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塗仏の宴 宴の支度/宴の始末
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【この小説が収録されている参考書籍】
塗仏の宴 宴の支度/宴の始末の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全63件 41~60 3/4ページ
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京極堂第6作。この作品は今までと趣向が異なり、まるで6つの短編集ともとれる構成をしている。つまりは独立した6つのストーリーが展開するのだが登場する人物はいずれも過去の京極堂の作品の登場人物で、ただ一人新顔なのが多々良先生だ。やはり京極作品は最初から順番に読むことが重要なようだ。そうでないと今のストーリーを理解できなくなりそうだ。 いつもと趣向が違うためか息抜きしながら読める。大海を泳ぎ切る感触が今までに比べて無いが、それはそれで楽しい。京極堂の全キャラクター総出演と言った感じの作品だ。 | ||||
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長い長い宴の始まり、卓上には色とりどりの料理がずらりとならべられてい ます。過去に京極堂で供された定評有る料理も、あたらしい美味しそうな料理 も・・・。ところが「なんで?」と思わせるような、いかにも不味そうな料理 も並んでいます。設えは完璧、でも給仕の態度がいつもとはちょっと違う。 「大丈夫なのかな?」という一抹の不安も過りますが、きっとこれは「宴の始 末」でちゃんと味わわせてくれるるのだろうという期待をもたせてくれるもの です。兎に角読み進んでみましょう。 劇中では完璧な関西弁を喋る俗悪で下卑た人物が登場しますが、「宴の始末」 を通して読んでも、彼に関西弁を喋らせる必然性が全くありません。非常にネ ガティブな印象を受ける性格を負わされた人物が、何の必然性もなく関西弁を 喋るというのは、どういう意図を持ってそうさせたのか作者に尋ねてみたいも のです。関西の方には不愉快に思われる方もいらっしゃるでしょう。身体的・ 精神的な障害を「障碍」と表記するほど細やかな心配りをみせる筆者だけに、 非常にこの部分は意図的なものを感じてしまい、冷水を浴びせかけられたよう な気持ちになりました。故に★ひとつ減です。 | ||||
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まず、京極夏彦さんの著書の何が良いかと言うと、やはり本の分厚さ!(笑) 読み終わった後に達成感さえ湧きますv 難点としては、本が壊れやすい(破れやすい)ので、図書館で借りると、背表紙と本が分裂していること。 まぁ、買えばいいわけで・・・ 内容は、今回も榎木津探偵がかっこよかったですv 彼は、サイコメタリストなのかな。 人の過去が見えるらしいです。 そんなもんが垂れ流しに見えてたら、ちょっとしんどそうです。 催眠術や薬物で人は操れるのか!?というゲーム、最初はバラバラに思えていたいろんな枝が、最終的に一つにまとまる手腕は、いつものことながら素晴らしい! 二回読むと、なおよくわかると思います。 関口センセ、壊れてないといいなぁ。 | ||||
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本作のラストシーンは突然ギャグ漫画に転じもうめちゃくちゃである。著者は山上たつひこの大傑作、喜劇新思想体系[野口英世の生涯]のラストシーンを意識して書いた筈である | ||||
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京極堂シリーズ第6作。新書上下巻合わせて1,200頁を超える大作である。登場人物も多く、複雑な作品であり、高い集中力を持続させなければ、途中で混乱する可能性が高い。よほど記憶力のよい人でなければ、忙しい毎日の中で少しずつ読み進むのに適した読み物とはいえず、ある程度集中的な読書が要求される。本書に取り組める幸せな境遇にある読者は、そう多くないのではないか、と思う。 作品の質は非常に高い。以前の作品同様、謎の解明が読者にできるつくりではないから、これもまた推理小説として読むべきではなく、壮大なミステリーとして楽しむ読み方がよいと考える。また本作品には、共同体、とりわけ家族のあり方について示唆に富む記述が随所にみられ、緩衝剤として機能していた「あいまいさ」が近代思想によって失われつつある現代の危うさを告発している点でも、注目に値する作品である。 | ||||
