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塗仏の宴 宴の支度/宴の始末



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塗仏の宴 宴の支度/宴の始末の評価: 6.50/10点 レビュー 4件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全4件 1~4 1/1ページ
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

私の中の憑物も落ちてしまったか

とうとう2000ページを超え、文庫版でも一冊に収まらず上下巻という形で出されたシリーズ最長作品。

上巻の特徴としましては「ぬっぺらほう」「うわん」「しょうけら」などの伝承にも十分に正体の記されていない妖怪たちについて、今後の事件の伏線などを散りばめながら我らが京極堂の講釈を聞いていくような連作短編にも似たような形式になります。
正直ここで個々の妖怪に下される解釈などはこの物語そのものの謎解きや真相には殆ど無関係なのですが、この部分こそ楽しめなければこのシリーズを読んでいる意味はないでしょう。

下巻は上巻で散りばめられた各種の事件や伏線を受けて、一つの収束に向けて物語が動き出すというもの。
これまでのシリーズのオールスター総出演と言いますか、ボリュームに相応しい非常に豪華な作品で、エンターテイメントとしては楽しめました。
(正直脇役キャラはいちいち覚えてねーよ、ってのもチラホラいましたが)

しかし、最後の最後の黒幕登場後の茶番と言うか、本の分厚さと反比例するような薄っぺらい展開には悪い意味で唖然としました。
なんですかこれ、厨二ラノベ作品ですか?という感想です。
いや、そもそもこのシリーズ自体がこれまでも別にそんな高尚なもんじゃなく、ちょっと薀蓄多可で異様に分厚いだけの厨二ラノベみたいなもんだったのかなぁと思ってしまいました。
こんな風に揶揄してますけど、私は基本厨二ラノベみたいな作品が好きな人間で、なんだかんだで今作もこんな長くても投げ出さず楽しく読んじゃってますからね。
(小難しい本はそれほど厚くなくても読むのに一週間以上かかったりするのに、この本は分厚い上下巻合わせて4日で読んだし)

とはいえなんというか私の中でまさに催眠が解けたというか、このシリーズに抱いていた幻想という名の憑物が落ちてしまったような気がします。


▼以下、ネタバレ感想

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マリオネットK
UIU36MHZ
No.3:
(6pt)

やっぱり関口がヒロインに見える

関口はこのシリーズのヒロインポジションだったんだなと確信した作品。最後の大乱闘はほぼ関口救出作戦といっても過言ではないし、何をやらかしてもまわりの人間が呆れながらも助けてくれるというのもヒロインくさい。
大乱闘の直前の雪絵の台詞は純粋に関口への愛情から出たものなのかなのか。それとも過去に彼女が彼に何かした償いの意思がそう言わせたのか。百鬼夜行シリーズのキャラは皆性格が良いけれど総じて一筋縄じゃいかないような部分を持って為、彼女も単なるの献身的で情の深い女ではないと思っているのでどうにも後者のような気がしてならない。

ヘッポコ屋敷嬢
XG82ACXM
No.2:
(6pt)

関口は主人公の友人ではなく紅一点?キャラなのか

姑獲鳥の夏を読んだ時から思い続けていたのだが、関口の立場はダブル主人公の片割れとか主人公の男友達というよりもヒロインに近いような気がする。役立たずでうざったくて、でもなぜか周りはなんだかんだと心配し世話を焼きかまい助けてくれる。これってまさに女から嫌われるタイプのヒロインの特性じゃないか。男で良かったね関口。

戦前から苦労のしっぱなしで金持ちでもない朱美が実年齢より10歳も若く見えて全然所帯染みていないというのもなんだかな。彼女の魅力はいわくつきの血筋の女でありながら逞しくて庶民的で親しみやすいところなのだから、年相応の外見でいいと思うのだが。

ヘッポコ屋敷嬢
XG82ACXM
No.1:
(8pt)

塗仏の宴 宴の始末の感想

京極堂シリーズは順番に読んできましたが、それにしても妖怪の薀蓄とページ数がすごい!
はまる人ははまると思いますが、読むのはかなり大変です。
主役級のキャラが皆すごく個性的で、いつも貧乏くじをひかされる関口はとっても可哀想ですが・・・。
中善寺(京極堂)の過去が少しだけ明らかになりますね。
憑き物落しという形で、真相が解明されていくのが非常に斬新です。
ただ、『塗仏の宴』以降の作品は、ちょっとトーンダウンしてきたような気がしますが。


▼以下、ネタバレ感想

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たこやき
VQDQXTP1

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