で「高速発射」 「金の純度」は例外か)。 俯瞰すれば意外と単純なロジックでも、読んでいるときの謎に対する興味は (すべての話ではないにせよ)失われることなく、結末で思わず膝を打ってしまうのは 作者の術中にはまった結果でしょう。 逆にいえば、単純明快な論理で感心させる作者は、推理小説において、相当の筆力を 持ち合わせていたに相違ありません。 なかには、「んなこと、ありえねぇ〜よ」(「苦悩するハンブルビー」)てのも 混じってましたが、論理の形相はみごとに活きています。 無駄を極限まで削ぎ落とし、ロジックの妙が冴える短編集のお手本のような一冊。 | ||||
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ファース系ミステリ作家クリスピンの短編集の翻訳。ラストの二本を除けば全てジャーヴァス・フェン教授もの。短編なので事件が起きてしまった後、始まるものが多く、人間関係のドラマも全て探偵役である聞き役への説明の形で成されているが構成は長編と変わらず、逆に云えば、どれも長編に出来る題材だったりする。又、そこで語られる人間関係等も、一種の悲喜劇を形成していたりして、想わずニヤリとさせられてしまうものも少なくない。 | ||||
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久しく待ち望んでいたクリスピンの短編集です。こういうミステリが読みたいんだよ、私は。 | ||||
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短編の場合、長編の様な複雑な謎とその解明は期待できませんが、反面、サクサク読める面白さがあるわけです。しかし如何せん、短編の本格ミステリーというのは、 例えばクロフツの様に、優れた作品群を書いていながら、これといって突出したものがなく、どれも似たり寄ったりということもあります。しかしそれならまだ良い方で、 読者が謎を解決するための手掛りの提示の仕方がいい加減だったりと、到底、本格ミステリーとは言えない類いのものも、多々ありますね。 そしてそこにいくと、こちらの短編集は、どれも短編らしくサクサク読めて話が面白い上に、(長編同様にフェン教授が主人公のためか)長編ほどではないにせよ、 クリスピンらしい明るい雰囲気を醸し出す筆致も感じさせますし、話の趣向もそれぞれ異なり興味深く、そしてまた、読者が謎を解決するための手掛りの提示の仕方も、 本格ミステリーらしくかなりフェアかそれにわりと近くて、作者が誠実に作ろうと努力したのがよく分かります。そんなバランスの良い短編集であるため、 この本の全体的な評価を言えば、過去に読んだあらゆる短編集の中で"最高の出来"だとさえ思います。 そこで結論として、星5にしても良いかとは思ったのですが、しかしそれでも、読者のための手掛りの提示が不十分なものも幾つかあったために、やや悩んだ末、 星を4つにしたわけです。もっとも、短編であることを考えれば、手掛りの提示が幾らか不十分でも面白ければ良いとも思えるので、少し厳しいかな、とは思いましたが…。 | ||||
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