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京極堂シリーズの集大成と思わせるようなキャスティング。 各章で過去シリーズに登場した人物を中心にして話は進んでいきます。 現段階ではそれぞれのストーリーが微妙に重なるだけで全容は想像できません。 もちろん後編(宴の後始末)があるので「?」を沢山残して終わりますが、 最後には「!!」もありました。 早く続きが読みたいです。 もちろん、前作までのシリーズを全て読まないと楽しさは激減しますので要注意。 | ||||
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とうとう新書サイズ一冊でまとめるのは不可能になったのか、宴の始末、仕度と、事実上上下間構成。 仕度は本当に仕度で、たぶん、始末において解決されるべき事件の始まりを予感させるものばかり。じれったいといえばじれったいが、どうしても続きが気になってしまう。 やっぱり、この長さをノンストップで読ませるのは京極夏彦の筆致があってこそ。特に、この仕度の最後は前の女郎蜘蛛を読んだ人にはかなりの衝撃がある。 | ||||
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今までの登場人物が続々出現!いいですね!彼らのその後のストーリーがあるってのは!いや、いいもんです。 | ||||
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前作でシリーズの完成形に到った感がありましたが今作は今までとは違った意味で非常に怖い作品であり新たなるスタートともなっているのではないでしょうか。構成も従来とは趣が違い本書は連作形式、次作は従来通りの構成となっております。本書は6章から成っており各章お馴染み・懐かしいメンバーを軸に互いが微妙な共通項・関係を持ちながら徐々に進行します。(分量はありますが読み易いので即読了に到ると思います。)中でも衝撃的だったのは最終話。サスペンスが最高潮になるラストは鳥肌モノ。「始末」は更に恐怖・不気味さが全体を覆います。 | ||||
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京極堂シリーズにはめずらしい短くまとめられたひとつひとつのストーリーズ。 わらわらと出てくる新旧登場人物大集合の様相はまさに百鬼夜行。しかし多くの登場人物がなぜ必要だったのか、最後の最後にうなづけました。 今までの事件では常に巻き込まれ陰陽師だった京極堂ですが、今回は京極堂こそが事件の只中にいて、その他一味が巻き込まれというめずらしい展開です。 今回も関口君は今まで以上に散々な目に合います。関口が選ばれたのは彼がひとえに京極堂にとって知人ではなく、大きな存在だからだと信じたい。 そして今回も榎木津は大暴れです。八方塞の状況を打開するのは榎さんしかいません。 今回は彼がただの馬鹿ではなかった事を思い知らされました。 がんじがらめになるとなおさら座敷から動かなくなる京極堂 対してがんじがらめになるとなおさら大暴れする榎木津 京極堂を問いただし説得するなんて榎木津にしかできません。 15年もかけてこんな事件が起こったと考えるとぞっとする話ですが、事件が解決しても謎が残ってしまいました。 どうも京極堂の過去はただ事ではないようです。 あの黒幕との因縁もまだまだ続きそうです。 これからのシリーズもまた楽しみになりました。 | ||||
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じわじわじわじわ責められて「一体何だ!早く来い京極堂!」と叫びながら結局次巻に持ち越し、これでは蛇の生殺しだと身悶えた。関口しかり、とにかく今回は全員が踊らされる。私も一緒になって踊るぞ、といいたいくらいだ。でも、これで確信した。百鬼園先生の名前が関口の口から出た以上、正体が明確にわかる。なんでこの人はこんな読者を試すんだ?おもしろいか?おもしろそうだが。ストーリーとは別な所で妙な小細工が施されている。それがまた私達が京極っは面白い、と公言する由縁でもあるのだが。あぁもう!じれったい!色んなところでじれったい。次巻は次巻で色々大変なことになっているのだが、土台の固め方が尋常ではない。固い。我慢して長い文章を読んでいると色々楽しいのだ。是非ともご賞味くだされ。でもこの本だけではじれったいだけなので、星4つ。 | ||||
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『姑獲鳥の夏』から『塗仏の宴―宴の始末―』までとうとう読み終わってしまった。私はこの7冊が全部出た後に京極堂シリーズを知り読み始めたので、全く勝手なことながらこの『塗仏の宴―宴の始末―』がシリーズの最終回のような心持ちで読んできた。だから、本作も残りわずかになると、「もう、これで終わりなんだ」と寂しくなってしまい、ストーリーとはまた別に、読み進めるのが切なくなってしまった。読み終えてしまった直後には、喪失感まで残ってしまった。一読目という特別は、もうなくしてしまったからだ。いったい次は何を読んだらいいのだろうと、考えてしまった。だが、その分興奮や感動も大きかった。今までになく大きな話だった。関係ないよう思われる話が、これでもか、と言わんばかりに出てきた。覚えの悪い私なんかは、人物の関係図をいちいち書いて整理しながら読んだほどだ。その、一見関係ないような数々の話の繋がり方は今までの作品はそれぞれ違っていて、私は『魍魎の匣』を読んだときに「全部が同じものとして繋がるだけじゃないのか!」と感心したのだが本作のような話の繋がりも、気持ちが良いものだった。また、今までの作品で、私があまりにも理解できず好きになれなかった榎木津も、今回ばかりはかっこよかった。中禅寺が憑き物を落しに向かう場面はワクワクしてしょうがなかった。今までの他の作品で関わってきた登場人物たちが、再び事件に絡んでくるところなんかは、シリーズものならではの楽しみだろう。話が出来すぎた感はあるが、「この世には不思議なことなど何もないのだよ」というように、全ては整合性を保っていて、更に私は嬉しくなってしまう。あえて難を言うなら、鳥口が中禅寺の心のうちを語るくだりなんかは、説明がましくて興ざめしてしまった。分かりやすくていいとはおもうが、出来れば違う形で読者に伝えてほしかった。この話は、所謂「探偵小説」じゃないから、結局最後まで読み終わった後でも分からないところが残っている。宴の始末はまだついていない。現に、私も「分からない―謎―」に、憑かれてしまったようだ。冷静に考えてみれば、まだまだ何かがおこりそうですね。 | ||||
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本当に。こんなにたくさんの登場人物をよくもまぁ収拾つけたもんです!すごい。最後の方の山場(まさに村へ行く道中)は、読みながら自分もその場にいるようにドキドキしてしまいました。いつもながら神の暴れっぷりも素敵です(笑)今回の犯人は今までの作品の犯人とは全く別な存在です。今後も絡んできそうな感じですね。楽しみです。 | ||||
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すごい。すごすぎるよ。プロットを作るのだけでもきっと大変だったろうなぁと思うほど、登場人物やストーリーの形成がものすごく緻密。人物相関図を書いて整理したくなってしまった。どれかどこでどうつながるのか、中盤以降にならないとまったくもって判らない。そのあたりの伏線の張り具合や、場面の変わり方、間の取り方の絶妙さはさすがだと思う。心の闇や隙間に入り込まれると、人というものはこんなにも脆いものなんだ、と思った。長年培われてきたものも、あっという間に崩れ去る。小説の中だからこそ、魅惑的を通り越して、蠱惑的だ。あの黒幕は再び登場することはあるのだろうか。 | ||||
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coachのかばん。JALカード。ユザワヤ友の会会員証。ゾリンゲンのポケットナイフ(貰い物)。カシオのPDA(lowest-end)。ヨメの年金手帳(なぜか二冊)。ここ3年分くらいの給与明細(せめて開封しろよ)。携帯カメラなんていらん電話。財布。一月分の私的福利厚生費全額。さあもうおわかりでしょうか。上記は本日私が東葉高速鉄道の網棚に置いてきた物の一覧です。あのね。素面だったんですよBelieve it or not。見ると不幸が訪れると言われている妖怪の描写を読んでいると、乗り換えの西船橋駅でドアが閉まりかけてる。あわてて飛び降りる。もちろん架線橋渡ってホームを移動する間も目は文庫本に釘付け。それから総武線は東船橋まで行ってからかばんがないことに気づく。京極某は至急私にカネ返せ。あなたのせいだ。いや、お金よりも重要なことが。私に憑いた京極某は、私の愚息と同名の、能弁な古本屋と雖もそう簡単には祓えまい。 | ||||
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彼の小説は2作目だが、なかなか面白い。1000ページ近くあるものでもあっという間に読んでしまった感じだった。それでかつ、1つ1つの話は覚えている。 最初と最後は怖かった。結構怖い。茜の一人称から死に様へいくところの淡々とした心理描写は読みたくない。現実味を帯びすぎて怖かったような気がする。その最後の「しょうけら」は最初の「おとろし」の直前にあたる。そこまで4編と過去を並べ、脱線して今に持ってくる形は、京極堂の蘊蓄じゃないか。そう言う意味でこの連作集は特殊で、最初の一編を除くと過去から現在にきているという。途中関口巽の牢獄内での様子が書かれているが、それも読みたくない。恐いのと怖いのの両方を一気に味わってしまった感じだった。最初の「おとろし」。村人全員失踪、大量殺戮・・・本当か嘘かも分からないが、新聞記事にもなっている。どう見ても恐すぎる。最終的にこれにつなげるために脱線もしてしまうし、支度ではまだつながってはいないが。 これは「宴の支度」であり、始末に続いていくのだろう。まだ読んではいないが、この「支度」も、それはそれで話は成り立っている。だがまあ、「京極堂を誘い出す計はなる」と帯にもあるように、「始末」も読んで新たに楽しめるのだと思う。しかしハイペースで読んだので疲れた。京極堂や多々良先生の蘊蓄も面白いので、その点はゆっくり読んでもいいと思う。寧ろそうお薦めする。複雑だから京極夏彦を最初に味わうなら、お薦めは出来ないと思う。面白いし、何よりホラー性のある怖さと、ミステリー性!のある恐さがかみ合っている様は最高だ。 | ||||
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上巻から引き続き、さらに登場人物が増え、入り組んで、入り混じり、読んでいる方としたら「何がどうして、どうなっちゃうの???」と、とにかく目が離せない。(一瞬中断すると、誰と誰がどう繋がって、どうしてこうなったっていうのを忘れてしまうので、とにかく読み続けるしかない!)作中の登場人物と共に、自分も混乱しつつ誰を信じていいのか、自分の記憶も信じていいのか揺さぶられ続け、最終的に登場人物、読み手全ての者の混乱が極度に達したとき、いよいよクライマックスの宴へ...こんな厚い本の上下巻...と敬遠する必要はありません。あっという間に引き込まれて、あっという間に止まらなくなります。開いたが最後...ってやつです。 | ||||
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京極堂一味が、シリーズ最大の窮地に立たされます。毒の煙霧の立ち籠める、地下迷宮に迷いこんだような、前半の窒息感。それだけに後半、いよいよ反撃に転じた時の解放感は圧倒的です。中禅寺秋彦は、最大の敵と立ち向かいます。すべては、彼を呼び出すための罠でした。その危険を悟った、男、榎木津礼二郎が、ついに、本気になります。ちぎっては投げ、ちぎっては投げの大活躍を繰り広げます。榎木津の中禅寺への友情が、あなたの胸を熱くします。もちろん京極堂一味は、それぞれの持ち場で、全力の戦いをしていきます。お楽しみ下さい。 | ||||
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待ちに待った、京極堂シリーズ文庫版の最新刊。 これの「下巻」にあたる、「塗仏の宴 宴の始末」は10月15日に発売。 ノベルス版は読まず、文庫化するのを待つ人は多いので、これを待ち遠しく思う人は多いのではないでしょうか。 | ||||
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通常、シリーズ物では出てくるのはほぼレギュラーメンバーのみで、そのまま最後までいってしまう。しかし、このシリーズではレギュラーメンバー以外のゲストメンバー(その話にだけ出てくる人)も最後に勢ぞろいしてしまう!!その効果あって、シリーズ全体がまるで一つの物語であるかのような、また、それまでのシリーズがすべて複線であったかのような錯覚をしてしまう。物語的には人がたくさん出すぎていて、メモを取りながらでないとわかり辛いのがマイナス一点だけれど、このシリーズをはじめから読んでいる人は、これを読まないと終われない。そんな作品です。 | ||||
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